運営「地方交付税法改正案の審議・採決

(平成15年1月30日参議院総務委員会会議録より抜粋)


(前略)
○委員長(山崎力君) ただいまから総務委員会を開会いたします。
  まず、委員の異動について御報告いたします。
  昨日、谷博之君が委員を辞任され、その補欠として羽田雄一郎君が選任されました。
  また、本日、輿石東君が委員を辞任され、その補欠として神本美恵子君が選任されました。

     ─────────────
○委員長(山崎力君) 次に、理事の辞任についてお諮りいたします。
  辻泰弘君から、文書をもって、都合により理事を辞任したい旨の申出がございました。これを許可することに御異議ございませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山崎力君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
  この際、理事の補欠選任を行いたいと存じます。
  理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山崎力君) 御異議ないと認めます。
  それでは、理事に内藤正光君を指名いたします。

     ─────────────
○委員長(山崎力君) 次に、政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
  地方交付税法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に内閣官房内閣審議官兼行政改革推進事務局長堀江正弘君、内閣官房内閣審議官兼行政改革推進事務局公務員制度等改革推進室長春田謙君、総務大臣官房総括審議官伊藤祐一郎君、総務省人事・恩給局長久山慎一君、総務省自治行政局長畠中誠二郎君及び総務省自治財政局長林省吾君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山崎力君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
     ─────────────
○委員長(山崎力君) 次に、地方交付税法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
  本案の趣旨説明は去る二十八日に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
  質疑のある方は順次御発言願います。

○景山俊太郎君 私の受持ち時間は十分間でありますので、よろしくお願いします。
  まず、今回の補正で、国税減収に伴う交付税の減が八千五百二十億円、補てんが行われております。その補てんの仕方は当初の財源不足補てんのルールに準拠することとしておりますが、ちょっと違ったところもございます。
  今回の交付税総額の補てん措置において十四年度当初の地方財政対策に準拠して措置したと言っておられますが、臨時財政対策債をなぜ発行しないのか、この点について、自治財政局長、お願いします。
○政府参考人(林省吾君) お答えを申し上げます。
  平成十四年度当初の財源スキームによりますと、確かに地方負担分の四分の三は臨時財政対策債の発行により補てんすべきものである、こういうことになっておったわけでありますが、今回、仮に臨時財政対策債の増発により対応することといたしました場合は、普通交付税の減額再算定を行う必要が出てまいります。そうしますと、既に決定、交付済みの交付税を返還していただく必要が生ずることになるわけでありまして、各地方団体の円滑な財政運営を確保する観点からは、当初の交付税総額を確保することといたしまして、特例的につなぎ資金的な借入金により補てんすることといたしたものでございます。
○景山俊太郎君 地方には混乱が起こるようなことは、うまく徹底されておりますか。
○政府参考人(林省吾君) この点につきましては、昨年末、取りあえず御連絡を申し上げ、また年が明けましてからは総務部長会議あるいは財政課長会議、市町村担当課長会議等におきましてその旨を連絡を申し上げ、対応をお願いしているところでございます。
○景山俊太郎君 それから、公共事業にかかわる地方負担でありますけれども、今回の補正で公共事業にかかわる地方負担も生じるものでありますけれども、現在、地方経済は非常に悪いわけでありますし、また地方財政も非常に疲弊が進んでいると、こういう認識でありますが、果たして円滑な今後消化がなされるかどうか、その点が心配しておるところであります。
