運営「総務行政全般についての審議

(平成14年10月31日参議院総務委員会会議録より抜粋)


(前略)
○委員長(山崎力君) ただいまから総務委員会を開会いたします。
  まず、政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
  行政制度、公務員制度、地方行財政、選挙、消防、情報通信及び郵政事業等に関する調査のため、本日の委員会に内閣官房内閣審議官兼行政改革推進事務局公務員制度等改革推進室長春田謙君、警察庁長官官房審議官堀内文隆君、総務省行政管理局長松田隆利君、総務省自治行政局長芳山達郎君、総務省自治税務局長瀧野欣彌君、総務省総合通信基盤局長鍋倉真一君、総務省統計局長大戸隆信君及び総務省政策統括官稲村公望君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山崎力君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
     ─────────────
○委員長(山崎力君) 次に、行政制度、公務員制度、地方行財政、選挙、消防、情報通信及び郵政事業等に関する調査を議題といたします。
  これより質疑を行います。
  質疑のある方は順次御発言願います。

○辻泰弘君 民主党・新緑風会、辻泰弘でございます。
  総務行政全般にわたりまして、大臣並びに各位の皆様方の御見解を承りたいと存じます。
  まず、昨日、十月三十日、地方分権改革推進会議が総理に対する意見として「事務・事業の在り方に関する意見」を取りまとめられました。その中では、義務教育費国庫負担金の見直しについての見解が示されているわけでございます。
  片山大臣は、八月二十八日、経済財政諮問会議に提出された総務省制度・政策改革ビジョンにおいて、国庫補助事業の廃止・縮減、「国庫補助負担事業の廃止・縮減について、地方分権改革推進会議の原案を踏まえ年内に結論」との方針を明らかにされております。昨日の意見に対して大臣は、分権を進めようとする志がない、税源移譲するとはっきり書かないと駄目だと批判されているようでございますが、この指摘を受けて総務省としてどう対処されていくのか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 今、辻委員言われますように、地方分権改革推進会議が昨日報告を、事務権限の移譲と国庫補助負担金の在り方等についての報告を総理に出された。今お話があったとおりでございます。
  私は、全般については、恐らく各省庁大変抵抗した中で努力されてまとめられたと思います。全般については私は評価すると申し上げたんですが、何か所か、なお不十分、不徹底なところがあるんじゃなかろうかと。特に義務教育の国庫負担金のところについてはちょっと、分権改革推進会議の意見をそのまま受け取るわけにはちょっといかないなと。
  そこで、恐らくいろんな省庁がいろんなことを言うから、いろいろ配慮されたと思うんですよ。うまくまとまることをお考えになった。しかし、分権改革推進会議は地方分権を進める、改革を推進するための会議ですから、そういう志を持たにゃいかぬと言ったんですよ。そういう志と気迫を持って、少々無理なことでも堂々と提案して、そこから議論が始まるんだと。それを、あらかじめ落としどころはこの辺で、満遍なくやろう、うまくやろうと、こういうことではちょっとそれは良くないんではなかろうかと、こう思いますし、我々が国庫補助負担金を整理合理化しろと言っているのは、そういう国からひも付きの財源じゃなくて、本来自由に使える自主的な財源を地方に与えるべきだと思っているからですよ。だから、それはまず地方税源なんですね、税を与える。税を与えるために国庫補助金を、これはひも付きで自主性を害していますから、自立を害していますからこっちの方をやめてくれと、地方税を増やしてくれと。地方税が増えないところは地方交付税を増やしてくれと、こういう考え方ですから、是非、地方の税源移譲ということについて分権改革推進会議としてはこうだという提案がなきゃいかぬと思います。
  その辺は皆さんでよく相談してくださいとかなんとかなっているんですよ、あれ。だから、その辺もちょっと不十分ではなかろうかと。財務省の財政審議会や文部科学省の何とか審議会が言うんならいいと言ったんですよ。地方分権改革推進会議ですから、ひとつ名前のとおりやってもらいたいと、こういうことを昨日、実は記者会見で申し上げたところであります。
○辻泰弘君 ただいまの御答弁もですけれども、おとといの衆議院総務委員会における御答弁もですけれども、そこでおっしゃっていることは、結局、財政の論理が優先、最優先になっていて、初めに国庫支出の削減ありきと、こういう感がぬぐえないわけでございます。ある意味では、最大限よく見ても、財政の論理と地方分権の論理だけに終始されているんじゃないかと。やはりこれは教育の根幹にかかわる問題でございますから、教育の論理というものも当然加味された上で判断していかなければならないと思うわけでございます。
  昨日の地方分権改革推進会議の意見におきましても、現在進められている教育改革の中で、義務教育に関する国の関与の在り方についての最終的な結論を早期に得るべきと、こういう指摘もあるわけでございます。その意味におきまして、単に財政の論理、地方分権の論理のみならず、教育の論理というものをしっかりと踏まえた上で対処していただくようにお願いしたいと思いますが、一言お願いできますか。
○国務大臣(片山虎之助君) 辻委員の言われるとおりです。やっぱり一番教育の論理というんですかね、そういう点の配慮が私、要ると思うんですけれども、今こういうことなんですよ。義務教育の小中の先生方には、給与ですね、給与関係の経費の半分は国が持っているんですよ。ところが、実際の、半分補助金を国が出すものですから、細かい学級編制や教職員の配置やら、それから加配をやるんですね、特別の事情があるものには教職員の定数を増やす、そういうことまで全部細かく文部科学省がいろいろコントロールしているんですよ。
  私は、基本的には、義務教育ですから、大きい学級編制の在り方や教職員配置の在り方は国が決めればいいと思うんですよ、それは標準法という法律が辻委員御承知のようにあるものですからね。しかし、大きいことは国が決めて、若干の自由度というかアローアンスというのか、そういうものは、地方の特殊性を生かした、地域性を生かした教職員の配置があってもいいんで、だから、そういう意味で、そこは制度としてはそうしてくれと。
  お金は、今、国が二分の一持っているけれども、必ずしも国が二分の一持たぬでもいいじゃないかと。昔は交付税だったんですよ、昭和二十九年度までは。それが今、国の負担金になったんです。例えば高等学校の先生は、これも標準法で決めているんですよ。だから、高等学校の先生の人件費は全部一般財源ですよ。それから、今、地方の警察官は国が政令で決めているんですよ。警察官の人件費は全部一般財源なんです。だから、義務教育も十分の一、三兆幾らですから、全部国が持たなくてもいいではないかと、この負担の関係は。
  教育の論理は、私はもう最大限尊重せにゃいかぬと思いますよ。それから、地方にある程度自主性を与える、その方が効率化にもなるんで、そういうところは、今みたいに細かいところまで全部文部科学省が仕切らぬでもいいではないかと、こういうことで申し上げているわけで、これは地方、特に知事会ですね、一番関係ある、全国知事会もみんなそういう意見なんですよ。
  そこで、文部省にそういうことを私の方から申し入れましたら、共済組合の長期の負担金と退職手当についてはそれじゃ補助金をやめましょうと、一般財源にしましょうと、こういうことなんですが、これは地方の自主性は何にもないんです。退職手当というのは国に準拠して条例で決まりますし、共済組合の負担金は法律で決まっているんですから。しかも、将来どんどんどんどんこれは増えていくんで、きっちり財源の保障をしてもらわないと地方が負担だけ背負い込むことになるんですよ。自主性が全く拡大しなくて負担だけが増えていくと、こういうことなんで、これはやっぱりおかしいんではないかというのが私どもの意見であり、知事会を中心に地方六団体の意見なんです。
  ただ、これについては、今後とも経済財政諮問会議その他で十分調整してまいりたいと考えております。
○辻泰弘君 大臣、能弁多弁でいらっしゃいますけれども、簡潔な御答弁を賜れば幸いでございます。
  今の点は、教育の論理というものをしっかりと踏まえて対応していただきたいということを申し上げまして、次の点に移らせていただきたいと思います。
  さて、総務省が二十九日に発表された労働力調査では、九月の完全失業率は五・四%、雇用情勢は依然厳しい状況にあるわけでございます。このような状況の下で、昨日、改革加速のための総合対応策と金融再生プログラムが決定されております。十月二十三日に片山大臣は、セーフティーネット、企業再生もセットでワンパッケージの方がいい、大きなねらいは経済再生で、不良債権処理が最終目的ではないと会見で述べられておるわけでございますが、大臣は決定された昨日の総合対応策をどのように評価されているか、一言評価をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 昨日、政府・与党の政策会議でも、あと経済財政諮問会議でも合意を得ましたのは、不良債権処理を加速するということと、それからデフレ対策ですね、デフレ対策のための総合的な対応と、こういうことでございまして、私は基本的にはどちらも評価すべきものだと、こう考えておりまして、あるいは、その中でやっぱり経済再生、産業再生に大きいポイントを置いていこうと、こういうことになっておりますし、一方、不良債権の処理を加速することによる中小企業に対するいろんな関係、あるいは雇用に対する関係については十分なセーフティーネットを構築していくと、こういうことでございますので、私は、昨日まとめられた案はあれはあれでよかったなと、こう思っております。
○辻泰弘君 その対応策の中で「地方公共団体の主体的な施策も活かしながら」というフレーズがございますが、何らかの具体的な対応を指すものと理解すべきでしょうか、単なるまくら言葉と理解すべきでしょうか。
○国務大臣(片山虎之助君) これは私は、七大臣会合というのがあるんです、関係七大臣。そこで私は強く言いまして、セーフティーネットの構築で、雇用も中小企業対策も地方の、これは地方が中心になってやることだと。だから、地方が主体的に参加して国と分担してやれるようにしてほしいと。
  例えば、雇用につきましては、今職業紹介なんかは全部国になっているんですよ。これからは都道府県もそれができるようにやるということの法律改正を来年の通常国会で厚生労働省が考えると、こういうことですから、あるいはその他の雇用対策について地方もいろいろやれるようにすると、三千五百億のあれも地方の主体性を生かせるようにすると、こういうことになりました。
  中小企業だって、信用保証協会はあれは県が皆置いているんですよ。信用保証協会の信用枠を拡大するんです、特別保証で。それから、いろんなことの審査や相談は都道府県がやっているんですから。
  だから、全部、あの総合的な対応の中には、地方の協力を仰ぐ、地方に分担してもらう、地方と一緒にやるということをはっきり書いておりますので、それも私はいいことだと考えております。
○辻泰弘君 総務省が統計を取られている完全失業率に関連してお伺いしたいと思います。
  私、厚生労働委員会等で御質問申し上げたことでもございますんですけれども、ある意味で当然のことですけれども、現在は都道府県レベルでの完全失業率というものが公表されていない、年別のは三月に出されたわけでございますけれども。この各都道府県レベルでの失業率の把握というものは、地域の雇用情勢を的確に把握して雇用対策を行う上で大変重要だと思うわけでございます。現に、有効求人倍率は都道府県ごと、消費者物価指数、家計調査報告は都道府県庁所在地ごとに統計が取られているわけで、生活に密着した経済指標は都道府県単位で示されているのが現状だと思うわけでございます。
  三月に、先ほど申しましたように、二〇〇一年の年平均の完全失業率が都府県別のものが出されたわけですが、月別の統計にはなっていないということで余り意味がないというのが率直なところだと思います。統計局は、誠に厳しい雇用情勢なので、より詳細な統計データを提供することは極めて重要だと認識しているとおっしゃりつつ、調査対象の拡大が必要で、かなりのコストが掛かり難しいとの見解を示してこられました。
  コストは二十億ぐらいだったとお聞きしたように思うんですけれども、この際、緊急地域雇用創出特別交付金、先ほど大臣もおっしゃいましたけれども、三千五百億、十六年度末まであるわけですが、ある意味ではこれを活用してでも調査人員を確保して、それでやっていくという、雇用創出にもなり一挙両得でないかと思うんですけれども、いかがでございましょうか。
○政府参考人(大戸隆信君) 御指摘のとおり、地方別の統計も大変大事だということで、委員からもお話ありましたように、本年三月に都道府県別の完全失業率を初めて公表したところでございます。
  これを、ただ、毎月信頼できる精度で公表するということになりますと、現在の労働力調査の数倍に及ぶ調査の規模にしなくてはならないということがございまして、予算の問題はもとより、都道府県それから国の調査の実施体制の整備などの難しい問題がありますことを御理解いただきたいと思います。
○辻泰弘君 私、前に、たしかその分の調査は二十億というふうにお聞きしたんですけれども、そういう実態でしょうか。
○政府参考人(大戸隆信君) 年の予算が十八億でございます。
○辻泰弘君 十八億、それは大きな金ではございますけれども、三千五百億、三分の一としても千二百億ぐらいでございますから、そういう中では、今のを倍増したとしても何十億の世界でございます。そういう意味で、是非、雇用創出の見地からもその統計の整備といいますか、やはり必要なデータだと思いますので、それにお取り組みいただきたいと思うんですが、大臣、いかがでしょうか。
○国務大臣(片山虎之助君) 三千五百億につきましても使い勝手が悪いという批判があるんですよ、地方から。だから、今回のあれはちょっと前倒しするんですけれども、十六年度までのやつを。それについては是非地方の言うことを聞いて使いやすくしてくれと厚生労働大臣に言っておきましたんで、今の辻委員の言葉をしっかり伝えて、統計にも使えるように努力いたします。
○辻泰弘君 どうぞよろしくお願いいたします。
  もう一点、雇用労働マターでお聞きしたいんですけれども、現行の第九次雇用対策基本計画というものがございます。
  この中には、「特別な配慮を必要とする人達への対応」という項目がございまして、一番「障害者雇用対策」、二番「日雇、ホームレス対策」、そして引き続く「その他」の三という中にこういう文言がございます。「同和関係住民の雇用対策としては、「地域改善対策特定事業に係る国の財政上の特別措置に関する法律」に基づき、」という部分があるわけでございます。この法律は、平成十四年三月三十一日をもって失効したということは、私が八月八日の決算委員会で若松副大臣にお伺いをさせていただいたところでございます。
  同法律は総務省の所管であったわけでございますけれども、所管しておられた立場の大臣として、既に失効した法律に基づきという条文が明記されたものが現行の雇用対策基本計画であるということについて、どのような感想をお持ちでしょうか。
○国務大臣(片山虎之助君) それは法律そのものは失効しておりますけれども、雇用基本計画の中ではちゃんとその地域改善対策の関係は位置付けられているから、それはそれで私はいいんじゃないかと思いますよ。
○辻泰弘君 これはこの場での議論ではございませんけれども、雇用対策計画は経済計画とリンクするということが基本法で決まっているわけでございまして、昭和四十年代からずっとその体制で来ていると。一月に経済計画が改定をされました。ローリングプランになったということでございますが、本来であればそれと軌を一にして雇用対策基本計画も変えていくべきだと私ども何度も主張していたわけでございます。それは状況が三年間で変わっておりますので。
