質問「商標制度と特許制度について

(平成11年4月13日参議院外交・防衛委員会会議録より抜粋)


(前略)
○山崎力君 それでは一、二質問させていただきます。
  今回の標章の国際登録に関するマドリッド協定でございますけれども、国民レベルでいけばこの問題で一番関心があるのがイミテーションといいますか、似たような物をつくってそれを販売するという模倣被害というんでしょうか、そういったものだろうと思うんです。
  そういう一種の商標権保護というような観点から、この辺のところで今回の議定書というものがどういう関係あるいは意義を有しているのかという点をお聞かせ願いたいと思います。

○国務大臣(高村正彦君) 近年、途上国を中心といたしまして我が国企業の商標等を不当に使用した模倣品が多く製造され、世界各国で流通しており、我が国企業が多大な被害を受けているわけでございます。
  それらの国における模倣品に対し商標権等の権利行使を行うためには、当該国において権利を取得していることが極めて重要であります。本議定書の締結によって、我が国における商標出願または登録に基づいて他の締約国において迅速確実かつ低廉に商標権を取得することが可能となり、我が国企業の商標権保護が国際的に促進されることになるわけでございます。
  なお、現在本議定書の締約国は三十七カ国で、そのうち我が国企業の模倣被害の多いアジア諸国における締約国は中国のみでありますが、今般我が国が本議定書を締結して他のアジア諸国にも締結を働きかけることにより締約国がふえれば、アジアにおける我が国企業の商標権保護を促進する上で極めて有意義だと思っているところでございます。
○山崎力君 わかりました。これと関連して、質問通告はしていないんですが、これの上の段階の問題として特許制度があると思うんです。ここのところで極めて我が国において難しい問題、これは委員会はこちらの方じゃないところなんですけれども、国際的な関係ということで若干気にしているところは、アメリカの制度と我々の制度と大きく違っている。
  というのは、我々といいますか、ヨーロッパはたしか我々に近いと思ったんですが、要するに特許申請をしてから我々の場合は二十年保護と、いつオーケーが出るかわからないわけですね。ところが、アメリカの場合はそのオーケーが出てからたしか十七年と、この期間が違う。それから、我々の方は、特許申請が出されてある程度の時間を置けばどんな特許申請が出されているかということが公表される、どんな特許申請が今出ているかわかると。ところが、アメリカの場合はオーケーが出て初めてこういう特許が認められたということになっていて、これは非常に国際的に制度が違うという意味で難しい問題だろうと思うんです。
  これは専門のところでいろいろなされるとして、そういったことが今外交上の問題となっているのかなっていないのかという点だけ、事実関係だけわかれば教えていただきたいと思います。

○政府委員(大島正太郎君) 一般的な形で御説明させていただきますと、先生御指摘のとおり、アメリカの特許制度と日本あるいはほかの国との基本的な違いがございまして、例えばアメリカ側の場合には最初につくった人がという場合と、申請した場合と分かれています。
  そういうことで違いがございますので、お互いに相談して、むしろ私どもとしてはアメリカ側にどちらかといえば国際的により広く受け入れられているような日本がとっているような制度に変えてほしいというようなことはいろんな機会を通じて申し入れております。
○山崎力君 ヨーロッパの場合は日本と制度的に似ていると考えてよろしいわけですね。
○政府委員(大島正太郎君) 基本的にはそういうふうに理解しております。
○山崎力君 時間をちょっと残しておりますが、これで質問を終わらせていただきます。

(後略)