運営「平和祈念事業特別基金法改正案の審議・採決ほか

(平成14年11月28日参議院総務委員会会議録より抜粋)


(前略)
○委員長(山崎力君) ただいまから総務委員会を開会いたします。
  まず、委員の異動について御報告いたします。
  去る二十六日、朝日俊弘君が委員を辞任され、その補欠として高嶋良充君が選任されました。

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○委員長(山崎力君) 次に、政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
  平和祈念事業特別基金等に関する法律の一部を改正する法律案、独立行政法人通信総合研究所法の一部を改正する法律案及び地方公務員災害補償法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に内閣官房内閣審議官兼行政改革推進事務局公務員制度等改革推進室長春田謙君、特殊法人等改革推進本部事務局長堀江正弘君、総務大臣官房審議官衞藤英達君、総務省行政管理局長松田隆利君、総務省行政評価局長塚本壽雄君、総務省自治行政局公務員部長荒木慶司君、総務省政策統括官稲村公望君、消防庁長官石井隆一君、厚生労働省労働基準局労災補償部長高橋満君及び国土交通省鉄道局長石川裕己君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山崎力君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
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○委員長(山崎力君) 次に、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
  地方公務員災害補償法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に参考人として地方公務員災害補償基金理事長山崎宏一郎君の出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山崎力君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
     ─────────────
○委員長(山崎力君) 次に、平和祈念事業特別基金等に関する法律の一部を改正する法律案、独立行政法人通信総合研究所法の一部を改正する法律案及び地方公務員災害補償法の一部を改正する法律案、以上三案を一括して議題といたします。
  三案の趣旨説明は去る二十六日に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
  質疑のある方は順次御発言願います。

