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 外ヶ浜町

蟹田町三厩村平舘村の3町村が平成の大合併で誕生したが、旧三厩は特に祖父・岩男の時代から縁の深い町である。

写真「竜飛崎弁財天宮」岩男は信仰心の厚い人であったが、旧三厩村竜飛岬にある弁財天宮への帰依が強かった。
現在は陸続きになっているが、帯島という岩島の陸地側にある小さな岩上に祠がある。そこに弁天様が祭られているのだが、岩男は選挙の際まっさきにその小さな祠に参拝するのが例となっていた。参拝のきっかけは残念ながら聞いていないが、岩男から父・竜男そして私と親子3代にわたって参拝が引き継がれ、三厩から今別・平舘・蟹田と「街頭」をする慣わしなので、三厩に限らず外ヶ浜町には支持する方々も多く、大切な町となっている。

私が最初に竜飛に行ったのは、岩男の知事時代。
小学校5年の夏休みの時と記憶しているが、岩をくり抜いたままの狭いトンネルや家々の間の道をギリギリに通り抜けて着いた、といったことを憶えている。
後日読んだ、太宰治小説「津軽」の一節どおりの崖下の家並、大勢の子供たちが海で泳いでいた記憶もある。その日最も印象に残っているのは、確か蟹田までと思うが、帰路、船で戻ったことだ。海から海岸線を初めて見た点もあるのだが、何より往路に比べさっと帰れて、時間の感覚が違ったことだ。現在は道路が整備され、当然のように自動車で往復しているが、当時の道路事情を思うと船の利用は時間的にみても便利だったのだろう。
「津軽海峡冬景色」で ″全国区 ≠ニなり、青函トンネル工事終了とともに静かになった竜飛岬。
新幹線の「新青森」「奥津軽」延伸とともに更なる全国区の観光地に、と願っている。
平舘は高校1年の時、岩男が手術後の静養先として一夏過ごしたことがあり、2週間ほど一緒に寝泊りしたことがある。眼前を通る何隻もの連絡船、釣りを初めてやった記憶も残る。
そう云えば、灯台の中に入れてもらい、ぐるぐる回りながら階段を登って行き途中の窓から外を見ると予想した方向と全然違っていて、方向感覚が麻痺することを初体験したのも、此処での出来事であった。

「上磯」あるいは「外ヶ浜」と呼ばれる一帯。中心の蟹田を含め、人口減少など時代の流れにどう対応すればよいのか、私自身の政治的課題でもある町だ。

山崎力

ご存知、三厩(みんまや)には様々な義経伝説はあるし、若干22歳の吉田松陰も相次ぐ異国船来航の中で国防の実態を検分するために三厩に来ているそうだし、362段の階段でありながらの「国道339号」というのも、面白い。
県外の人なら、『津軽海峡冬景色』の「ご覧、あれが竜飛岬」で覚えているのでは?
あの竜飛岬が、津軽半島・本州最北端の三厩の岬となる。今では市町村合併で、外ヶ浜町三厩。

ところで、三厩沖でとれる「竜飛鮪(タッピマグロ)」は、「大間鮪(オオママグロ)」という大ブランドの名に敵わないだけで、味が殆ど変わらないのをご存知ですか?
三厩沖を僅か先まで泳ぎ大間にたどり着いたのが「大間鮪」に昇格する。頑張れ、竜飛の鮪たち!(勿論、大間も地元だから「大間鮪」の今後の活躍も祈っています!)
ともあれ、地元民としては、三厩の集まりやパーティーでマグロの解体ショー付で丸ごと食べる機会に恵まれると、秘書ならずともいそいそと出かけていくことになる。
初めて食べた頭の中の身をかき出した処は美味しかった、なぁ。当然、赤身も中トロも美味しいのだけど、三厩産はサッパリ気味でありながら味が濃い、と言えば良いのか…。子どもの頃、年中食べていた濃厚な味の鮪は何処のものだったのか?札幌久米商店のお兄ちゃんに今度聞いてみたいところだが、印度鮪だったのか、なぁ。

三厩はマグロだけに非ず。三厩名物は、何ッたって「若生(わかおい)おにぎり」です!新芽の薄くやわらかい潮の香りがする長い部分をご飯を巻ける程度にカットし、昆布の目に気をつけてきゅっと力を入れて包む。
初めての「若生おにぎり」体験の日。目張り寿司などとはちょっと違う緑色の塊りを前に、50年近く生きた上で知りえなかった体験をすることに相成った訳でありました。
全くもって噛み切れない。(神さま、助けて!)
周りをぐるりと善男善女に取り囲まれ、皆さんの視線を浴びている故、頬には微笑みを絶やさず飲み込もうにも、歯が立たない。(誰でもいいから、助けてっ!)
糸切り歯やら前歯、奥歯を総動員しつつも空しく、結局もの凄い形相で噛み切ったけれど、今度は飲み込むのも超大変で、いやはや。
初めてのワカオイ体験が苦しかったのは、ちょっと大き目にしっかり力強く握ってくれた所為らしいけれど、若生昆布の種類にも因るらしい。

とはいえ、今ではオムスビ好きの私のレパートリーの重点アイテムの一つ。青森県人でも知らない人が多いので、得意になって作ってはうん蓄を傾けながら手渡して差し上げています。
「若生おにぎり」こそは、海の力を丸ごと味わえる逸品です。皆さんも、どうぞ!

山崎晃子