  それはそれで別の議論になるんですが、このことを見ても、やはりもう既に失効した法律に基づきということが現行の政府の計画の中に入っていること自体がずれているというふうに思わざるを得ないわけでございます。常識的に考えておかしいと思うわけでございますが、いかがですか。
○国務大臣(片山虎之助君) 雇用基本計画も古いですからね、あれ。十一年かなんかですね。だから、そういう意味では、恐らく厚生労働省が見直しということも御検討されていると思いますので、その際には、辻委員の言われるように失効した法律の名前を書くというのはいかがかと私も思いますから、それは私の方から、私が口出しすることじゃないかもしれませんけれども、それは御指摘申し上げようと、こういうふうに思っております。
○辻泰弘君 是非口出ししていただいて、御訂正賜るようにお願いしたいと思います。
  次に、医療保険制度改革関連についてお伺いしたいと思います。
  平成十三年十一月二十九日、政府・与党の医療制度改革大綱がございます。その中で、「医療保険制度の一元化を将来の方向とすることは、一つの有力な考え方であり、これについて具体的な検討を開始し、一定期間内に結論を得ることとする。」、また、「被用者保険、国民健康保険それぞれについて、具体的な目標等を示しつつ、保険者の統合・再編を促進するものとする。」と、こういうことが決定されております。
  また、さきの通常国会で成立いたしました改正健康保険法附則において、保険者の統合及び再編を含む医療保険制度の体系の在り方について、政府は具体的内容、手順、年次計画を明らかにした基本計画を策定するということが定められたわけでございます。
  これに関連して、坂口厚生労働大臣は、公務員共済についても、組合健保、政管健保とともに一元化の対象だとの見解を示されているわけでございます。総務大臣は、この被用者保険の一元化に向けて、地共済の統合・再編をどのようにとらえ、どのように進めていかれるということをお考えでしょうか。
○国務大臣(片山虎之助君) 私は正直に、医療や年金は、将来は、ずっと将来は私も一元化だと、こう思います。いろんな関係。しかし、なかなかここまでは、長い経緯と、事情が違いますからね、状況が。なかなか難しいんで、当面は地方公務員共済は国家公務員共済と財政調整をやろう、こういうことから入ろうと、こういうことなんですね。ちょっと公務員共済はほかの被用者なんかの場合と違いますからね。そこで、今、委員が言われましたように、平成十四年度中に、政府においてはこの問題については基本的な考え方、方針を策定すると、こういうことになっておりますので、公務員共済の方は。
  それから国保の方は、坂口大臣が私案として、特に国保については都道府県単位にまとめる、こういう私案を出されていますね。これは例えば全国町村会なんかは賛成なんですよ。ただ、その場合に、今の市町村単位の国民健康保険を都道府県単位にまとめたときに、それじゃ保険者が県なのか、それぞれの市町村の共同体がやるのか、共同事業として、あるいは別の法人をドイツみたいに作るのか。これは大議論になりますね。全国知事会は、県がやる、都道府県がやることについては余り賛成じゃないんです、正直言いまして。
  だから、そういう意味で、ここは都道府県単位にまとめるという方向は私も正しいと思いますけれども、保険というのはロットが大きい方がいいですから。ただしかし、それはどこがどういう負担でやるのかというのはこれから大変な議論になるので、十分な関係者の意見調整が必要ではなかろうかと思っております。
○辻泰弘君 そうしますと、一元化に当たってはまず国共済と地共済の統合からまず手を付けようと、こういうことでございますね。
○国務大臣(片山虎之助君) 公務員共済については、国公の共済と地公の共済で財政上の調整をやると、そこから議論を始めようと。国公と地公を一緒にするなんていうことの議論にまで行っておりません。
○辻泰弘君 それは短期給付も長期給付もということになりますね。
○国務大臣(片山虎之助君) それは、私は細かいことまであれしておりませんが、財政上どこまでどうやるのかについては、現在審議会作りましてそこでこの議論をいろいろしておりますので、その結果を待ちたいと、こういうふうに考えております。
○辻泰弘君 国保については、質問を予定しておりましたけれども、大臣から既に答弁されましたので、その質問はさせていただきません。
  次に、政策金融に関連してお伺いしておきたいと思います。
  平成十三年十二月十九日閣議決定の特殊法人等整理合理化計画におきまして、公営企業金融公庫など八機関については、経済財政諮問会議において平成十四年初めに検討を開始し、その検討結果を踏まえ、内閣として経済情勢を見極めつつできるだけ早い時期に結論を得ることとすると、このように決定されているわけでございます。
  また、塩川財務大臣は、八月二十九日、私、決算委員会で御質問申し上げましたときに、原則論として政策金融はもう廃止する方向に行ったらいいと思っていると、このようにおっしゃっております。
  九月二十日の経済財政諮問会議において片山大臣は、公営企業金融公庫は八金融機関の中では異質、異色、ポイントは資金調達、個々の団体にやらせると手間も掛かるしコストも高いし市場では調達できない、そこで金融機関を作って一括で政府保証を付けてもらって市中から資金調達を行っている、融資の問題がない調達が中心の機関であり、国からは一銭の援助も補助もない、政府保証だけ付けてもらっている、私は地方全体の共同法人にしたらいいと思うのだが、そうすると政府保証が付けれないとか議論がある、他の金融機関との並びでお考えいただかないようにお願いしたいと、このような発言をされておるんですけれども、政府としての政策金融の廃止、縮減という一つの大きな方針をお持ちなわけですが、その中において公営企業金融公庫をどのように位置付けられて、どのように組織の見直しを図っていかれるおつもりなのか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 政策金融につきましては、今お話しのように、年内に経済財政諮問会議で方向付けをすると、こういうことになっております。ただ、現下のこういうデフレ状況であり不良債権処理を加速するような状況の中で、やっぱり政策金融はある程度これは働いてもらう必要があるんではなかろうかという議論がありまして、その辺はこれから年内の結論の方向付けの中で議論していかなきゃいかぬと、こう思っております。
  今、八つ政策金融機関があるんですが、私は、今、辻委員が諮問会議での私の発言を読み上げられましたように、私は公営企業金融公庫は異質だと思っているんですよ。これは今言いましたように資金調達だけですから。融資の方は自治省なり総務省なり、それから都道府県なりが、これがいろいろ審査して決めるんで、資金調達を個々の団体にやらせると手間も大変、コストも高い。マーケットが余りちゃんとやってくれないんです。だから、これはまとめて政府保証を付けて資金調達していると。こういうことですから、同じ扱いにしてもらうのは困ると考えております。
  ただ、考え方によっては、これは今政府の部内で検討しておりますが、地方共同法人みたいな制度ができればそれで私はいけると、そこに政府保証さえ付けてくれればいいと、こう言っているんですよ。ところが、財務省なんかは、地方共同法人に政府保証付けるのはいかがかなと、地方全部で保証したらどうかと。しかし、それはまた大変な手間なんで、この辺はこれから年末までの私議論だと、こう思っておりますが。これをなくしますと水道やいろんなことに影響あるんですよね、交通事業や水道事業や。だから、そういう意味では、やっぱりこの今の資金調達の仕組みは残していくべきだと私は考えております。
○辻泰弘君 そういたしますと、公営企業金融公庫については、基本的に堅持、継続すると、そして他の七機関は廃止、縮減の方向で取り組むと、こういうことをお考えということになりますか。
○国務大臣(片山虎之助君) 他の機関については私の所管ではございませんが、現下の経済情勢の中では、政策金融機関を全部なくすと、こういうことはいかがかなというふうな議論が出ております。
  それで、公営公庫につきましては、公営公庫という形がいいか、形態はどうか、これからの議論でございますが、こういう共同で地方が資金を調達する仕組みはこれは残していかないと、私はこれは困ると思っております。
○辻泰弘君 次に、市町村合併問題についてお聞きしたいと思います。
  かねてより大臣、自治体数千を目標にということでおっしゃっていたわけですけれども、最近の発表等を見まして、なかなか千まで行くというのがどうなのかなというふうに思わざるを得ない状況がございます。リミットは二〇〇五年三月ということでございまして、大体普通にいくと二十二か月掛かるということで、逆算しますと、来年の三月、四月ごろが一つのリミットといいますか、そういうような形にもとらえられるわけですけれども、現状の進行状況をどう受け止めておられて、どのように今後していかれるのか、千の目標、実現可能性、その辺お聞きしたいと思います。
○副大臣(若松謙維君) 現在、合併協議会又は研究会を設けている複数の市町村間で合併の検討をしている市町村が全国で、全国の三千二百十八ある市町村の約八割を超える二千六百四十七に上っております。特に、法定又は任意の協議会数でございますが、全国で二百八十二、構成市町村数は千二百を超えておりまして、この半年で倍近く急増しております。ということで、全国的にはいよいよこの合併機運が盛り上がっていると、このように認識しております。
  これまでにも、平成十二年十二月に閣議決定いたしました、正に千を目標とすると。これは与党の方針を踏まえて私ども実現のために今努力しているところでございますが、現在、住民発議の充実等、合併特例法の改正とか、又はこの八月にも合併支援プラン、二十四追加しまして、八十まで拡充いたしまして、平成十七年三月までに十分な成果が得られるよう、全省今頑張っているところでございまして、今後とも御協力、御理解のほどよろしくお願いいたします。
○辻泰弘君 もう一つ、市町村合併問題をお聞きしておきたいと思うんですけれども、基礎的自治体で合併できない小規模市町村ということについて、これ、片山大臣がこれも八月二十八日の経済財政諮問会議でおっしゃっているわけですけれども、基礎的自治体で合併できない小規模市町村は能力も財政力も乏しいため補完を県又は隣接市が行う、規模、能力に応じて権限、財源等の差を付け多様な市町村制度にすると、こういうことをおっしゃっておられます。また、六月二十五日閣議決定のいわゆる骨太の方針第二弾におきましても、小規模市町村の場合は仕事と責任を小さくし都道府県などが肩代わり等というような文言があるわけでございます。
  ちょっと私自身、十分この辺がどういうイメージなのかがちょっと分からないところがございまして、この辺どんなことを念頭に置いていらっしゃるのか御説明いただきたいと思います。
○副大臣(若松謙維君) 今、委員が御紹介いただきましたいわゆる六月二十五日の改革第二弾というところで、先ほどのいわゆる基礎的自治体、いわゆる人口三十万人以上というのは実は去年の構造改革第一弾の閣議決定のところにも出ておりまして、これからのいわゆる少子高齢化、そして住民の多様なニーズ、さらには行財政基盤の強化と、こういった観点から、かつ受益と負担というものをしっかりと住民との対話の中で明確化すると、こういう流れの中でやはり基礎的自治体は一定の規模が必要であろうと。こういう観点で、いわゆる経済財政諮問会議が中心となって三十万以上、これを基礎的自治体と言いまして、現在はこの三十万人以上ですと、一定の要件がありますと中核市という一つの制度がありまして、これは今政令指定都市という制度がありますが、ある意味では、私どもも大臣とともにこの中核市の市長の方とお話ししましたが、皆様それぞれ、もう私たちは事務能力として政令指定都市のことができますと、そのくらいもう言っていただいておりまして、そういう意味ではミニ政令指定都市的なイメージに、という形も使えるのかなと、こういう考え方も私個人としては持っております。
  それと、いわゆる小規模団体につきましては、やはり住民一人当たりに対して段階補正と、かなり手厚いいわゆる交付税措置をしておりまして、これに対して、いわゆる大都市からの言わば反対、反発もございます。
  そういった様々なバランスも考えて、かつ先ほどの少子高齢化、行財政基盤というものを考えますと、今人口数万人以下又は一万人以下、数千人と、こういったところで、三千二百の自治体で、いわゆる一役場でも人口十万人以上の同じような機能を持つような役場をイメージしたものが果たして効率的かどうか、こういった議論もこの経済財政諮問会議の中での議論としてありまして、その結果、やはり小規模団体についてはもっと広域的に、昔の郡制度というんでしょうか、そういった形で県がそういう事務をやってもいいんではないかと、そういうふうに小規模団体の事務の整理というか縮小というか、又は合理化というか、こういったイメージがこの小規模団体に関するいわゆる県への事務の移行と、こういった議論になっておりまして、この具体的なイメージというのは、現在第二十七次地方制度調査会において議論されておりまして、あと一年前後でかなり具体的な姿が見えてくるのではないかと、そのように期待しております。
○辻泰弘君 この市町村合併の問題はまた今後御質問する機会もあると思いますので、次の課題に移らせていただきます。
  税制改革についてということになるわけでございます。それで、昨日の経済政策におきましても、「一兆円を超える、できる限りの規模を目指した減税を先行させる。」と、こういう文章になっている。また、八月段階から小泉さん、そのことを明言されてきたわけでございます。
  そこで、お聞きしたいのは、片山大臣が九月二十日の経済財政諮問会議において減税財源のことに触れられて、「有識者議員は減税の財源は、歳出削減と自然増収だというが、これは禁じ手ではないか。」と、こうおっしゃっている。また、「今まで減税をいつも先行して、後で増税をやるということがうまくいかず、財政赤字を膨らませてきたというのが過去の教訓だ。そこを慎重に総合的に考える必要がある。」と、こういうふうにおっしゃっているわけでございます。
  一兆円超の方針は当然お受けになる、お受けになるといいますかお認めになると思うんですけれども、その場合、こういうお考えですと財源を何に求めるべきだとお考えなんでしょうか。
○国務大臣(片山虎之助君) 昨日の対応策で、一兆円を超えてできる限り大きくなるような減税と。それは、具体的には政府の税調や与党の税調の中で決めていくと、こういうことになると思いますけれども、一兆円を超えるということまでは昨日の対応策で決まったわけでありまして。
  そこで、減税をどのくらいやるかということと一緒に減税財源をどうするかというわけで経済財政諮問会議でもいろいろ議論してきたんですが、民間の有識者側委員が、減税の財源は自然増収と歳出削減だと、こうおっしゃいますから、それはどうかなと。自然増収というのは、景気の状況によってどうなるか分からないんですよね。はっきり当てにできるかできないか。それから、歳出カットはしたものはいいですよ。これから歳出カットをやるものを減税財源にするということが、これはそんなことはおかしいと、禁じ手だと私は申し上げたわけでありまして。
  だから、今対応策で決めたのは、多年度税収中立なんですよ。だから、多年度、これを五年と考えるか三年と考えるとかいろいろ議論ありますが、五年なら五年の年度間の中で減税をやって、先行的に、後は増税をして、五年間では減税と増税が中立というか同じになると。多年度税収中立と、こういうことを言っておりまして、その場合にはやっぱりこれだけ減税しますと、こういう項目で、しかしその代わりこういう項目でこれだけ増税しますよということをはっきり示すということが私は、国民の皆さんに示して、場合によっては法律で書くということが多年度税収中立ではないかと、こういうふうに思っております。