○谷川秀善君 自由民主党の谷川秀善でございます。
  ただいま提案をされております三法案、ゆっくり聞こうかなと、こう思っていたんですけれども、どうも与党で、あなたは二十分ぐらいでやめろと、こういうことでございますので、二十分で何が聞けるのかなと思いますが、どっちにしてもこの審議に協力をするということで、二十分ぐらいでやめさせていただきますので、お答えいただく大臣その他、副大臣、政務官の皆さん方には要領よく簡潔にお答えをいただければと、かように思っておりますので、どうぞよろしくお願いを申し上げます。
  ただいま提案をされております独立行政法人関係の三法案でございますが、私はこの行政改革、財政改革とこういうことからいいますと、やっぱりこの特殊法人の整理統合と民営化、そして行政機関のスリム化としての独立行政法人化が一番大事なことであります。そういう意味で、私はやはり、これがこの二十一世紀における行政、財政改革のにしきの御旗ではないかなと、こう思って、ここ二、三年大変期待をして、それでいろいろと議論の中にも参加をさせていただいたわけでございますが、最初の出発として去年、五十七機関が独立行政法人として出発をしたわけですね。それで、今回は第二弾で四十六法案がそれぞれ今審議をされているわけですが、私は、当初考えておりましたのは、一般的に言われております外郭団体、いわゆる特殊法人、認可法人も幾つかあるようでございますが、これは大体全部民営化されると、ほとんど。一部民営化に非常にそぐわないものはやむを得ないと思いますが、それはほとんど民営化されると。それで、各省庁の機関の中で国が直接運営をする必要がない事業、例えば大学だとか病院だとか研究機関だとかいろいろあろうと思いますが、これが何らかの形で国から分離をして、これが法人化されていわゆる独立行政法人になるのかな、そうすると大体すっきり区分けができるなと、こう思っておったわけですね。
  だから、いわゆる特殊法人というのはほとんど全部民営化されると。ただ、役所の中にあるいろんな機関もやっぱり民間の経営手法なり、また競争原理を導入できる部分、できる部分は今度はいわゆる独立行政法人化をしてそうやると、こう思っておったんですが、どうも最近見ていますと、何でもかんでも皆独立行政法人化へ向こうているんじゃないかと、そんな気がしてならないんです。そういたしますと、身分は大体公務員。そして、こんなのは大体独立採算できませんね、できぬところたくさんあるわけです。そうすると、結局は補助金なり何らかの形でいわゆる国費が投入をされると。そういうことになると、何となく看板を掛け替えるだけになっていくのではないかと、そういう心配をいたしております。
  そういう意味で、まず最初に総務大臣、御感想をお伺いをいたしたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 特殊法人等改革につきましては、今、谷川委員言われましたように、できるだけ仕事の徹底的な見直しをやって、一番いいのは廃止ですよね、それから民営化。しかし、どうしても廃止や民営化にそぐわないというのか、仕事が残るものについては独立行政法人と。これは平成九年の十二月の当時の行政改革会議でも決めているんですよ。
  ただ、それは今恐らく委員からすると、もう少し廃止や民営化があってもいいんではないかと。数からいって多くはないですね。独立行政法人になったのが公でございまして、前回は国の機関を独立行政法人、今回は特殊法人や認可法人を独立行政法人と、こういうことでございますから、これは御理解いただいて、いずれにせよ三年ないし五年たったら見直しをやるんです、評価委員会の評価等をやって、その際に、廃止や民営化できるものはやっていくと。それから、どうしてもというものは特定独立行政法人と公務員型にしているんですよ。
  ところが、これも恐らく委員から見るとちょっと多いじゃないかと、こういうことですけれども、この公務員型も中期経営計画の期間が終わったらこれ見直そうと、こうなっておりますから、その段階では特別の理由がしっかり立証できなければ非公務員型に変えようと、こういうことに一応決めているわけでございますので、今後の推移を是非見守っていただきたいと、こういうふうに思っております。
○谷川秀善君 今、いみじくも大臣の方がおっしゃいました。三年ないし五年で一応見直して、中期目標を見直すということですが、その場合に、何か総務省の方で第三者評価機関というのができるんですか。それで、各省にもできるのか、総務省の方にできる第三者評価機関というのはどういうものなのか、ちょっとお伺いをいたしたいと思います。
○大臣政務官(岸宏一君) この独立行政法人制度は、法人に自律的、弾力的な運営を行わせる一方、厳格な事後評価、それを踏まえた見直しを行うことで業務の効率化や質の向上を図るということを基本としているわけでございます。そのために、独立行政法人制度における事後評価の役割は極めて重要であると。そういうことから、法人の業務実績に対して専門的なあるいは実践的な知見を踏まえて客観的かつ中立公正に評価を行う機関として、この独立行政法人通則法に基づいて各府省に独立行政法人の評価委員会が設置されておるわけでございます。
  各評価委員会には、各法人の事務事業分野について高度の専門知識や経験を有する方や、財務会計及び効率的な組織運営に関して識見を有する方々などから任命されておりまして、こうした外部の有識者から成る評価委員会が個別法人の業務の性格に応じた客観的な評価基準を定めて、各事業年度及び中期目標期間終了時において業務実績に関して厳格に評価を行っていると、こういうことでございます。
○谷川秀善君 財務諸表の公表やら評価結果も公表することを義務付けられておりますから、まず人選をしっかりしていただいて、しっかり公表をするということを是非お願いをいたしたいというように思います。
  そこで、今回提案をされております三法案は、認可法人であります平和祈念事業特別基金を独立行政法人化するものと、これまた同じく認可法人であります通信・放送機構を現在独立行政法人化されております通信総合研究所に合併するものと、これまた認可法人であります地方公務員災害補償基金を地方共同法人、これは仮称というふうに言われておりますけれども、にするものであると、こういうことの提案でございますが。
  特殊法人というのは分かるんですけれども、認可法人というのはこれどういう性格の法人なのか、今までですね。そして、これは民間法人とどう違うのか。その辺のところをちょっとお伺いをいたしたいと思います。
○大臣政務官(岸宏一君) 認可法人というのは、一般的には、特別の法律に基づいて民間などの関係者が発起人となって主務大臣の認可を得て設立させるものであって、当該法律上、数が限定されている、こういったものを言うようでございます。こういった点で民間の法人と違うということになると思います。
○谷川秀善君 分かったような分からないような話なんですね。大体、私は、恐らく役人というのは知恵がありますから、本来なら特殊法人にせないかぬものを、なかなか特殊法人の別の法律作るの大変やいうことで結局認可法人、民間法人だとちょっと具合悪いから認可法人じゃないかと、そういうことだろうと思うんですよね。だから、これは整理されるというのは私は非常にある意味ではいいことではないかなと思うんですが、またこの件に関しては後でちょっとだけお伺いしますが。
  まず、平和祈念事業特別基金という。これは私、勉強不足なのか、これ何をしている団体か、この法律見るまで知らなかった。皆さん、御存じですか。知らなかった、本当に。勉強不足というかね。
  これは昭和六十三年にでき上がっている、七月に。それでいろいろ調べたんですよ。そうしたら、これ偉いことやっているんですな、いわゆる軍人恩給をもらえない人に何か書状を出したり銀杯を出したり。これがなぜ昭和六十三年なのか、それやったら、該当者は軍人恩給欠格者ですから、それは相当数おると思いますよね。相当数おるけれども、一遍でやってしもうたらええんじゃないかと思うんですね。これをまだずっと続いておるというところが摩訶不思議だというふうに思っておりますが、いわゆる特別平和祈念事業特別基金というのはどういう仕事をやっているのか、簡単でよろしゅうございますから、御説明いただけますか。
○副大臣(加藤紀文君) 谷川委員御指摘のとおり、これは昭和六十三年に設立されまして、事業として二つございます。
  お話ありました恩給欠格者、また戦後強制抑留者、そして引揚者の関係者に対して慰藉の念を示すということで、内閣総理大臣名の書状等の贈呈事業、そして関係者の御労苦を後世に伝えるための平和祈念展示等の労苦継承事業、この二つをやってきておるわけでありますが、書状等贈呈事業については、対象者が高齢ということで、なるべく早くやらにゃいかぬということで重点的にやってまいりまして、かなりの成果が上がりました。そして、もう一つの事業であります平和祈念展示館を平成十二年に開設いたしまして、関係者の御労苦について後世に語り継いでいくためにも今後も必要であろうということで展示している次第であります。
○谷川秀善君 平和祈念を、平和を祈念するというのは、これは僕は非常にええことだと思いますから、靖国神社問題とは大分ちょっと違う性質のものだと私は思っているんです。これはしっかりやった方がええと思いますけれども、しっかり。何かどこかの間借りしているらしいですけれども、今、どこか間借りしている。そんなちゃちなものでは、これはちょっと恥ずかしいというふうに私は思います。これは大いにこれからもやっていただきたい。
  ただ、いわゆる慰藉事業ですね、これはいつまで掛かるんですか。それは、年齢的に言いますとあと百年も続きませんわ。せいぜい二十年か三十年、よう続いて二十年か。大体、戦争に行った人ですから、大体一番若い人で昭和五年ぐらいが一番若い、こう言われておりますから、今もう七十歳を超しておられると思いますからね。それならそれで何かやっぱりしっかり、もう一遍にやってしまうとか、どういう事情があるのかちょっと、いろいろ事情もあるようでございますが、その辺はよろしくお考えをいただいて。
  展示事業は、もっとしっかり、恐らくこれからもっと立派なものをやっぱりやっていただいて、どこから来ても恥ずかしくないような、いわゆる平和祈念事業展示室だというようなものを是非お造りを願いたいというふうにお願いを申し上げておきます。
  それと、地方公務員災害補償基金を地方共同法人、こういう耳慣れない法人の名前を急に聞いたわけですけれども、これはどういう性格の法人でございましょうか。
○副大臣(加藤紀文君) 地方共同法人というものの法律上の定義はありません。平成十三年十二月に閣議決定されました特殊法人等整理合理化計画において、地方公共団体が主体となって業務運営を行う法人を地方共同法人と位置付けることにいたしました。
○谷川秀善君 そうすると、これは今までの特殊法人とも違い、民法上の法人とも違う、真ん中辺の法人ですか。調べてみますと、何か下水道事業団が民間法人か地方共同法人どちらか選べと、こう言われたら、それやったら地方共同法人選びまっさと、こういって地方共同法人になって、今のところ二つやそうですね。まだ将来分かりませんよ。だけれども、現在二つで、ずっと。
  そうすると、民間法人よりは何かメリットがあるのかなと。このどっちか選びなさいというと地方共同法人を選んだ、こういうところは何かメリットがあるのかなという気がするわけですね。その辺のところ、もう一遍、もう少し詳しく御説明いただけませんでしょうか。
○副大臣(加藤紀文君) 今回の特殊法人等改革の中で、地方公共団体の共通の利益となる事業と、また、その性格上、地方公共団体が主体的に担うべき事業、それらの事業が国の政策実施機関に実施させるまでの必要が認められないものについてその実施主体を地方共同法人にするということでありまして、民間法人と地方共同法人というのは、国の出資を受けないとか役員を自主的に選任するという点においては同じでありますが、法人の運営に関して、民間法人は当然のこととして国の関与が削減されます。また、法人の自由度が高まりますのに対しまして、この地方共同法人というのは、国の関与は削減されますが、新たに地方公共団体が参画する合議制の意思決定機関等を設けて地方公共団体が関与していくというところで大きく異なると思います。
  また、この地方公務員災害補償基金について言えば、予算、決算について地方公共団体の代表者から成る合議制の意思決定機関である代表者委員会の議決を経なければならない、また、負担金の率を国が政令で定めていたものを基金が代表者委員会の議決を経て定款で定めるようになっております。
  以上であります。
○谷川秀善君 御説明はよく分かります。だから、地方はできるだけ地方で、みんな地方、相談しておやりになったらいいと思うんですが、これは認可は、やっぱり一応は認可は国がおやりになるんでしょうか。少なくともこれは地方共同法人ですから、これどうなんでしょうか。
○国務大臣(片山虎之助君) この法人自身はもう法律で決めるんです。
  そこで、今の役員なんかは、今までは私の、総務大臣の任命だったんです。今度は、今言いましたように、地方の代表の委員会を作ってもらってそこで決めてもらうんですけれども、私の方が認可する、任命権は地方の自主的な方に移って、認可だけすると、こういうふうになります。
○谷川秀善君 よく分かりました。
  大いに地方でできることは地方でやっていただいたらいいと思うんですね。これがいわゆる小さな政府を目指しているこれからの在り方だと思いますから、地方でできるものは地方で是非やる、民でできるものは民でやると。
  いよいよ総論から各論へと入ってくるわけでございますが、その段階で総務大臣の本当にこれから力量を発揮していただかなきゃいかぬと、また、成否は総務大臣がかぎを握っているんではないかというふうに私は思っておりますので、地方分権も含めまして、この独立行政法人化といろいろ民営化に向かって大臣の決意をお伺いをいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。
○国務大臣(片山虎之助君) 今の構造改革の大きな考え方は、民にできるものは民に、地方にできるものは地方にですね。
  そこで、今度、一杯独立行政法人できましたけれども、これは評価委員会というお目付役を作って中期目標を終了すれば存廃を含めて評価する、毎年度もやるんですよ。その各省がやる評価を束ねて横断的に統一するのが私の方の政策評価・独立行政法人評価委員会なんですよ。だから、そういう意味ではうちの、うちのというか全部をまとめた評価委員会はどういう機能を果たすかということが大変大きいと思いますので、今、谷川委員の言われたことをしっかりと受け止めて、国民の目から見て効果があったなと思うように頑張りたいと思います。
○谷川秀善君 どうぞよろしくお願いいたしまして、終わります。
  ありがとうございました。
○輿石東君 民主党の輿石東ですが、与えられた時間が三十分ということですので、最初に、今、谷川議員が質問をされました地方公務員災害補償法の一部を改正する法律案、これについていろいろお尋ねしようと思ったら、もうかなり、耳慣れない地方共同法人という、仮称になっていますが、その法人で行うということまで分かりましたし、法律上の規定もないと、こういうところまで分かりましたので、その辺はもう省略をいたします。
  それで、規定もないのにスタートをした、歩きながら考えるということでしょうけれども、独立行政法人の方は通則法できちっと定義をし、始めたわけですから、手法が逆さまではないかなと、これは私の意見であります。
  そこで考えたのが、総務省で今、地方共同法人のあり方研究会というのをやって、歩きながら考えると。その検討状況だけお聞きしたいし、もう一つ、大臣が先ほど役員の任命を認可するのが私の役になったと。この基金に働いている役員とか職員は相当各省庁から、言葉は悪いですけれども、天下ったり行っているという状況もあると。この際、そして、あと、質問をしたい義務教育費国庫負担に、この負担金として十六億計上されてあるはずですけれども、それを今度の予算で切ってしまうと。だったら、金の切れ目が縁の切れ目で、その天下りも切っていただきたいと。
  この二点について御答弁いただきたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) この地方共同法人は定義がないというのは、法律上の定義がないんですよ。だから、今、地方共同法人という性格を持つものは、この地方公務員災害補償基金と日本下水道事業団がそうなると思います。これで、問題はその通則法が要るか要らないかなんです、通則法が。今の段階ではそこまでは要らないだろうという考え方ですが、そこで研究会を、これは今年の六月に作りまして、地方共同法人のあり方に関する研究会、今まで六回やっておりまして、ここで御議論いただこうと。
  ところが、どうも研究会の先生方の御意向はやっぱり通則は要るんじゃないかという感じですよ。もし、そういう研究会の御答申といいますか、御意見をいただいたら、通則法は場合によったら作るかと。通則法を作るなら定義も書かにゃいけませんね、独立行政法人は通則法があるんですから。通則法があって、通則法以外のことを個別の法律で決めているので。だから、同じことになるのかなとこう思っておりますが、これは研究会の今後の報告を待ちたいと、こういうふうに思います。成田さんという横浜国立大学の割に有名、割というか有名な先生が今、座長でやっていただいております。
  それから、天下りと言いますが、この地方公務員災害補償基金は、一種の公務災害の認定ですよね、認定をして補償をどうするかと。かなり専門的で公務に関係ありますから、なかなか民間からだれかというといないんですよ。そこで、そういうことに詳しい人に来てもらっていると。我々は適材適所だと思っておりますけれども、民間で適当な人がおればいつでもそれは替えるということはあると思いますので。
  また、職員も、なかなかここだけでプロパー採るというのが、それは輿石委員、難しいんですよ。もっと範囲が広い、いろんなところにいろんな仕事ができるようなら希望者は多いんですけれども。だから、これも関係の役所から来ていただいているのが、正直言いまして出向が多いんです。これも私はできるだけ直したらいいかと、こう思いますけれども、これももうしばらく時間をかしていただきたいと、こういうふうに思っております。
○輿石東君 専門的な力量を要請される、そのことは分かりますので。専門的な力量というと、教員の社会にも民間から校長を連れてきたらどうだという話もありまして、これもちょっと大変な、じゃ、何でもできるのかな、学校経営はと。こういう話はまた後でやらせていただきますが、極力必要最小限にとどめていただきたいということをお願いして、先ほど触れましたこの義務教育費国庫負担法から、十六億の金が今まであったのを、この国会が終わると補正、補正じゃなくて予算編成に掛かると思いますが、これがカットされていくと。児童手当も同じ額だけあるわけですが。
  そこで、私は、補助金、負担金等の問題のかかわりで、先日の三十一日の当委員会で同僚の辻議員の方からこの義務教育費国庫負担法について大臣と議論を交わしていたのをお聞きして、これだと義務教育は危ないな、大変なことになりそうだなと、そんなことを思っていますので、次にその部分について質問をさせていただきたいというふうに思います。
  私もここへ当日の議事録を持ってきたわけですが、全部を読み上げると時間が掛かりますから急所だと思われるところだけ読み上げて議論に入っていきたいと思いますが、大臣は、辻議員が、何でも補助金削減ありきでやっぱり考えて、財政の論理じゃなくて教育の論理で考えていってほしいというその前提で協議をした後、こう言っていますね。
  義務教育費国庫負担は二分の一国の責任で面倒を見ているわけですが、そのお金はという意味だと思います。「お金は、今、国が二分の一持っているけれども、必ずしも国が二分の一持たぬでもいいじゃないかと。昔は交付税だったんですよ、昭和二十九年度までは。」、これはまあ二十七年なり八年という言い間違いだと思いますが、「それが今、国の負担金になったんです。例えば高等学校の先生は、これも標準法で決めているんですよ。だから、高等学校の先生の人件費は全部一般財源ですよ。それから、今、地方の警察官は国が政令で決めているんですよ。警察官の人件費は全部一般財源なんです。だから、義務教育も十分の一、」と、これは二分の一だろうと思いますが、「三兆幾らですから、全部国が持たなくてもいいではないかと、この負担の関係は。」と、こう結んでおられますが。
  ここから危惧されることは、じゃ、昔は交付税だったんですよと。この間の、一昨日のここの委員会で、又市議員に余り過去のことばかり見ないで未来を向いて議論をしましょうよと、こう言うけれども、ここでは昔は交付税だったんですよと、大臣自身が過去にこだわっているようにも思うわけですが、この辺をきちっとただしてもいきたいと思いますが、この言われた趣旨は一体どういうことを言われているのか、まずお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 義務教育の国庫負担金というのは歴史がありまして、最初は国の負担金だったんですよ。義務教育だから国が半分持ちます、残りは地方で持ってくださいと。地方といっても都道府県ですけれども、持ってくださいと。それが昭和二十年代の初めにそうなって、途中それが地方交付税の前身である地方財政平衡交付金に変わったんですね。しかし、それは地方財政平衡交付金に変わったんですけれども、またいろんな議論があって、言われるとおり、二十八年の四月から義務教育国庫負担金に変わって今日まで来ているんですね。
  それで、考え方は、義務教育は国の責任だから、義務教育の先生方の給与費は半分持つと。これは一つの考え方ですよ。そこで、これが今、国の国庫補助金という、国庫負担金、補助金というのが十二兆七千億あるんです、十四年度で。そのうちのトップはこの義務教育の給与費の負担金なんですよ、三兆五百億ある。そこで、我々はできるだけ国の負担金や補助金を少なくしてそれを地方税に、税源移譲に結び付けたいと、我々は国税から地方税に税源移譲したいと。そのためには、しかし単に税源移譲といいましても、国の方もお金困っていますから、国の方の歳出を落とさなきゃいけませんね。だから、負担金、補助金というのは国が国税で取ったものを補助金、負担金で地方に回しているんだから、経由、素通りみたいなものだから、国の補助金、負担金を少なくして、国税をその分減らして地方税を増やしたらどうかと、こういうことでいろいろな意味で検討しているんです。
  そういう中で、文部科学省が、それじゃ私どもの方の五千億は削っても結構ですよと、こう言ってきたんですよ。ただ、削るについて、給与費じゃなくて退職手当と共済組合の長期負担金だけ、これは削ってもらっても結構ですと。私は、その限りでは大変、文部科学省は大いに考えていただいたと思うんですが、問題は、退職手当や共済組合の長期負担金なら、それによって地方が自主的に物が決まる余地は全くないんです、これは義務的に負担するだけですから。
  それからもう一つは、五千億、国の負担は減るんだけれども、それが地方へそのまま負担転嫁になるんですよ。だから、五千億の税源移譲をするとか交付税を増やすとかというなら話は分かるんだけれども、そこははっきりしていないんですよ。それは、文部科学省は私どもの方のそれは所管じゃありませんと、こういうことですよね。それは財務省なんですよ。ところが、財務省はぐじゃぐじゃぐじゃぐじゃ言って、駄目だとも言わぬけれども、いいとも言わない。
  そういうことなら、単なるツケ回しなんで我々は受けられないと、こういうふうに言って、私は、今の二分の一の三兆五百億を五千億だけ削ると、本体全部について削ってもよろしいと、そして、それによって今の学級編制や教職員の定数配置について、標準法でも国が決めるんだけれども、ある程度のアローアンス、ある程度の地方の事情による裁量は認めると、こういうことにしてもらえるなら大変有り難いと。しかも、それについては税源移譲がくっ付いている、財源措置があると、こういうことを今私どもは主張しておりまして、現在、財務省と文部科学省と総務省でいろんな折衝をやっていると、こういう段階でございまして。
  そこで、私が答弁しましたのがちょっと長くなって恐縮なんですが、高等学校の先生も標準法なんですよ。それから警察官は政令なんですよ。これは全部国が決めているんだけれども、一般財源なんです。だから、標準法でしっかり決めれば私は国の責任は果たすので、それで財源については、そういう意味で是非地方の自主的な地方税を中心にする体系に次第に近づけるということが必要ではないかと、こう言っておるわけであります。
○輿石東君 半分ほっとしました。
  ただ無条件で地方へ転嫁をするということじゃなくて、地方へ財源移譲をした上で、その前提で考えると。例えば地方税というような形で、この国庫補助負担金に見合うものが地方で担保をされた、その前提で考えると。総務大臣は、そこが一番急所ですから、それなくして何でも地方へ転嫁すればいいというものではないと。
  しかし、問題点がそこにもあると思います。今、大臣の言葉をかりると、地方税という名目に変えてその担保をして、この国庫負担金は給与本体もそちらへ持っていってもいいのではないかということを言われましたね。それからもう一つ、警察官と高校の先生とを比較して、そちらも法令なり条例でもって決めているんだから、標準法さえ決めればそれに肩代わりできるだろうと、こうおっしゃいました。
  昔は交付税だったんですよというのは、今、地方財政平衡交付金が二十五年から二十七年、試みた、しかし二十八年の四月にはまた義務教育費国庫負担法に復活をしたという歴史があるわけです。その経過はどう認識されていますか。
○国務大臣(片山虎之助君) これは当時のいろんな議論があって、シャウプさんという偉い人がアメリカから来まして、今の国税、地方税の税制の基本はシャウプさんが作ったんですよ、シャウプ勧告。だから、そのシャウプ勧告の中にある、我々は法人事業税の外形標準課税を今言っているんですけれども、これはまあ別の話ですから。
  そこで、シャウプさんの勧告で、義務教育国庫負担金だったものを地方財政平衡交付金の中に入れたんですよ。ただ問題は、地方財政全部の中の財源措置として議論するということは、義務教育にとっては埋没してしまいますよね、その中に。そこが一つ問題があって、総額が先に決まっちゃうから義務教育にとってプラスかマイナスかという議論が一つあるんです。
  それからもう一つは、標準法がなかったんですよ。力関係で決まったんですよ。だからこれが、私は、今はそうじゃないんですよ、トータルは地方財政計画という、国会で御承認をいただくことで地方財政の全部財源補てんが今できているんです。それから、今は標準法という法律がありまして、事細かに学級編制や教職員定数の配置が決まっているんですよ。昭和二十年代のあのときは、地方財政計画の制度も確立していなければ標準法もなかったんですよ。
  だから、私は、今の時代なら、しかも今の知事さんは大変教育に皆さん熱心ですから、例えば一般財源にしたら学校の先生方の数がおかしくなるんじゃないかという議論がありますが、標準法で縛って、ある程度自由に裁量、ある程度認めると。その裁量を認める範囲で教育を軽視するような私、知事いないと思うんですね。だから、そういう意味では二十年代とは状況はかなり違う、担保の仕組みもあると、こういうふうに思っております。
○輿石東君 シャウプ勧告のお話も、聞くまでもなく私も承知をしております。このシャウプ勧告の本筋は、やっぱり地方自治というものを確立しよう、強化をしようと。それには国の関与を縮小して、ひも付きのような補助金は、今も議論されているような状況がこの当時もあったと。
  しかし、今、大臣が言われているように、一般財源化したり、交付税措置ということになると、その使い勝手が、地方の首長によって自由に使える、何に使われるか分からないという危険があるということから、国の責任において義務教育はやっていくという理念に立ち返って二十八年の四月から再スタートしたという歴史も確認をしておいていただかなきゃいけないし、もう一つ、文部省がはしの上げ下ろしまで、細かいところまで口を出しているのもいかがなものかと、大臣もそう言われている。私もそのとおりだと思うんです。
  そういうところこそ、学級編制の、四十人にするか三十五人にするかはその首長に任せればいいわけで、それが自由にできるだけの財源確保を国の責任において行うという大原則を忘れては困るし、これが憲法二十六条に言う、「すべて国民は、法律の定めるところにより、その能力に応じて、ひとしく教育を受ける権利を有する。」という国民の権利として位置付ける。そして、「その保護する子女に普通教育を受けさせる義務を負ふ。」という、権利と義務を明確に、憲法の要請でこの義務教育費国庫負担はできているという、そういうふうに、そして基本法で教育の機会均等をうたっているわけですね。全国に、どこに生まれ育っても大丈夫だという、全国の義務教育の水準を確保する、維持をするという理念が生かされていると思います。
  だから、大臣の言われるように、地方へ持っていくときには、交付税や一般財源化したときの心配、自由勝手に使える、ほかのものへ使ってしまう。もう一つ、長くなりますが、図書館の整備法も地方へみんな一般財源化でやっているけれども、それをきちっと施行している自治体は四割しかない、六六%はほかの財源に使われているという状態もあるわけですから、この辺は非常に危険だというふうに思いますが。
  次に、警察官と高校の先生は一般財源化されているじゃないかと。高校と義務制を同じように考えていただいては大変なことになる。高校は義務教育ではないわけです。高等学校や私立は子供を学校が選べる、公立義務制は子供を選ぶことはできないという、その比較の対象が違う、土台が違うということも心しておいていただきたいし、七十万人も小中学校の義務制の先生方はいると、三百十何万の公務員の中に。警察官は二十五万人ですね。三分の一ですよ。だから、地方に行った場合の地方の負担の被害状況というか大きさというものは比較にならないという面もあろうかと思いますが、この点、いかがですか。
○国務大臣(片山虎之助君) 何に使われるか分からないということはないんですよ。標準法はそのためにあるんですから。法律として、学級編制はこうしろと、義務教育の。教職員の配置はこうしろと法律で書くんですから。だから、法律で縛るので、必ず国が半分だけお金を見るということはないんですよ。
  問題は、今、標準法で決めていること以上に地方に制約を加えるためにこの義務教育の国庫負担金は使われているんですよ。だから、それは私はもっと自由度を高めろと。基本は標準法なんですよ。ちょっとの、何パーセントかのアローアンスも全部補助金で今、負担金で縛っているんですよ。それはやめたらどうかと言っているんですよ。
  だから、一切この国庫負担金がなくなっても、標準法で縛るんですから、国の法律で。そんな違法なことができるわけないんですよ。そこのところは是非お考え賜りたいと、こう思いますし、私は図書館の方の法律は知らないけれども、恐らくこれは義務付けていないと思いますよ。恐らく訓示規定的な努力義務か何かで、法律的に義務付けたら、そんな、法律に違反することを私は地方団体はできないと思うので。
  それから、高等学校は義務教育じゃなるほどありません。しかし、今、進学率が九五%ですよ。九五、六%で、事実上は義務教育なんですよ。また、今の文部科学省は中高一貫教育をやろうとしているんです。そういう意味で、私は義務教育でないことは認めますけれども、義務教育的なんですよ。したがって、高等学校がどうだと言いませんよ。言いませんけれども、一般財源化したら全く不安だらけでどうにもならないなんということはないということを、是非、委員には御理解賜りたいと思います。
○輿石東君 それでは、義務教育費国庫負担法等の歴史について、もうちょっと時間がないですけれども。
  これは橋本内閣のときだと思いますが、大臣は閣議決定というのは非常に重いものだと先日の委員会でもそう明言されています。これ、地方分権推進委員会の平成九年七月の八日の第二次勧告にこう書いてあるわけです。
  「国庫補助負担金の整理合理化と地方税財源の充実確保」というテーマの中で、「経常的国庫負担金」として、国が一定水準を確保することに責任をもつべき行政分野に関して負担する経常的国庫負担金については、国と地方公共団体の役割分担の見直しに伴い、国の関与の整理合理化等と併せて見直すことが必要であるとまくら言葉があって、社会情勢等の変化を踏まえ、その対象を生活保護や義務教育費の真に国が義務的に負担すべきと考えられる分野に限定していくものとすると、そういうものについては経常的国庫負担金として負担割合もきちっと確保して、その負担割合に応じて毎年度国が確実に負担することとすると閣議決定しているんです。
  このことを受けて、第二次勧告を受けて、橋本内閣の五月の二十九日の閣議決定は、国が一定水準を確保することに責任を持つべき行政分野に関して負担する経常的国庫負担金については、生活保護や義務教育等の真に国が義務的に負担を行うべきと考えられる分野に限定していくと、この二つはずっとやっていこうと、こういう閣議決定をしている。
  四年かそこらたったらこの閣議決定が覆される、大臣の言い方をすれば。このことについてどう受け止めていますか。
○国務大臣(片山虎之助君) 恐らく平成十年五月の閣議決定の計画ですね。それは最も典型的で、国が責任を持つべきものとしては一番分かりやすいんですよ、生活保護や義務教育が。だから、それは、こういうことでこれは国の責任だよ、その他のものはこうだよと、こう書いたと思うんですね。しかし、そのときの基本的な考え方は、やっぱり今私が言っているように、税源移譲までやって、三位一体の改革をやって、地方の自律性や自主性を高めようという議論まではなかったんですよ、当面のいろんなことの見直しをやっているだけで。
  したがって、今の、今年六月に三位一体の改革をやると新しい閣議決定をしたわけでありますから、政府の考え方は継続ですよ、もちろん内閣の考え方は継続だけれども、新しいものによって前の考え方が直るんですよ。法律でも同じですから、新法が旧法に勝るんで。そういう意味では、三位一体の改革、地方の自律性の強化、地方の自主財源の充実と、こういう要素が加わってそこの考え方が変わったと受け取っていただいていいと思います。閣議決定といっても、新しい閣議決定ですから。
○輿石東君 三位一体という言葉が出ましたから申し上げますが、大臣の言う三位一体は、税源移譲と交付税、そして補助金、この補助金の整理も税源移譲が前提だと一番冒頭に言われた。それがなくして勝手に削減をする手はないという、このところはいいですね。
  そこで、十一月二十日に経済財政諮問会議の一時間ぐらいの議論がありました。それで、この義務教育費国庫負担へターゲットをやって、本間という大阪大の経済学の教授がとんでもないことを言っている。ちょっとそこだけ読んでみますから。
  「具体的には、文部科学省の義務教育費の国庫負担のうちの五千億円」、先ほど退職手当と長期共済組合の合わせた掛金額、「四年間でやることが試金石になりつつある。」、何の試金石だろうか。「これを共済費長期給付、退職手当等に限定した形でやるのか、」、それとも「一般的な形でやるのか」、ということは、本体へ手を付けるということでしょう。「今後の議論に決定的な影響を与えるテーマだが、それについても見えてこない。」と。なかなか抵抗している、その抵抗しているのは文部科学省だという意味でしょう。そして、それを受けて、大臣は最後のまとめのところで、「義務教育費国庫負担金の五千億円も退職手当と共済長期負担金以外は嫌だと頑張っている。」、嫌だと頑張っているのは文部科学省でしょう。「我々は給与費本体の縮減と言っている。本体は絶対嫌だと頑張っている。」と。
  こういうことで、それで総理も、こういう問題になると総論賛成、各論反対だわなと、省庁の抵抗があってもやれよと、総務大臣、おまえまとめ役だろという意味があると思いますけれども、そんなことをやったら、大臣も岡山県出身でしょう、岡山の知事や全国の三千二百以上の地方自治体や教育委員会が真っ向から陳情に来るじゃないですか。昨日も議員会館へ五千人も陳情に来ているという状態。
  だから、再度申し上げますと税源移譲、税源が、地方へ持っていっても大丈夫、この義務教育国庫負担に代わるものはきちっと担保できているという前提で大臣はこういうことを言われているというふうに理解をしますが、その辺はいかがですか。
○国務大臣(片山虎之助君) いや、もう私ははっきりしているんですよ。単なる負担転嫁は受けないと、全部返上だと。それから、補助金の縮減をやるんなら身代わりの財源、仕事が残るんならですよ。仕事を辞めるならいいですよ、仕事が残るんならそれの負担転嫁は認めないんで、きっちりした税源移譲か交付税の措置か、何らかの地方に対する丸々の財源措置がなければ駄目だと。しかも、その補助金を削ることによって、事柄が地方の自主性が強化されなければ駄目だと、こう言っておりまして、こういう基本的な考え方は総理も了解しながら今議論をしてるんですが、文部科学省は、本体は嫌だと、退職とあれだけにしてくれと。それから財務省の方は、税源移譲や何かについては、まあ駄目だとは言っていませんけれどもいいとも言っていない。
  ただ、税源移譲というのは、委員、これは税制をしょっちゅう変えるわけにはいきませんから、ある程度補助金の縮減がまとまった段階で税制改正につながるんですよ。だから、その間どうやってつなぐかという議論がある。だから、それは例えば特例交付金なり交付税なりと、こういう議論をしておりまして、いよいよ大詰めですから、財務省、この問題ですよ、ほかの問題もあるんだけれども、この問題については更に財務省や文部科学省と精力的に詰めてまいりたいと思っております。
○輿石東君 是非そういう方向で地方自治体の味方になっていただきたいと、こう思います。
  そして、小泉内閣が発足して、小泉さんは最初の所信演説で長岡藩の藩主の言葉を引用して、米百俵という言葉を使いました。この小林虎三郎は、精神的な、精神論を言ったんじゃなくて、どうも小泉さんは精神論、あしたの夢をかなえるために今は耐えてくれというような言葉で使ったようですけれども、小林虎三郎はそうじゃなくて、今は百俵の米を食べちまうよりこの金でもって学校を作って、人づくりが国づくりの基本だと。片っ方では小泉総理も、教育は未来への先行です、教育大国ですと。やっていることと言っていることが全然違う。同じ、小林虎三郎って、大臣も虎之助といって、是非、教育を大事にする、地方自治体の味方だという、そういう発想でこれから文部科学省や財務省に対応していただきたいということを最後に申し上げまして、質問を終わります。
○内藤正光君 民主党・新緑風会の内藤でございます。
  どうもありがとうございます。本当は、今日、直接の担当ではないかと思いますが、政策評価に熱い思いを持っていらっしゃる若松副大臣にお越しいただきまして、ありがとうございます。
  まず最初、個別の、TAOについてお伺いしようと思ったんですが、それちょっと都合で後回しにさせていただきまして、まず独立行政法人の評価の在り方についてお尋ねしたいと思います。
  まず、評価の体制ということで何点か質問させていただきたいと思うんですが、現行、どういう評価体制になっているかといいますと、改めて言うまでもありませんが、各省に評価委員会が設置されていて、その評価委員会がまず第一次調査をすると。そして、その後、総務省設置の政策評価委員会、一段高いところにある、そこがまた評価をすると。大臣はこれに対してダブルチェックですよとおっしゃるかもしれないんですが、一歩間違えると甘い各省の評価にお墨付きを与えてしまうだけに終わりかねない。そういう私はちょっと危機意識というか懸念を持っておりまして、実際に、一段高いところにある政策評価委員会の議事要旨を見てみましても、今年になって五回しか開かれていないし、各回どれぐらい開かれているのかというと二時間程度なんですね。そして、もっと詳細に見ていきますと、各回、大体毎回二、三省庁を扱うわけなんですが、大体事務局から説明を受けて意見交換をする、しょせんペーパー審査なんだなということが分かってくるんですが。
  そこでお尋ねしたいのは、ダブルチェックとおっしゃるかもしれないけれども、とおっしゃいますが、ちょっと言葉が絡まってしまったんですが、一体、この一段高いところにあるこの総務省設置の政策評価委員会ですね、一体どんな観点で再評価しているのか。つまり、各省設置の評価委員会が評価したものに対してまたダブルチェックするわけですね。同じ観点でしていてもしようがないわけですよね。違う観点で当然しなきゃいけない。より高い専門性とかまた違った角度とか、どういう観点で評価しているのか、お尋ねします。
○政府参考人(塚本壽雄君) お尋ねの点でございます。
  まず、恐れ入りますが、委員が御指摘になりました開催回数、実は、本日の御議題の独立行政法人につきましては、そうしたもの以外にワーキンググループというものを委員を三人ずつに分けて開催いただいております。そういうものは、実は週に三回ぐらい、また夕方以降も開いたりしていただいておりますので、回数としては御指摘のものよりかなり多い、こういう開催になっていることをまず申し上げておきたいと存じます。
  そこで、一段高いという御指摘でございましたその立場からどのような観点があるんだということでございます。
  この点については、今御指摘になったような観点もございますが、基本的にはやはり政府全体、あるいは独立行政法人でございますと評価システム全体を見る観点ということから、評価そのものの信頼性や実効性を確保、向上していくという基本的視点が私どもが事務を担当いたします政策評価・独立行政法人評価委員会にはございます。
  そこで、実際の作業といたしましては、各府省の独立行政法人評価委員会が行われます個々の評価結果の適切性という観点からの点検をまず行います。と同時に、やはり評価そのものの全体としての実効性が上がるようにという観点から、評価結果の、政府全体として出てまいりますが、これらの全体的、横断的な把握、吟味を行う、これによって必要な意見等を述べるということでございまして、正に全体的な、また更に後ろに控えたと申しますか、そういう観点からの立場を十分わきまえて、この委員会では御議論がこれまで行われてきていると、こう承知しております。
○内藤正光君 六月十八日の議事要旨を見てみますと、最後の方にこういう発言が見られるわけなんです。どういう発言かといいますと、各省評価委員会の評価結果について、当委員会、つまり当委員会というのは総務省設置の政策評価委員会で評価を行っていくに当たって、緊張関係を持ちつつ、評価結果についての説明を聞くなど、両者の間で直接コミュニケーションを図っていくことが必要だと。両者の間というのは総務省設置の評価委員会と各省設置の評価委員会との間で連携を強めていくべきだと。
  これ、聞くところによれば村松委員長の発言だというふうに聞いておりますが、こういったいろいろなことを踏まえて評価の仕組みをより適正に機能させるために一体どんな工夫をしているのか、またこれからしていかなきゃいけない課題だと認識しているのか。例えば政策評価委員会と各省評価委員会との連携の在り方、どうなのか。また、それぞれの委員の任命要件も当然違ってくると思うんです。各省の委員の任命要件と、総務省設置の委員の任命要件もまた違ってこようかと思います。また、評価基準の設定などにおいても当然のことながら工夫が必要になってくるだろうと思います。