  今回の補正予算に伴う公共事業にかかわる地方団体の財政負担はどのくらい見込まれておりますか。それで、どのような財政措置を行うのか。地方団体は厳しい財政状況の中にありますけれども、果たして付いていけるかどうか、この点について大臣、お願いしたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 今回の補正予算に伴います地方負担は約一兆三百億円と見込まれておりますが、このうち起債対象になる適債事業が八千二百四十億円でございますので、これについては一〇〇%起債を認めまして、その元利償還は後年度、交付税の基準財政需要額に全部入れると、入れ方いろいろありますが、すべて国の責任で補てんすると、こういうことにいたしております。
  それから、地方債の対象にならない事業が残りますけれども、これにつきましては、給与改定に伴う不用額というのが、余りました額が四千五百二十億円ありますから、これを充当するようにいたしておりまして、今回の補正に伴う地方負担については一切地方団体に迷惑は掛けないと、こういうことにいたしております。
  以上です。
○景山俊太郎君 それから、臨時財政対策債の縮減の問題ですけれども、今回の法案のポイントの一つは、総額の補てんだけでなくて臨時財政対策債の縮減が織り込まれております。給与関係費の不用、補正予算に伴う地方負担増が臨時財政対策債の再計算で対応されているところであります。これは、本来なら交付税の再算定で対応すべき事柄のような気もいたしますが、その点はどうであるか、伺いたいと思います。
  それで、給与関係費の不用額四千五百二十億円ですけれども、そのうち補正予算に伴う非適債事業にかかわる地方負担に充当した残額二千四百六十億円につきまして、今回臨時財政対策債の発行可能額を再計算をして減額する措置を講ずることとした、そういったことにつきましての理由を伺わせていただきたいと思います。
○政府参考人(林省吾君) 御指摘のように、今回の補正予算に伴う地方負担、いわゆる非適債事業分に充当いたしました残余が二千四百六十億円出てまいったわけでありますが、これにつきましては臨時財政対策債の発行可能額を減額する措置を講ずることといたしたところであります。
  この点につきましては、御案内のように既に各地方団体に対する普通交付税は既に昨年の七月に決定済みでございまして、各地方団体はこれを前提に財政運営を進めているところでございますので、普通交付税の減額再算定を伴うこととなります例えば特会借入金の縮減等はできるだけ避けたいということで、臨時財政対策債の縮減によることといたしたものであります。あわせて、この方法によりますと地方財政の中長期的な健全化にも資するのではないかと、こういうふうに考えまして、当初発行を予定いたしておりました臨時財政対策債の発行額の縮減によることが望ましいと考えたところでございます。
○景山俊太郎君 地方財政の厳しい現状が非常に浮き彫りになった感じがありますけれども、減収補てん債の特例について伺いたいと思いますが、今回あえて十四年度の特例としてこうした措置を、特例措置を講じることとしたのか、この今回の減収補てん債にかかわる特例措置を講じるこの趣旨を詳しく説明していただきたいと思います。
○政府参考人(林省吾君) お答えを申し上げます。
  平成十四年度の地方税につきましては、地方財政計画の収入見込額に比しまして、残念でありますが大幅な減収が生ずる見込みとなっております。例年このような場合には、各地方団体におきまして地方財政法第五条の範囲内で減収補てん債を発行することとなっているわけでありますが、今年度、いろいろ地方団体の状況をお聞きしてみますと、数県におきまして、この地方税の減収見込額が地方財政法第五条債であります建設事業に係る通常の地方債の充当残額を超える見込みとなっているというお話もございました。また、相当数の市町村におきましても同様な事態が予想されますために、今回地方債の特例を設けまして建設事業費以外の経費にも減収補てん債を充当できるようにしておく必要があると、こういう実態を踏まえてお願いを申し上げているところでございます。
○景山俊太郎君 補正予算は地域経済、また非常に仕事が枯渇している地域にとって非常に期待されておるところでありますが、財政が健全化してこれを補っていかなきゃいけないと思いますので、どうかこの執行に当たってはしっかりとしてやっていただきたいと思います。
  以上であります。