○辻泰弘君 今申しましたように、経済財政諮問会議で片山大臣は、「今まで減税をいつも先行して、後で増税をやるということがうまくいかず、」と、こういうふうにおっしゃっているわけで、今おっしゃったのは実はちょっとトーンが違うわけでございますけれども、そこは問わずに次に行かせていただきますけれども。
  そこで、これも簡潔に御答弁賜れば幸いですが、六月二十五日の骨太の方針第二弾のときに、地方分権を推進するために地方の税制の本格的な改革を行うと、こういう文言がございます。地方の税制の本格的な改革というものは、八月二十八日の経済財政諮問会議に出された地方税制改革、このことを指すことと理解していいでしょうか。簡潔にお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) これは、私が八月二十八日に出したんでしょうか、総務省関係の制度・政策改革ビジョンの中で出したものがその考え方でございまして、私は基本的には、今国税が六で全体の、地方税が四という、四を三千三百の地方団体が分けているわけですから、それをせめて五対五にしてくれと、こういうことを言っていまして、五対五にするためには、七兆五千億ぐらいの今の税でいうと、国税から地方税に移管せにゃいかぬわけでありますけれども、所得税から個人住民税に三兆円、消費税の今四対一の国と地方の配分を三対二にする、これ二兆五千億。こういうことを将来、これからやることによって、地方の方が六割以上金を使っているわけですから、全体の、公的支出は、しかし収入は四割しかないんですから。是非その乖離をなくしていく、そういう地方に税源を与えることによって地方の自主性、自立性を高めていく、これが今後の地方税制改革の方向だと思っております。
○辻泰弘君 残り五分でございます。個別の税目について御質問をしますので、簡潔に御答弁賜れば幸いでございます。
  おとといの政府税調の一つの方向性を見ましても、個人所得課税に対して人的控除の見直しということで、配偶者特別控除、基本的に制度を廃止すると、また特定扶養控除についても廃止を含め制度をできるだけ簡素化すると、こういうふうな方針が示されているわけでございます。当然に個人住民税にもかかわるわけでございますが、このことを来年度税制改正、地方税に対しても当てはめていくというお考えでしょうか。
○副大臣(若松謙維君) いわゆる税源移譲の過程には個人住民税等、様々な税制の見直しが必要と理解しておりまして、総務省としても、いわゆる税調等、様々な意見を聞きながらしっかりと議論していきたいと考えております。
○辻泰弘君 大臣、これは来年度税制改正の日程に上るんでしょうか。
○国務大臣(片山虎之助君) 配偶者の特別控除、特定扶養親族ですね、お年寄りや子供さんの教育費や何かの。しかし、これは大議論があるんですね。特に配偶者特別控除につきましては、私も政府税調の国民と税の対話集会に行きましたら、真っ二つですね。是非男女共同参画からいう意味ではこの特別控除はやめてくれという意見も半分ある。しかし、これやめられたらかなわぬというのが半分ありましてね。これは今政府税調の検討項目になっておりますが、結論としてはやろうということですけれども、いつやるか、どうやるかについてはまだ決まっておりません。現在、議論の最中であります。
○辻泰弘君 なお、個人住民税でもう一点というか二点聞きたいんですが、経済財政諮問会議で出されている大臣のビジョンの中で、個人住民税の比例税率化ということがございます。この点について、また均等割の税率の引上げということも出ているわけですけれども、この点について来年度税制改正で求めていかれるのかどうか、簡単にお願いします。
○副大臣(若松謙維君) 個人住民税の一〇%比例税率化でございますが、先ほど申し上げましたように、国から地方への税源移譲、大変重要な要素となっておりまして、現在いわゆる総理所信にもございました税財源移譲そして交付税、国庫補助負担金の削減縮小と、こういった三位一体の中で今議論しておりまして、来年六月までに具体的な工程表を作って改革の案を提示すると。これが一点でございます。
  それと、今の均等割の税率の見直しでございますが、これも、あくまでも個人住民税というのはいわゆる応益課税の観点からの、いわゆるこの均等税の場合には更にミニマム負担ではないかと、こんな考え方もございまして、これもやはり非常に重要な要素と理解しております。
  現在この均等割の税率なんですが、やはり比較しますと、年々比率として低くなっておりまして、低い水準でとどまっているという、こういった政府税調の指摘もございまして、今後この見直しはやはりしていただく、そのように理解しております。
○辻泰弘君 土地税制の見直しということが昨日も総合対策にも出ていたわけですけれども、そこでちょっと三つ簡潔にお聞きしたいんですが、固定資産税についてですけれども、評価については七割評価の実施ということは堅持されると、こういう方針は出されているわけですけれども、それとプラスして商業地等の課税標準額の上限というのが別途決められているわけでございます。土地評価の評価替え、三年ごとにそのことを決めていらっしゃるようで、来年度税制改正の中でそれも決めていくということになると思うんですが、現行七〇%、このことをどうされようとされているのかということが一つ。
  それから、政府税調のこの間の見解の中でも不動産取得税の見直しという改革の方向性が出ています。また、特別土地保有税の廃止というのも不動産投資を促す見地から必要じゃないかという議論もあるわけですが、この三つについて方針を承りたいと思います。
○副大臣(若松謙維君) この七割という議論が具体的には平成九年度の税制改正から現在に至っておりまして、平成十五年度まで現行の経過措置という形でこの固定資産税評価額、いわゆる地価公示価格の七割に、やはり全国今ばらばらに課税されておりますので、少なくとも均等ベースをしっかり作っていこうと、こういう形で努力しているのが現在の状況でございます。
  かつ、この上限の七割、これを更に引き下げるという話でありますが、もしこれを行いますと、今、特に市町村の財政の根幹の収入源となっておりまして、これは大変三千二百の自治体に対して多大な影響を与えるということで、私どもは慎重に考えなければいけないと理解しております。
○辻泰弘君 不動産取得税と特別土地保有税。
○国務大臣(片山虎之助君) 固定資産税は、今言いましたように、評価は地価公示の七割なんですよ。課税標準額の上限も七割にしているんですよ。この七割を下げてくれというのが皆さんの要望なんですが、これを下げるとまたばらばらになるんですよ。そこで、この辺は少し慎重に対応いたしたいと、こう思っております。
  それから、不動産取得税は、流通課税ですから、登録免許税と併せてこの軽減という強い要望がありますが、これはもう相当まけているんです。住宅だとか住宅用土地は、ほとんどもう今不動産取得税掛からないような仕組みにしているんです、標準的なものは。しかし、強い要望がありますから、登録免許税も含めて地価対策、土地対策のためにどうやるか検討いたしたいと、こう思っております。
  それから、特別土地保有税につきましては、これは主として大都市の税なんですが、これも大変強い御要請がございますが、これは土地利用促進のための税なんで、この辺も総合的な検討をいたしたいと。
  今、いずれも結論を得ておりません。
○辻泰弘君 あと一点、申し訳ないんですけれども、私、これ決算委員会で、国債の大量発行が続く中で個人向け国債の消化ということを考える見地から、塩川大臣が個人向け国債の利子に掛かる所得税の非課税措置ということを検討していくということをおっしゃっているんですが、その場合、地方債はどうされるのかということをお聞きしたい。
  それから、特定財源について、大臣が地方の財源だということは理解されていないということをおっしゃっているんですが、その点についてちょっと簡潔に御答弁いただけますでしょうか。申し訳ございません。
○国務大臣(片山虎之助君) この非課税措置については、これも現在いろんな議論をしている最中でございまして、今後も幅広く検討いたしたいと考えております。
  それから、道路特定財源は、御承知のように、国が三兆四千億なんですよ。地方が二兆二千億なんですが、実際は、補助金や交付金で国から地方に来ていますから、国が一兆七千億しか使っていない、地方が三兆九千億使っているんですよ。
  そういう意味からいって、我々としては、国の方の道路はややもう終わり掛けていますから、整備が、地方はまだ相当残っていますから、そういう意味で、地方の方の道路特定財源はこれは堅持してまいりたいと、こう思っております。
○辻泰弘君 以上で質問を終わらせていただきます。
○内藤正光君 おはようございます。引き続き、私、内藤正光、質問をやらせていただきたいと思います。
  まず、片山総務大臣、引き続き総務大臣の任に当たられるということで、どうぞまたよろしく御指導のほどお願いを申し上げます。
  そこで、まず冒頭、あいさつに対する一般質疑ということで、個人情報保護の在り方について何点かにわたって質問させていただきたいと思います。
  まず断っておきますが、いつになるかは分かりません。この臨時国会になるのか、あるいはまた来年の通常国会になるかは分からないけれども、当委員会におきまして行政機関に関する個人情報保護法並びにオンライン化法案が審議されるということになっております。私は、健全な情報化社会の推進のためにこの二つの法案は極めて重要だというふうに認識をしているところでございます。
  そこで、この機会に個人情報の在り方というものについて何点か質問をさせていただきたいんですが、現行法における制度管理、個人情報の保護、制度管理ですね、については基本的には各行政機関の長に任せてしまっていて、総務大臣の役割はというと、現行法ですよ、第二十一条に、「総務大臣は、」、真ん中を飛ばしますと、「行政機関の長に対し資料の提出及び説明を求めることができる。」、あるいはまた続く二十二条に、「総務大臣は、」「行政機関の長に対し意見を述べることができる。」ということを言っているにすぎない。総務大臣の権限はそこ止まりだ、調整役止まりだというふうに私は認識しているんです。
  ところが、新しい法案に期待したんですが、どうもこの大きな枠組み自体何一つ変わっていないんじゃないかという認識を私は持っています。そうじゃないんだとおっしゃるんであれば、何か御答弁をいただきたいんですが。
○国務大臣(片山虎之助君) 議院内閣制で、特に日本の内閣制度は各それぞれの大臣が権限と責任を持つんですね。内閣総理大臣が全部権限があるわけじゃないでしょう、各大臣に全部あるんで。
  そういうことがこの内閣制度の根幹にありますから今回の行政機関個人情報保護法も同じように考えているわけでありますが、そういう中で、例えば資料を出すとか説明を求めるとか意見が言えるというのは、これは大変強い調整権限だと私は思っておりますし、私のところは例えば政策評価、行政評価・監視なんかについてもいろいろ各省大臣に意見が言えるわけですね。そういうことで、監視なんかもできるわけですから、昔で言えば行政監察ですよ。だから、そういう意味では私はこの程度でいいんではないかと思っております。
○内藤正光君 となりますと、この情報保護に関する総合的な責任主体というのは一体どこにあるんでしょう。総務大臣なのか、あるいは各行政の長なのか、教えていただけますか。
○国務大臣(片山虎之助君) それは各行政機関の長ですよ。各大臣でございます。
○内藤正光君 となりますと、今ネットワーク時代、IT時代と言われているんですが、これがまた本格的なIT時代がこれから到来しようとしているんですが、こういったIT時代の中にあっては、個人情報というのは省庁の垣根を越えて行ったり来たりするようになるわけです。今までのような時代は良かったかもしれない、それこそ各省庁ごとに情報が閉じられていたから。しかし、これからのネットワーク時代というのはもう各省庁の垣根を越えて平気で情報というのは行き来する。それこそ日本という枠を超えても行き来するかもしれない。
  私は、そういったときに果たしてそういう考え方でいいのか、そしてまた、本当は考えたくないんですが、ネットワーク時代ですから、それこそ成り済ましサーバーなんというのをどこかに作って、それで情報を盗み取って、そしてそれを、情報をばらまいてしまうなんという事件も簡単に想定され得るわけなんです。
  そういうふうに考えていきますと、これからの情報化時代、情報保護に関する包括的な責任を持つやっぱり人が必要なんじゃないのか、それがなくしては私は、これからの時代、対応できないんじゃないかと思うんですが、いかがお考えでしょうか。
○国務大臣(片山虎之助君) これは考え方で、余り情報を一元的に収集したり管理している方がむしろ問題なんで。個人情報も、行政ごとに違いますから、基本的なものは例えば名前あれば同じだといえば同じかもしれませんが、私はそういう意味ではむしろ多元化した方がいいんで。
  ただしかし、委員が言われますように、全般の調整をしたりまとめたりするあれは必要ですから、今そういう本部というものを内閣の中に作っておりまして、そのための事務局もありますが、今後、状況によってはそれはどういう対応をするか考えていくことはこれからあるんではなかろうかと。セキュリティー対策なんかもそこで一元的にいろいろ検討して、実際やるのは各省だと、こういうことでございますけれども、ただ、もっとIT社会が進んだ場合にどうあるかについてはなお検討いたしたいと、こういうふうに思っております。
○内藤正光君 私は、何も情報を一か所に管理せよと言っているわけじゃないんです。それこそセキュリティーの面から、やはり情報はいろいろなところにばらばらに点在していた方がいいに決まっているんです。しかしながら、保護、保護行政に関する責任はやはり一元化されていなければならない、そうあるべきだというふうに考えるわけなんです。
  そこで先ほどの質問をさせていただいたわけなんですが、その関連で言いますと、例えば利用目的の変更、新しい、まだ審議されてはいませんが、第三条の第三項を見てみますと、各行政機関が相当の関連性を有すると判断すればそれをやってもいいことになっている。そしてまた、利用や提供についても法令に基づけば可能とあると。
  でも、よく考えてみますと、行政機関はすべて、行政機関の行為はすべて法令に基づくわけですから、それを逸脱したら違法行為ですから、法令に基づけばできるなんというのは、はっきり言えば何ら意味のない条文ですよね。つまり、業務だったら業務の範囲内だと判断すれば、もう情報の利用や提供は不自由なく自由に行われるということを言っているわけですから。
  私は、こういうことで果たしていいんだろうか、総務省が単なる調整役だけに甘んじていいんだろうかと。そうなると、やはり、防衛庁のリスト作成問題を持ち出すまでもなく、厳格な情報保護というのは到底かなわないんじゃないかなというふうに思うんです。もう一度、同じような質問かもしれませんが、答弁を願いたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 行政機関個人情報保護法の所管大臣は総務大臣でございますので、そういう意味では、行政機関全般を通じる行政機関の個人情報保護については、担当大臣は総務大臣だと御理解いただいてもいいんではなかろうかと、こう思っております。
  それから、なるほど、公の仕事、各省の仕事は法令に全部基づいていますけれども、ただ法令に基づけば、職務であれば何でも情報をやり取りするんじゃなくて、その情報を提示することについての相当の関連性といいますか、その説明がなきゃ、自由にやるわけじゃありませんから、必要最小限度に応じて関連のある程度情報を出すと、こういうことでございますね。