  こういった観点でそれぞれどういう工夫をしているのか、教えていただけますでしょうか。
○政府参考人(塚本壽雄君) それぞれの委員会の関係について三つのお尋ねがございました。
  まず、各府省の委員会との連携というような問題でございます。
  これは、御引用いただきました発言にございますように、やはりそれぞれが緊張関係を持ちながら意思疎通を図ると。それによりまして取組の姿勢を共有して評価の水準を上げていくと。これによりまして国民の皆様からのこの独立行政法人評価制度、また法人制度そのものへの信頼を確保していくことが重要だと、これが私どものお世話する委員会の認識でもございます。
  そこで、そうしたことから、実はお話のございました村松、当方委員長の提案で、今年の八月三十日でございますけれども、各府省の委員会の委員長、そして私どもの委員会の委員長が初めて独立行政法人評価の取組についての意見交換、自由なフリートーキングでございますが、いただきました。この場で、また今後もこうした意見交換を行っていくという申合せがございました。
  と同時に、既に今年の第一次意見というものが各府省委員会に通知されたところでございますが、それに当たりましても、点検に当たりまして各府省の委員長から私どもの委員会が、委員長が直接御説明を伺うというようなことで、正にそれぞれの立場におきます評価の真意あるいはねらいというものを私どもの委員長も直接承るというようなプロセスもこれまでの間に経ているところでございます。
  今後ともこうしたものが重要であるという御指摘はそのとおりと存じますので、委員長の方また委員会の方でもそのような取り計らいがされていくだろうと、こう考えております。
  それから、二番目は、委員会の委員の選任の基準ということでございます。
  これは、両方とも実は外部の第三者、しかもいわゆる有識者というものが資格でございます。その意味では、特に形式的に異なるところはないということでございますけれども、冒頭に申し上げましたような、当方の委員会の立場ということを踏まえますれば、もとより幅広い知見をお持ちの方ということが重要になると思います。そこで、私どもの委員会の委員につきましては、学界、経済界等は言うに及ばず、やはり公会計や企業経営、更には企業の経営管理等と、こういう方面にも造詣の深い方にお入り、選任がされているということでございます。御指摘のとおり、この委員会の立場を踏まえた選任が現在されているものと、こう承知しておるところでございます。
  最後に、評価基準の問題でございますけれども、やはり各府省の評価委員会はそれぞれの基準をお持ちであると。その意味で、それぞれその基準が縦の軸でありますれば、私どもの委員会の基準は横の軸みたいなものも踏まえる必要があると。
  そこで、ある程度冒頭に申し上げましたことの繰り返しにもなってしまいますけれども、評価の信頼性、実効性の向上、あるいはその確保という観点からの各府省の基準に沿ってきちんと評価がされているかというようなところは、やはり私どもの基準として押さえるべき、私どもの委員会、お世話する委員会の基準として押さえるべきものであろうと、こう考えるところでございますし、またその各府省の委員会の基準を踏まえた評価そのものの内容の妥当性、特にこの独立行政法人の趣旨、業務の適切、効果的な運営あるいはサービスの向上、更に財務内容の健全性とかコスト削減努力と、こうしたものが具体の各府省委員会におきます評価作業においてどのように生かされておるのか。そういうものがちゃんと含まれており、更にそれが改善に結び付く形で踏み込んだ評価までいただいておるのかどうか。更にはそうした評価の根拠などがはっきり国民の皆さんに納得のいただける形で示されておるか等々はやはり、後ろに控えました、当、私どもの役所に置かれております評価委員会ならではの基準、観点ではなかろうかと、このように理解しておりますし、そのようなことで、事柄が進められているところでございます。
  また、各府省の評価委員会全体を、私どもに置かれました評価委員会を拝見いたしますので、評価委員会の評価結果を、そういたしますと、非常に良い、先進的な取組をなさっているもの、これは評価対象法人がいろいろ特性がございますから、そうしたものが出てまいります。そういうものもやはり特筆いたしまして、こうしたものを更に推進していただくように、各府省委員会に申し上げるというような点も重要な基準かと考えております。
○内藤正光君 ところで、会計検査院さんにお尋ねしたいと思うんですが、会計検査院というのは、改めて言うまでもなく、憲法九十条に基づいて設置され、そしてまた検査院法によれば、内閣に独立した権限を持つと。実際にこの検査報告も内閣総理大臣に対して提出されるわけです。
  そこでちょっと総務大臣にお尋ねしたい、確認をさせていただきたいんですが、当然、会計検査院から報告、総理大臣に渡されるわけなんですが、総務大臣は言うまでもなく内閣の一員であるわけですから、当然会計検査院の報告というのは真摯に受け止めるべきものだと、当然のことだとは思いますが、よろしいですね。お願いします。
○国務大臣(片山虎之助君) 内藤委員言われるとおりでございまして、会計検査院の検査報告が出れば、これをしっかりと踏まえて取り入れないといかぬと思いますね。
  そういう意味では、それぞれの評価委員会も、あるいは私どもの方のこの全部をまとめる評価委員会も十分に尊重してまいると、こういうことになると思います。
○内藤正光君 続いて、会計検査院に更にお尋ねしたいんですが、独立行政法人というのは会計検査院の検査対象ですよね。
○説明員(友寄隆信君) 独立行政法人に対する会計検査院の検査権限でございますが、当該独立行政法人の資本金に対する政府の出資額が二分の一以上でありますれば、会計検査院法第二十二条の必要的検査対象として、会計検査院が必ず検査しなければならないということになっております。
  また、政府の出資額が二分の一を下回る場合においても、院法二十三条第一項四号の規定によりまして、当該独立行政法人についても検査院の検査対象となるところでございます。
  また、出資金がない場合においても、当該法人に対し国から運営費交付金あるいは補助金等の財政援助が与えられている場合には、院法第二十三条によりまして、検査院の検査対象、検査とすることができるということでございます。
○内藤正光君 今幾つか、五十七ぐらいですか、独立行政法人があろうかと思いますが、そのほとんどが会計検査院法の二十二条に相当する必要的な検査対象ということでよろしいわけですね。そして、そういった場合は大体毎年、ほぼ毎年検査をするということでよろしいですね。
○説明員(友寄隆信君) 毎年検査しております。
○内藤正光君 検査院法の二十条によれば、改正された部分になるわけなんですが、正確性、合規性、経済性といったものに加えて、効率性及び有効性、正にここは政策評価だとは思うんですが、こういった観点から検査を行うというふうに会計検査院法にはなっていると。
  さらにまた、平成十四年度の会計検査の基本方針というところを見ますと、評価を指向した検査を行っていくとともに、特殊法人等についてはその財務状況の検査の充実を図っていくという力強い気持ちというか方針が述べられているわけなんですが、改めて確認をさせていただきたいと思いますが、独立行政法人の業務実績の評価に当たり会計検査院のその方針、改めてお聞かせいただけますでしょうか。
○説明員(友寄隆信君) 今、先生御指摘のとおり、院法、会計検査院法によりまして、「正確性、合規性、経済性、効率性及び有効性の観点その他会計検査上必要な観点から検査を行うもの」と規定されておりまして、独立行政法人に対しましても評価委員会の評価があることはさておいて、以上のような観点から検査を行っているところであります。
  具体的に申し上げますと、経産省や財務省が予算執行や業務実績の状況を正確に表示しているかという正確性の観点、また会計経理が予算や法令等に従って適正に処理されているかという合規性の観点のほか、事務事業が経済的、効率的に行われているか、あるいは事務事業が所期の目的を達成しまた効果を上げているかというような観点から多角的に取り組んでいるところでございます。
○内藤正光君 以上のことを踏まえて質問させていただきたいんですが、そうなると、独立行政法人を評価しているものは少なくとも三つはあるはずです、財務省のものを除くとですね。各省設置の評価委員会、そして総務省に設置された政策評価委員会、そして会計検査院が、これが評価していると。組織が違うから会計検査院と総務省の評価を一体化しろといっても、これは無理な話だとは思います。しかしながら、内閣の一員として総務大臣としては、会計検査院の評価結果も厳粛に受け止めなきゃいけない、それを絶対に使わなきゃいけないというか受け止めなきゃいけないというふうに思います。
  そこで、会計検査院の評価結果を総務大臣として具体的にどう活用なさっていくおつもりなのか、あるいはしていかなければならないとお考えなのか、お答えいただけますか。
○政府参考人(塚本壽雄君) 御指摘の点でございますけれども、独立行政法人の評価の検査結果が今後出てまいります。これまでも実は、私どもに置かれました独立──これらにつきましては、政府におきます改革の方針等、各府省独立行政法人評価委員会においてもそれを取り込んでいただく。したがいまして、会計検査結果が各府省の法人について出ました場合にも、各府省の評価においてそれを前提として評価をいただくというようなことが重要であろうという点が一つございます。
  私どもといたしましても、私どもの委員会が見る場合には当然、会計検査報告においてどのような指摘があったか、そのことが各府省独立行政法人の業務運営に生かされたかどうか、そのことが生かされたかどうかが各府省委員会によって適切に評価されているかという観点を後見的、二次的に見てまいるという形でこの検査報告を生かして、それを取り入れてまいるというのが委員会の運営の正しい姿であろうと考えております。
○内藤正光君 思われますと最後おっしゃったわけなんですが、そうしなきゃいけないんじゃないかなと思うんですが、総務大臣、そういう理解でよろしいですね。
○国務大臣(片山虎之助君) そのとおりでございます。是非、会計検査院が指摘したことは、これは権限を持って、しかも専門家が見ての指摘ですから、それが生かされなければおかしいんで、生かされたかどうかを新たに見ると、こういうことになるんでしょうね。今、局長が言ったことと私は同じ考えであります。
○内藤正光君 是非、会計検査院の評価結果をしっかりと尊重しながら各独立行政法人の検査、行っていただきたい。
  そこで、本当はもっとこの問題続けたいんですが、時間の関係もありますので、評価結果の予算への反映ということで、若松副大臣を中心にいろいろ質問をさせていただきたいと思います。
  ちょっと最初申し上げたことと違うかもしれませんが、私の手元に新たに個別項目の調査、AとかBとかCとかいうのがありまして、実際に総務省傘下の通信総合研究所の業務の実績に関する調査結果があるんです。ABCと五段階評価、DEまであるんですが、ABCと。これの妥当性については今回問うつもりはありません。ただ、ABCと一応出たわけですが、これらを来年度の予算編成作業に総務省として反映したんでしょうか、しっかりと。
○副大臣(若松謙維君) 先ほどは済みません。ちょっと急激な自然現象が私の中に起こりまして、おわび申し上げます。
  今、独立行政法人の評価結果をどう予算に反映するかという御質問、これは衆議院のたしか春名委員が御質問いただいたと思いますが、それにつきまして、今年の四月からこの行政評価制度ができておりまして、かなり早い制度でありますが、平成十五年に何らかの形で予算に反映させようと、そういう趣旨であのときは答弁をさせていただきました。
  実際に、アメリカのGPRAなんですが、これは九三年に法律ができまして、実際に予算書に行政評価の結果が、あちらは四段階ですけれども、反映されたのは実は今年からです。九年掛かっております。
  ですから、日本はもっと早くとにかくやろうということで、我々、能力として、平成十五年の予算に何らかの形でやろうということで、それを、じゃどういう形がいいのか、五段階がいいのか、かつ各府省によって随分行政評価の観点も違いますので、これは試行錯誤しながら、いずれにしても十五年予算編成で何らかの反映をしていきたいなと、そのように今検討中でございます。
○内藤正光君 検討中とはおっしゃりますが、私の理解するところでは、予算編成作業というのはもう最終盤を迎えているんじゃないかなと思うんです。この時点で検討中というのはあり得ないんだろうと思います。もしやる気が、私は、副大臣、本当に強いその意思を持たれていると私は信じています。実際にこのABCという評価を来年度予算に反映させたものと信じているんですが、したかどうか、している最中かどうか、それをお尋ねしているんですが。
○副大臣(若松謙維君) まず、成果といたしましては、十一月の十九日に取りまとめましたいわゆる総務省が所管します政策評価・独立行政評価委員会、ここで明確に第一次意見という形でそれぞれの独立行政法人に対する意見を出しております。それが当然平成十五年度の予算編成で各府省で私どもは活用されると、また活用していただきたいと期待しております。
○内藤正光君 そのABC評価、当然各府省で反映されているものと期待するということなんですが、この評価ですね、よくよく見れば、結局は各府省が独自に評価したものであるわけなんですよね。それを反映した、結局、この前の議論にも通ずることなんですが、プレーヤーと審判が同じなんですよね。本当にそんなで正しく反映されるのか。やはりもう監査の実務がおありなわけですから、その立場で本当にこれ正しい在り方なのかどうか、率直なところをお答えいただきたいと思います。
○副大臣(若松謙維君) 先ほど私が申し上げました第一次意見というのは、各府省の評価委員会が出した意見を総務省がいわゆる全般的に更に再度チェックした立場での意見でありまして、かなり客観性、公平性を確保した立場での意見ということを是非御理解いただきたいと思います。
○内藤正光君 それを実際に各府省で反映されたかどうかというのは、総務省としてはあずかり知らないということですね。
○副大臣(若松謙維君) フラットが大変大事な制度でもありますし、これは、そのために私どもは行政評価制度を作ったわけでありますから、しっかりとフォローアップしてまいります。
○内藤正光君 ちょっとこの点をしつこく聞かせていただきたいんですが、本来、予算というのは財務省の所管ですね。日本では、評価というのは総務省の所管になっていると。若松副大臣が主張されるように、評価を正しく予算に反映させていくとしたならば、財務省と総務省の連携なくしてそんなのは実現できない。
  諸外国を見てみますと、イギリスも、またドイツもそうなんですが、ヨーロッパ諸国、多くの国々がそうなんですが、基本的に大蔵省、財務省がやっぱり評価して、それをちゃんと予算へと反映しているわけなんです。ところが、なぜか日本では、この点、ちょっと財務省と総務省がばらばらになっている。これは、私はいかがなものかなと思うんですが。
  そこで、また若松副大臣に聞きますが、本当に正しく評価を予算に反映させるためには評価の在り方も含めて本来どうあらねばならないのか、財務省との関係も含めてお考えをお尋ねします。
○副大臣(若松謙維君) これは私個人の考え方でありますが、アメリカの予算管理庁等々ですね、いわゆる日本で言う主計局と、総務省で言う行政評価局、これが非常に一体的な組織というのが今先進諸外国の一部では導入されております。これもやはり一つの検討課題ではないかと思っております。
  これが我が国で適切かどうかは、いずれにしても、いろんな各階層の意見を取り入れながらも、いずれにしても現制度にありましても主計局と行政評価がしっかり今連携を取っておりますので、そして、先ほどの各識者のいろいろな貴重な御意見はしっかりと予算に反映すべく、更にフォローアップもしてまいる決意でございます。
○内藤正光君 ごめんなさい、ちょっとここ大事なところなので、もう一回聞きます。
  現行でも、現在もちゃんと連携を取っているとおっしゃったんですが、ちょっと、もっとその辺を詳しく教えていただけますか。
○政府参考人(塚本壽雄君) この状況でございます。
  まず、予算と独立行政法人評価の関係でございますが、これは、まず主計局、財務省の主計局の方がイニシアチブを取られて、今年の予算の概算要求に当たりましての閣議了解の中でも、独立行政法人への運営費交付金等については平成十三年度の業務実績の厳格な評価を十五年度予算の要求、要望に反映させろという、反映させるということになっておりまして、これが現在財務省において進められているところということでございます。
  と同時に、先ほど若松副大臣から申し上げましたように、各府省委員会の評価結果を私どもがお世話する委員会が評価をいただきました。その中には、やはり来年度予算、あるいは来年度の当該法人におきます予算計画あるいは事業計画というものに反映させるべきものがございます。これについては、当該法人あるいは、当該法人に申し上げることも大事でございますけれども、当然、財務省主計局にもその旨の私どもの委員会の意見というものを連絡してございます。そうしたことで、現在も具体的な例としては連携を連続的に取っているということでございます。
○内藤正光君 若松副大臣は多忙を極める中、その辺の委員会に毎回出席されて、大変高い見識を述べられているというのは議事録を通じて知っております。本当に評価を正しく予算へ反映させていかなきゃいけない、私はその熱意というのはすごく感じているんですよ。大臣も当然その熱意を強く感じられ、そして、若松副大臣、個人の考えだがとおっしゃったんですが、大臣の方も必ずや若松副大臣の思いを実現させるべく強く指示されているんだろうと思います。
  そして、私はなぜここをあえてこんなに強く取り上げるかというと、事は独立行政法人だけの問題じゃないです。もう御存じのように、来年度からは各省、本丸そのものが政策評価の対象になって、そしてその次の予算にはそれが反映させていかれるわけなんですよね、次年度予算に、ですよね。
○副大臣(若松謙維君) 今年から。
○内藤正光君 今年からですか。反映させていかなきゃいけないというか、反映されていくべきものなんですね。ですから、私は、それに向けてちょっと今のままだとどうも何となく私はまだまだ心もとないと思うんです、財務省と総務省の評価との連携も。
  ちょっとその辺、絶対ちゃんと正しく反映させていくんだと、そんな生ぬるいことをやっている余裕は今の日本にはないんだという危機感も持っていらっしゃると思います。その辺、大臣の決意をちょっとお尋ねしたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 恐らく明日の経済財政諮問会議で来年度の予算編成の基本方針を決めるんです。この前、先週の金曜日にその原案が出てきまして、諮問会議で議論したときに私は言ったんです。政策評価の結果を活用すると、来年度の予算編成に、その一行を書けということで書くことに決まりましたので。
  ただ、その予算編成方針には、例えば公共事業については事業評価をやるとか、研究開発については評価をきっちり生かすとかということを書いているんです。それ以外は書いていないんですね、あれは各省から集めたものを全部まとめていますから。そこで、全体について、公共事業や研究開発だけじゃなくて、全体について政策評価の結果を予算編成に活用するということを新しく書き入れましたので、だから、あとは具体的に事務的に相談してもらって、独立行政法人だけじゃなくて全部についての法律に基づく政策評価が始まって最初の予算編成ですから、是非それをつなげたように。そうでなきゃ政策評価は余分な仕事だということになっちゃうから、本当に。
  だから、そこは財務省と十分な連携を取るように私も言っておりますし、再度私は諮問会議や閣議で発言いたしますので、是非、委員が言われたようなことに向かって頑張ってもらいたいと思います。
○内藤正光君 本当にほかの省庁が当然嫌がるとは思うんですが、総務大臣と財務大臣がしっかり連携をして、閣議等でその点をしっかりと意識合わせをしていただきたいと思います。
  本当はちょっとTAOのこともやりたかったんですが、私の持ち時間過ぎてしまいました。是非一生懸命やっていただきたいということを申し上げて、私の質問を終わります。
○高嶋良充君 私は地方公務員災害補償法について伺いたいというふうに思いますが、今回の法改正は国の関与を縮小するということを要旨としておりますから、基本的には評価をしたいというふうに思っております。
  ところで、大臣、本法案によって地方公務員災害補償制度が実務的に、あるいは機能的にどのような形で影響するのかということと、具体的にどのような改善点があるのか、その点についてお答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 地方公務員災害補償そのものは全くいじっていないわけですから、いろんな認定や補償についてはこれは従来と同じだと、こういうふうに思いますが、基金の運営については今、高嶋委員言われましたように、国の関与を大幅に縮小しますので自主的にやれるようになる。そういう意味では、個々の地方団体の意向が生きて運営されるようになると考えております。
○高嶋良充君 基金の理事長にもお越しをいただいているんですけれども、今、大臣の方から基金の自主性が発揮されることになるんだと、こういう答弁がありました。私も是非、地方自治体が主体になっている組織になるわけですから、その辺は基金の自主性を発揮をしていただいて、よりスムーズな業務運営をされることを期待をしておきたいというふうに思いますが、ただ一点、是非改善をしていただきたいなというふうに思っている点がございます。
  それは、災害が発生をしてから補償の決定に至るまでに長くて、訴訟等を含めると十年を超える例が見受けられるわけであります。とりわけ例を挙げますと、鹿児島県の内之浦町の内田事案では十二年を経ていますけれども、まだ解決がされていないと。三重県の伊勢市の岡事案はちょうど十二年目に名古屋高裁の判決で決着をしたというふうに聞いております。
  確かに、審査をするのは慎重性は不可欠だというふうに思うんですけれども、しかし、認定期間が長期になればなるほど本来の補償の意義というのは薄れてくるのではないかというふうに思うんですけれども、どうでしょう。認定判断に対する期間を短縮するという、そういう方向で具体的な対応をいただきたいというふうに思うんですが、いかがでしょうか。
○参考人(山崎宏一郎君) 迅速、公正な処理というのは、非常に基金にとりまして最大の課題だというふうに思っております。受理した案件のうち一月以内で処理できるものが現在八三%、一年以内に処理できるものが九九・二%に達しておりますけれども、結果的に長期にわたって決着しない事案が生じております。心苦しいことと思っております。
  この長期にわたる事案について見てみますと、請求までに時間が掛かる、あるいは認定に時間が掛かる、審査に時間が掛かる、訴訟に時間が掛かる、いろんなものがございます。一概に言えませんが、請求者の立場を考えますと、認定処理のスピードアップということが極めて肝要なことだと思っております。特に、困難な疾病事案が問題でございますけれども、個別具体的な業務内容とか業務環境あるいは私生活の面での状況、そういうものについて詳細に調査するものですからここで時間が掛かる。あるいはさらに、医学的判断を要する事案が増えておりまして、これにつきましても専門医等から詳細にお聞きするということで長期化の主な原因となっております。
  迅速処理に向けまして、支部との一層緊密な連携を図りながら、いわゆる進行管理といいますか、こういうことも取り入れながら更に努力してまいりたいと思います。特に長期事案につきましては、その長期化の理由を十分分析しまして、今後に生かしていきたいと思っております。
  それから、不服審査の件でございますけれども、これは審査期間につきまして近年相当なスピードアップが進んでおりまして、年度末の処理案件も大幅に減少しております。更に迅速な処理に向けて取り組んでまいりたいと思っております。
○高嶋良充君 是非、迅速な処理をしていただけるように御要望申し上げておきたいというふうに思っております。
  次に、自治体におけるメンタルヘルスの関係についてお尋ねしたいんですが、このメンタルヘルスというのは自治体の対応が非常に遅れているということが指摘をされています。これに対して、総務省として自治体に対してどのような助言、協力を行ってきているのかということと、また、基金で公務災害防止事業をやっておられるわけですけれども、その事業や、あるいはこの共済組合制度の中でも福祉事業等があるわけですけれども、それらを活用して対策を講じることができないものなのか、その辺についてお伺いをしたいと思います。
○政府参考人(荒木慶司君) 地方団体におきますメンタルヘルス対策についてお答えをいたします。
  近年、経済産業構造などが変化する中で、仕事や職業生活に関する強い不安あるいはストレスを訴える労働者が増加しているところでございます。労働者の心の健康問題は、本人やその家族にとってはもちろんでありますが、職場や社会にとりましても重要な課題でありまして、これは地方公務員にとっても同様でございます。
  地方公務員の健康対策につきましては、各地方公共団体の責任において実施をされているところでございますが、総務省といたしましても、地方団体に対しまして労働安全衛生に関する施策の周知、健康管理体制充実のための助言、メンタルヘルス対策に関する情報の提供などを行っているところでございます。
  また、委員からお話がございましたように、地方公務員災害補償基金では平成七年度から公務災害を予防する見地から公務災害防止事業を実施しておりまして、この中でメンタルヘルスに関するQアンドAの作成配布などの事業を行っております。さらに、地方公務員共済組合におきましても福祉事業としまして健康相談事業を実施しておりまして、多くの共済組合において健康相談の一環として二十四時間電話相談、医師の直接面談等の方式によるメンタルヘルス対策に取り組んでいるところであります。
  今後とも、総務省といたしましては関係機関とも協力をしながら、地方団体におけるメンタルヘルス対策のより一層の推進が図られますよう取り組んでまいりたいと考えております。
○高嶋良充君 地方自治体の安全衛生管理組織の関係についてお伺いしますけれども、町村等では必ずしも法令に基づく基準が遵守されていない状況にあるというふうに聞いているわけであります。これらの安全衛生体制の不十分さ、あるいはとりわけ町村における整備状況を総務省としてはどのように認識をされておられるのか。そして、今後その整備をきちっと進めていくという意味で対応、対策をどのように取ろうとしておられるのか、その点についてお伺いしたいと思います。
○政府参考人(荒木慶司君) 衛生委員会につきましては、労働安全衛生法に基づきまして、常時五十人以上の労働者を使用する事業場にその設置が義務付けられているところでございます。町村におきましては、産業医の確保が難しいという事情がありまして、衛生委員会の設置が困難な面もございます。
  しかしながら、総務省としましては、その促進のために安全衛生担当課長会議などを通じまして、その設置について助言をいたしますとともに、財団法人地方公務員安全衛生推進協会と連携をしまして、産業医の研修会を開催するなど、その改善に向けて支援をしてきているところでございます。
  その結果、平成三年度末には五九・五%でありました町村における衛生委員会の設置率が、平成十二年度末には六八・五%と、逐次改善されてきているところでございます。しかしながら、まだ三割程度が未設置となっておりますので、引き続き、衛生委員会の設置につきまして法の規定が守られますように取り組んでまいりたいと考えております。
○高嶋良充君 法を守らなければならない地方自治体が法を守れないというような状況になっているということでございますから、是非その辺は助言あるいは財政的な援助も含めてお願いをしておきたいというふうに思っております。
  次に、消防の公務災害の問題についてお尋ねをしたいというふうに思っています。
  十一月の六日に大阪市内のJR東海道線で、電車にはねられて負傷した中学生を救助していた大阪市消防局の救助隊員二名が後続の特急電車にはねられるという事故がありました。一名が殉職であります、もう一名が重傷を負うという、通常では考えられない事故が起こったわけでありますけれども、殉職をされた中沢良夫消防司令はまだ二十八歳でした。未来のある若者の命が奪われたのは誠に残念でありますし、私は中沢さんの御冥福をお祈り申し上げながら、このような不幸な事故を二度と起こしてはならない、そのための再発防止を軸に質問をさせていただきたいというふうに思っております。
  まず、消防庁にお伺いいたしますけれども、ちょうど一年前の昨年、鉄道災害への対応についてという通達を出されたというふうに聞いております。鉄道事業者に対して、消防機関に協力するよう指導を行っていたというふうに聞いているわけですけれども、消防庁として、各消防本部と地域の鉄道事業者との協議内容の実態は把握されていたんでしょうか。もし把握されていなかったとすれば、今後、これを機会に全国実態を早急に調査してその協議内容を把握すべきだというふうに思うんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(石井隆一君) 今、委員御指摘の大阪市の消防職員の殉職という誠に痛ましい事件でありまして、心から御冥福を祈りたいと思いますし、また重傷された方の回復も一日も早く成りますように念願しております。
  御質問でございますけれども、消防庁といたしましては、一昨年、日比谷線の脱線衝突事故というのがございまして、これをきっかけに鉄道事業者あるいは国土交通省さんなど関係方面と協議しまして、今おっしゃいましたように、昨年十月、通知を発出しております。その中で、鉄道事業者との連絡体制をしっかりしてほしいといったような点をお願いしているわけでございます。
  現時点における各消防機関と鉄道事業者との連絡体制の実態につきましては、主要な本部について確認しておりますけれども、本部によりましては、定期的な会議を開催したりあるいは訓練を実施したり、あるいは司令室で緊急連絡するような連携を図っていたりしておるんですけれども、必ずしも十分でない消防本部あるいは鉄道事業者もあったところであります。
  そこで、消防庁といたしましては、先ほど申し上げました通知で、今般改めて周知徹底しまして、大阪市の殉職事故を踏まえて、昨年の通知を踏まえて、鉄道事業者に対して消防機関への連絡体制の確立するようにしっかり確認してほしいといったようなことをお願いしております。
  今後、更に消防機関、全国の消防本部とよく連絡を取りまして、それから鉄道事業者間との連絡体制についても確認いたしまして、もちろん実態把握しますとともに、更に改善すべき点がありましたならば、必要な指導、助言等もしっかり行っていきたいというふうに考えております。
○高嶋良充君 国土交通省の鉄道局長にもおいでいただいているんですけれども、国土交通省は、今の答弁のように、消防庁の依頼を受けて鉄道事業者に周知されたはずだというふうに思うんですが、どのように周知をされていたのかということと、この事故を受けて、航空・鉄道事故調査委員会でも調査をされているというふうに聞いておりますけれども、原因究明等についても既に扇大臣の方に委員会の方から報告があったのかどうか。原因の関係についてもお答えをいただきたいと思います。
○政府参考人(石川裕己君) 今回の鉄道事故の発生に伴いまして、救助活動中の消防職員二名の方が、列車と接触されて亡くなられてしまった、あるいは負傷されてしまったということで、私どもの方からも、亡くなられた一名の方に対して哀悼の意を表するとともに、負傷された方の一刻も早い回復をお祈りしたいと思っております。
  それで、今の御質問でございますが、私ども国土交通省では、昨年、平成十三年十一月六日に、消防庁の要請も受けまして、全国の鉄道軌道事業者に対しまして通達を発出してございます。鉄道災害発生時における緊急体制についてということで、消防機関から、消防救助活動に関する協議等の申出があった場合には、鉄道事業者としても、これに応ずるとともに、消防機関と協力し、救急・救助体制に遺漏なき措置を講ずるよう指導してございます。
  さらに、今回の事故発生後でございますが、十一月八日に、私どもは近畿運輸局からJR西日本に対して警告書を発出して、さらに事故の背後要因の究明あるいは再発防止策ということについてJR西日本に対して報告するよう求めてございますが、さらに、今お話がありましたように、十一月十一日には、消防庁からの通達と併せまして、私どもの国土交通省からも全国の鉄道軌道事業者に対して再度通達を発出いたしまして、このような二次災害防止のための安全管理の徹底ということを指導しているところでございます。
  事故原因の究明でございますが、今、先生御指摘のように、現在、航空・鉄道事故調査委員会というのがございまして、ここの調査官二名を現地に派遣し、あるいは関係者からの口述聴取、あるいは関係資料の収集などを行っているところでございまして、現在調査中ということでございます。
○高嶋良充君 今回の事故は、マスコミ報道等によると、過密ダイヤによる運転再開を優先したために招かれた事故だという見方が強いんですが、是非一刻も早い原因究明を国土交通省には要望しておきたいというふうに思っております。
  そこで、消防庁長官、軌道敷内の消防活動というのは、基本的には鉄道事業者が十分な安全を確保することが当然の責務だというふうに思うんですが、そのとおりですよね。
  しかし、今回の事故のように、JR西日本がそのことをやってくれなかったから問題が出ているわけですけれども、それを受けて大阪市では、二次災害を防止をするために、このような事故のときには列車の見張りなどを行う警戒隊をわざわざ編成をして自衛をしなければならない状況になったと、こういうふうに聞いて、もう既に次の列車事故ではこの警戒隊が出動したというふうに聞いているんですけれども、この警戒隊を含めて、JRがきちっとやってくれないんなら、警戒隊を含めて、今後、消防職員に列車停止の権限を付与することも必要ではないかというふうに思っておるんですが、これは消防庁長官と鉄道局長にお答えをいただきたい。
○政府参考人(石井隆一君) 今御指摘のように、鉄道災害につきましては、列車との接触でありますとか感電とかいったような二次災害が発生する危険性が高いわけでございますので、昨年の十月の通知でも、救急・救助活動を消防機関が行います前に、鉄道事業者に対して列車の運行状況を確認して、必要なら列車の運行停止を要請するように、これは消防機関にも求めているところであります。
  今、委員お話しのような、消防機関に直接列車を停止する権限を与えるという考え方もあろうかとは思いますけれども、なかなか列車の運行も専門的かつ複雑な運行管理が必要だという面もありまして、なかなかにわかには難しいのかなと考えておりまして、このような点については、まずは鉄道事業者において列車の停止措置をきちんと取っていただくということが必要だと思っております。
  先ほど鉄道局長からも御答弁ありましたが、今、国土交通省で事故調査委員会を開いて原因究明を行われているところであります。その状況も見守る一方で、消防庁としては、今お話しのような大阪市の消防本部を始め、これ、JR西日本だけの問題じゃないと思いますので、各消防本部に今、鉄道災害、特に二次災害を防ぐためにどうしたらいいかと、消防側の意見を率直にちょっと聴かせてほしいというようなことも今やっておりまして、その辺の意見も集約した上で、国土交通省さんとよく相談をして、何とかこんなことが二度と起こらないような体制を作るようにしっかり取り組んでまいりたいと思っております。
○政府参考人(石川裕己君) 鉄道は、今、消防庁長官からも若干お話がございましたけれども、多数の列車を複雑にかつ組織的に運行管理をすると、そういうシステムで成り立っておりますので、列車の運行を停止させるということは、そのシステムの中で停止をさせるための手順あるいは方法というものを踏む必要があろうかと思っておりますし、また、個別の列車を止めるという場合でも、鉄道側サイドの手順なり方法なりできちっと止めるということが大事だろうと思っております。したがいまして、鉄道の運行を止めるということは、やはり第一義的には鉄道事業者、これがしっかりやるべきものだと考えております。
  ただ、今の、今回のケースのように、線路敷内に救急隊員がいる、あるいは警察官がいるというふうな場合の事故を防止するというためには、やはりそういう関係機関と鉄道事業者がきちっと連絡をする、あるいは連携を取るということが大事ではなかろうかと思っております。
  したがいまして、私どもも今後、鉄道事故調査委員会の調査結果などを踏まえながら、関係機関と協議をしていきたいと考えております。
○高嶋良充君 最後に、総務大臣、このような不幸な事故というのは二度と起こしてはならないというふうに思うんですが、今聞いておられて、この間の事故も鉄道と警察と消防の三者が現場にいててこの事故が起こったと、こういうことです。そういうことからいっていくと、日ごろから鉄道、警察、消防という関係機関が連携を強化をして、恒常的な協議会等をやっぱり地域で作っておく必要があるんではないかと。さらに、消防庁等が事故対策のマニュアルなんかをきちっとやっぱり整備して情報提供を行うということが必要なんではないかというふうに思いますが、総務大臣として、再発防止にどのような取組をされようとしているのか、その決意をお伺いして、私の質問を終わります。
○国務大臣(片山虎之助君) お話がありました、大阪市の消防職員が救助活動中に列車と接触して一人が殉職、一人が負傷と、こういう大変痛ましい事故が発生したわけでありまして、心から哀悼の意を表したいと、こういうふうに思います。今、高嶋委員からるる御質問もありましたが、二度とこういう事故が起こらないようにするというのが我々の務めだと、こういうふうに思います。
  今、委員言われましたように、鉄道と警察と消防の恒常的な協議会ですか、こういうことも一つの案だと思いますけれども、すべてこれでいくのかなということもありますので、それぞれ事情が違いますから、是非連携の強化はもう当然しなきゃなりませんし、非常の場合にどうするかも、マニュアルを作るとかいろんなことはあると思いますけれども、とっさのときにどういうふうにやるのかなと、こういうことでございまして、今、事故調査委員会がいろんなことをお調べですから、その結果を待って、しっかりとした再発防止対策を関係者で作ってもらいたいと、こういうふうに思っております。
○高嶋良充君 終わります。
○山下栄一君 三つの法案、それぞれお伺いしたいと思うわけですけれども。
  臨時国会のスタートに合わせて特殊法人等改革推進本部が決定した基本方針というのがあります。特殊法人等の廃止・民営化等及び独立行政法人の設立等に当たっての基本方針と。ここに大事なこと書いてあるんですけれども、法人の組織形態、器の見直しにとどまらず、中身である特殊法人等の事業の徹底した見直しが極めて重要であると、こういうふうに書いてあります。また、特殊法人等向け財政支出につきましても、事業の徹底した見直しの成果を厳格に反映させることにより、新独立行政法人等に対する財政支出を含めた縮減・合理化を進めると、こういう基本方針がうたわれておるわけです。
  私は、今日も何人かの委員からも御指摘ございましたけれども、独立行政法人化に対する国民の、改革ができるなという、そういうふうには受け取っていないというふうに思っております。国民自身も監視せないかぬというふうに思っているでしょうし、その役割が立法府にもあると思うわけですけれども、そういう観点から質問させていただきたいと思います。
  まず、この平和祈念事業特別基金の独法化の話です。
  今まで認可法人だったと。私、これ独立行政法人にする必要あるのかなというふうに思っております。認可法人と非公務員型の独立行政法人、例えば官から民へという言葉がございますけれども、改革の一つのキーワードになっているわけですけれども、民営化度というふうな観点からいうと、民営化度と関係ないのかも分からぬけれども、認可法人と非公務員型の独立行政法人というのは、この平和祈念事業特別基金は正にそういうことなんですけれども、こういう観点からいくと、何か変化があるんでしょうか。
○政府参考人(衞藤英達君) 今回、平和祈念事業特別基金は、既に委員御承知のとおり、閣議決定によりまして、特殊法人等の整理合理化という観点で認可法人から独立行政法人化するというものでございます。現行の認可法人のままでどうしていけないのかというようなお話でございます。
  今のお話、先生の方からございましたが、今回の特殊法人、認可法人の改革に当たりましては、他の認可法人と同様に、この基金は廃止又は民営化できないかというような観点から、いわゆる平たい言葉で申し上げますとふるいに掛けられたわけでございます。先生御承知のように、基金事業につきましては、戦後処理の三問題がかかわってございまして、事業内容といたしまして、関係者への慰藉という極めて高い公共性、また関係者の御労苦を後世に語り継ぐという、そういう永続性、また、事業の内容からいいまして対価性がないというような事業でございますので、そういう観点から廃止、民営化がいずれとも難しいというような話になりまして、そういう観点で独立行政法人化が適当というようなことになりまして、今回、認可法人から独立行政法人というようなことをお願いしているわけでございます。
○山下栄一君 民営化度という観点で言うと、変わらないことですね。民営化度、民営化の度合いということです。
○政府参考人(衞藤英達君) この基金の事業にかかわる話でございますが、民営化につきましては、関係者に対しまして慰藉の念を示さなくちゃいかぬと。本来、言ってみれば国が行うべき事業を国に代わって行うということで、経緯を話せば長いことになるわけでございますが、政府の全額出資によって設立された基金がこういった慰藉事業を行うという形でございまして、様々な点ございますけれども、民営化にはなじまないということで独立行政法人化をお願いしているわけでございます。
○山下栄一君 民間の発意で認可法人は設立されているわけですね。それで、実態は職員十九人のうち十七人は霞が関の出向者、残りの二人はOBだと。要するに全員公務員ということですよね、これ。役員の方は四人中三名がOBだと、一人だけ大学の先生が入っているわけです。実態は、だからもう国そのもので運営しているということだと思うんですね。だから、独立行政法人にしなくてもこれは国の仕事ということになっていくと思うんですけれども。
  経営の効率化、これを図らないかぬと独立行政法人通則法に書いてあるわけですけれども、経営の効率化、運営の効率化というのは努力はできようがないというふうに思うんですけれども、どうですか。
