答弁「地震防災対策5ヵ年計画作成の前提

(平成13年3月22日衆議院災害対策特別委員会会議録より抜粋)


(前略)
○藤木委員 結局、国としては、各都道府県から計画が上がってきていることに対して認定をするということで終わっているわけですね。ですから、本当に必要なのがどれだけあるかということをどこもつかんでいらっしゃらないということになりますね。
  私は、一号から十九号の緊急事業の重要性というのを各省庁が正しく認識をして、積極的に耐震補強や整備を必要とするものが一体どのぐらいあるのか、その実態を把握して、各都道府県がその事業を進めやすくする上で援助を行っていく、それが国の役割ではなかろうか、それがあってこそ、法の目的を達成するスピードアップが図れるだろうというふうに思うわけです。
  今回の省庁再編で防災対策部門が内閣府に設置されたということで、権限が強化されたというふうに言われているわけですから、内閣府として、防災上緊急に整備すべき事業としてふさわしく進捗しているのか、数字上だけではなくて実態をつかんで、その推進に当たっていただきたいと思いますが、大臣、いかがですか。
○山崎大臣政務官 お答え申し上げます。
  いわゆる公立の小中学校等の施設に限らず、これまで以上に計画的にこれからやっていかなければいけないという認識は持っております。そういう意味で、次期五カ年計画の作成に当たりましては、長期的な整備目標の設定をしていただく、各施設の整備状況を把握していただく、地震防災上の整備の必要性、緊急性というものを明確にしていただく、そういった中で、それぞれのところで五カ年計画に、各都道府県ということでございますが、明記していただくように、昨年四月に通知したところでございます。今、各都道府県では、これに基づいた計画の策定作業が進められていると承知してございます。
  これに対して、計画が策定されましたら、内閣総理大臣の同意を得てということになっておりますので、その時点で、内閣府としては各都道府県の実情というものを把握できるものと考えております。
  また、ことしの一月の中央防災会議におきまして、内閣総理大臣の方から、防災施設等の整備を初めとする地震対策状況の再点検を行いなさいという御指示がございました。そして、地方公共団体、関係機関等と連携を密にするための協議を行いまして、実効性ある広域的防災体制を確立していきなさい、こういう御指示もございましたものですから、そういった意味で、先生のおっしゃられたようなことに対して我々としては努力しているという形で、これからもやっていきたいと思っております。

○藤木委員 今の御答弁の中で、再点検というお話がございましたね。再点検というからには、この建物は本当に耐震改修が必要かどうかという診断が必要だというふうに思うんですけれども、それも含めて点検されますか。
○山崎大臣政務官 今、私が使いました再点検というのは、内閣総理大臣から、各防災施設等の整備を初めとする地震対策の状況、このことがどうなっているかをもう一回点検しなさいということでございまして、個々具体的な建物について、全部もう一回診断をやり直しなさいという意味ではございません。
○藤木委員 やはりおかしいですよ。防災対策が適切にやられているかどうかを点検する場合に、やらなきゃならない事業がどれだけ残っているかということがわからなければ、本当の点検にはならないというふうに思うんですね。
  これからお話ししてまいりますけれども、整備の必要な学校の数さえわかっていないわけですよ。今お聞きになりましたでしょう。文部科学省自身が、整備を必要としている学校がどれだけあるかというのはわからない、自治体に任せてある。なぜわからないのか。自治体が耐震診断を受けていないからですね。その事情があるわけです。
  耐震診断は、学校の場合、耐震改修とセットになってやることになっているんです。改修をするということを条件にして診断を行うことになっているわけです。ですから、初めから予算がないということになりますと、とても改修には手が出ない。診断をすれば改修の必要性があるという結果が出てくるかもわからないということがわかっていても、診断を受けないでいる。こういう状況が実は広がっているわけですよ。だから、文部科学省がつかめない。なぜ尼崎はできているかというと、阪神・淡路大震災を受けた直接の被害地ですから、これは特別な措置として、耐震診断を一斉にやったわけですね。だからわかったわけですよ。私は、そのまずわかるということが必要だということをここで申し上げているわけです。
  ですから、この際、耐震診断は耐震改修とは切り離して、セットではなくてもできるという取り扱いをぜひやっていただきたい。その際、耐震診断を国の負担で行っていただければ一番いいのではないか、このように私は思っておりますが、文部科学省、いかがですか。
(後略)