  それから、各省を超えるものとしては、第三者的な不服審査機関であります情報公開・個人情報保護審査会というのを置きまして、そこで各省庁大臣がやる場合に、不服申立てがあれば、そこに必ず諮問を義務付けて、その答申をもらって、それで処理する、こういう仕組みを今の行政機関個人情報保護法制四法案の中に、衆議院で今、継続審査になっておりますけれども、その中に入れておりまして、その審査会に機能してもらおうと。こういうことも考えておりまして、今のところ、私はこういう仕組みで動いていくんではなかろうかと、こういうふうに思っておりますが、何しろまだ法案を通していただけないものですから、ひとつよろしくお願いいたします。
  それから、行政手続オンライン化法の方は、これは電子政府、電子自治体の方で、個人情報保護そのものとは直接関係ないんですよね。こっちの方もひとつよろしくお願いいたします。
○内藤正光君 私、今回の、いつ審議にかかるか分かりませんが、行政機関に関する個人情報保護法の欠点は二つあると見ているんです。よく言われているように、罰則がない云々という、私はそれは本質的な欠陥ではないと思っております。あるいは、国家公務員法の枠の中でやろうと思えばできると。しかし、それ以上に欠陥があるんです。
  一つは、先ほどから何度も言っているように、この情報化時代に突入するというのに、すべて各省任せ、総合的な責任主体がないということ、単に調整です。幾ら大臣がおっしゃっても、この法文を見る限り調整の域を超えていないんです。包括的に情報保護の責任を担う部署がない。これは一つ大きな問題。そして、それぞれの保護は各省庁任せということで、でも先ほど申し上げたように、それを使っていいかどうかというのは各省庁の判断、つまり利用者が判断するということで、各省庁ではプレーヤーが審判も兼ねてしまっている。
  私、この二つが本当に大きな問題であって、この法案の、まあ古い法案もそうなんですが、新しい出てくるであろう法案、正に構造的な欠陥だと思っております。私は、これからの時代、個人情報保護をちゃんと守っていかなきゃいけない。でなければ、やはり健全なIT社会は訪れない。そういった意味で、私は、内閣府に大きな権限を持つ三条委員会のようなものを設置すべきだと思うんです。包括的に責任を持つ、各省庁の垣根を越えて個人情報一切において責任を持つ、そして強い権限を持つ、そういったものの機関の設置が私は必要だと思います。
  なかなか総務大臣という立場上、お答えにくいかと思いますが、御所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) アメリカならそうなんですよ。アメリカというのは大統領制ですからそういうことができるんですが、日本は議院内閣制で、各それぞれの所管大臣が所管については責任を持って、その大臣が連帯をして国会に責任を持つ、こういう仕組みなんですね。各省の所管大臣の権限を全部越えて一元的にやるようなことになっていないんで、内閣府や内閣官房も、これは調整なんですね。
  内閣総理大臣だってそうなんですよ。内閣総理大臣、一番強いのは閣僚の任免権で、実際それぞれの仕事については各大臣なんですよ。日本の今の議院内閣制度はそういうことでできているんで、そことの私関連があると思いますので、そういう中では、今、総務大臣に与えられているように、説明を求めたり資料を求めたり、あるいは場合によっては意見を言って直させたり、それを越える不服申立てみたいなものは審査会がやるとか、こういうことが今の日本の制度の中ではまあこの辺かなと、こういう感じでございますが、しかし、せっかくの内藤委員のお申出でございますので、引き続き研究はさせていただきます。
○内藤正光君 この問題についてはここまでにしますが、私は、何度も言うようで恐縮なんですが、ネットワーク時代、それこそ省庁と省庁のはざまで情報漏えいがあったら、この仕組みでは到底私は対処できないと思っているんです。ですから、引き続き、この法案が審議に、この当委員会にかかりましたら、逐条審査をしていくようなそんな心意気で頑張っていきたいと思いますので、どうぞそのときはよろしくお願いしたいと思いますし、そのときまでにまた新しい考え方を御用意していただきたいと思います。
  残された時間、あと五分間ではございますが、ちょっと迷惑メールについてお話をさせていただきたいと思います。
  この通常国会において迷惑メールを規制するために二つの法案が成立をした。一つは、特定電子メール送信の適正化法、そしてもう一つは改正特定商取引法、これが成立をし、そして七月一日より施行されたわけなんです。私、これで本当に助かったなと思っていたんですが、ところが、その後も、確かに以前と比べて随分少なくなったなという実感はあるんですが、それでも日に一度ぐらいは迷惑メールが私の下に、この携帯の方に届いてくるわけなんです。技術的には、未承諾広告の表示のメールを全部ブロックするだとか、あるいはこちら、利用者側で特定のドメインを受信を指定して受信するのをブロックするとかいうのをやっているんですが、どうもイタチごっこというのが実情のようなんです。
  そこで、まずお伺いしたいのは、この法の施行前後においてどれぐらい迷惑メールの件数が減ったのか、あるいはまた苦情件数が減ったのか、つまりどれぐらいの効果があったのか、それについて実情を教えていただけますでしょうか。
○副大臣(加藤紀文君) もうこの特定電子メールの送信の適正化等に関する法律、いわゆる迷惑メール法案でありますが、内藤委員御承知のように、お話しありましたさきの通常国会で、いわゆる議員立法として提出され成立した法案でありますから内容もよく御存じだと思います。
  そして、その法律に規定されたとおりに、何といいますか、携帯電話業者もフィルタリングサービスをしたりとか、今ございました表示義務を課してやっています。しかし、それを潜るといいますか、という技術もやっぱりあるんですね。また、そういうことをやる人もいると。でありながら、それでも、今の話、この七月一日に施行される前と後、まだそう期間はたっておりませんが、アバウトでありますが、約半数に減りました。そういったような状況であります。
○内藤正光君 半数に減ったとはいえ、元々の迷惑メールの数が多かったわけでして、半数に減ったとはいえ、まだまだ迷惑を被っている人がたくさんいるということには、現状には変わりはないわけなんです。
  そこで、法律ができた。じゃ、なぜそれがもっと効果を上げることができないのか。もし、法の執行上もうちょっとこうすべきだという、何か対策を講じていらっしゃったならば教えていただきたいんですが。
○副大臣(加藤紀文君) 今、件数のお問い合わせがありましたから、半数に減りましたと申し上げました。しかし、苦情の方は、やはりそういった今の話の状況でありますので、逆に若干増えております。
  したがいまして、現行法に基づいて今申し上げたフィルタリングサービスや表示義務だけではまだまだ生ぬるいと。そして、御承知のように、それを違反した場合の総務省の警告メール、これを発信したり今しているところでありますが、引き続いて関係省庁と連携を取りながら対応を考えていかなければならないなと思っております。
○内藤正光君 最後は、ちょっと時間もあと一分ですが、警察庁にお伺いしたいと思うんですが、ちょっと聞いた話なんですが、この迷惑メールの背後には違法な組織もあって、どうも総務省だけが対応してもなかなか難しい面があるというふうに聞いております。この状況をどのように把握なされているのか。私は、もし本当に対応するとしたらば、もしそしてそれが本当であるとしたならば、警察のやっぱり協力なくしてはできないと思うんですが、その辺のお答えをお願いしたいと思います。
○政府参考人(堀内文隆君) 警察といたしましては、同法第六条に規定する総務大臣の措置命令に従わない者に関し総務省から告発がなされた場合等には、法と証拠に基づきまして厳正な捜査を遂行してまいりたいというふうに考えております。
○内藤正光君 ちゃんとやってください。
  終わります。
○山下栄一君 公明党の山下でございます。
  私の方からは、テーマ一つだけでございますけれども、人事院総裁にも来ていただいておりますが、人事院勧告・報告、この前、総裁から御報告いただきました。その中に、私、ちょっと関心があることが書いてありましたので、このことについて質問させていただきたいと思います。
  今国会、法案の閣法の半分以上が独立行政法人化への法案でございます。この審議、どうこなすかということが非常に大きな課題になっているわけですけれども、総務委員会にもかかる予定法案があるわけですが、この独立行政法人の、特に役員もそうですが、職員の給与の実態、これが非常に不透明であるというふうに思ってまいりました。特殊法人、今もありますが、ほとんど見えないと。このことについて今回指摘されておるわけでございます。独立行政法人化の一層の進行に伴い、その役職員の給与水準を国として把握する必要があると、このように人事院の方で指摘されておるわけですけれども、こういうことをお書きになった背景、また何が問題なのかということを、併せて総裁の方からお答えいただきたいと思います。
○政府特別補佐人(中島忠能君) 平たく申し上げますと、独立行政法人の職員というのは協約締結権というのを持っておりますから、私たちが所管しております非現業の国家公務員とは賃金決定についてのシステムは違うわけです。したがいまして、若干の給与水準の相違というのは制度が違いますからあるだろうと、相違はあるだろうと。それはまた、その相違というのは国会議員の先生方にも是認していただく必要はあるんじゃないかというふうに思います。
  ただ、私たち、一つは、独立行政法人と各省庁との間で人事交流というのが行われるだろうし、現に行われてもおるということでございますので、その給与水準というのはある程度の均衡というのは必要じゃないかというのが一つございます。
  もう一つは、最近の経験から申し上げまして、私たちの方が所管しております国家公務員につきましては四年連続年収がマイナスという勧告をしておるんですけれども、独立行政法人の中には、特に特定独立行政法人ですけれども、非常にケースは少ないんでしょうけれども、独立行政法人に移行するに当たってマイナスじゃなしにプラスの給与改定をされたところがあるというような話を労働組合の皆さん方から話を聞くことがございますので、そういうことではやはりまずいんじゃないかと。国会議員さんにも分かるような公表というのが必要じゃないかと。私たち、給与決定システムが違いますので、人事院としてどうこうということを申し上げる立場ではございませんので、やはり国権の最高機関にはそのこと自身が明らかになるようなシステムがいいだろうということで意見を申し上げたわけでございます。
  特殊法人等改革推進本部は決定されまして、分かりやすく比較するようなことが決定されておりますので、そういう方向で進んでいくんじゃないかというふうに思います。その際には、私たち、給与の調査とか給与の比較方法についてそれなりの技術を持っておりますので、お手伝いをさせていただくことになるだろうというふうに考えています。
○山下栄一君 どうなっているかということはよく分からないと。今、総裁の方から来年度も給与が上がるようなところもありそうだというふうなこと、そんな話がございましたけれども、私は不透明というのがまた非常に問題、一番問題であるなというふうに思っているんですね。
  それで、ところが、法律をよく読みますと、独立行政法人の通則法を見ますと、支給基準は公表することになっておるわけですね。特定独立行政法人だけじゃなくて、それ以外の独立行政法人も。この支給基準と給与水準というのが、今回の人事院の報告では給与水準をちゃんと把握する必要があるというふうにおっしゃっているわけですけれども、これはちょっと、どう違うんですかね。支給基準というのと給与水準、そこを教えてくれますか。
○政府特別補佐人(中島忠能君) 今公表されております支給基準というのをごらんいただければ分かると思いますけれども、給与の支給規程とか、あるいはまた給与の種類とか、そういうものが記述してありますので、一般の方はそれを見て、それぞれ独立行政法人の給与が、職員の給与がどうなっておるかということはイメージがわいてこないというふうに思います。それが給与の支給基準ということの今の姿じゃないかというふうに思います。
  給与水準ということになりますと、例えて言いますと、大学を卒業して二十年たって課長になる、あるいは企画官になる、それと同じような経歴を持った方が独立行政法人におる場合に、その相互の給与というものがどういう水準であるかということの相互比較が可能だという、そういうものを給与水準だというふうに御理解いただく。給与水準の場合にはごらんになった方がイメージがわくというふうにお考えになっていただいたらいいんじゃないかというふうに思います。
○山下栄一君 国として把握する必要があるという御指摘なんですけれども、これは独立行政法人の所管は人事院じゃなくて、人事院はもうタッチできませんよね。総務省が所管となってくると思うんですね。
  この公開の問題なんですけれども、よく分からぬというようなことを、非常に私は、国民から見て、特殊法人から独立行政法人に変わるようだけれども、その独立行政法人自身が、今おっしゃるような、国民から見てよく分からない、支給基準だけじゃ駄目だという、そういう人事院の指摘なんですけれども、このことについて、総務大臣はどのように認識されておるのかということをお聞きしたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 今お話しのように、独立行政法人通則法だと支給基準は公表しようと。これがなかなか分からないです。今も言った規程だとか俸給表だとか、こういうものを出しているんですね。それからもう一つは、これも通則法上、財務諸表を公表すると。これは総額は出るんですよ。これだけの給与の総額というのは出るんです。だけれども、今言いましたように、横断的に比較するような形じゃないんですね。マクロと超ミクロだけでやるんです。
  だから、そこで、今月の十八日の内閣の特殊法人等改革推進本部において、主務大臣が、独立行政法人の役員の報酬及び職員の給与の水準を、国家公務員及び他の独立行政法人の役職員と比較できる形で分かりやすく公表するということを決めたんですよ。今後はこれでやっていくと、こういうことでございますので、独立行政法人法が通れば、その後、こういう比較できるような形でこれは公表されると。今の単なる支給基準やあるいは財務諸表の中の総額じゃなくて、こういうことになると、こういうふうに思っております。
○山下栄一君 今、大臣おっしゃった十月十八日、国会スタートの日に発表されました特殊法人等改革推進本部の決定、これは閣議決定じゃないと思うんですけれども、この推進本部の決定に書いてあることは非常に大事なことだと。これは人事院の指摘を受けたのか受けてないのか分かりませんけれども、それにのっとった内容だと思うんですね。
  「主務大臣は、」、今もお読みになりましたけれども、もう一回繰り返します。「新独立行政法人の役員の報酬等及び職員の給与の水準を、国家公務員及び他の独立行政法人の役職員と比較ができる形で分かりやすく公表」。要するに、国民から見て分かりやすい、国家公務員、一般職国家公務員こうなのか、また独立行政法人も、この独立行政法人これで、ほかの独立行政法人こうなっているというふうなこと、また民間と比べてもこうだというふうなことが、「分かりやすく公表することとする。」と書いてあるわけですけれども、この推進本部の決定がどういう形で具体化していくのかなというふうに思うんです、「分かりやすく公表することとする。」だけじゃちょっとよく分かりませんので。私は本当は通則法に書いたらいいんじゃないかなと思うんですよね、給与水準について、給与の実態が分かるように公表するとかいうようなことを書くとか。
  この推進本部の決定がどう具体化されていくのかということについてお聞きしたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 今、こういうことをやろうということを、いろんな御意見、御批判があるものですが、こういうことを今、閣議で決めまして、独立行政法人法がこの国会へ出しておりますから国会で通していただいて、来年の十月ぐらいから恐らくやることになると思いますけれども、具体的なその手法、どういう形にするかは人事院等とも十分相談して、わざわざこういうことを閣議で決めたんですから、国民から見て一つも分からぬではないかと、こういうことは困りますので、どういう形が最も分かりやすいか、お互いの比較ができるか等について手法を関係のところで検討いたしたいと。人事院さんはこういうことは権威ある機関ですから、人事院にもいろいろな御協議、御指導いただいて。そういうふうに考えております。