○政府参考人(衞藤英達君) 先生おっしゃられましたように、まず役職員につきましては、確かに現在、理事長一名、理事一名は元公務員でございます。その理由は先ほど……
○山下栄一君 それはよろしい。
○政府参考人(衞藤英達君) よろしいですか。
  独立行政法人化につきまして効率化を図るという点でございますが、今後は、いずれにしましても中期目標の設定とかそれから行政評価がございますので、それぞれの情勢の中で、社会情勢に適合したような形でおのずから効率化が図られるというように考えてはおります。
○山下栄一君 だから、事業の内容から見たら、事業の中身はこれは別に事業収入も何にもないわけだから、要するに大事なお仕事なんですけれども。だから、独立行政法人でやる必要はほとんどないというように私は思うわけですけれども。
  少なくとも私は、これ独立行政法人化するんだったら、何かやっぱり国民から分かりやすい形にしなくちゃならないと思うんです。ほとんど出向者で、役員の数も減らないと、今回は、四名のままですよね、数的には。だから、これはどういう形で表していくのかと、独立行政法人になってちょっと変わったなというふうな面で。これは私は、出向者を減らして民間人を入れるとか、OBの方を減らすとか何かやらないと、目に見える分かりやすい形で。大臣、いかがですか。
○国務大臣(片山虎之助君) 基金が元々は国がやってもいいことを代行しているんですね、ダミーなんですよ、これ、元々のできるのが。しかも、これはいろんな経緯があって、ある意味では国は渋々なんですね。そこで、こういう認可法人を作ってそこでやらせると。しかし、分かるわけですから、恩欠の皆さん、強制抑留者の皆さん、引揚者の皆さんの御苦労は。だから、こういうものができたので、この際、認可法人をなくそうと、こういうことですからね。
  それじゃ、民営化できるかといったら民営化できませんよ、国の代わりでやるんだから。廃止できるかといったら、まだ恩欠で、申請主義ですから、申請していない人が六十万人おるというんです、できませんよね。そこで、独立行政法人にしたわけでございまして、是非そこは御理解賜りたいと思いますし、それに私は役員を少なくせいと言って理事長と理事にしたんですよ。理事いないというわけにはいきません、理事長一人じゃ。そこで理事長と理事にしまして、それからこういうのに民間の人に来てくれといってもそれは、山下委員、なかなかそれは難しいので、やっぱり公務員のこういう関係の方にやってもらうと、こういうことになりましたので御理解を賜りたいと思いますし、評価はやりますから、評価はやりまして、しかるべき時期にはどうやれと、こういうことの評価の恐らく御意見が出るでしょうから、それに従ってこの在り方については今後一生懸命真摯に検討していきたいと、こういうふうに思っております。
○山下栄一君 ちょっと一つ、役員の中に非常勤で監事でいらっしゃるんですね。これね、私これも分かりにくい。監事の非常勤の報酬が月額五十一万円になっているわけですね。毎月五十一万円ももらって、これ非常勤で、これおかしな、分かりにくいなと。
  民間の場合は、ほかの今回の通信もう一つの研究所の方もそうですけれども、TAOもそうですかね、無料で監事になっておられる方もいらっしゃるわけですね。これOBの場合だから五十一万もらっているのかなと、民間採用監事の場合は報酬なしになっているわけだから、現実に、同じ総務省所管の独立行政法人化する法人で。少なくとも、こういうことは分かりにくい話なんで、この辺は見直したらどうですか。
○政府参考人(衞藤英達君) ただいま先生の御指摘の基金の監事の報酬の月額でございますが、これは基金が勝手に決めているというようなものではございませんで、閣議決定とか財政当局によります調整等を踏まえて定まっているものでございます。
  独立行政法人化後の役員の報酬等につきましては、通則法の六十二条に基づきまして、基金の業務の実績を考慮して、かつまた社会一般の情勢に適合したものとなるように定められることとなるわけでございます。
  総務省といたしましては、今後、独立行政評価委員会による評価等を通じまして、その水準が適正に決定されるものと考えております。
  以上でございます。
○山下栄一君 だから、そういう形式的なことを言うてもらっても、国民はこんな分かりにくいことをやられたんじゃ、何が独立行政法人ですか、それやったら元の認可法人のままで残したらどうですかと、こうなっていくわけで、何か分かりやすい形で示す努力をしていただきたい。
  情報通信研究機構、これは公務員型の特定独立行政法人、国家公務員の身分になるわけですね、この方々は。これもちょっと分かりにくいんですが、TAOという認可法人通信・放送機構、これは認可法人だと。認可法人ということは公務員じゃないと。ただ、合併すると職員五十五名は公務員でない人が公務員になってしまうわけですよ、これ。これはもう官から民へという行革の基本方針に逆行するということだと思うんですね。こんなややこしい話も分かりにくいなと。この点、いかがですか。
○政府参考人(稲村公望君) 通信・放送機構を廃止いたしまして、御指摘の国家公務員型の独立行政法人の通信総合研究所と統合しまして新たに独立行政法人を作ると、こういうことでございます。
  通信・放送機構、TAOと略称しておりますが、これは民間型の法人でございます。これは、中身が民間支援等の部分にシフトしたことでやっておりまして、元々は人工衛星を打ち上げたときに、それを管制するという、コントロールする法人でできたわけでございますが、新たにインターネットですとか、どちらかというと実用に近い部分をやっております。
  通信総合研究所の方は、標準電波、日本の標準時を放送したり、こういう大事な仕事をやっております。大変古い研究所でございまして、明治二十九年からありまして、今でも日本の国を代表するような研究所で、情報通信でございますから、いよいよ発展するということでございます。
  そういうことで、がっちゃんこすると、こういうことでございますが、通信総合研究所は四百二十二人でございましたから非常に大きな機関でございます。通信・放送機構の方は五十数人ということで、圧倒的に通信総合研究所の方が大きいと。片方は民間組織だったものですから、人間の数は少ないんですが予算は大きいと、こういうことで、両方うまくいくような形になるのかなと考えております。
○山下栄一君 関係ないことばかりしゃべってもらってもしようがない。
  大臣、これ元々研究所の方は公務員型の独立行政法人でスタートもしているわけですよね。そこにひっ付けるから公務員型になってしまうというようなことだと思うんですけれどもね。
  これ基本方針に、十月十八日の、先ほども大臣おっしゃいましたように、中期目標の期間の終了時に非国家公務員に移行するのを基本とすると書いてあるわけやから、いずれこれ非公務員型にしないと、これは全然納得できない状況だと思うんです。
  だから、中期目標期間終了時、一つの目安にして非公務員型にするというふうにしたらどうかと思うんですけれども、どうですか。
○国務大臣(片山虎之助君) 研究所の方はもう独立行政法人に先になったんですね。これはかなりやっぱり国の機関としてやってきたものですから、私は独立行政法人が適当だと思いますし、しかも公務員型がね。だから、特定が上に付いているんです。
  それで、今度はこの認可法人のTAOを一緒にしろと。似ているんです、かなり。研究開発をしたり、技術上のいろんなことをやったり、民間に支援したり、似ていますからね。それじゃ一緒にしようと。そこで、今言いましたように、五十何人でしょう、元々の独立行政法人は公務員型で四百何十人ですから、だからそこに吸収合併なんですよね、これ、言わば。
  そうなると、ここだけ非公務員型ということにはなかなかならないんですよ。全体が公務員型になっている中に、この小さなというか、人数はですよ、人数は小さいTAOを吸収するわけですから、この際それじゃ分かりやすく公務員型にしようと。
  ただ、これは閣議決定で、中期目標が終わる時点でもう一遍見直すと。できるだけ特別の事情があるもの、理由があるものは除いては非公務員型にすると、全部を。こういうことを決めていますから、これから何年間かのいろんな評価もしてまいりますから、その結果を見て、場合によれば非公務員型でいけるかなということならそういう選択もあると、こういうふうに考えておりまして、認可法人がなくなるんですから、ひとつその辺は御理解を賜りたいと思います。
○山下栄一君 僕は、もうそういう分かりにくいことやったら、もう合併する必要ないんじゃないかというふうに思うぐらいでございます。
  TAOの方ですね、認可法人の今の役員は、身分は公務員じゃない。その方がそのまま今度の役員になると、要するにTAOの今の現役員もOBの方なんですけれども、OBの方やけれども今は公務員じゃないと。ところが、今度の法人で役員になると、公務員辞めた人がまた公務員になるわけですよ。そうなってしまう、公務員型やねんからね。これもまた分かりにくい話だなと思うんですね。
  こんなことも含めて、ちょっとこの将来の在り方についてはきちっと検討する必要もあると思いますし、少なくとも役員、TAOの役員の方が、そのまま今度はOBの方が役員に、新しい法人の役員になるということは避けないと元公務員が今度また公務員に復活するみたいなことになってしまうので、この辺も検討したらどうですか、役員についても。
○政府参考人(稲村公望君) 通信・放送機構は理事が法律上は四名いてもいいと、こういうことになっておりますが、人工衛星のコントロールの仕事はもう実際上やめておりますので、もう三人になっております。あと、独立行政法人の通信総合研究所も理事が三名ということでございまして、これも一緒になることによりまして減らすということで、理事を五名にするということで考えております。
  そういたしますと、理事長ほか、新しく発足する法人につきましては、やはり役員の人事は適材適所からするということでございますが、いろいろ御批判もある場合もございますので、総務省等のOB人事の一環として取り扱われるのではないか等の批判を招くことがないように行われるべきだと考えております。
  もう既に、TAOなんかも理事が四名いてもいいんですが、仕事がなくなったところによっては減らしておりますし、統合後も七名、足して七でございますが、それを五に減らす、こういうことで進めております。
○山下栄一君 これ、役員は減るんだけれども、減るのは非常勤が減るんですよ。八人になるんやけど、八人は全部常勤になると思うから、そうなるとその方がほとんど郵政省出身の人だけども、郵政省出身の元公務員の人がまた今度役員になったら公務員になってしまうことを言っているわけで、こんなこと分かりにくいでしょうと。
  だから、そのまま役員として採用するというふうなことを見直すとか、またこの八名の役員を全部常勤にしないで非常勤にするとか、何か努力したというか、国民から分かりやすくなったというようなことにしないと僕は厳しいんではないかと思うんです。特に、役員についてはOB以外の人材を採用すると。八名になるわけでしょう、十一名が八名に。その八名は僕、ほっといたらこれ全部常勤になってしまうと思うんですよ。今のまま役員、TAOの役員もそのまま入ってしまうと、今度の法人に。
  だから、OB以外の人材も採用するというふうなことにするとか、何か努力すべきだと思いますけれども。大臣、どうですか。
○国務大臣(片山虎之助君) 今、政策統括官が言いましたように、理事長二人おったのが一人ですよね。理事は七人おったのが五人です。監事は四人おったのが二人ですから、かなり減っているんですよね、かなり。
  そういう意味での統合の効果が私はあると思うんですが、なるほど、今、山下委員が言われるように、全部常勤にするかどうか、その辺のことの検討も必要でしょうし、民間に本当にいい人がおれば来ていただく。意欲を持ってきていただけるんならそれも検討の対象になると思いますが、なかなか難しいということも事実ですから、その辺は基本的には適材適所、経費の効率化と、こういう観点から、発足までに十分検討させていただきます。
○山下栄一君 僕は、民間に優れた人材たくさんいらっしゃると思いますので、選択の幅を広げながらちゃんと、こういう天下りの批判というのはもう激しいわけですから、こういう大きな転換点のときに、変革のチャンスだと思いますので、前向きの対応をしてもらいたいと思います。
  地方公務員災害補償基金、これは先ほどからの質問にもございましたけれども、今度の法律では組織形態は触れていないと。ということは、もうこれ認可法人である、形はそのまま認可法人になるわけですね。
  ただ、閣議決定の合理化計画で、地方共同法人、仮称にすると。これは閣議決定でそう書いてあるわけですけれども、法律上の根拠がないと。したがって、この法制化の検討についてはやっぱりやるべきだと思いますし、そういう御答弁がございました。
  その上で、こちらの方も仕事は非常に専門性が高いというのをおっしゃったんですけれども、これ職員四十五名中四十名が出向者ですね、出向者というのは霞が関の出向者です、地方公共団体じゃないと。役員は三名全員霞が関OBであると。今度、これ地方自治体連合のそういう組織になって地方共同法人というのになっていくわけですから、これが現実は全部国の人だというふうなことも、専門性もあるんでしょうが、これもまた分かりにくい話だなというふうに思います。
  国の関与は縮小する、大臣の任命から認可にする、定款も認可にする、これもよく分かりますけれども、職員の在り方がこのままじゃちょっとこれも分かりにくいというふうに思います。これについて見直しをすべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。
○政府参考人(荒木慶司君) 地方公務員災害補償基金についてのお尋ねにお答えいたします。
  特殊法人等整理合理化計画におきましては、地方公務員災害補償基金等の法人につきましては、地方公共団体の共通の利益となる事業など、その性格上地方公共団体が主体的に担うべき事業であって、国の政策実施機関に実施させるまでの必要性が認められない法人として、地方団体が主体となって運営をする法人、これをこの計画では仮称としまして地方共同法人というネーミングをしているわけでございますが、これとして位置付けるべきであるとされたところでございます。
  この計画を受けまして、今回の改正では、基金の業務等の基本のところは変わってございませんが、この計画の趣旨に基づきまして、組織運営の基本方針を地方団体が主体的に人事でありますとか業務計画等を決定するような、そういった仕組みに変えるということでございまして、具体的には昨年の計画策定段階で行革事務局の方でガイドラインを、法人の類型についてこういった要件を、基準を満たすべきというガイドラインを示しておりまして、このいわゆる地方共同法人類型につきましては、法人の役員が自主的に選任されるものであること、あるいは法人内部に関係地方公共団体を代表する者が参画する合議制の意思決定機関ないし審議機関を設けると、ほかにもございますが、こういった要件が示されておりまして、これらの要件をいずれも満たす内容で今回の法改正はお願いしているところでございます。
  また、先ほど大臣からも御答弁申し上げましたように、この新しい類型としましては、地方共同法人につきましては、現在、総務省としましては、この閣議決定の趣旨を踏まえまして、地方共同法人の在り方について幅広く意見交換を行うための地方共同法人のあり方に関する研究会を設けて検討を行っているところでございます。この研究会におきましては、通則的な地方共同法人の法制化の必要性がこちらの研究会から提言されました場合には、総務省としましては、その提言を踏まえまして具体的な制度設計の検討を行いまして法案を準備してまいりたいと、このようなことを念頭に置きまして取り組んでいるところでございます。
  次に、職員の件でございますが、地方公務員災害補償基金の役職員が国のOBの方が多くを占めているのではないかという点でございますが、基金の理事長及び監事の任免につきましては、今回の共同法人化に伴いまして、先ほど申しましたように、地方団体の代表者から成る代表委員会が行うこととなりますので、その人選につきましては、今後は法の成立の暁には代表委員会において適切に行われるものと考えております。
  また、職員につきましては、御指摘のように、確かに国の職員の出向者が大部分を占めておるわけでございますが、これにつきましてはやはり業務の内容、極めて専門性の高い技術的な内容でもございまして、現在のような状況になっているところでございます。
  いずれにしましても、この基金の運営につきましては、今後地方団体が基本的に、先ほど申しましたように、主体的に人事の面につきましても決めていくということになりますので、いろんな状況を勘案しながら、職員の採用等についても今後適切に基金において対応していただけるものと考えているところでございます。
○山下栄一君 ほとんど関係ないこと言うてもらってもしようがないんだけれども。
  最後の質問ですけれども、独立行政法人化に伴って改革は進んだのか、改革ができたのかということ、改革するために法制化、独立行政法人化するわけですから、このかぎ握るのが先ほど内藤委員もおっしゃっていました政策評価、特に総務省に置かれる政策評価・独立行政法人評価委員会だと。私は、この委員会の村松先生が今委員長ですかね、極めてこの使命が重大であるというふうに思っております。中期目標終了時の評価、終了時の法人の主要な事務及び事業の改廃に関し、事業が、やめるのか、続けるのか、必要性も含めて主務大臣に勧告できると、こう権限を与えられているわけですね、通則法で。だから、これはこのときにどんな勧告ができるかということ、中身の濃い、国民の納得できるということだと思うんです。
  中期目標というのは三年から五年ですから、これをきちっとするための評価委員会だと思いますので、この使命は極めて重大であるということにかんがみまして、大臣の方から、大臣が指導するわけじゃないと思いますけれども、総務省の下に置かれる政策評価・独立行政法人の使命についての確認をしたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) シメイというのは具体的な人選と、こういう意味ですか。じゃなくて。使命は、そういう意味での使命は大変重要なんですよ。今度のこの独立行政法人全部の制度に通じるのは目標管理ですね。仕組みを目標管理にすると。中期的な目標を与えて、それでやってもらうと。その目標の限りではかなり自律性、弾力的にやれるようにすると。しかし、その結果、外部の有識者による第三者の評価委員会できっちり評価をして、場合によっては役員を辞めてもらったり、給料を下げたり、あるいは仕事そのものをやめる、場合によっては独立行政法人そのものも廃止するところまで踏み込めると、こういうことになっていますから、各省庁における評価委員会というのはかなり強いんですよ。それをまた私どもの方が全部、客観性を担保するために横断的に二次評価をやるわけですから、よりその使命は重いというか重要だと、こういうふうに思っておりまして、それで十三年度の一応各省庁の評価委員会の評価が出そろってまいりましたので、今私どもの方で二次評価をいろいろやっておりますが、正直言ってやや試行錯誤的なところが両方あるんですね、各省庁の評価委員会も、私どもの方の二次的な評価委員会も。
  私は、だんだんこれが具合が分かってくれば相当な機能を果たすんではなかろうかと、こう期待しておりまして、今後とも各省庁ごとの評価委員会との連携を取りながら、私どもの方では私どもの方で二次評価が国民の皆さんから見てやったなと、こういうふうになれるように努力をするように、今事務的にもいろいろ検討してもらっております。
○山下栄一君 総務省が政策評価・独立行政法人評価委員会のかぎ握る内閣においては役所だと私は思うんですね。
  それで、総務省所管の中の独立行政法人の中で運営の自律性、効率性、この運営の自律性、効率性を図ることが独立行政法人化のポイントだと思うんですね。そういう意味で、独立行政法人のトップ、最高責任者、理事長、これは民間人を採用すると、どれか一つぐらいは。郵政公社のトップは、これたしか商船三井の生田さんでしたよね。これは非常に新鮮だと私は思うわけですけれども、何とか姿勢示さないと独立行政法人も余りぱっとしないというふうなことになってしまいかねないというふうに思いますので、運営の、経営の自律性、効率性という観点から独立行政法人のトップを民間人を採用すると。総務省所管の独立行政法人の中で一つぐらいはそういうふうなことを決断したらどうかなと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(片山虎之助君) 郵政公社は御承知のように生田さんという方に総裁になっていただくということで今いろいろ準備をしていただいておりますが、なるほどこの三つがこれから独立行政法人に認可法人から変わっていくわけでございまして、今、山下委員が言われたことも十分検討に値すると思いますが、そういう適当な人が、生田さんみたいな人がおるかおらないか、仕事の性格もありますし、そこは総合的にひとつ検討させていただきたいと。言われたことはしっかりと受け止めて、念頭に入れながら考えさせていただきたいと思っております。
○山下栄一君 終わります。
○宮本岳志君 日本共産党の宮本岳志です。
  まず初めに、通信総合研究所について二問ほど確認をしておきたいと思います。
  通信総合研究所が現在特定独立行政法人になっているのはなぜなのか、御説明いただけますか。
○政府参考人(稲村公望君) お答え申し上げます。
  独立行政法人の役職員の身分につきましては、通則法におきまして、その業務の停滞が国民生活又は社会経済の安定に直接かつ著しい支障を及ぼすと認められる場合などに特定独立行政法人としてその役職員に国家公務員の身分を付与するということでございますし、今ありまする独立行政法人の通信総合研究所は、周波数の標準値の設定及び標準時の通報ということで国民生活の基本となる仕事をやっておりますし、あと電波の伝わり方、観測、予報などもやっておりますし、あと情報通信技術の基礎的な研究開発、これは重要な基盤だと考えておりますが、その業務もやっておりまして、これらの業務の性格から独立行政法人となっているところでございます。
○宮本岳志君 つまり、国民生活や社会経済に極めて重要な業務を行っているという説明でありました。
  今回、TAOとの統合後も特定独立行政法人のままでいくということは、この重要な業務を引き続き続けるということでよろしいですね。
○政府参考人(稲村公望君) 今回、独立行政法人情報通信研究機構ということでございますが、これを特定独立行政法人といたしますのは、先ほど申し上げましたように、非常に業務の停滞が国民生活等の安定に直接著しい支障を及ぼすということと考えておりますので、引き続き行われるということでございます。
○宮本岳志君 独立行政法人の通則法三十五条では、「中期目標の期間の終了時において、当該独立行政法人の業務を継続させる必要性、組織の在り方その他その組織及び業務の全般にわたる検討を行い、その結果に基づき、所要の措置を講ずる」と、こうして改めて検討するということにしております。くれぐれも国民生活や社会経済の安定に不可欠なこれらの仕事を投げ出すことのないように、中央省庁改革基本法四十一条の趣旨も踏まえて進めることを求めておきたいと思います。
  さて次に、地方公務員災害補償法についてお伺いいたします。
  この質問に先立って、まず私は、去る十一月六日、大阪市淀川区のJR東海道線で救助活動中に尊い命を落とされた大阪市消防局救急隊員、故中沢良夫消防司令の御冥福をお祈りするとともに、御遺族の皆様に心からお悔やみを申し上げます。
  先ほども議論がありましたが、この事件について大阪市消防局は、JR西日本の運行管理や安全への配慮にミスがあったのが原因だとJRに厳しく抗議をしております。
  若く有能な消防職員の痛ましい事件について、私の方からも大臣に一言、再発防止の決意などを求めたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 先ほども申し上げましたが、今回の事故により一名の若く優秀な、二十八歳の消防職員が殉職されました。心から哀悼の意をささげたいと、こういうふうに思いますし、また、負傷されましたもう一名の職員の方も、一日も早い回復を是非お祈りいたしたいと思っております。
  その西日本のJRの社長さんがお見えになりましたんで、私からも強く言っておきました。いや本当に。そのためには、やっぱり鉄道事業者がもう少しそういう認識を持ってもらって、いろんなことの対応を万全にやっていただくということがありますし、また、各消防機関にも、先ほども答弁しましたけれども、鉄道事業者や警察と十分な連携を取って、常時そういうことに対応できるような安全管理に立ち向かってもらいたいと、こういうふうに思っておりますし、私どももそういう努力をしてまいります。
○宮本岳志君 消防士に限らず地方公務員は、地方公務員法の定めによりまして、全体の奉仕者として公共の利益のために勤務し、日々全力を挙げて職務の遂行に当たっておられます。これら地方公務員が公務により死亡、負傷あるいは病気にかかった場合に、地方公務員法第四十五条の規定に基づきその災害を補償するというのが地方公務員災害補償法の趣旨であります。
  この地方公務員災害補償基金の制度は、三十五年前、一九六七年の地方公務員災害補償法の制定に伴って作られたわけであります。この出発点は、公務に伴う災害補償が当時は地域によってアンバランスがあったため、十分な補償を受けられない地方公務員をなくすんだ、これを救うということがこの作ったときの趣旨だったと思いますが、まず、総務大臣、こういう作ったときの趣旨について御確認願えますか。
○国務大臣(片山虎之助君) 委員自ら言われましたように、それはこの制度ができるまでは地方団体によってばらばらですね。条例でやるところ、労基法に基づくところ、また現業、非現業の区別その他についても大変不統一でございまして、ある意味では、地方公務員の方のそういう意味での権利が十分守れないと、こういう認識の下にこの統一的な制度を作ったわけでございまして、今言われたことと私も認識をともにしております。
○宮本岳志君 第五十五国会参議院地方行政委員会で行った提案理由説明、当時の藤枝自治大臣は、「これまで災害補償の道が開かれていなかった地方公務員につきましても、その道を開く必要があることは申すまでもありません。」と述べております。
  しかし、残念ながら、救うべき者を救っていないと御指摘申し上げざるを得ない現状があるということを今日は議論したいと思うんです。
  こういう問題が本当に解決されるというのならば確かに改革の名に値するだろうと。しかし、今回の法案にそういう本質部分の改革というのが全く見当たらないというのが私どもの率直な感想であります。
  まず、衆議院で我が党の矢島議員が取り上げた和歌山県橋本市の辻田豊さんのケースについてお伺いいたします。
  今日は配付資料をお配りしてあります。
  配付資料の1の@、そしてAに、公務災害認定請求書とそれに添付された「災害発生の状況」という資料を付けておきました。
  これを見ると、過労とストレスで胃潰瘍を再発したにもかかわらず、土日も含めて出勤、残業時間は一か月で百十六時間にも及んだとあります。そして、疲れ切って仕事に行くこともできなくなった。職場からは出勤を促す電話が入る。二日の欠勤の後、家を出たが、向かったのは職場でなく、自ら命を絶ったという痛ましいものであります。それにもかかわらず、この件について基金和歌山支部は公務外との認定を下しました。
  認定理由の通知書は十ページに及ぶものですが、結論部分の一枚だけを資料に付けておきました。1のBです。「通常の能力のある人であれば通常の勤務時間内で出来たものも、本人は症状の影響により人の何倍もかかってしまったのであろう。表面的には時間外勤務が多いものの、それは結果に過ぎず、発症の原因ではない。」、こう書かれてあります。
  私は、こういう断定をする基金の冷たさに本当に驚きました。この決定は、支部が勝手にやったものではなく、基金の本部との協議の上で行ったものだと思うんです。
  そこで理事長に聞きますが、公務災害認定の申請に対する判断について、本部との協議を制度化している趣旨と個別の案件を本部協議事項にするかどうかの基準を答えていただけますか。
○参考人(山崎宏一郎君) 本部協議することとされている事案は、心・血管疾患及び脳血管疾患事案を始め精神疾患に起因する自殺事案、特殊公務災害事案などでございます。
  これらは、災害と業務の関連が複雑で、公務起因性の判断に当たって医学的知見、事実認定、過重性の評価等、非常に専門的な知識経験を要すると。公正な補償の実施と判断の統一性の確保の観点より、本部への協議を得て認定するよう取り扱っております。
  現在要するものでございますけれども、適宜見直しを行っておりますので、現在は脳・心臓疾患の公務災害の認定、精神疾患に起因する自殺の公務災害の認定、特殊公務災害等の認定、傷病等級の決定、障害等級の決定、重大な過失の決定、その他支部長が取扱い困難と認めた事案等を対象にしております。
○宮本岳志君 つまり、重要な判断は本部が仕切っているという説明だと思うんですけれども、これについて資料の1のCに所属部局の長の意見、助役さんでありますが、付けてあります。そして、1のDには市長の意見も付けておきました。どちらも、これは公務上の災害だ、過労で自殺に追い込まれたんだと。これは所属部局の長も市長も明瞭にそう述べております。
  当事者に最も近いところにいて実情を一番よく知っている人たちがこう言っているにもかかわらず、本部が口出しをして、それは公務による過労が原因でないということになったわけです。東京にある基金本部でなぜそんな判断ができるのか。基金本部は、支部との協議に当たって現場に足を運んで関係者の話を直接聞くなど調査をしたのか、いかがですか。
○参考人(山崎宏一郎君) 先ほど申し上げましたように、こういう難しい案件につきましては本部に協議をしていただくこととなっております。それが一つと、それから任命権者の意見もいただくということになっております。これは法律で定まっております。任命権者あるいは所属長、日常職場において職務命令を発し、あるいは職員を指揮監督する立場にあり、災害発生の状況を把握していること等を考慮しているものでございます。
  基金といたしましては、具体的事案の判断に当たっては、任命権者の意見を十分お聞きした上で、認定基準に照らしまして上外の決定をしていくということにしております。もちろん、任命権者の意見だけということではなくて、被災職員のもろもろの事情、作業態様、勤務形態、療養の経過等を十分検討した上、専門的な、医学的な意見を聴取した上で総合的に判断するものでございます。
  ただ、かなり専門的な判断といいますか、医学的知見を含めまして要する事案も多々あります。そういう場合におきましては医学的知見が極めて重要な位置を占めてくると、そういう場合もありますので、最終的には必ずしも結果が任命権者の意見と合致しないというようなことも生ずる場合もございます。
  それから、現場の調査をしているかどうかということでございますけれども、本部あるいは支部におきまして必要と感じた場合には調査をしております。ただ、基本的には、支部がございますので、支部が書面で十分調査をし、必要があれば現場の調査も行うということは基本になっております。
○宮本岳志君 「所属部局の長の証明」、この資料に添付したものはもう明瞭に、「本人の妻が述べているように、精神的負担感が増幅し、自らの命を絶ったものと推察される。」と、こうはっきり述べているわけですね。それに対して基金は公務外という認定をしたわけですよ。
  それから、医学的知見ということもおっしゃったけれども、私、関係者にずっと実情を聞いてきました。主治医の意見というのを幾ら付けたってこれは別だと。あなた方が本部で別のまたお医者さんから知見を引き出して、それで公務外という認定をすると。こういう事例もずっと続いているわけですよ。大体、現場に足を運ばない、基本的には書類主義で書類を上げさせるということをあなた方やっているわけですね。基本的にはそうでしょう。
  どれぐらいの書類をあなた方が求めているかと。これも、今日はもう参考だと思ってこの資料に付けさせていただきました。
  配付資料の2に、事前の説明でもらった過労死の場合の調査票というのを付けておきました。四枚にわたって微に入り細にうがった事項が並んでいると。あちこちに「別添ナンバー のとおり」とあるのは、この欄に入らないような資料を別に用意せよということです。それ以外の項目も、実際に書こうとすると別の紙に何枚にもわたるようなことを書かなければならないと。2のDには、「添付を要する資料の一覧」、二十までナンバーが付いておりまして、番号のない項目がそれ以外に十二、これを全部そろえるということが求められているわけですね。そして、資料の2のEには、「発症前一か月を超える期間の職務従事状況」と、こうあって、何月何日の午前中は何をして午後は何をしたかと、全部書けと、こうなっているんです。
  実際にその書類をそろえるのは基金の本部でも支部でもないんです。認定を申請した当事者なんです。今の基金の支部には独自に資料をあれこれ作成するような体制は全くないんです。本部からこれをそろえろと言われれば、そのとおり申請者に丸投げするしかないんです。
  一家の働き手を過労死や過労自殺で亡くしたばかりの遺族が、まず生計を立てる手段から始まって多くの負担や悩みを抱えている、そういうときに通知でこれらの書類を全部そろえろと、そういうことを言われたってこれは大変過重な負担になると、そういうふうに理事長、思われませんか。
○参考人(山崎宏一郎君) 二、三ございましたけれども、主治医の件でございますけれども、主治医の意見をこうやっておくというようなことは全くございません。主治医の意見として重要な意見ですから、それはそれで十分尊重しております。ただ、複雑な事案にありましては、それに加えまして複数の専門医の意見も加えて十分議論をさせていただくということでございます。
  それからもう一つは、公務上の災害というのはなかなか、特に疾病事案は難しゅうございまして、公務の場でそれが起きたからすべて公務上かということにはまいりません。やっぱり、公務起因性といいますか、公務との関係があるということが必要なわけです。それをチェックするためにはやはりそれ相当な資料が必要でございます。
  ただ、今、全部当事者へ負担が行っているというお話でございましたけれども、その中で多くのものは、所属長なり任命権者が積極的に協力して、できるものはやっておるというのが実態でございまして、当事者にその、委員お話しのような、というような実情にはないと我々は理解しております。
○宮本岳志君 私、実際に添付資料というものも数々見せていただきましたよ。膨大なものですよ。これだけのものをそろえて申請するとどう考えても三けたというページ数にならざるを得ない資料をそろえて提出させるというのは、私は本当に、ある意味では公務災害申請しようという者のその気をなえさせると、そういうことではないのかと疑わざるを得ないです。
  それで、大臣、やっぱりこの制度が災害に遭った公務員を本当に救う、こういう趣旨であるということはだれも異論のないところですけれども、もう少しその当事者にとって申請をきちっとしやすくする、負担にならないようにする、そういう改善も必要だと、そういうふうにお感じになりませんか、大臣。
○国務大臣(片山虎之助君) 公務であるかどうかの御認定をするわけですから、それはやっぱり慎重にやらなければなりませんし、不公平な結果が出るとまた問題になるわけでございますので、そういう意味ではいろんな書類が必要だということはそのとおりだと思いますけれども、必要最小限でする努力は引き続いてすることも併せて求められると思います。
○宮本岳志君 そこで自治行政局に聞くんですが、今回の法改正で、本部協議制とかあるいは文書審査主義を変更するというような条文がどこかに含まれておりますか。
○政府参考人(荒木慶司君) 今回の法改正では、地方公務員災害補償基金の運営に関しまして地方団体が主体となって業務運営を行うことを内容とするものでございます。
  公務災害の認定に当たりましては災害を受けた職員の任命権者の意見を聞かなければならないことになっておりますが、その他の認定手続等の実務に関する事項につきましては補償の実施機関であります基金の業務規定などにゆだねられておりまして、今回の法改正においても特に規定は設けてございません。
○宮本岳志君 基金として、せめて労災並みに現場に人が行って調査するとか、せめて添付すべき書類の作成ぐらい基金支部でお手伝いしてできるような抜本的な人員の増員計画というのを総務省は持っているんですか。
○政府参考人(荒木慶司君) 今回の改正につきましては、先ほど来申し上げておりますように、基金の運営につきまして地方団体が主体的に行えるようにするということを内容としておりますので、基金の業務の基本につきましては改正等ございませんので、ただいまの点につきましては特に考えてはございません。
○宮本岳志君 要するに、認定を申請する側にとっては、今回の法改正というのは別に中身として何の変わりも改善もない、今までと同じということなんですね。私ども、やっぱり改革というならばここにメスを入れる必要があるというふうに思っております。
  そこで基金の理事長にお伺いしますが、昨年十二月十二日に理事長名で各支部に出した通知の目的を端的に説明してください。
○参考人(山崎宏一郎君) 十二月十二日に脳・心疾患関係の基準の改正通知を行っております。
  これは、平成十二年七月に、最高裁が脳血管疾患に係る労災事件につきまして、業務の過重性の評価に当たり、慢性の疲労や就労態様に応じた諸要件を考慮する考え方を示し、国側敗訴の判決を行ったことから、労災制度を所管する厚生労働省は、この判決を踏まえて現行基準を見直すこととし、御指摘の平成十三年十二月十二日に認定基準を改正し、通達を発出しております。
  また、国公災を所管する人事院におきましても、同日付けで認定指針を改正し、通知を発出いたしました。
  基金におきましても、平成十三年四月、医学専門家で構成する研究検討会議を設置し、最新の医学的知見を得るとともに、労災及び国公災の検討内容も踏まえて、基本的に同様な取扱いとするものとし、労災及び国公災と同日付けで平成七年に定めました認定基準を改正し、新認定基準を発出したところでございます。
  以上でございます。
○宮本岳志君 民間では、この日に厚生労働省が示した新基準によって係争中の案件でも訴訟を取り下げるという事例が出ているんですね。また労災の認定に踏み切るという事例も生まれております。しかし、基金の方は、実際の認定はさっぱり改善されていないと。
  そこで、具体的な事例を一つ挙げたいんですが、大阪の堺市立新金岡小学校に勤務していた鈴木均先生、九〇年の十月に帰宅途中に寄ったコンビニエンスストアの前で脳梗塞に倒れ、そのまま意識を取り戻すことなく、四日後に帰らぬ人となりました。当時この方は、学級担任としての仕事に加えて、体育主任、保健主事を兼任し、学級運営で特別に注意の必要な子供が集中したことや、堺市内の六年生六千人を集める連合運動会の当番校としての責任、社会見学の引率などの要因が重なって、倒れる一週間前の時間外勤務は三十四時間、一か月の労働時間は二百七十三時間以上にも及んだとのことであります。
  この件に対する基金の態度は、こうした一つ一つの要素すべて通常の業務の範囲内だと、例年の行事だと、こう片付けて、全体としてこの先生がどういう状況になっていたのかを見ようとしていない。自宅に持ち帰った残業についても、成果物が明らかでないから大した負担ではないと、こういうふうに言っております。
  新基準では、直前の一週間だけでなく長期にわたる疲労の蓄積も考慮されるとなっているはずですが、なぜこの件を新基準に基づいて見直さないんですか、理事長。
○参考人(山崎宏一郎君) 御指摘の案件でございますけれども、平成八年一月に公務外と認定しまして、訴訟に入ったわけですけれども、大阪地裁で基金側が勝訴しまして、現在、大阪高裁で係争中の案件でございます。
  本事案は、公務過重性の評価に当たりまして、時間外勤務の取扱い、今お話のありました自宅作業の評価等が含まれておりますけれども、その取扱いが争点となっているものであります。仮に新認定基準に基づき当該事案の見直しを行ったとしても、基金側としては当初の判断を変更しなければならない理由は認められないものと考えている事案でございます。
○宮本岳志君 厚生労働省、来ていただいていますか。
  昨年十二月十二日、労働基準局の通達、「脳血管疾患及び虚血性心疾患等の認定基準の運用上の留意点等について」には、「リスクファクター及び基礎疾患の状態、程度を十分検討する必要があるが、認定基準の要件に該当する事案については、明らかに業務以外の原因により発症したと認められる場合等の特段の事情がない限り、業務起因性が認められるものである。」と、こう書かれてありますが、これは間違いないですね。
○政府参考人(高橋満君) 御指摘の点でございますが、今ございましたように、昨年十二月に脳・心臓疾患にかかわる認定基準を改正をいたしました際に、それの運用上の留意点という形で通知をいたしましたものの中に確かに盛り込まれた表現でございます。
○宮本岳志君 正に一か月に百時間を超える残業を行っているというような場合には、明らかに業務の要因がないと認められる場合を除いて、これはもう業務上のものだというふうに認めるべきであるという基準で運用が始まっていると思うんですね。
  ところが、基金は反論書を出して、甲状腺機能亢進症があるからとか糖尿病があるとか、あるいはたばこを吸っていたということを理由にして因果関係を否定する議論を続けている。
  基金は過労死自殺や精神疾患についても九九年に新しい認定基準を打ち出しております。この九九年の自殺についての基準、これも厚生労働省との十分な連携の下で出した、そういうものですか、理事長。
○参考人(山崎宏一郎君) そのとおりでございます。
○宮本岳志君 厚労省との連携でやったということであれば、これは九九年十一月に厚労省の専門検討会が出した報告書が基礎になっているということだと思います。
  ここに、これも資料に付けておきました。「遺書等の取扱い」というものがございます。「遺書の存在そのもののみで正常な認識、行為選択能力及び抑制力が著しく阻害されていなかったとすることは必ずしも妥当ではない。」として、「むしろ精神障害発病の積極的証明と成り得るものもある。」と位置付けております。
  ところが、先ほど見てもらった辻田氏の件、これは橋本市の事件ですが、基金の言い分は、本件における遺書の数、記述の明晰さ等を検討すると、正常な認識、行為選択能力及び抑制力が著しく阻害されている状態であったとすることは困難だと、遺書があるからこれは確かだったんだと、こういう言い分なんですね。これは、私、以前からちゃんとしていたから何も変える必要がないというような議論は到底通らないと思うんですよ。
  じゃ聞きますけれども、新基準が出た昨年の十二月の十二日の時点で係争中だった裁判のうち、基金が取り下げたものがありますか。また、係争中の案件以外で認定の変更が一つでもありましたか、基金。