○高嶋良充君 私は、地方交付税の見直し論議が政府内で活発になっていることに関連をして、以下質問をしてまいりたいというふうに思っております。
  まず、二つの審議会が考え方の違う答申を昨年しているんですね。それは、昨年十一月の二十日に財政制度審議会が出した答申、それは地方交付税の財源保障機能を将来廃止すべきだという考え方であります。しかし一方で、十一月の二十九日には地方制度調査会が地方交付税による地方財源保障を堅持をすべきだと。言えば、真っ向から対立する考え方、意見が出されたわけですけれども、総務大臣は当然この後者の方の意見だとは思うんですけれども、総務大臣の御見解を伺っておきたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 今、高嶋委員言われましたように、財務大臣の諮問機関で財政制度審議会というのがあるんですね。それから、地方制度調査会というのは、これは総理大臣の諮問機関でございますが、これが年末に今お話しのような異なる答申を出しているんですね。財政審の方はできるだけ財源保障機能を縮小してと、こういうことで。地方制度調査会の方はこれは堅持すると。
  そこで、財源保障機能と財政調整機能を明確に区分できるということはないんですよ。結局こういうことなんですね。本来、税で与えるべきなんだけれども、税で与えると地域に経済力の格差がありますから税収が非常に開きまして、いわゆるナショナルミニマムの執行ができないと、こういうことで、税と交付税を合わせて仕事ができるようにしようと、こういうことなんですね。
  だから、ある一定のこれだけお金が掛かる、税でこれだけ取れる、例えば六割取れると。残りの四割の財源を保障するわけですね。それが財源保障機能なんで。ところが、税が多いところは二割でいいかもしれぬ、経費のうちの。それは税が少ないとか、もっと六割ぐらい補てんしなきゃいかぬと、その割合の差が財政調整機能なんで、全体を財源を補てんするというのは財源保障機能なんで、財源保障機能の中に財政調整機能も包まれてしまうんですよ。それを明確に分けろというのはおかしいんで。
  ただ、財政審はやっぱり交付税全体を抑えたいと、こういうことなんです、簡単に言うと。我々の方は税源を移譲してくれれば交付税は減らしてもいいと。しかし、税源も移譲されないで交付税だけ削ると仕事ができなくなるわけですから、これはとっても容認できないと、こういうことでございまして、そういうことを私も経済財政諮問会議やその他で主張しておりまして、今後とも税源移譲に見合って、例えば要らない補助金をやめるとか、あるいは交付税を見直すとかということはあり得ますけれども、それなくて地方交付税の持つ財源保障機能、全体が財源保障機能であり財政調整機能なんですけれども、これを縮小することは全く考えておりません。
○高嶋良充君 片山大臣の見解はよく理解ができました。私も経済財政諮問会議の議事録を昨年の五月以降ずっと読ませていただきましたけれども、塩川財務大臣と片山総務大臣がこの問題で正に財政戦争というか、バトル的な論議をされているということについては非常に心強く思っておるんですけれども。
  ただ、総理がどう考えておられるのかというのはちょっとあるんですけれども、総理は三位一体改革だというふうに言っておられます。今、大臣が述べられたように、国庫補助金、それから地方交付税、そして税源移譲、これを三位一体でやるんだと、こういうことなんですけれども、ただ経済財政諮問会議の議事録を見てみますと、総理の考え方も、三位一体というふうに提唱はされているけれども、どうも交付税見直しを先行させたいのではないかというところがうかがい取れるんですけれども、大臣はこの三位一体改革をどのように認識されていますか。
○国務大臣(片山虎之助君) 総理はかねがね不交付団体が少ないと。少ないんですね。三千三百ある中で不交付団体百ですから、三十三分の一なんで、三%なんですよ。だから、それは総理言われるとおりなんだけれども、それは交付税が多いんじゃなくて、税源が少ないから、仕事に比べて。そこで交付税依存になるんでということを私は言っているんですね。大阪府みたいな経済力のあるところが十四年度の交付税が三千五百億ですからね。こんなのは税源がおかしいからだと、こう私は言っているわけで。
  そこで、税源を移譲するためには、税源を移譲してもらうためにはそれに見合うお金が要るものですから、まず国庫支出金を見直して整理合理化すると。国が国税で取ったものを国の補助金で地方に渡しているんですから、ツークッションなんですね。そんなものはやめちゃって地方税にすれば一遍で済むんで、その方がずっと行革になるし効率的ではないかということを私は言っているんで、それが少しできました。今回は全部入れると三千何百億ぐらいできましたけれども、それが国庫補助負担金の整理合理化。