○山下栄一君 私は、その年のいつごろ公表するとか、それから例えば、先ほどもありましたけれども、役職別の、係長さん、課長さん、役職別の平均給与ぐらいは示すべきだというふうに思いますし、例えばモデル賃金なんかを示すとかホームページでもちゃんと載せるというふうなこと、そういうことをしないと、私は、独立行政法人に対する信頼感は、幾ら法律変えても特殊法人のときと名前だけ変わって全然変わらないと、それほど不信がもう根強いというふうに思います。そういう公表の時期、そして場合によっては国会へ報告するというようなことも含めて是非御検討いただきたいというふうに思います。
  大臣、ちょっと大臣、リーダーシップ取ってやっていただきたいなと私は思うんですけれども。改革の期待の掛かっている小泉内閣だけれども、何か知らぬけれども格好だけで改革の中身がすっきりせぬというようなことが広がりつつあるというふうに私は思うんですね。こういう……(「与党しっかりせい」と呼ぶ者あり)「与党しっかりせい」というお話、私もそう思います。そのために今申し上げているわけでございますけれども。特に片山大臣には、大変私、期待しておりますものでですね。
  特に今、独立行政法人の法案、法律を今国会で四十以上審議しようとしているわけで、来年国会にかかる法案もあるわけです。進み始めた段階で、一番国民にとって関心のある、公務員の給料高いんじゃないか、我々これだけ苦しんでいるのにというようなこと、それが人事院勧告にもつながったと思うんですよ、史上初めてのそういう月給が少なくなることも含め。だけれども、隠れみののようにこの独立行政法人、特殊法人の給料が訳が分からぬというふうなことでは、私はこの法案審議にもつながってくるんではないかというふうなことを思うぐらいでございまして、この「分かりやすく公表することとする。」という推進本部の決定を具体化するために、いつから公表するんだというふうなこと、いろいろ段取りあるでしょうけれども、私は、この法案の、今年じゅうにやるぐらいの迫力でやらぬと法案審議もなかなか難しいなというふうに思います。
  ということで、いつから公表したいというぐらいの決意ぐらいは示していただきたいなというふうに思います。ちょっと迫力のあるお答えをお願いしたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 今回四十六法案をお願いすることにしておりますが、その何か施行日が来年の十月一日を一応想定しているようでございますので、そのころが一つのあれになるのではないかと、こういうふうに思いますが、いずれにせよ、山下委員言われますように、国民の皆さんから見て分かりやすい、いろんな比較もできると、こういうことにするように努力いたしたいと。
  特殊法人何とか本部で、私、副本部長じゃなかったか──何かそういうことでございますので、山下委員も政府高官でございましたので、よくいろいろ御指摘いただきましたので、十分な検討をさせていただきます。
○山下栄一君 あとお願いだけで終わりますけれども、独立行政法人になってもうスタートしている法人もありますので、今国会にかかる法案もありますけれども、いずれにしても、これは政府の姿勢を示すためにも、分かりやすくなったな、国民から見えやすい行政になってきたなという象徴的な法人格が私は独立行政法人やと思いますので、行政改革の目に見える形の改革が進んでいるということを示すためにも、分かりやすい公表の在り方、早急の着手、大臣の下でリーダーシップをお願いいたしまして、質問を終わります。
○宮本岳志君 日本共産党の宮本岳志です。
  今日は住基ネットについて質問いたします。
  まず、総務大臣に端的にお聞きしたいんですが、住基ネットワークシステムを導入した目的ですけれども、この目的は、住民の利便のために導入したと。これでよろしいですね、大臣。
○国務大臣(片山虎之助君) 八割ぐらいは住民の利便のためでございます。残りは行政効率化のためでございます。
○宮本岳志君 本当にそうなのかということを、私、まずお伺いしたいんですよ。
  それで、地方自治体の現場でも、住民にとってはそれほどの利便にならないのではないか、何のためにこれほどの手間と金を掛けるのかという疑問さえ私は聞いております。住民票の異動は年に何回も必要になるわけでは普通ないわけですし、遠隔地で住民票を取る、こういう場合も結局一回はどこかの窓口には出向かなければならないことに変わりはありません。そういうことをやるためにこれだけ巨大なシステムを、つまりお金と時間を掛けてやっているのかとちょっと疑問に思うんですが、いかがですか。
○国務大臣(片山虎之助君) 今、いろんな給付をもらう、今の住基法でやっているのは恩給や共済年金ですけれども、これからその他の年金も全部やろうと、こういうことです。それから、いろんな資格が取れるものも、今は建築士か何かでございますけれども、例えば、今後はパスポートその他いろんな事務が拡大していくと。それは、現在は全部自分で申請を出すのに住民票を取って添付をしてお金を払って、それで申請をしているんですよ。それから、年に一遍、共済や何かもらわれている方は御承知のように届出をさせられるんで。強制的にということもないけれども、共済年金や何か。
  ところが、それが今後は全部、本人がそういう手続を取らなくても、それぞれの関係の行政機関が住基ネットに照会して本人確認をしてもらえる。それから、全国どこの市町村に行っても自分の住民票が取れるということは今までと大分違いますし、転入転出が一回になるということ。それから、来年から、来年の八月からですけれども、住民基本台帳カードを出せればですよ、出すように法的にできるわけですから、こうなりますとぐわっと利用範囲が広がるわけですよね。それからもう一つ、今、参議院の方で継続審査にお願いしております中に、公的な個人認証の仕組みですね。これがなければこれから例えばいろんな電子商取引だとか電子納税だとかできないわけで、もう御承知のとおりだと思いますけれども、この基礎は住基ネットなんですね、これが常時チェックしているということで。そういう意味では、これからのIT社会に住基ネットは私は不可欠だと思っている。
  だから、今はなるほどこのくらいの利用ですけれども、だんだんこの八月から御承知のように広がっていきますし、個人の公的認証システム法が通りますと、その関係のあれがまたそれに付け加わりますから、そういう意味では大変大きな利便を国民の皆さんに与えるものだと。同時に、行政側もそれでいろんなことが助かるという意味では行政の方の利便にもつながると、こういうふうに思っております。
○宮本岳志君 どんどん広げるというのが、私、少し引っ掛かるんですよ。つまり、住基台帳、この法律の審議の過程では九十三事務限定だということで、そう無制限に広げないという話から始まったわけですけれども、今はとにかく、答弁などを聞いておりますと、電子納税から電子投票に至るまで大臣の口から出てきていると。
  それで、全国統一番号での国民の情報管理というのは、どこでも、他の国もやっているという説明なんですけれども、同じようなIDカードの導入計画は、イギリスやオーストラリア、ニュージーランド、フィリピンで挫折したということも報道されております。
  一九八三年にドイツ憲法裁判所が示した判決では、行政機関が自らの保有する個人情報と国勢調査の結果の照合を無制限に行うこと自体が自己情報コントロール権に反して違憲だと、明確な違憲判決が出ております。
  日本でもこのシステムに対する国民の不安が払拭されていないということは、横浜で八十四万人が参加拒否したことでも明瞭だと思います。これだけの数の人が自分から積極的、能動的に拒否行動を起こしたと。これは重く受け止めるべきだと思うんですけれども。
  大臣は横浜市の中田市長に対して、まず不参加の意思表示をしていない市民から先に参加手続をすることを提案したと、こう報じられております。そうなりますと、既に参加している自治体の住民の中にも嫌だという住民はいるわけですから、この方々にも不参加の権利を認めるべきではありませんか、大臣。
○国務大臣(片山虎之助君) 今、委員がもったいないとおっしゃるから、この住基ネット。もっと、これだけの仕事しかしないんではもったいないとおっしゃるから、いや、それは国会で法律で認めてもらったものを広げていきますと、こういうことでございまして、それは完全な個人情報保護やセキュリティーの上に広げていくので、しかもそれは、決めるのは国会が法律で決めてもらうんです。法律で決める仕事についてだけ広げていくと、こういうことでありますから、是非そこはそういうふうにお考えいただきたいと思いますし、よその国と違うのは、これは国のネットワークじゃないんですよ。何度も言いますけれども、全地方団体、全都道府県、市町村のネットワークでございまして、しかも、やることは極めて法律で限定的にやるし、我々としては万全の、制度的にも技術面でも運用面でも個人情報保護の仕組みを取っておりますので、だから是非国会の御了承を得ながら仕事を広げていきたいと、こういうふうに思っているわけであります。
  そこで、横浜市なんですが、横浜市は中田市長がああいうことを、公約ということもないけれども言われて御当選されて、いろいろ御希望を聞いたようですよ。それで、私のところに来て、二百七十何万人については接続させてほしいと。神奈川県は、法律はそんなことを想定していないから接続はできないという話だったと。
  そこで、市長が来られたので、市長の立場も分からないでもないんで、選択制や希望制は一切駄目だ、それは法律が認めていない、想定していない、だから全員参加ということなら考える、全員参加ですと。部分的に分けて、まず二百七十何万人、残りの八十万人か何かについてはできるだけ早く接続したいので、取りあえず二百七十何万人を接続させてもらえないかと言うから、二百七十何万人に接続というと二、三か月掛かるんですよ、これはいろんな。だから、それじゃ、そういうまず第一として、これだけ接続させてほしいということについて、技術面を含めて対応できるかどうか事務的に検討させましょうと。そして、残りについてはできるだけ早く接続するように、接続を希望するようにまとめてくれと言ったら、それは分かりました、我々はもう全員参加です、選択でも希望参加でもありませんと、こういうことですから、それじゃ今の法律の制度が想定しているぎりぎりの範囲でどこまでいけるか事務的に検討してほしいと事務方に命じたわけでありまして、選択を一切認めたわけではありませんし、希望制を認めたわけではありません。あくまでも全員参加なんですよ。
  住民基本台帳というのは、国として国民の居住関係を公証する制度なんですよ、住民基本台帳は。これは希望であろうがなかろうが全部公証するという制度、国として。その上に住基ネットの仕組みというのはあるんですから。参加しない人がおるとか、それを認めるなんということは一切考えておりません。
○宮本岳志君 いや、国のネットワークじゃなくて地方のものだと、そういうふうに言いながらそういう論が出てくるから私は違和感を感じるんですね。
  つまり、住民サービスのためだと言うけれども、その八十四万人の横浜市の人たちは、私たちにとっての最大のサービスはそんな不気味なネットワークに入れないでほしいんだと、こういう声を上げておられるんですよ。だから、その方々に対する最大のサービスは、私は、そのネットワークに入れないという、その方々の権利を保障することだと。国の都合にとっては、全員がこれはつながらなければ意味がない、だからその選択制は認めないと、こういう話に私はなっているんだということを指摘せざるを得ないんですね。
  そこで、私、ちょっとこのネットワークの原理的なことをお伺いしたい。
  住民票の異動、それから遠隔地の住民票の交付、これは直接、市町村同士のデータのやり取りで行われるんです。だから、大臣おっしゃったように、地方同士のデータのやり取りという趣旨ならばこれはできるんです。これは正に、四情報に変更があったという、指定情報処理機関、つまり国の指定情報処理機関へのデータ送信とは、この市町村同士のデータのやり取りとは別途行われる、間違いないですね。これは総務省。
○政府参考人(芳山達郎君) ただいまの御指摘ありました住民票の写しの広域交付ないしは転入転出の特例の場合は市町村から市町村へ情報が流れるわけでございまして、この場合は、都道府県ないしは指定情報処理機関のコンピューターに保存されることもありませんし通過することもありません。ただ、その事務を行う場合に当たって、市町村間の情報通信の前提としまして、申請者の申請内容の誤りがないかと、また情報通信を依頼する相手方の市町村を確定するという必要がありますから、指定情報処理機関及び、又は都道府県知事に対して本人確認情報を行うということが前提として必要になってまいります。
  そういうことから、市町村と指定情報処理機関ないしは都道府県との連携接続というのは必要になってくるという具合に思っています。
○宮本岳志君 いや、後半の話は付け加えただけであって、つまり少なくとも住民票を動かす、あるいは遠隔地で住民票の写しを取るという場合には、その地方自治情報センター、指定情報処理機関に四情報を送らなくても市町村同士の接続でできると、これはもう明瞭ですね。
○政府参考人(芳山達郎君) ただいま申し上げましたけれども、情報が流れるのは市町村間でありまして、指定情報処理機関にも都道府県にも行きません、今言われたとおり。
  ただ、その場合の確認をするに当たって、当該市町村に関係があるか、ないしは申請が正しいかというのは、アクセスを、本人確認情報を指定情報処理機関、ないしは同一都道府県の場合は都道府県サーバーにアクセスをします。
○宮本岳志君 住民サービスが便利になるという点では、別に中央に対して四情報を全部全国から集めるという必要はないというのは原理的に明瞭だというふうに思うんですね。
  それで、なぜこれに対してそれほど不安が出るのかと、私、そのことに次に入りたいと思うんです。これは本当に安全なのかということなんですよ。
  総務省の住基台帳ネットワークシステム調査委員会委員の安田浩東大教授が七月の十四日付け朝日にこう書いているんです。「住基ネットが技術的には現時点で得られる最高のシステムであることは確かであり、それぞれのネット管理者の運用に誤りさえなければ、国民の個人情報がどんどん流出するというが如き、今日懸念されている問題は全く発生しない。」、皆さん方にとっては心強い発言ですが。しかし、この賛成派のこの方でも、管理者の運用の誤りさえなければと付け加えている。これは注目に値することだと私は思います。
  ネットワークの安全性というのは、実は人の問題が必ず付きまとうんです。人が誤りを犯したり、もし悪意を持った人が入り込めば、正に安田教授の言うとおり、個人の、住民の、国民の個人情報がどんどん流出する、こういう事態がたちまち現実のものとなるわけですね。
  そこでお伺いしますけれども、それぞれのネット管理者に相当する自治体の操作者識別カード、これの保持者の総数は全国で今何人になっておりますか。
○政府参考人(芳山達郎君) 現在の各自治体の操作者識別カードの発行枚数でございますけれども、業務管理者用並びに業務窓口用など合わせて約五万枚でございます。
○宮本岳志君 大臣ね、五万枚、五万人、これだけの方々が一人の間違いもなくデータを適正に取り扱えると、これ大臣、保証できますか。
○国務大臣(片山虎之助君) とにかく、不気味だとか漏れたら困るとか、漏らしちゃいけませんよ、漏らしちゃいけないんだけれども、この四情報は公開情報なんですよ。仮に漏れた場合ですよ、それを民間が使うことは一切認めていないんですよ。やったら罰則なんですよ。大変おどろおどろしいみたいなことを情緒的に言うのはやめてもらわなきゃいけません。四情報は全部公開なんですよ。取ろうと思えば全部取れるんです。しかし、それが漏れたって、どう使うんですか、民間は。使い方は一切駄目なんですよ。全部アウトなんですよ。それを漏らした職員には罰則を掛けるんですよ。