○参考人(山崎宏一郎君) その前に、今の遺書の件でございますけれども、厚生労働省の方、新認定基準が出ておりまして、従来の遺書の取扱いの考えと考え方を若干変えております。基金の方も全くその点については同様でございます。遺書が存在したことのみをもって故意による自殺と判断することはございません。むしろ、遺書の内容、書き方及び作成時期、精神疾患の罹患状況、自殺を図るに至るまでの経過等を総合的に検討すべきものとして遺書は一つの資料として扱われるというふうに理解しております。
  それから、もう一つでございますけれども、係争中だった裁判案件、そのうち変わったもの、取り下げたものがあるかということでございます。
  平成十三年十二月十二日現在で係争中だった訴訟の件数は三十八件でございます。このうち、通知の対象であります心血管疾患及び脳血管疾患等に係るものは十六件でございますけれども、これらのうち、その後基金が取り下げたものはございません。
○宮本岳志君 何もだから見直してないということだと思うんですよ。
  私は、この事件、勉強させていただいて、本当にひどいなと。和歌山の辻田さんの件、この鈴木先生の件、あなた方の書類を読んでいると、よくもこんなに冷酷なことを言えるものだと、本当にそういうふうに感じます。
  次に、時間もありませんので、保育士の頚肩腕障害、腰痛についても聞きたいと思うんです。
  私の地元吹田市で一九八〇年八月に認定請求を行った東海保育士事件は、基金の公務外認定をめぐって裁判で争われ、九四年二月九日、ついに、十四年の歳月を経て大阪高裁で公務外認定処分取消し請求容認の判決を得ました。次いで、一九九七年十一月二十八日、最高裁は横浜市鈴木保育士事件で、保育士の業務と頚肩腕症候群との一般的な因果関係を認める判決を行いました。そして、今年の四月十二日、大阪支部において東大阪市の二名の保育士の頚肩腕障害について公務上認定が下されました。
  ところが、何と、この八月、神奈川支部は保育士岡野三重子さんの事例について、保育士の業務が上肢に負担の掛かる作業を主とする業務とは認められないとの理由で公務外認定を下しました。
  理事長、これは鈴木事件最高裁判決の趣旨に明確に反するのではありませんか。
○参考人(山崎宏一郎君) 先ほどの係争中の案件の件でございますけれども、地公災におきましては、脳・心臓疾患に係る過重性の評価に当たりまして、かねてより、特別な事情がある場合には十分配慮した上で認定を行う取扱いとしております。したがいまして、脳・心臓疾患事案について新旧認定基準を比較してもそごは生じないものと判断しておるということでございます。
  それから、今御指摘の、御質問の件でございますけれども、鈴木事案に係る最高裁判決の趣旨でございますけれども、保育所の保母にかかわります頚肩腕症候群の事案でございます。ただ、これは安全配慮義務違反による民事上の損害賠償請求が問題とされたものでございまして、同判決をもって一般的に保母の業務に公務上の公務起因性、すなわち職業病的なものがあると認められたものとは考えてはおりません。
  御指摘の請求事案につきましては、公務に起因して頚肩腕症候群が発症したとするものでございますけれども、認定におきましては、本人の従事していました業務が上肢等に過度の負担の掛かる作業を主とする業務に該当するものであるか否か、及び公務に起因することが明らかな疾病に該当するか否かを判断し、公務外の災害と認定したものでございます。
○宮本岳志君 聞いたことだけに答えてくださいよ。
  この鈴木事件で、基金は正にあなた方が九年四月一日理事長通知で示した基準について争ったんですよ。あなた方の言い分は、保母の業務は長時間にわたり同一の動作や同一の作業を反復するものではないから上肢に負担の掛かる作業を主とする業務とは言えない、こう主張したんです。あるいは、鈴木保母の保育所は厚生省の定めた児童福祉施設最低基準に違反しておらず特に劣悪なものでなかったんだと、こう言って、この基準に照らして公務上とは認められないという争いをやったんですよ。
  最高裁判決は明瞭ですよ。保母の保育業務は、長時間にわたり同一の動作を反復したり、同一の姿勢を保持することを強いられるものではなく、作業ごとに態様は異なるものの、上肢、頚肩腕部等にかなりの負担のかかる状態で行う作業に当たることは明らかだ。保母一人当たりの園児数等は児童福祉施設最低基準に違反するものではなくとも、その負担の程度が軽いものということはできない。つまり、鈴木保育士個人だけでなく、一般論として保育業務と頚肩腕症候群の因果関係も認めた判決なんですよ。
  なぜ、この九月四日の理事長通知、これを最高裁鈴木判決に従って変更しないのか。もう一度答弁いただけますか。
○参考人(山崎宏一郎君) 最高裁判決、先ほど申し上げましたように、民事上の損害賠償請求ということでございます。いろいろ保育所全般の議論ももちろん行われておりますけれども、個別の作業態様とか作業量、勤務形態、人員配置の状況、それらも個別にいろいろ検討をされておるわけです。そういう個別に検討するという視点は我々も全く同じでございまして、現在、頚肩腕症候群認定基準上に、一つは職業病的な扱いをされるものが一つ、それからそうでなくて個別に検討されるもの、その二つが挙がっております。
  保育所の保母につきましては、やはりケース・バイ・ケースに個別にもろもろの事情を見ながら、該当するものは該当する、該当しないものは該当しないというふうに扱っておりますので、特段、認定基準は従来のとおりでよろしいかという判断をしておる次第でございます。
○宮本岳志君 そんなこと言っているから時代後れになるんですよ。
  大体、ここに私、持ってきたのは、平成九年二月三日、労働省労働基準局補償課長名の都道府県労働基準局労災主務課長あて事務連絡、持ってきました。「上肢作業に基づく疾病の業務上外の認定基準の運用上の留意点について」という、これ厚生労働省の労災の文書なんですよ。これは、あなたのようなことやっていないですよ。この文書の中には、上肢の反復動作の多い作業と対象業務の中にちゃんと保育って入っているんですよ、保育業務が。あなた方だけが、保育業務というのは直ちに上肢作業に基づく疾病、反復、上肢の反復動作の多い作業に直ちに当たらないと、個々を判断するんだと言っているのであって、ちゃんと労災の方はそういう運用に変わってきているんですよ。
  しかも、この頚肩腕の公務災害認定も先ほどの過労死と同じ書類主義であなた方はやっている。これ、持ってきましたよ。これくらい書類が要るんですよ。これはある保育士の支部審査会提出分の一回分の書類ですけれども、これだけのものを頚肩腕で苦しむ本人に用意させるというのがあなた方のやっていることなんですよ。嫌がらせ以外の何ものでもないじゃないですか。
  私はこういうことでは、大臣、とにかく救うためにある制度だと言うんだけれども、やっぱりもっと公務員というものの、地方公務員の日々の頑張りにこたえて、これはやっぱりできるだけ救うと、できるだけ救うという立場でこのことに当たる必要があると、そういうふうに思うんですけれども、これは大臣、そういうふうにお感じになりませんか、このやり取り、聞いていただいて。
○国務大臣(片山虎之助君) 公務災害に認定できるものはできるだけ救うんですよ。認定できないものはそれは救っちゃ制度をゆがめますからね。いろいろ委員も個別具体の例ばっかり出されました。今日は何か独立行政法人じゃないような審議でございますけれども、基金の方も私は基金なりにいろんな努力をしていると思いますので、ただいろんな御注文、御要請があれば十分受け止めてしっかりと検討はしてもらいます。
○宮本岳志君 やっぱり改革という点で、私は本当に、例えば市長が意見を付けても、あるいは教員の例で学校長が意見を付けても、公務外といって返ってきたという事例、聞きましたけれども、本当に地方分権の精神で改革するというのだったら、やっぱり基金の本部が全部、全部というか重要案件は審査で決めるとか、あるいはそのまた基金の本部に結局中央省庁から再就職という形で天下りして、そこでやっぱり決めていくということを改める必要があると思うんですね。
  それで、基金の本部の常勤の役員は何人いるか、そのうち、総務省、旧自治省、人事院の出身者はそれぞれ何人か。総務省、お答えいただけますか。
○政府参考人(荒木慶司君) 基金の常勤の役員でございますが、現在三名おりまして、総務省出身者が一名、人事院出身者が二名でございます。
○宮本岳志君 職員をお願いします。
○政府参考人(荒木慶司君) 失礼いたしました。
  基金本部の職員は、平成十四年十月一日現在、四十五名でございまして、内訳は、総務省が三十五名、人事院が五名、プロパーが五名でございます。
○宮本岳志君 もうとにかく総務省と人事院で占められているわけですね。
  今回、出されている法案の中にはこの中央省庁出身者の新しい法人への再就職を規律するような何か条項というのはあるんですか。
○政府参考人(荒木慶司君) 現在、基金の理事長及び幹事につきましては総務大臣の任命となっておりますが、今回の改正によりまして理事長及び幹事の任命につきましては、地方公共団体の代表者から成ります代表者委員会が行うこととなりますので、その人選につきましては代表者委員会において適切に行われるものと考えているところでございます。
○宮本岳志君 総務大臣は不適切に任命してきたわけじゃないでしょうから、そこで適切にやったって、今までどおりやるというだけのことでしょうが。何らその再就職、天下りをどうこうするという規定はないんですよ。現に、山崎理事長だって人事院事務総長御出身というふうにお伺いをいたしました。
  結局、今後とも従来どおりと、組織形態だけが変わると、こういう代物なんですよ。そして、本当に改善されなければならない点はやはり何らメスは入らないと。あらゆる意味で何も変わらないと。これが改革の看板だけで何も中身を持たないものだと、私どもが指摘するゆえんなんです。
  小泉内閣の特殊法人改革なるものは、国民が求める真の改革の内容はほとんどなく、言わば看板の掛け替えにすぎないと思います。このような偽りの改革ではなく、地方公務員の災害補償制度を、公務災害補償制度を本当に救われるべき者が救われる制度に改革するため、我が党は自治体労働者の皆さんとともに全力で取り組むということを申し上げて、質問を終わります。
○松岡滿壽男君 今回の法案はいわゆる看板の掛け替えという中身でありますし、先行議員から既に議論は尽くされておるというふうに思うんですけれども、先ほど山下委員も指摘されましたように、国民の側がこの独立行政法人というものに対してどのように受け取っているかということは非常に重要なことだと思うんですよね。
  去年、五十七独立行政法人ができたわけですけれども、ほとんどがやはり第二の特殊法人化しているという実態がやはりある。特に、私は非常に気になっていますのは、事務次官より高額の報酬を得ている理事長さんが何人かおられるという事実なんですよ。来年から公務員も二・三%初めて報酬が下がるわけです。我々国会議員もこの四月から一〇%、そして来年も引き続いて一〇%、いわゆる恩給のときに議論がされる社会経済情勢の変化にかんがみという状況が背景にあるわけですよ。そういうことを正しく認識しているのかと、この一年間振り返ってみてですよ。
  やはり、結局、かえって幅広い自由裁量という下にそういう報酬から賞与、退職金に至るまで特殊法人とほとんど同じかそれを上回る形でやってきている。先ほどダブルチェックの話がありました。それぞれ各省庁のチェックとそれから総務省のチェックとある。だけれども、それもくぐり抜けているわけですね、この去年の分については。こういう裁量の問題ですよ、報酬。
  これはやはり国民から見ても非常に、もちろん今日の中では平和祈念事業、これはもうさっき総務大臣がおっしゃったように国に代わってやっているわけだから、これはもうほかの部分とまた中身も違う部分もあるんですけれども、これについては総務大臣、どのように対応されるんでしょうか。
○国務大臣(片山虎之助君) 今、給与のお話が出ましたが、事務次官より高いのは一人、前の東大の学長ですね、産業総合技術研究所だったですかね、そこだけでございまして、平均的に見ると上位局長ぐらいの給料になっております。
  そこで、給料は、今の考え方は法人自身が決める、ただし国家公務員や民間企業とのバランスを考える、当該法人の業務の実績を考えると、こういうことになっておりまして、その支給基準を決めたら公表しろと、こうなっているんです。それから、財務諸表も公表で、この中には総額分かるんですね。
    〔委員長退席、理事景山俊太郎君着席〕
  そこで、そういうことでのいろんな公表によるチェックというのもあると思いますし、それから何度も繰り返しますけれども、第三者機関による評価委員会が給与についても意見が言えて、場合によっては下げろということも言ってもらっていいということになっていまして、もしそう言われたらそれに適切に対応すると、こういうことになっておりまして、とりあえずは法人で決めれるということでいかざるを得ないのかなと、こういうふうに思っております。
○松岡滿壽男君 ところが、去年発足した五十七の独立行政法人の報酬については、所管の各省庁の評価委員会も、それから総務省もそれでいいという認可を実際しておられるわけですよね。
  それじゃ、今年度は一体どうされるのかと、今度の新しい独立行政法人に対しては。そういう指導は事前にあるのかないのかですね。今のこの厳しい状況の中で、そういう天下りの形でずっと、仕事の中身は千差万別にしても、そういう状況じゃ既に今我が国はないわけですよ。そういう意識改革もきちっとしなきゃいかぬし指導もされなきゃいかぬ。これはだれがどういうふうにされるんでしょうかね。
○国務大臣(片山虎之助君) 既にできているものについては各省庁の評価委員会の評価をやってもらっておりますが、十三年度ですよ、十三年度。それについては私どもの方で今二次評価をやっておりまして、すぐ直ちに給与のことまで触れるかどうか分かりませんが、いずれにせよバランスを見て、場合によっては意見を当方から申し上げることも考えられると思います。
○松岡滿壽男君 先ほど来の議論のように、国民は独立行政法人になってもいわゆる特殊法人が看板替えただけだという認識。そうすると、さっき山下委員が指摘された、民間人を表に持ってくるか、やはり現下の厳しい状況から見て、国民の目線から見てそういう報酬についてもきちっとした指導をするかという目に見える形でやられないと、非常にこれは分かりにくい、かすみの中に今置かれているという状況だと思うんですね。
  それで、ダブルチェックというけれども、そのダブルチェックがうまくいっていない。すべて日本の状況というのがだんだん昔のシングルスタンダードから、基準だってアングロサクソン型のダブルスタンダードみたいになってきて、しかもダブル構造といいますか、二重構造といいましょうか、すべてが。だから、本当の目に見える政府と目に見えない政府といいましょうか、特別会計と一般会計と、こう分かれている。産業構造自体も大企業と中小企業という、分かれていたけれども、だんだん形が今変わってきておりますね。
  この前も、私も本会議で申し上げたんですけれども、小泉さんに対する支持とそれから実際の国民の期待というのが、これまたずれてきて二重構造になっている。小泉さん自身も予算委員会ではっきり、自民党という政党は与党と野党を包含した政党ですよという話。だから、すべて二重になってきているというところが非常に改革の難しいところだと私は思うんですね。
  だから、そういう中で、せっかく改革をしようという国民に訴えられた、そういう特殊法人の改革というものについてはやっぱり分かりやすくこういうことですよということを言わないと、またやっぱり国民に対して、表面はそう言ったって実態はそうじゃないんだよというあきらめといいましょうか、そういう気持ちがずっと蔓延してくるとすべての改革がやっぱりうまくいかないと私は思うんですね。
  それで、今回、参議院の改革協議会でも各党とも決算を重視しようと、参議院については。これは方向性が一致しているんですよね。その代わりそれは十月ぐらいまでにまとめて、十三年度の決算を、それで十五年度の予算に生かしていこう。先ほど、たまたま内藤委員かどなたかがダブルチェックの話で、主計局と行政評価局とどういう調子しているんだという話ありましたが、私はこの決算を来年度予算にしっかり反省して生かすという問題と、行政評価についてもやっぱり予算に生かしていくと。このダブルでやるということは非常に私は重要なことだと思うんですね。その点についてはどのようにお考えでしょうか。
○国務大臣(片山虎之助君) 決算を予算に生かすというのはもう伝統的に参議院、大議論されたことでございまして、これは私は是非やったらいいと思いますね。衆議院の方は現に決算行政監視委員会になっています。参議院は決算とあれ分かれておりますけれども。
  だから、これはこれでやったらいいと思いますが、私どもの方の政策評価はそういう財務上、予算上のことだけじゃないんですね。定量的なあれもありますけれども、定性的な評価もあるので、もっと広い当方は政策評価なので、これはこれでまたやらせてもらうと。それも予算につなげていくと。決算はもう一番予算に関係、予算の決算ですから、これはもう次の年度の予算につなげていくと。そうしないと、予算を作るときだけ大議論で、予算をどう使ったか、どういう効果があったかということが余り議論されずに済んでいるというのは私も大変問題だと、こう思っておりまして、そういう意味での問題意識は委員と共有しております。
○松岡滿壽男君 大臣おっしゃるように、いろんな形での二重構造が私は日本はあると思うんですよ。官の世界というのはもう予算ばっかり死に物狂いやるんですよね。予算さえ通ればもうそれで終わっちゃうと、すべてが。民の世界は全然逆なんですよね。決算で責任を追及されると、また報酬なんかにもそれが跳ね返っていく。
  だからやっぱりこの辺が、この辺の二重構造もそろそろやはり我々も、きちっと予算が決算でどう生かされたのか、業績評価でどういうふうに評価されるのか、それを次のやっぱり予算に生かすという発想に変えていかないと、我が国はうまくいかないんじゃないかという非常に危機感を持っておるわけです。
  さて、平和祈念事業ですけれども、これは先ほど大臣の明快な御答弁がありましたように、国に代わってやっている仕事だとこれは思うんですね。それぞれ非常に恩欠とか強制抑留とか、私ども自民党時代、それこそもう二十年ぐらい前に一度このシベリア抑留については、安倍幹事長のときに百万円という枠に一度決まったりして、その後いろいろな問題があって、結局、金杯だったのが、いつの間にかこれまた銀杯になっておるわけですけれども、恩欠につきましても、小沢辰男先生とか渡辺秀央先生が会長をされて、我々も県の会長とかいう時代もありまして、そういう点では非常に懐かしく拝見しているんですけれども、今回、いわゆる拉致の問題についての対応を見ますると、非常に私、やはりある面では公平感といいましょうか、確かにいろんな戦時中の苦労はありました。厚生労働大臣は平時のこういう事件だからということを言われますが、この強制抑留につきましても、これは戦争終わった後の平時なんですよね、御存じのように。もう明らかに国際法に反して、戦争が終わった後、六十万人の日本の若い人たちを強制的にシベリアに連れていって強制労働にさせたと。それで十万人亡くなったり行方不明になって、五十万人帰ってこられて、もう今はほとんど御高齢になっておるわけですね。それから恩欠の方もそうなんです。これは確かにいろんな見方あるにしても、中国残留孤児や中国残留婦人と同じで、戦後非常に苦労された。これも本当は平時ですよ、戦争終わっているわけですから。
  それを二つに分けられるというのは私は非常に国民に対する説得力が欠けていると思うんですが、いずれにしましても、現状をそのまま移行して理事を一人減らされるということですけれども、仕事量というものが結局どうなってきているのか。ピークはもう恐らく過ぎてしまっていると思うんですね。どのぐらいの今、仕事量がそれぞれ残っているのか、それをちょっとお教えいただきたいと思うんです。
    〔理事景山俊太郎君退席、委員長着席〕
  その恩欠と、対象がどのぐらいで、どのぐらいもう実際に銀杯とか書状とか済んじゃっているとか、それから強制抑留についてはどのぐらいどうなったとか、それから引揚者の問題についてはどのぐらい対象があってどうなったと。それで、要するに仕事のピークからいくと、あるいはもうピーク過ぎて三分の一になったとか、あとどのぐらい掛かるんだということについての見通しが分かりましたらお教えいただきたいと思います。
○政府参考人(衞藤英達君) お尋ねの書状等贈呈事業の将来の見通しについて、かいつまんで御説明いたしたいと思います。
  基金が現在行っております書状等贈呈事業につきましては、基本的に、先生御存じのように、対象者からの請求に基づくということでございますので、今後の見通しといいますか、請求件数を含めまして将来の見通しについて、残念ながら確たることは申し上げられないわけでございますが、現時点におきましてこの書状等の未請求者について当方の方で推計した概数だけちょっと御紹介いたしたいと思います。
  まず恩給欠格者でございますが、平成元年を起点とする推計ございまして、現時点で未請求者は約六十五万人おられるんじゃないかと。このうち外地三年以上の方、これ従来、三点セットといいますか、慰労の品とそれから銀杯、書状を差し上げていたわけでございますが、こういった方が約三十一万人、内訳でございます。
  それから引揚者の関係でございますが、これは先生御存じのように、昔からの引揚者の交付金支給法に基づくこの数でございまして、約百十九万人おられるんじゃないかと。
  それから今お話しの戦後強制抑留者でございますが、この方々に対します書状等の贈呈事業につきましては、現地死亡者を対象にいたしまして、約三万八千人と見込まれるわけでございます。
  現状でございますが、先ほども申し上げましたように請求主義でございまして、最近の状況を見てみますと、平成十三年度におきましても一定の件数、例えば恩給欠格者ですと約一万人、それから戦後強制抑留者ですと約一千二百人、それから引揚者の方ですと約一千五百人の方の請求ございまして、それぞれ認定いたしまして事業を行っているということでございます。
  今後とも、こういった状況を踏まえながら、適切な事業運営をやっていきたいというふうなことを考えております。
  以上でございます。
○松岡滿壽男君 シベリア抑留については国家賠償を求めて裁判を起こしているグループもあるわけですけれども、結局、こういう恩欠に対する対策、恩給欠格者ですね、それとシベリア抑留、引揚者、これは実際にその対象の人たちからどの程度やはり感謝されているとか喜ばれている、そういう反応というのはどのように受け止めておられますか。
○政府参考人(衞藤英達君) この事業は、先生御存じのように、政府の方で慰労慰藉という気持ちでやってございますので、いただいた受給者の方にどんな感じでございましょうかというふうな調査はしているわけじゃございませんが、聞くところでは、例えば法事等の際に、こういう書状をいただいていますというようなお話あったりして、個別にはかなり喜ばれているというふうに認識をいたしております。
○松岡滿壽男君 これは、私も地元で何軒か書状と銀杯飾っているお家に上がったことがあるんですよね。これはやっぱり、せっかくそれだけのことをされたんですから、どのように受け取っておられるか、やっぱり一度調査をきちっとされたらどうでしょうか。せっかくこれだけの四百億の基金を作って、それこそ過去いろんな経緯を踏まえて、大分いろんな面で手あか付けながら、それでも苦労してこれだけの基金を作ってやった事業ですから。だからやっぱり、御年配の方が多いですから大事にされておるとは私は思いますよ、ちゃんと額に入れて、床の間に飾ったり。それについては一度きちっと調査して整理をされたらどうでしょうかね。そのためにこういう基金があるんじゃないですか。是非それをお願いしたいと思いますね。
○政府参考人(衞藤英達君) せっかくの先生のお言葉でございますので、これまでの実績、また今後、中期目標の設定等もございますので、先生のお言葉、アドバイス踏まえて対応してまいりたいと思います。
  ありがとうございます。
○松岡滿壽男君 是非そういうふうにお願いしたいと思います。
  先ほど大臣にも申し上げましたように、やはり独立行政法人について様々なやっぱり見方がありますよ。だからもう少し、ダブルチェックだとか言われますけれども、一番目のチェックは同じ省庁でのチェックになるわけですから、やっぱり総務省がきちっと頑張って、その辺の評価についてぴしっとした姿勢を示す。
  そして、やはり一番分かりやすいのは、トップに民間人を起用するという問題と、もう一つは、やはり私は、その報酬の問題ですよ。これはやはりちょっとまずいですよ、去年のこれなんか見ておると。この前ある週刊誌に一覧表がぱっと出ていましたね、サンデー毎日ですか。やはり国民から見ると別世界の話ですよ。こういうものがまかり通るということ自体が国民から立ち上がろうという気力をなえさせることになりますし、ともに苦しいときは苦しんでやるんだというものをやっぱり見せるためにも、是非、大臣、その辺はきちっとした形での対応をお願いいたしたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 独立行政法人の理事長の任命権は各府省の大臣にありますけれども、やっぱりできるだけ民間というのは、もう大変一つの立派なお考えだと思いますので、これ各省庁には徹底いたしたいと思いますし、それから報酬につきましては、やっぱり国民の目から見て、国民から見て納得できる額じゃなきゃいけませんから、いずれにせよ、評価委員会が動き出しますから、各省庁の評価委員会、私どもの方のまとめる評価委員会、その中で、できれば、ガイドラインまで行きませんけれども、何らかの一つの方向というものは考えてまいりたいと思います。
○松岡滿壽男君 終わります。
○又市征治君 社民党の又市です。初めに独立行政法人全般についてお聞きをし、その上で平和祈念事業についてお尋ねをしてまいりたいと思います。
  まず、独立行政法人化に伴う役員数の増減についてお伺いをしたいと思いますが、総務省からの数字では減ると。ただしこれは、今回の法案提出分三十八法人であり、また監事を除く数だというふうになっています。
  一方で、今もちょっと話がございましたけれども、二十四日の毎日新聞の一面のトップには、「独立行政法人効率化のはずが… 役員数三倍増 半数天下り」という見出しが躍っているわけです。こちらは現在までの国の機関から分離して発足した五十九の独立行政法人のことでありますけれども、分離前の旧組織でこれに相当する審議官以上の指定職数に比べて三倍にも膨らんでいるというふうに言っているわけですね。
  独立行政法人の役員給与は分離前の指定職とほぼ同等ということですから、単純に考えても独立行政法人化の結果、役員給与が三倍に膨脹したということになる。なぜこういうふうになるのか、まずお答えいただきたいと思います。
○政府参考人(松田隆利君) お答えをさせていただきます。
  先生御指摘の十一月二十四日付けの毎日新聞の記事の関係でございますが、現在、独立行政法人、そのほとんどは国の機関の一部、いろんな試験研究機関ですとか博物館を法人として独立させたものでございまして、五十九法人ございます。これは独立に伴いまして、従来、運営責任者が指定職でなかった、そういう国の機関でも、やはり独立の法人として自律的な運営を行わせると。そのためには、それなりの責任を負っていただく必要があるわけでありますが、そのための必要な最小限の陣容は整える必要があるということでございます。
  実態として、御説明申し上げますと、先ほど、移行前の国の機関の指定職の数ですが、九十一人であるわけでございますが、これが理事長とか役員、執行役員ですね、の数で百六十八人になっております。ただ、実態は理事長一人、理事一人の最小限の体制の法人が五十九法人中三十五法人ございますし、それからこの百六十八人の法定定数のうちでも常勤役員は百四十九人でございまして、かつその百四十九人のうち三十四人はむしろ本省の審議官、課長級のクラスの報酬になっているというのが実情でございます。
  それから、三倍という御指摘の中には監事の数が入っておるわけでございますが、監事は複数置くことに通則法上なっておりまして、うち一人以上外部から登用するということになっておるわけでございます。全体で百十八人監事が任命されておるわけでございますが、うち常勤は二十八人、残りは非常勤ということで、従来の指定職の数がそのまま三倍に拡大しているという報道でございますが、実態はそういうものになっているということで是非御理解賜りたいと思います。
○又市征治君 毎日新聞の記事の根拠はこの衆議院の調査室の報告書だろうと思うんですね。各法人からの調査表が載っていますけれども、政府に同じことを聞いたら、総務省も行革事務局も把握していないとおっしゃる。来年からの数字は出せて、既に移行した法人部分が出せないというのは納得できないわけですが、今の答弁は、別の意味では報道の内容を認められたものと、こういうふうに理解をいたします。
  次は、役員給与や退職金について伺います。
  独立行政法人化するなら通則法である程度規制をすべきだろうと思うんですね。
  去る十三日に我が党の重野衆議院議員が衆議院の特殊法人特別委員会で、独立法人通則法五十二条で給与の上限も定めればよいんではないかという提案をいたしましたけれども、石原大臣は、絶対額ではなく削減率を持ち出して、大法人と中小では違うから無理だという趣旨の答弁をされておりましたけれども、これはすり替えで、実は理由になっていないと私は思いますね。上限は上限、率ではなく絶対額で、また法人規模別に上限を定めてもよいはずですよね。改めて答弁を求めたいと思います。
○政府参考人(堀江正弘君) ただいまおっしゃいましたように、十一月十三日の衆議院の委員会におきまして、独立行政法人の役員の報酬についてやり取りがございました。
  私の方から通則法の五十二条、その他現行のといいますか制度について申し上げまして、これは法人の自主性、自律性を尊重しつつ、国民に対して透明性を高める方策と制度、そういうものがいろいろとでき上がっておりますと、したがって法律で上限を定めるということにつきましては慎重でなければならないのではないか、こういう具合に考えておりますということを私の方から答弁をいたしました。
  そして、それに続きまして石原大臣の方から話があったわけでございますが、石原大臣は、まず事務局の答弁、つまり私の答弁と同旨のことを申し上げた後で、参考までにということでおっしゃったわけですけれども、それは、実は特殊法人の退職金や給与の削減を三月にやりました、そのときの話についてお触れになったということでございまして、独立行政法人の役員の上限を云々ということではないのではないかと。直接その理由を述べられたわけではございません。特殊法人等の役員給与あるいは退職金の削減の例を挙げて、いずれにしても一律に削減ということは難しいのではないかということを述べられたものと承知いたしておるわけでございます。
○又市征治君 つまり、上限、法人規模別に上限を設けることそのものは可能ですよね。そういうふうに確認をしておきたいと思います。
  本当に自主的というなら、大部分の独立法人は税金の投入がなければ赤字なわけですから、役員は給与が大幅カット、人数ももっと減らすというのは常識だと思うんですよ。都合の良いところだけ自主性というのでは納得できないと思います。
  ところで、十月十八日に関係各大臣で合意をした特殊法人に関する合意、つまり役員給与一割と退職金三割の引下げ、これは今回移行する法人から適用するはずですが、実は既に発足済みの、つまり自主性のあるはずの五十九の独立法人も退職金の引上げをしたところですよね。どういうメカニズムでみんな右に倣えになったんですか。これが自主的ということなのかどうか、お伺いをします。
○政府参考人(松田隆利君) 御説明申し上げます。
  独立行政法人の役員報酬につきましては、法人の自律性それから透明性の確保を図る観点から、独立行政法人通則法におきまして国家公務員の給与、民間企業役員の報酬等、当該法人及び役員の実績等を考慮して法人が支給基準を定め、そしてこれを主務大臣に届け出るとともに公表するという、そういう仕組みになっているわけでございます。
  今、先生が御指摘の退職金の問題でございますが、この役員の退職金につきましては、独立行政法人の場合に、従来の特殊法人と同じような役員退職金の算定方法を取っております。その観点から、特殊法人につきましても先ほど先生御指摘のように引下げの方針が決まっていたわけでありますが、それを踏まえて独立行政法人の方でそういう支給基準の見直しが行われているものと承知いたしております。
○又市征治君 自主性、自主性とおっしゃいますが、実態は行政主導に近いというか、五十九の独立行政法人はどれも昨日まで官僚だった人が理事者になっているわけですから、威令が徹底するのは当たり前だろうと思いますね。実態は各省の子会社なわけですから、いいことも悪いことも各省が命令すればできるという実例だろうと思うんです。
  さて次に、役員の内容について伺いますが、毎日新聞のデータでは、その半数を監督官庁など官僚OBが占めており、常勤役員に限れば占有率は九割を超えているというふうに書いているわけですね。経営を独立しろ、自前でやっていけ、こう言いながら、多数の官僚を役員として天下りをさせて、給与や退職金という重い負担を背負わせる。まるでどこか最近はやりの横暴な親会社のリストラをやっているようなものでありまして、今後も次々と独立行政法人化していくということですけれども、せめて指定職と独立行政法人の役員数とを合算して定数管理をすべきだろうと思うんですけれども、これについて行革本部、どういうふうな具体的な方策をお持ちなのか、お伺いをしたいと思います。
○政府参考人(堀江正弘君) 既存の独立行政法人につきまして私どもの方がお答え申し上げるのは適当かどうかはございますけれども、特殊法人の役員の任命につきましてこれまでやり取りがあったことと思いますけれども、改めて申し上げさせていただきますが、独立行政法人通則法二十条で役員の任命がございます。法人の長は主務大臣が任命する、そして、それ以外の役員につきましてはその法人の長が任命する、こういう具合になってございます。この趣旨、この規定に基づきまして、法人の役員としてふさわしい人材が任命され、適材適所を幅広く認められていくということであります。また、その業績が評価委員会で厳正にチェックされ、低業績の役員は解任されるというような、業績を人事に反映させていく制度が設けられておるわけでございます。
  そこで、任命権者としては、官民を問わず広くいろいろな分野から適材適所で人材を求め、また、選任した役員についてはただいま申し上げましたような厳正なチェックが行われるというようなことが重要と考えておりまして、公務員が独立行政法人の役員に一律になってはいけないというような形で決めるというようなことはいかがなものかと思っております。
  なお、公務員としての勤務経験のある者を任命する場合であっても、各府省OB人事の一環として機械的に取り扱われることがないよう、その知識及び経験に照らして、真にふさわしい人材が登用されるべきであるということを考えております。
○又市征治君 さっきからずっといろいろと議論されているんですが、人材活用そのものを私も否定はしませんよ。しかし、今私が聞いているのは、新聞に書かれているように、官僚OBが常勤役員に限れば占有率九割を超えていると言われていると。こういうものについて、そういう意味ではもう少し定員管理をすべきじゃないかと、こう申し上げているんですよ。
  次に、時間の関係もありますから、次に移りますが。
  ところで、政府は、営利企業への天下りについてまで人事院承認制を廃止をして大臣承認制を導入するというふうに言っておられるわけですね。これでは私は国民の求める公務員制度改革にはならないと、こんなことをずっと一貫して行政監視委員会などで申し上げてまいりました。特に、それは大臣承認制はどうしてもお手盛りにつながるから駄目だと、こう私は主張してきたんですけれども、マスコミや有識者あるいは人事院も、これでは世論に逆行すると、みんなそういう意見に、多いわけですね。ところが、石原大臣は、各省大臣の政治的責任になるから天下りの数は減るんだと、こうおっしゃっているわけで、どうも私は空想的な答弁のように聞こえてしようがない。今日は本当は石原大臣、副大臣にも本当御出席いただきたかったんですが、他の用務があるということでありましたからしようがありませんけれども。
  ならばお聞きをいたしますけれども、各閣僚が所管をする独立行政法人への天下りは正にその所管大臣の責任でやっているのに、先ほど来から論議をしておるように、それがこんなに大量の天下りになって生まれている、こういう状況にあるわけでしょう。このように独立行政法人への天下りについて減らすことができないのに、なぜ民間企業への天下りについて大臣承認制なら減少させることが可能だというふうにおっしゃるのか、その点の御説明をお願いをしたい。
○政府参考人(春田謙君) 御質問にお答え申し上げますが、私ども、今回の公務員制度改革の中で、いわゆる天下りの問題につきましては、様々な形で強い批判をいただいているということでございます。このことについてはしっかりと受け止める必要があると考えております。
  今回の改革で営利企業の再就職につきまして大臣承認制を取るということでございますが、この考え方は、営利企業への再就職につきまして国民に対する責任の所在ということを明確にするということでございます。このために、内閣が承認基準を定めまして、内閣の総合調整の下に、各省の大臣が責任を持って承認をするということにしたところでございます。
  それで、この承認制度でございますけれども、これにつきましては、人事院がその承認基準につきまして意見の申出を行う、あるいは承認事務の実施状況についての改善の勧告を行うと。さらに、新たに再就職後の行為規制というようなことを設けまして、違反行為に対して罰則等の制裁措置の導入を図ると。さらに、大臣は承認をした案件について詳細に公表するというようなことで、二重三重の仕組みを取るということで考えてございます。
  また、再就職問題に対する現在の国民の強い批判を踏まえますと、内閣が定める承認基準でございますが、これまで以上に厳格かつ明確なものとするということが強く求められていると考えております。
○又市征治君 どうも減っていくなどというのは、余り実感できませんね。私は、民間企業のみならず独立行政法人あるいは公益法人も含めて一括してやはり天下りを審査をし、そして総枠を規制する仕組みが必要であるということを改めてここでももう一度申し上げておきたいというふうに思います。
  そこで、平和祈念事業特別基金に関してお伺いをいたしますが、これは大臣にお伺いをしたいと思います。
  政府の出資は四百億円、これは今回継続をする。役員は、今回、非常勤理事を一人減らすと。損益を見ますと、二〇〇一年度の場合、基金からの利息が十億円強、国庫補助金も同じく十億円強など、合計二十一億円の収入に対して、支出は事業費が十七億、管理費が四億というようになっておりますけれども、昨年から、資料館が新宿のビルの一角にできましたが、この基金の旧来の事業は、軍人恩給等の出ない人、つまり短期兵役者、シベリア抑留者、あるいは引揚者に対して大変ささやかに書状や銀杯を贈ってねぎらうというのが主な事業だと思いますね。それでも、この三者を合わせて累計七十万人にも上るという数字、お聞きをいたしました。政府、軍部の無謀な戦争政策による被害者が少なくともこれだけ追加で認められたということなんだと思いますけれども。
  そこで、政治家としての片山大臣にお伺いをするわけですが、戦後補償について、あとどんな人たちが残っているというふうにお考えになっているのか、いや、全くないというのか、あるいはそういう要求がいろいろと出ているのかどうか、ここら辺のところの把握はどのようになさっておるのか、まずこの点、お伺いをしたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 政府としては、昭和四十二の引揚者特別交付金の支給であらゆる戦後処理問題に関する諸措置は一切終結したと、こういう認識でございましたが、その後強い要望がありましたのが今の恩給欠格者の問題、戦後強制抑留者問題、在外財産問題等でございまして、昭和五十七年にその懇談会を設けて対処方針について検討したところであります。
  その結果、昭和五十九年にその懇談会から、いわゆる戦後処理問題についてはこれ以上国において措置すべきものはないが、政府において相当額を出捐して事業を行うための特別の基金を創設と、こういう方向がなされまして、昭和六十三年に閣法として法律を提案して、それを成立させていただいて、その法律に基づく平和祈念事業特別基金という認可法人が発足して、関係者に対して慰藉の念を示す慰藉の事業と、それから労苦継承、展示をするような事業を行っているところでございまして、今回はその認可法人を独立行政法人にすると。
  したがって、戦後処理問題については終わったと、こういうのが政府の認識でございます。
○又市征治君 時間がなくなってまいりましたから、本当はもう少しその点についてお伺いをしたかったんですが、意見として述べておきたいと思いますけれども、今度の国会には北朝鮮拉致被害者支援の法案が提出をされておりまして、来週、参議院でも論議をするということになっておりますけれども、我が党もこのことそのものについては異議のないところですけれども、他方で、この平和祈念事業に見られるように、過去の戦争によって国民の様々な層に被害がまだ残っているというふうに私は思います。
  さらに、いまだにこの事業からさえ除外され、国との間で補償を争っている人たちもたくさんおられるというのが現実であります。従軍慰安婦問題は大変不十分でありますし、それでも、相手国の批判もあるにしても、民間の基金という形で一応動き出しましたけれども、まだ例えばサハリンからの帰国者だとか朝鮮人でありながら大日本帝国の臣民として南方へ動員をされて米英兵などの捕虜の監視役などをやらされた結果、戦後に戦犯とされて死刑や長期刑になったのに、あなた方はもうサンフランシスコ条約で日本人ではなくなったからと、こう言われて、いまだに何の補償もされていない人たちもおいでになるわけであります。
  最近、ようやく私の出身の富山で不二越訴訟があり、あるいは鹿島建設の花岡事件などの強制連行、強制労働、これが裁判になりまして、企業の賠償責任が認められましたけれども、政府はこの問題について責任を残念ながら果たしておりません。
  これら戦後補償に取り残された人たちに対しても、御存命のうちに何らかの対策をやっぱり行っていくべきではないのか、このことを強く申し上げて、私の質問を終わりたいと思います。
○委員長(山崎力君) 他に御発言もないようですから、三案に対する質疑は終局したものと認めます。
  これより三案について討論に入ります。
  御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。