  この間も衆議院の予算委員会で質問がどなたかありましたけれども、やみ金融の何とかをやっているといって。だから、出せと言ったの、事例を。何にも使えないんですから。だから、それをオーバーにオーバーに言うのはやめてもらわぬと困りますよ。
○宮本岳志君 いや、そう言うと思っていたんですよ。そう言うと思っていたんです。
  それで、じゃそれほどきちっとしているのかと、私、事実指摘しましょうよ。例えば、八月の五日にシステムが本稼働したその直後に、私の地元、守口市で住民票コードが誤って他人に郵送されるというミスがありました。それはありました。また、一部の自治体では住基ネットの端末が同時にインターネットにも接続されていたということがありましたよね、これ。あなた方は是正を指導したようですけれども。
  この住基ネットの端末がインターネットに接続されておりますと、これはもう御承知のように、インターネットから端末に侵入したハッカーが住基のネットに何らかの不正な工作を行う懸念がある、またウイルスの侵入経路となる可能性もあるんです。このような重大なことが現に行われていたけれども、大臣はその後テレビで神様じゃないと、こう言っているのを私見ましたよ、人間がやっているんですからと。
  ところが、これは末端の自治体だけの話かといいますと、今月十一日の毎日新聞で、住基ネットのウイルス対策ソフトが丸三か月間更新されていないということが報道されておりました。これ、事実ですね。
○政府参考人(芳山達郎君) 当初、指定情報処理機関は原則二週間に一度ウイルス対策の更新を行うということでしたけれども、緊急の場合には即時対応するということでありましたけれども、ウイルス対策のソフトの更新、十月の中旬に実施しました。御指摘がありましたように三か月の間隔があったわけですが、この間、我々もヒアリングしましたけれども、住基ネットそのものが閉じたネットワークである、脅威を与えるものでないと判断してそうしたということであります。
  今後、我々としても、原則として二週間に一度のウイルス対策のソフトの更新を行うという方向でセンターも考えておりますし、そういうことを指導してまいりますが、総務省としては、住基ネットのこのウイルス対策ソフトの更新の在り方と、どういう具合にすればいいのかというのについて、大臣の下に設置されました住民基本台帳ネットワーク調査委員会などで十分お伺いしながら、必要に応じ指定情報処理機関に指導をしてまいりたいという具合に思っています。
○国務大臣(片山虎之助君) ちょっと補足しますと、一億二千六百万人を相手にこのシステムを動かしているんですよね。だから、私は神様じゃないから間違いもあると言ったのは、例えば機械の故障だとか、やっている職員が操作をミスするとか、そういうことが何件かありますよと言っているんですよ。ビールスの不正な侵入なんというのは一件もありませんよ、今のところ。それはやったって何の得もないから、そういうことなんですよ。しかし、あればこれは断固撃退するような仕組みを取っておりますし、今言いましたように、システムも三か月、あれは大丈夫だと思ってそうやったと思いますけれども、これも専門家の先生方の意見を聞いてそれは適切な対応をすると、こう言っているんですから。
  とにかく、ちょっとオーバーにオーバーにおどろおどろしいものだというように言っていただくのは大変これシステムの誤解を与えるんですね。どういう具体的な不気味なところがあるのか、どういう問題点かを言ってくださいよ。
○宮本岳志君 だから、閉じた体系だとあなた方はおっしゃるけれども、現にインターネットに接続されていたということが出発当初あったわけですよ。また、末端の五万人の操作のところで誤ってインターネットとつながっちゃえば、閉じたものでもなくなるじゃないですか。ウイルスの侵入の可能性だって出てくるじゃないですか。それで私は言いたい。じゃ、それほどきちっとしたものになっているのかということを今日は一つ一つこうしてお話ししているわけじゃないですか。
  あなた方が出した事務連絡、これは地方自治情報センターのものですけれども、それも今日資料にお付けをいたしました。おっしゃるとおり二週間に一度ということでしたけれども、これは三か月間更新されなかったと、この毎日新聞の記事では専門家が常識がないという指摘をしておりました。
  同時に、それではこの住基台帳ネットワークに使われている回線網自体のセキュリティーはどうかということも私、改めて問題提起したいと思うんです。これも事実を確認しますが、この専用回線網、つまり閉じた回線網だから大丈夫だという専用回線網と呼ばれるものはIP―VPNという回線が使われておりますね。間違いないですね。
○政府参考人(芳山達郎君) 住基のネットワークの専用回線につきましては、当時、指定情報処理機関である情報センターで学識経験者ないしは地方団体の皆様も入れて技術評価委員会というのを作りました。その中で検討を進めた結果、専用回線の要件を満たすIP―VPNを採用したという具合になっております。
○宮本岳志君 いや、満たすかどうかは聞いてないんです、使っているかどうかを聞いたんですから。使っているんですよね。
  それで、満たすかどうかという議論はともかくとして、今日はこれを、これも地方自治情報センターからいただいた資料を付けました。資料のAを見ていただきたいと思うんです。
  専用回線という言葉から大体イメージするのは、この資料のAの下側にあるAというところからXというところへ一本の線を引く、Yとは全く別の線になっていると。こうなれば専用に引いた線だと、こういうふうに恐らく理解をされるんでしょうけれども、実はこのIP―VPNという回線はどうなっているかといいますと、資料Bに付けたような回線になっているんですよ。つまり、多重化装置の両側にはAもBもCも、またXもYもZもつながっていて、例えばAをある自治体としましょう、Xを地方自治情報センターとしたら、AとXとの間は確かに一本の線で結ばれている形になるんですけれども、同時に同じ回線の上をBもCもYもZもみんなこれ使っているわけですよ。もちろん多重化装置によって混同されないようにはなっているんですけれども、しかし全く全然別の線を新たに引いているというような話では到底ないんですよ。
  それで、このBやYやCやZはインターネットの世界に対して開かれております。それで、IP―VPNのそもそもIPというのはインターネットプロトコルということですから、これはインターネットのプロトコルを使っているわけです。それで、VPNというのはバーチャル・プライベート・ネットワークと。バーチャル、つまり仮想的に専用線のようにこれは働くということを言っているだけなんですね。
  だから、専用回線と、専用回線だから大丈夫だということを繰り返されるわけですけれども、実際はこのような回線を使っていると、これは大臣、お認めになりますね。
○政府参考人(芳山達郎君) この資料を含め、今御質疑があった点は平成十二年の八月に国会でも御論議されまして、この資料をそのまま提出をしております。御質疑があったIP―VPNにつきましては、デジタル専用回線、多重化装置、また住基そのものの専用の交換装置ということで構成をされております。そして、各拠点と交換装置は常に固定的に接続をされておるということで、論理的に他回線と完全に隔離された専用回線であるというようなことでございまして、この点、先ほど申し上げました技術評価委員会でもっても専用回線として条件を満たすということでセキュリティー上も全く問題ないということであります。
○宮本岳志君 つまり、この装置は多重化装置と言われる装置がかぎなんですよ。この多重化装置の管理は電気通信事業者がやっているんです。電気通信事業者のところで信頼がもし裏切られれば、この中身は説明どおりにいかないということになるんですよ。
  今日はもう時間がありませんが、警察庁に来ていただいているので、警察庁にこれは是非聞いておきたいんですが、この九月に、NTTコムと同じNTTグループでドコモの関連会社の社員が顧客情報を漏えいして逮捕されたという事件が報道されておりますが、その容疑事実の要旨を述べていただけますか。
○政府参考人(堀内文隆君) 本件につきましては、大手電気通信会社の料金請求を請け負う会社の社員らが、他人の携帯電話の通話記録を入手するため、その大手電気通信会社の端末を不正に操作して、発信の日時、相手方の番号等を出力、印字し、もって通信の秘密を侵すとともに、その印字した文書を窃取した事件であります。
○宮本岳志君 これは、NTTドコモの職員がこの個人情報を持ち出したという事件が現に起こっているわけですね。
  それで、先ほども私、安田教授の文書も紹介しましたけれども、セキュリティー問題のかぎは人の問題と言っても過言でないわけです。少なくともこういう問題一つ一つ、つまりそれぞれのところでセキュリティーがどうなっているかということについての不安がまだ依然として住民の間に残っているからこそ、横浜市で八十四万人の方が不安だという声を上げているわけですね。
  もう終わりますけれども、私のところへ、今日いただいた中野区長のコメント、九月十一日付けを見ても、やはり接続を切断すると、そして問題点があると判断したと、こういうふうに新たに言い始める地方公共団体も出ているわけです。そういうやっぱり住民の声というのは、正に私の情報はそういうネットにつないでほしくないと。この住民の要望にこたえるということが住民サービスであって、やっぱりそれを国の都合で押し付けるということは直ちにやめるべきだということを私指摘して、私の今日の質問を終わりたいと思います。
○渡辺秀央君 大臣、御苦労さまでございます。
  特に、小泉内閣改造後、大臣の引き続いての御留任、おめでとうございますと言うと同時に、大変御苦労さまだというふうに思います。
  先日の大臣の所信をお聞きをいたしておる中から幾つかの問題について御質問したいと思いますが、その前に、私は大変御苦労さまと申し上げたその一つは、とにもかくにも非常に国が大変なときであると。言うならば、私は、与党だ野党だということのとらわれ方でなくて、正に国家が危機的な状態にあると。一つは経済の観点から、一つはまた民心の観点から、あるいはまた、同時にもう一つは国家公務員のいわゆる気概というか精神力というかそういう、決して私は倫理観とか、あるいはそういう意味ではなくて、いわゆる覇気というかそういう観点からも、非常に今、小泉内閣総理大臣は人気を擁しておられますが、その底流は本当に難しい時期に来ているというふうに思います。
  そういう時期にこの総務省という非常に大きな役所、しかも重要な役所、重要閣僚として留任されたということは、誠にもって大臣の、政治家としての言うならば本懐であろうと思いますが、同時にその責任、極めて重大であるというふうに思います。また、かつそういう中で先日の所信表明をお聞きしながらも、私は、今申し上げた政治家という立場からできる限りの共感できる、共鳴できる点は御協力をさせていただく、あるいはまた意見の違うところは指摘をさせてもらうと。こういうときこそいろんな垣根を越えた議論が、党利党略、派利派略とかそういう言葉ではなくて、真剣な、次の世代に対する責任として、私は非常にその議論を価値あらしめておかなければならないという観点から、大臣の、新しく就任されたそのことについて、先ほどの所信表明の政策的な面はここに私ももう一回、二回読ませて、読み直させていただきましたが、考え方を一言ございましたらお聞きをしておきたいと、決意を。
  もう一つは、小泉さんはいわゆる改革なくして成長なしとおっしゃるが、私は全く逆ではないかと、今は。成長なくして改革はできないということが国民の感情だろうというふうに思うんですね。この主語と述語がまるで違うということは、政策的には逆さまだと。言うならば政策は行き詰まっている。デフレ、デフレとおっしゃるが、実際には不況である。不況下における一面の、ある一端がデフレなんです。すなわち政策の行き詰まりだと。私はそういう意味においては小泉さんの責任は極めて大きいと思うんです。
  だけれども、ここは総務委員会ですから、私は、大臣がどういうお考えの中でそういう政治家としてのお取組を、どういう感じで持っておられるか、一言お聞きをいたしてスタートしたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 渡辺委員から政治家の大先輩として大変御丁寧な適切なるお励ましをいただいて、感激いたしております。
  私も大変今の情勢は難しい情勢だと、こう思っておりまして、その認識も余り渡辺委員とは変わっておりません。与野党の別なく挙国体制でこの難局に当たっていかないとなかなか我が国にとっての将来は難しいな、正念場だなと、こういうふうに思っております。
  総理は改革なくして成長なしと言われますけれども、これはコインの裏表みたいなものですね。ただ、今までは成長成長と言ってやり過ぎましたので、かえって改革ができなかったので、そういう意味では改革も大きな視野に入れて併せてやるということは一つのやり方でございまして、いろんな見方がありますけれども、小泉構造改革はスピードでいろんな御議論ありますけれども、それは着実に緒に就きつつあると。あとはそれをどうやってスピードを上げてやっていくかだ、こういうふうに思っておりまして、今回の不良債権処理、あるいはそれに伴うセーフティーネットの話、あるいはデフレ対策等も、今日報じられておりますけれども、是非あれを断じて実行する、こういう姿勢がこれから必要じゃなかろうかと。そのためにはやっぱり政治力を結集して、衆参における御支持をいただいて頑張ることが必要ではないかと。
  私もちょっと長くなりましたが、こういうことになりましたので、思いを新たに是非皆さんの御指導、御支援の下に頑張らせていただこうと、こう決意いたしております。
○渡辺秀央君 是非どうぞ御精励、御期待を申し上げたいというふうに思います。
  そこで大臣、私が先ほど申し上げた現状を危惧する中の公務員の問題。
  昔は、政治家は二流、経済は一流、政治は二流ということでしたね。しかし、官僚は超一流だと、日本の。これが言わず語らずの我が国の今までたどってきたことだったと思いますよ。しかし、今まで発展途上国、こう言うと、公の場でいささか開発途上国に対して変な意味で申し上げているように聞こえては困るのでありますが、開発途上国の役人は物すごい努力ですね。物すごくもう本当に優秀な人材が役所に集められていますね。これは言わずもがな、大臣はむしろそういう方を見てこられた人だと思いますから、私よりも卓見をお持ちですから。もう近隣の開発途上国の若い人たちの努力というのは、日本の今の若い人たちから比べたら本当に格段の差があると。
  国家に対する忠誠心、あるいはまた自分の責任感といいますか、これは一体どういうところからきているかというと、やっぱり私は、国家の指導者の揺るぎない、民主主義を守るとか、あるいは自由主義を守るとか、そういう基本的なことからもあろうと思います。あろうと思いますが、やはり営々として築いてきた安定的、不安感を持たない、そういう一つの環境というのが整って確保されているということだと思うんです。
    〔委員長退席、理事景山俊太郎君着席〕
  我が国においても、明治の改革以来、いや、むしろ徳川幕府の時代からと言っていいでしょう、この官僚制度というのは非常に時代の有能な人間が集められた。徳川幕府ですら、全く給仕の人が大大名に取り上げられるぐらいの、能力のある人間は活用されてきたという歴史も物語っていますね。ではあるが、しかし、制度ということはちゃんとあったと思うんですね。
  私は前にもこの委員会で大臣にも私の考え方を申し上げてまいりましたが、この夏休み以後、またいろんな補欠選挙等もあって、若干思いを巡らせてみますと、どうもやっぱりもう一度、この公務員制度の改革の中で人事制度についての改革というのがどうも不安でならぬのであります、これは私だけの懸念であればいいんですが。