○八田ひろ子君 私は、日本共産党を代表して、ただいま議題となりました平和祈念事業特別基金等に関する法律の一部を改正する法律案、独立行政法人通信総合研究所法の一部を改正する法律案及び地方公務員災害補償法の一部を改正する法律案の三法案すべてに反対の討論を行います。
  最大の理由は、この特殊法人改革全体が看板の掛け替えにすぎず、改革の名に値しないものだからであります。国民が期待する特殊法人改革は、無駄な部分を思い切って削減をする、国民生活に必要な部門は拡大、充実させること、そして官僚の天下りをなくして、利権と癒着構造にメスを入れることであります。ところが、本法案にはこうした国民の期待にこたえる内容の改革は皆無であります。
  さらに、個別に見れば、平和祈念事業特別基金等に関する法律の一部を改正する法律案は、戦争犠牲を銘記しかつ永遠の平和を祈念する事業について国の責任を縮小するものであります。
  独立行政法人通信総合研究所法の一部を改正する法律案では、自ら研究を行う通信総合研究所と、自ら研究組織を持たない通信放送機構を統合するものでありますが、その合理的理由は見いだせず、かえって研究開発力を低下させかねない問題点があります。
  地方公務員災害補償法の一部を改正する法律案では、看板の掛け替えで、基金の原点に照らし、補償に先立つ認定審査の公正、公平な運営への改善が全く見当たらないものであります。
  日本共産党は、真の特殊法人改革に全力を尽くすことを表明して、反対の討論を終わります
○委員長(山崎力君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
  これより採決に入ります。
  まず、平和祈念事業特別基金等に関する法律の一部を改正する法律案の採決を行います。
  本案に賛成の方の挙手を願います。

    〔賛成者挙手〕
○委員長(山崎力君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
  次に、独立行政法人通信総合研究所法の一部を改正する法律案の採決を行います。
  本案に賛成の方の挙手を願います。

    〔賛成者挙手〕
○委員長(山崎力君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
  次に、地方公務員災害補償法の一部を改正する法律案の採決を行います。
  本案に賛成の方の挙手を願います。

    〔賛成者挙手〕
○委員長(山崎力君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
  この際、伊藤君から発言を求められておりますので、これを許します。伊藤基隆君。

○伊藤基隆君 私は、ただいま可決されました平和祈念事業特別基金等に関する法律の一部を改正する法律案、独立行政法人通信総合研究所法の一部を改正する法律案及び地方公務員災害補償法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・保守党、民主党・新緑風会、公明党及び社会民主党・護憲連合の各会派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
  案文を朗読いたします。
     平和祈念事業特別基金等に関する法律の一部を改正する法律案、独立行政法人通信総合研究所法の一部を改正する法律案及び地方公務員災害補償法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
   政府は、本法施行に当たり、左記の事項について適切な措置を講ずるべきである。
  一、独立行政法人等への移行に当たっては、自律的、効率的に運営を行うという制度改革の趣旨が十分発揮されるよう政府の関与や規制を極力排し、その運用に万全を期すること。
  二、独立行政法人等への移行後においても、事務・事業や組織の見直しを行い、経営の一層の合理化、効率化と経費の削減に努めること。
  三、独立行政法人の業務の実績に関する評価が、専門性及び実践的な知見を踏まえ、客観的かつ中立公正に行われるようにするため、中期目標の設定、評価基準の作成、評価委員会の委員の選任等に十分配慮するとともに、各府省設置の評価委員会と総務省設置の政策評価・独立行政法人評価委員会の連携の強化に努めること。
  四、独立行政法人等への移行に当たっては、その業務の内容を積極的に公表すること等を通じて、その組織及び運営の状況を国民に明らかにすること。
  五、独立行政法人の役員の選任においては、当該分野に関し識見を有する適切な人材を幅広く起用するよう十分配慮すること。
  六、独立行政法人の役員の報酬及び退職手当については、独立行政法人通則法の趣旨を踏まえ、法人の業務の実績及び役員の業績を的確かつ厳格に反映させるとともに、独立行政法人の役職員の報酬・給与及び退職手当の水準について、国家公務員及び他の独立行政法人の役職員と容易に比較ができる形で公表し、国民の理解を得るよう努めること。
  七、独立行政法人等への移行に当たっては、これまで維持されてきた、当該法人職員の雇用安定及び良好な労働関係に配慮するとともに、移行後の法人運営に当たっては職員が安心して業務に邁進できるよう努めること。
    右決議する。
  以上でございます。
  何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。
○委員長(山崎力君) ただいま伊藤君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
  本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。