  そういう点で、ちょっと時間もしゃべっている間になくなってしまいましたが、端的にお聞きしていきますけれども、時間がもったいないので大変恐縮ですが、前にも私が指摘した、採用定数のT種試験合格者数を四倍に増加させるということはいかがなものかというふうに申し上げてきました。そういうことは、合格されない人が三倍も残ってしまう、あるいは情実採用、縁故採用など、あるいはまた、受験生にとっては各省の採用面接における競争の激化を意味するけれども、いわゆる霞が関の近くにいる人たちはいいんです、地方の大学を出た人たちは非常に不便なことになるというか不利益なことになる。将来の行政の中核を担う、選抜する試験としては、どうも私は水準が下がるんではないかということを極めて──この四倍という、まだいろいろありますよ、時間がないのでちょっと端的に幾つかのことを申し上げます。大変問題点があると思うんです。
  そこで、人事院は本年度のT種試験の合格者をたしか二・五倍に今年はしたと、中島総裁、そういう方向だとおっしゃいましたね。本年度の合格者を〇・五倍増加させたことの影響というのは、うまくいったんですか、一体どうなんですか。端的にちょっと短めに回答をお願いしたいと思います。
○政府特別補佐人(中島忠能君) 十三年度まではおおむね二倍、本年度は二・五倍ということでやってみました。
  どういう結果になりましたかといいますと、合格者を出した大学の数が、昨年は四十一大学です。今年はその四割増しの五十八大学ということになりました。したがいまして、四割増の大学が合格者を出すようになった。そこで問題は、十月一日に内定をもらった大学、内定をもらった学生のおる大学ですけれども、その内定をもらった大学は、昨年が二十五大学で、今年も二十五大学で変わらなかった。そして、合格者を出したけれども内定者が出なかった大学というのは、昨年は十六大学でございましたけれども、今年は三十三大学になったということでございます。
    〔理事景山俊太郎君退席、委員長着席〕
  そこで、地方大学の人たちとか地方大学の先生方は、二・五倍について今のところ高い評価はされておりません。やはり、地方大学というのは一生懸命勉強させて合格させても採用されないということになると、地方大学の優秀な学生が公務員を志望しなくなるんじゃないかという不安を持っておられるようでございます。
  したがいまして、二・五倍にしたということでございますので、二・五倍が良かったというような何か兆候はないか、そういう意見はないかということを少し探してみる必要はあるだろうというふうに思いますけれども、今のところそういう意見というのは出てきていないというふうに思います。
  地方大学につきまして、どういう大学のどういう先生からそういう意見を聞いたんだということになりますと、私たちの方できちんとした記録を取っておりますので、必要があれば、どこの大学のだれから聞いた、こういう意見を聞いたということをお出ししても結構だというふうに思います。
○渡辺秀央君 たくさんの大学が試験を受ける機会が与えられたみたいな結果になっている、これは悪いことではないと思うんですが、しかし結果は同じだというならば、私はささやかな経験の中で、閣僚時に、実は、これは大変──あのときの閣議決定をしたことだから、公のことだから言いますけれども、東大、京大の卒業生を少し少なくしようやということを決めました。これは私、発案者だったかも分かりません。これ、宮澤内閣のとき。結果としては、これも余り効果が上がらなかったんですよ、それほど。
  私は、それはそれとして、最近の、先ほど申し上げた公務員の士気、あるいはまた公務員の若干の不祥事、あるいはマスコミの公務員をいわゆるむち打つ意味もあったんでしょうけれども、そういういろんな問題を考えてみると、どうも有能な学生、青年が公務員の試験から逃れていっている傾向があるのではないかと危惧して、実は私はそういうことがあったものだから調べてもらった。そうしたら、やっぱり案の定。これはもう本当に国家として、我々政治家として考えなきゃならぬことだと思って、背筋が寒くなる思いと言ったらオーバーですけれども、平成二年の例えば東大一つをとらえてみると、東大のT種法律区分の申込者数が六百四十人あったんですよ。ところが、最近は四百人ぐらいです。今度は、そういう人たちはどうしているのかというと、やっぱり資格試験の方向へ入っている。弁護士試験です。司法試験の方に行っている傾向がある。やっぱり私が懸念したとおりで、こっちのドテカンが当たったと言ったらおかしいですけれども、懸念が、危惧が的中しちゃったんですね。
  私は、優秀な人材をT種試験のところでやっぱり厳選をすると。そんなにばかみたいにたくさん一次試験合格させておいて、二次試験はその四分の一で採用するというようなやり方よりもやっぱり、まあキャリア制度の問題はありますよ。キャリア制度の問題はある。これは別の問題だ。しかし、とにかく最も有能な人材を国の機関にある意味においては集約してくるということは、国家として大事なことだと思うんですね。
  そういう意味では、しかもまた国際競争が非常に激しくなっている。先ほど申し上げた開発途上国の非常に有能な人材が開発途上国の役所にはもうまんさと採用されている現状を見ると、本当にゆゆしきこととして指摘をしておかざるを得ない私の気持ちの一端なので、大変恐縮なんですが、その点に対しての考え方を大臣と総裁に、これも時間がもう来てしまいましたので、今までの二倍程度で大体いいのではないかという感じを私は持って申し上げているんで、その点についても触れて御答弁がいただければと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 渡辺委員の言われますように、開発途上国、中国を開発途上国と言ったら怒られるかもしれませんが、中国なんか、行きますと、本当に一生懸命ですね。公務員の皆さんが若い。やっぱり日本の明治だな、「坂の上の雲」じゃありませんけれども、ああいうやっぱり将来に対する大変な意欲、向上心があるなと、こういう感じがいたします。翻って、我が国の公務員の今の状況はどうかと。これはやっぱり反省しなきゃいけませんし、やっぱり公務員の皆さんが安んじて公務に精励できるような、そういう環境をいろいろ整えていかなきゃいかぬなと、私もそういう考えを持っております。
  そこで、採用数の予定者の数をどうするのか、難しい問題ですね。これは、二・五倍にした結果が、今の人事院総裁のお話だと必ずしも好評でなかったと、こういうわけでございますが、私も地方団体におりましたときに、採用者、T種等の、どうするのかと。私がおったところは例えば二倍ぐらいでやりまして、ところが知事さんによってはもっと増やせ、三倍にしろ、もっと増やせと。とにかく成績はどうでもいいので、いろんな優れた人を選ぶには採用予定者の倍数を高める方が必要だと、こういう意見もありますし、いやいや、それでは手間が掛かるだけで結果は余り違わないんだと、こういう意見もありますし、そういう経験をしてまいりましたが。
  今回の国の方では、行政改革推進本部が本年の八月に、できるだけ多様で有為な人材を採るためには倍数を広げようと、こういうことをお決めになったようでございまして、これはこれで一つのお考えではあるのかなと、こう思いますけれども、やっぱり少しやってみて、試行錯誤して、どれが一番いいのかということを私は探っていくべきではなかろうかと、こういうふうに思っておりまして、私どもの方の総務省も、今は大変いろんな大学からできるだけ採るようにいたしておりますし、女性の方は是非たくさん採りたいと。余り、男性に比べると相対的に志望者が少のうございますから、そういうあれでございますが。
  それから、恐らく渡辺委員が大臣のときに言われた東大六割というのもできるだけ守るように六割前後でやっておりますけれども、これはいろんな考え方があるので、今これがいいということを自信を持って言える段階にないことを御了解いただきたいと思います。
○政府特別補佐人(中島忠能君) できるだけ優秀な学生を採用して、そして採用した学生をできるだけ使命感、倫理観の高い公務員に仕上げていくということは非常に重要なことだと思います。
  そこで、何倍に採用するか、何倍の受験生を合格させるかということを考える場合には、採用する側の論理からいいますと、できるだけ選択範囲が広い方がいいというのは、それはもうそのとおりだと思います。結局、採用される側の立場というものも考えてやらなきゃならないということじゃないかと思います。
  今年の場合、T種の場合に、おおむね七百人を合格させました。そして、二百九十人を採用して、四百十人が労働市場にほうり出されたということでございます。そして、最近調べてみますと、その四百十人の中の百二十人というのが地方団体に就職したり民間に就職したり、あるいは特殊法人に就職したりということで就職しておりますけれども、あとの二百九十人ばかりは就職浪人しておるとか、あるいは来年を期して大学で留年するとか大学院へ行くとかという状況でございますので、採用される側のことも考えてやらなきゃならないだろうという気がいたします。
○渡辺秀央君 いずれまたの機会にいたしますし、それから公務員制度については行政監視委員会でも、これからこの臨時国会、主体的に取り組んでいくということにしていますので、私もそちらにも属していますから、いずれそちらの委員会でもまた質疑をさせていただきますが、時間がもうあと何分かありますので、最後に、改善をしていただいた方がいいのではないかと思うことが一つあります。
  これは、一次試験を受けて、ずっと各省を回るんですよ、二倍とか二・五倍、一次試験合格した人が。そうしますと、そこで、おまえ、おれの役所に来いよ、君はおれの役所に適しているな、うちの役所にと、こういう話になるんですが、これは当たり前なことで、これは一般の民間でもそうですわな。これは国家公務員の試験としてどうかなと。要するに、役所回りというのは、最終合格をしてから、二次試験を受かってから、それからにするべきではないのかなという感じがしますね。
  同時に、最終合格発表後に回るということ、各省を回って、そして適切な、各省の思惑どおりの人材を集めると。二次試験を受ける前に一次試験だけで回った場合に、そこにどうも人事院の問題と各省の人事の担当の間の確執とは言わないが、何かあるような感じがしてならない。それはなぜかといったら、自分の役所に来てもらおうと思った人間が二次試験のときに人事院が落としたと、こういうようなことになると、これ全くばかげた子供染みた話ですけれども、いや、実際にある話です。
  だから、いっそのこと、もうそういうことをやめて、やめさせて、制度として、そして二次試験が合格したときに、特に地方の人は、私、地方地方と言うが、地方の人がそうでないと不利なんですよ。一次試験受けて、そんな回れませんわ。それで結局、最終合格のときであるべきではないかなという感じがしますが、その方が、言うならば透明性、公正性が高まるというふうに私は感じますので、その点について、これは改善の余地ありと思われますか、大臣、総裁。それぞれ検討の余地ありと思われますか、いかがですか。これ、ちょっと小さいことだけれども大変重要なことだと思います。
  それから、何としても、四倍ということは、私は大臣の非常に難しい立場は分かっているが、これはおかしいですよ。僕は行政監視委員会でもこれからやっていきますが、本当におかしいと思う。こんな国家の権威がなくなる、まず一つは。公務員の誇りもなくなる。プライドもなくなる。そういう意味で、是非検討していただきたいことを併せて、ちょっと時間がオーバーして申し訳ありませんが、よろしくどうぞ回答だけお願いします。
○国務大臣(片山虎之助君) 役所はできるだけいい人に来てもらいたい、それから志望者の方はできるだけ希望のところに行きたいと、こういうことが、一次でもう早めにつばを付けておこうというんでしょうかね、売約済みということに。こういうことなんでございまして、なかなか難しいんですが、各省庁がお互いに申し合わせて、二次合格でなければそういうことはしないよと、こういう約束すれば可能だと、こう思いますけれども、今はそういうことで競争なんですね。いい人採りたい、入る方も、できるだけいいところというか、自分のあれで行きたいと、こういうように思っておりますので、改善の余地は私はあると思いますので、よく関係のところで相談してまいりたいと思います。
○政府特別補佐人(中島忠能君) いわゆる内々定の問題でございますね。内々定の問題については、東京の大学の先生も地方の大学の先生も不透明だということを指摘しておられます。国の公の機関が行う試験が平等とかあるいは公正性に欠けるというふうに言われますと、これはもう決定的に直さなきゃならない大きな問題だというふうに思います。
  したがいまして、どのように直していくかということにつきまして、私たちもできるだけ試験日程というものを短縮していくということを努力いたしますけれども、やはり大変試験にとっては最も重要な数でございますので、これは是非とも実現していきたいというふうに思います。
○渡辺秀央君 御苦労さまです。よろしくどうぞ。
  ありがとうございました。
○又市征治君 社民党の又市です。主要には、住基ネットの問題についてお伺いをしてまいりたいと思います。
  八月五日から住民基本台帳ネットワークが稼働しましたけれども、前から申し上げておりますが、これについては、第一に稼働開始の法的前提について重大な疑義があります。それは、当時の小渕総理が稼働の前提だと公約をされた個人情報保護法案が、不備なために世論の批判を浴びて、いまだに成立をしていない、こういうことがあります。御承知のように、我々は、これについて自己情報のアクセス権あるいは訂正権などを含めて抜本的な出し直しを今求めているところであります。
  二つ目に、現在、合計四百万人にも上る無視できない人口を抱える市区町村が情報センターとの接続を拒否あるいは留保をしている。これは、今のままでは、今後の運用の中で個人情報の漏えいや目的外使用によって住民のプライバシーがダメージを被る可能性をこれらの自治体が強く懸念しているからだろうと、こう思います。
  そこで、大臣にお伺いをいたしますけれども、総務省の必死の説明やあるいは説得にもかかわらず、横浜市、東京の杉並区や中野区、国分寺市、また福島県の矢祭町などがどうしてこの接続を拒否し、あるいは留保しているというふうに御認識されているのか。もう一つ、東村山市では監査委員がネット接続を条例違反だと指摘をしているということもあるようですけれども、これについての見解も併せてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 横浜では遅れて参加される方が八十何万、あと杉並と中野ですか、国分寺市と矢祭町ですから、どのくらいなんでしょうかね、百何十万になるかならないか知りませんが、一億二千五百万は全部参加しているわけでありまして、参加していないところの住民が損しているんですよ。そのことが私は十分理解されていないんではないかと。説明責任が完全に果たしていないという御指摘もありますから、その辺の努力は今後ともしなければなりませんが、是非正確な理解をしていただいて一日も早い参加をお願いいたしたいと、こういうふうに思います。参加しないからいいことは一つもないんです。住民の皆さんが知らないで損していると、私はそういうふうに考えております。
  そこで、何で参加しないかというと、個人情報保護法のことを言われますが、法律上は一番住民基本台帳法が厳しいんですから、だから法的には問題ないんですね。私は、それから個人情報保護の面でも、個人情報保護法や行政機関個人情報保護法が通っても今以上のことにはならないんです。だから法的には一つも問題ないんですが、委員もよく御承知のように、住基法が通るときの小渕総理の発言その他がありますから、政治的には、あるいは安心をするという意味でも、気分的に、できるだけ個人情報保護法や行政機関個人情報保護法を早い機会に国会の御了解を得て通していただくことが必要だと、こういうふうに思っております。