    〔賛成者挙手〕
○委員長(山崎力君) 多数と認めます。よって、伊藤君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
  ただいまの決議に対し、片山総務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。片山総務大臣。

○国務大臣(片山虎之助君) ただいまの附帯決議につきましては、その御趣旨を十分に尊重してまいりたいと存じます。
○委員長(山崎力君) なお、三案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山崎力君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
     ─────────────
○委員長(山崎力君) 次に、有線電気通信法の一部を改正する法律案を議題といたします。
  政府から趣旨説明を聴取いたします。片山総務大臣。

○国務大臣(片山虎之助君) 有線電気通信法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
  この法律案は、有線電気通信設備の機能に障害を与える危険のある行為により有線電気通信の妨害のおそれが生じていることにかんがみ、電気通信ネットワークの安全及びこれに対する国民の信頼を確保するため、営利事業者が、多数の相手方に符号のみを受信させることを目的として、電話の使用を開始した後通話を行わずに直ちに使用を終了する動作を自動的に連続して行う機能を有する装置を用いて符号を送信する行為を処罰する措置等を定めるものであります。
  次に、法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。
  第一に、営利を目的とする事業を営む者が、当該事業に関し、通話を行うことを目的とせずに多数の相手方に電話を掛けて符号のみを受信させることを目的として、他人が設置した有線電気通信設備の使用を開始した後通話を行わずに直ちに当該有線電気通信設備の使用を終了する動作を自動的に連続して行う機能を有する電気通信を行う装置を用いて当該機能により符号を送信する行為を処罰することとしております。
  第二に、法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、当該行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対して同様の罰金を科すこととしております。
  なお、この法律は、公布の日から起算して二十日を経過した日から施行することとしております。
  以上がこの法律案の提案理由及び内容の概要であります。
  何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願いいたします。
○委員長(山崎力君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
  本案に対する質疑は後日に譲ることといたします。

     ─────────────
○委員長(山崎力君) 次に、行政制度、公務員制度、地方行財政、選挙、消防、情報通信及び郵政事業等に関する調査を議題といたします。
  内藤君から発言を求められておりますので、これを許します。内藤正光君。

○内藤正光君 私は、自由民主党・保守党、民主党・新緑風会、公明党、国会改革連絡会(自由党・無所属の会)及び社会民主党・護憲連合の各会派共同提案による相互接続料等に関する決議案を提出いたします。
  案文を朗読いたします。
     相互接続料等に関する決議(案)
   現在検討されている相互接続料の見直しについては、電話サービスが低廉な料金で全国民に対し公平に提供されるべきユニバーサルサービスであることを踏まえ、政府は左記の事項についてその実現に努めるべきである。
  一、電話サービスが国民生活に不可欠な基礎的通信手段であることから、ユニバーサルサービスの趣旨にかんがみ、相互接続料については、ユーザー料金に地域格差が生ずることのないようNTT東西間で格差をつけないこと。
  二、基本料金の値上げは電話利用の少ない利用者に対し、相対的に大きな負担増を強いるものであり、接続料の算定に当たっては、基本料金値上げにつながらない方式を採用すること。
  三、昨今の急激な一般電話通話量の減少という事態を踏まえ、適切な入力値に基づき相互接続料を算定すること。
  四、接続料の算定に用いられている長期増分費用方式については、実際の投下資本の回収、ユニバーサルサービスの確保及びブロードバンドネットワークの構築に向けた電気通信事業者の設備投資意欲を十分に考慮し、廃止を含め、あるべき相互接続料の算定方式を検討すること。
    右決議する。
  以上でございます。
  何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。
○委員長(山崎力君) ただいまの決議案に対し御意見のある方は順次御発言願います。
○山下栄一君 今御提案の決議案に対しまして、公明党を代表し、意見表明をいたします。
  電話サービスに関する接続料については、二年前に長期増分方式が導入された結果、大幅な引下げが実施され、その結果、競争が促進され、利用者に対する電話料金も引き下げられてきています。
  今回の接続料の見直しに当たっては、電話サービスが引き続き公平かつ低廉な料金で利用者に提供されるよう、また、ADSLの急速な普及、従来の電話網への新規投資の中止といった電気通信市場を取り巻く環境の変化に適切に対応するよう政府に要請いたします。
  さらに、今後とも、長期増分方式導入の意義を損なわずに、接続料を適正に算定することによって事業者間の公正競争条件を確保し、最終的に利用者利便の向上につながるよう努めるべきと考えます。
  以上です。
○宮本岳志君 私は、日本共産党を代表して、ただいま提案されました緊急決議案に対する意見の表明を行うものです。
  電話サービスは、言うまでもなく国民生活に不可欠な基礎的通信手段であり、その料金に地域格差があってはならないものです。政府の電気通信政策の基礎となるべきこの認識が、本日、各会派の一致による決議によって改めて確認されることは意義深いものと考えます。そして、そのような電話サービスの性格にかんがみて、電話料金は国際電話よりも市内通話料金を、そして何よりも加入者基本料金の引下げを図るべきだと再三申し上げてまいりました。したがって、接続料の算定に当たっても、これが基本料金値上げにつながるものであってはならないことは当然のことと言わなくてはなりません。
  一昨年の五月十二日の参議院本会議で、現行の長期増分費用方式の導入を含む電気通信事業法の改正案が成立した際、これに反対票を投じた議員は、我が日本共産党の所属議員以外にただの一人もいなかったのであります。しかし、その当時から、これがユニバーサルサービスの確保を困難にし、事業者の設備投資を抑制するものであることは、既に周知のことだったのであります。そして、事業者間接続料の引下げが利用者料金の引下げに直結するかのような議論のまやかしも、私の質問の中で明らかにしていた点であります。このような長期増分費用方式は、当然速やかに廃止すべきです。
  日本共産党も共同提案に加わって衆議院総務委員会で採択された決議案は、接続料問題での日米協議に当たって、アメリカ側の要求に迎合せず、国益を優先した立場で臨むことを求めています。これに対して、ただいま提案された案文は、相互接続料の算定を適切な入力値で行えと言うのみで、残念ながらねらいが読み取れないものとなっています。また、私が昨年厳しく指摘をしたユニバーサルサービスファンドの問題点の修正を求める文言は、衆参とも今回は見送られることになりました。
  本決議案は、以上のように不徹底、不十分な点を持っているものですが、政府が進めてきた誤った電気通信事業政策に一定の反省を求めるものとなっており、賛成の態度を取ることを申し添えて、意見表明とします。
○又市征治君 ただいま議題になりました相互接続料等の決議案について、社民党の意見表明をいたしたいと思います。
  まず、何よりも利用者、ユーザーの利益の確保を強く求めたいと考えております。
  そもそも、東西に分割した以上、いずれは収支に差ができ、別料金になるのは予測されたことであります。現在の接続料コストは、東日本は三分で三円五十九銭と安い。これを西日本との平均にすれば四円十三銭になるという試算が出ております。
  消費者の立場からは、高い方にそろえるのではなく、東日本がもうかっているならその超過利潤を還元せよと消費者団体は言っています。
  全国均一料金制の維持を図る場合に、異なる接続料金を認め、その上でそれに要するコストをだれがどの範囲で負担をするのかという選択もあるということをまず申し上げておきたいと思います。
  次に、接続料の算定方式ですが、NTT側としては、固定電話の減少が激しいだけに、分母としている通話度数をもっと短期ごとに数え直して、接続単価を高く維持したいという立場でしょう。ただ、分子である設備投資も減らしていると聞いていますので、増と減、両方の要素があるというのが公平な見方ではないでしょうか。
  日本の接続料は国際的にも高止まりしています。算定方式も、消費者、利用者の利益の観点で、国際ベンチマーク方式なども検討すべきだというのが審議会での専門家の意見だというふうに聞いております。
  最後に、何よりも利用者、とりわけ一般家庭の利益を守る原則で政府がよく調整していただくことをお願いをして、決議案に賛成の意見といたします。
○委員長(山崎力君) それでは、内藤君提出の決議案の採決を行います。
  本決議案に賛成の方の挙手を願います。

    〔賛成者挙手〕
○委員長(山崎力君) 全会一致と認めます。よって、本決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
  ただいまの決議に対し、片山総務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。片山総務大臣。

○国務大臣(片山虎之助君) 現在、接続料の見直しを行っているところでありますが、電話サービスが引き続き公平かつ低廉な料金で国民に提供されるよう、ただいまの決議の御趣旨も踏まえ、適切に対処してまいりたいと存じます。
○委員長(山崎力君) 本日はこれにて散会いたします。
    午後五時一分散会