○又市征治君 国民の側に、今、最後におっしゃいましたけれども、そういう不安がやっぱりあるということは、これについてはきちっとした説明あるいは安全性を取っていくということが非常に求められているわけでありまして、その点が不十分だったんだと思うんです。
  そこで、先ほどもちょっと出たんですが、稼働開始の際に単純ミスも幾つか起きておるわけですが、総務省が把握をした八月八日まで四日間の間に、ハードウエア関連部分だけでも大阪市を含む九件あったそうですが、ほかに各個人へのコード番号通知というプロセスでの事故もあった。中でも重大なのは大阪府の守口市のトラブルということだそうですけれども、この中身はどういうものか、まずお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(芳山達郎君) 先生御指摘がありましたように、稼働直後に機器の障害等がございましたけれども、すべて復旧しておりますし、また外部の不正アクセスというのは一件もございません。全体的には順調に推移していると思っております。
  御指摘がありました住民票コードの通知のトラブルでございますが、地方団体から報告を受けておりますのは、住民票コード通知票が誤配された事案、また今御指摘ありました守口市等、第三者のコードが通知票に記載されておった事案、また一部住民票の写しが第三者に交付された事案、こういうのがありました。
  それで、我々稼働前に、住民票コードの通知に当たっては十分注意をするということで、郵政官署とも十分調整を図りながら、確実に本人ないしは世帯主に送付をされて事故がないようにということで通知をしておりましたし、また住民票コードの記載した住民票の写しの交付制限などについても改めて確認をしました。
  今御指摘ありました事案発生後において、直ちに同様の事案が発生しないように住民票コードの通知に際しては十分な秘密保持に留意をするように改めて要請をしました。
  なお、これらの事案でございますが、それぞれの対応を地方団体してまいりましたけれども、住民の皆様の御理解を得て住民票コードの変更など適切に処理されたものという具合に存じております。
○又市征治君 他の世帯の市民のコードが記載されたまま百七十世帯に配られておったというのが守口市の例だということですね。
  牛は十けた、人は十一けたと、これはブラックジョークですけれども、十一けたの番号が分かれば全国どこからでもその人のプライバシーにアクセスできるというこの危険性をやっぱり大変みんなが心配をしているということなので、この守口市の例が、この秘密が初日から市自身のミスによってあっさりと破られてしまったと、こういう例なんだと思うんです。
  このほかにも、報道によりますと、名古屋市、大阪府の大東市と能勢町、兵庫県の三田市と豊岡市、宮崎市などで配付関係のトラブルが起きたと、今、局長からあったことだろうと思います。私の出身である富山県でも、日本一の電脳村と言われた山田村でハードの事故があったり、立山町では本人の請求がないのに十一けたコード入りの住民票を発行してしまった例が七十九件発生、うち七件は本人以外が請求していたというこういう問題がある。神奈川県の大和市でも同様の例があるようであります。
  これに対処するに当たって総務省としては、八月二十日の毎日新聞の報道によりますと、連絡があった分については承知しているけれども、調査することは考えていないというふうにありますが、今もそういう考えなのか、なぜ一体調査をされないのか、そこら辺のところをお聞きをしたいと思います。
○副大臣(若松謙維君) 八月五日の住基ネット稼働後の住民票コード通知をめぐるトラブルにつきましてですが、これは適時地方公共団体からの報告を受けまして、その都度個別に指導を行っておりまして、それぞれ丁寧にかつ適切に対応していると理解しております。
  また、これらの事案を受けまして、総務省といたしまして、全地方公共団体に対しまして同様の事案が発生しないよう改めて要請しておりまして、こうしたことから全国的な調査を行わなかったと、このような状況でございます。
  なお、住基ネットにつきまして、地方公共団体が共同で管理するシステムであるということですが、総務省といたしましては、制度を所管する立場から、これまで必要に応じて全国的な調査を行っているところでもございまして、今後ともしっかりと適切に対処してまいる所存でございます。
○又市征治君 これだけ、それは地方の事務かもしれませんが、どんどんそれはやれやれと、こう言ってきたわけですから、事故が起こったらそれはおまえのところの責任だよと言わんばかりの対応はちょっといかがなものかと。是非、そういう意味では、厚生労働省にも、介護保険だって自治事務なんですよね。そういう点で、厚生労働省は問題点をやっぱり市町村にしっかり聞いて対応していくという対応を取っているわけでありますから、そうしたしっかりした対応を取られるように求めておきたいと思います。
  さて、大臣はおとといこの委員会で、今後とも万全な個人情報保護対策を講じ云々と、こういうふうに言われましたが、そういう意味では、住民個々人にとってみますと、やはり大変な不安を持っているという現実が、先ほどからの幾つかの例を挙げましたようなこういう例、先ほど同僚議員からも出たようなことがあるわけですから、余り過大に考えるな考えるなというふうにおっしゃるのもいかがかと、こう思うわけでありまして、幾つかの市町村が正直言ってやっぱり国が言っていることについて信頼が置けない、独自の条例等による保護を図らにゃいかぬ、こんなことを言っていることも事実なんですね。
  国の個人情報保護法制がそういう意味でまだ成立をしていない、こういう格好である以上、市町村が条例で予防策を取るというのは、住民の福祉と安全を第一義に考える地方自治体の使命としては当然だというふうに思うんですが、この自治体が条例などで予防策を取ることについて大臣はどのようにお考えになっているか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 情報が漏れると言いますが、四情報は先ほど言いましたように公開情報なんですよ、住所と氏名と年齢、性別は。住民票コードという十一けたの番号が付いている。それが漏れると困るんだと、大問題が起こるんだと。一つも起こっていない。漏れても何の使い道がないんですから。しかも、本人は漏れたと思えばすぐ市町村に言って番号を変えてもらえばいいんですから。幾らでも変えられるんです。何の支障も起こらないんです。そこのところはもう少し私は丁寧に説明する必要があると、こういうふうに思っておりますが。
  そういうことの心配で、それぞれの地方団体、それぞれでもありません、幾つかの地方団体が接続について独自の条例を作りたいと。法律や制度に抵触しない限り結構であります。しかし、そういう問題が起こったときは、今、緊急時対応計画というのを仕組みとして作っておりまして、指定情報処理機関と当該地方団体が対応するようになっているんです。
  だから、そういうことを踏まえての、国の制度や仕組みに抵触しない限り作るということは私は結構だと思いますけれども、具体的に何やるかというと、ないでしょう、余り。ただ、もう接続しないということがあるだけで。接続しなきゃ不利になるんですから、住民が。そこのところはよく考えていただきたいと思っております。
○又市征治君 当然ながら、これらの条例等の措置は違法でない、自治立法権の行使であるというふうにおっしゃっているんだろうと思いますが、問題は、私が言っているのはこれからの問題なんですね。
  確かに、大臣言われるように、四つの問題は人に漏れたからといって問題はないと。そこのことは分かった。問題は、こうした今情報が漏れるという、こういう事実が幾つかある。こういうことが、ミスが起こってくるということを問題にしているわけでして、そのことが、今結果的に何か問題が起こったかというお問いですけれども、その四つの問題については、それはそのとおりなんですよ。
  問題は、ここからスタートさせられて、さあ次の段階で厚生年金や国民年金などの二百六十四件の業務へと拡大をしようというわけですよね。そのために今法案が出されているわけでしょう。したがって、この両年金で受給者だけで三千三百万ぐらいに上りますよね。しかも、年一回の調査を今回から年六回にするというふうに言われているわけですから、これだけで延べ約二億件に上るような、こういうデータが更新されることになってくる。
  このときに、一体、情報が漏れるということが起こったり、そんなミスが起こされたり、あるいは悪意があったりしたときにどうするのかということが問われているということが問題に今我々しているわけなわけで、データの誤りやあるいは事故や流出なんというのは、そのときの懸念が大変大事だと、こう言っているわけです。その責任がすべて市町村が負われるということではたまったものでないという意味で市町村の側も問題意識を持っているということであるわけでして、そこのところはどうも大臣もちょっと誤解されているんじゃないかという気がするんですよ。
  ただ、幸いというか、今日までの利用は地方公務員共済と戦傷病者等の年金だけにこの年金問題ではとどまっているようですけれども、是非大臣、せめてやっぱり、そういう意味で、こうしたトラブルを想定をして、個人の権利や補償策も含めて十分な対応を取ってもらいたいというのが私ども言っていることの意味でありますから、ここのところを是非そういう立場で十分な御検討を賜るように、これはその旨御回答お願いしたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) トラブルを起こさないようにするのは当たり前なんですよ。それから、もう情報の漏えいがないようにするのも当たり前なんですよ。
  ただ、それがちょっと仮に、すぐ元に返すんだけれども、ミスは直すんだけれども、ミスがあって漏れたらと大騒ぎでひっくり返るようなことは何にも起こらないと言っているんですよ。起こったらどうぞ提示してください。何にも起こるはずがない、今の仕組みでは。
  ただ、しかし、それはセキュリティーを万全にして個人の情報の漏えいをしないように最善の努力をするのは当たり前の話でございまして、今回我々は国民年金や厚生年金やそういうものの本人確認も追加いたしたいと、こう思っておりますが、これはそれぞれの行政機関と住基ネットの間での本人確認ですから、御本人が何の手続も経ずに本人確認をしてもらえるということでございますので、漏れたら私はどういうあれがあるんだろうかと、こういうふうに思っておりますが、しかし漏れないように最善の努力を尽くすということでは全く又市委員と同じ認識でございますので、そこは一生懸命やらせていただきます。
○又市征治君 本当に、年金番号が万が一漏れて、そのときにそれで、前にそういう例がありましたからね。そのことによって、言ってみれば、サラ金にその番号で言われてとんでもない請求が来たという事態があったりということがあるから、そういうことが起こらぬようにということを一生懸命心配をして言っているわけですから、是非万全の体制を取ってもらうようにしていただきたいと思います。
  時間がありませんが、次に移ります。
  先ほど先輩議員からもお話があったんですが、ちょっと時間がなくなって、行革本部にも来ていただいているんですが、国家公務員の採用試験問題について先ほどもございました。最終合格者数を今度は、行革本部は、現行が採用定員の二倍なのを四倍にしようと、こうおっしゃって、その説明も私どもも受けました。
  これ、ごく近視眼的に見れば採用する側に誠に有利、エリートの選抜に有利になるように見えますけれども、受験者は一体どうなるのかという側面も先ほど来から出ているように大変問題があるんだろうと思うんです。
  単純に言って、差引き最終採用数の三倍、T種でいえば七百八十人ぐらいの学生が合格したけれども実際は職にあぶれると、こういうことになるわけでありまして、現在、ただでさえ官庁訪問の負担などで東京の学生やあるいは有名大学が有利だと、こういうふうに言われているのに、それを非常に助長することになりはしないかということが大変心配でありまして、これ以上、先ほどありましたから申し上げませんが、例えば地方の大学の就職関係者などが一体どのように言っているのか。さっき人事院総裁、そういうことを具体的に言えということであれば申し上げますということでありましたが、時間の関係で余りそんなに長々としゃべってもらうわけにまいりませんが、少しそこらのところをお聞かせいただきたい。私は、基本的にはやはり四倍にすることが大変問題が多いと、こんなふうに思っておりますが、是非人事院からその点をお聞きしておきたいと思います。
○政府特別補佐人(中島忠能君) 現在、二・五倍にしたことの影響分析というものを行っております。その結果、次にどういうふうにするかということを考えなきゃなりませんので、四倍ということは現在私たちの視野には今ございません。いずれにいたしましても、二・五倍の影響というものを正確に皆さん方にお伝えする必要があるだろうというふうに思います。
  先ほども申し上げましたけれども、私たち、今から申し上げますけれども、地方大学の意見というふうに申し上げますが、どの地方大学のどの方から聞いた意見かということをきちんと整理してありますので、どうぞ、それをお渡ししますので、私の申し上げることがもし不審だと思われるなら、どうぞお調べいただきたいというふうに思います。
  一つは、やはり合格しても採用されないという学生が増えると。そうしますと、大学の中で公務員を志望する学生が少なくなっていくだろうということを言っております。
  二番目は、やはり合格者が多くなると、関東、特に東京の学生が有利になるだろうと。これは、平たい言葉で言いますと、日本海側の大学とかあるいは四国の大学とか九州の大学とかというところの学生が一次で合格いたしましても、あるいは最終合格いたしましても、やはり少し成績が悪くても東大の学生がいいだろうというふうに採用側が思うこともあるだろうということを言っておるんだというふうに思います。
  それから、先ほども少し申し上げましたけれども、合格しても採用されない人間が非常に多くなるということになりますと、就職浪人する人間が増えてくる。あるいはまた、大学の中で留年する学生が増えてくるということも心配しておるようでございます。
  そういうことを今のところ御報告申し上げますけれども、二・五倍にしてよかったということを、何かどこかにそういうような話がないかということも探してみたいというふうに思います。
  そういうようないろいろな調査の上でどういうふうにこれから持っていくのがいいかということを考えなければなりませんので、私たちは、渡辺先生がおっしゃいましたように、できるだけ優秀な学生を公務の世界に採用すると、そして採用した人間をどのように育てていくかということを考えて、公務の世界がきちんと与えられた職責を果たすことができるようにしていかなきゃならないというふうに思います。
○又市征治君 時間があれば行革本部のお考えもお聞きしたかったんですが、特にやっぱり私、気になるのは、人事院の側は今こういうふうにおっしゃっていますが、行革本部の説明を受けますと、大学関係者もいい話ばっかりをおっしゃると行革本部は私たちに説明なさる。だけれども、やっぱりもう少し、ここらは本当に大変大事な問題ですから、広範な意見をやはり聞きながら、収れんするところは収れんしていくという努力をしてもらわぬと、四倍にするために有利な発言ばかりを取り上げるというのはいかがなものかと、こう申し上げたいと思います。
  国家公務員の採用は、できるだけ国民のいろんな層を反映をして、一部のエリート校に偏らずに地方大学からも採用するのが私は公平だろうと思います。あわせて、個別省庁による囲い込みというものを排して、中立機関による試験の実施の制度もやっぱり守るべきなんだろうと思います。その点を最後に申し上げて、行革本部の御答弁いただく予定だったんですが、もう時間がありませんので、以上申し上げて終わりたいと思います。
○委員長(山崎力君) 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
    午後零時三十分散会