  それから、交付税の見直しは、これは全体の地方財政計画を抑制して、例えば定数をこれから毎年、今三百二十万弱ですから、三百十何万ですからね、地方公務員。一万人ずつ縮減してもらうと。それから、公共事業が、決算との乖離もありますので、これを五%ずつ減らしていこうと、こういうことで地方交付税を見直しているわけですよ。
  そこで、税源移譲なんですが、税源移譲はなかなか難しいので、相当地方に渡すお金がたまらないと、ちょこちょこちょこちょこ税制改正できませんからね。そこで今回は、義務教育等については半分を地方交付税、半分を地方特例交付金にしまして、これがある程度たまったら、一兆円を超えるぐらいになったら私は税制改正をしてもらおう、つなぎで交付税と特例交付金でいこうと、こういうふうに思っておりまして、それはそういうことで財務省と話ができました。
  それから、道路については市町村道の細かい補助はもうやめてもらうと。その代わりこれは税源をもらうと。それから、これはまた別の観点なんですが、高速道路で採算の合わないものは直轄方式でやると。その場合に、全部国じゃなくて四分の一だけ地方に持ってくれと、これ府県ですけれどもね。だから、高速道路を直轄でやる場合の都道府県負担の四分の一と、市町村道の補助をやめたことに見合う財源を自動車重量税の配分の割合を、もう御承知のとおりだと思いますけれども、四分の一を三分の一にしまして、それで約一千億税源移譲をしてもらったわけでありまして、今回の国庫補助負担金の整理合理化、三千何百億できましたけれども、すべて財源的な手当てはできたと思っておりまして、これを今年の夏ぐらいまでに全体の三位一体のスキームを作ると。
  総理は三位一体が大好きですから、三位一体をやろうやろうと。是非やりたいと、こう思っておりますが、なかなかしかし各論になりますといろんな議論が出るので、十分よく協議して進めたいと思っております。
○高嶋良充君 その各論の部分もそうなんですけれども、諮問会議の議事録を読ませていただいていると、民間議員の方が、三位一体というのは三方一両損だと、こういう言い方をされていましたね。財務省も一両損せいと、総務省も一両損すべきだと、交付税で。そして、公共事業を抱えている各省庁も国庫補助負担金で一両損をすべきだと、こういう考え方なんですけれども、私は、そういう部分については三方一両損ではなしに、やっぱり地方の財政改革という観点から、その点はやっぱり税源移譲を軸にして考えていくべきだというふうにこれは申し上げておきます。これは質問ではございません。
  そこで、その議論をされている経済財政諮問会議のこの地方財政に対する議論と、それから先ほど言いました財政制度審議会や地方制度調査会、これは財務省と総務省の関係の機関ですけれども、こういういろんな政府の審議会あるいは調査会というのとどういうふうに調整をされようとしているのか、その辺がちょっと分からないんですよね。
  その辺については片山大臣は、先日、記者会見でもいろいろ問題点を指摘されているようですけれども、諮問会議と調査会等の在り方の問題についてどのようなお考えをお持ちですか。
○国務大臣(片山虎之助君) この経済財政諮問会議というのは特殊の機関なんですね。議長が総理なんですよ。それから、閣僚が四人だったか五人だったか入っていまして、民間の委員が日銀を入れて五人ですよね、日銀の総裁を入れて。
  そこで、本来の諮問機関というのは、例えば総理が自分の諮問機関で諮問をして、お願いをして意見を出してもらうと。財務大臣の場合なら財務大臣が財政制度審議会に諮問をして答えを出してもらう。しかし、この経済財政諮問会議はそういう機関じゃないんですね。経済運営、財政運営の基本的な軸を審議する、こういうことに法律上はなっておりますから、そういう言わば総括的な機関ではなかろうかと。ヘッドクオーターと言うと言い過ぎになるかもしれませんが、そういう役割ではないかと思うんですが。
  今、私もメンバーとしてずっとやってまいりまして、あれもこれもやるものですから、戦線が拡大してむしろエネルギーが分散するんですよね。だから、この前、経済財政諮問会議で今後の在り方について議論したときに、もっと基本的なところを絞ったらどうかと。それぞれの調査会があるので、いろんな諮問機関、それを超える基本的なことを少し時間を掛けてやったらどうかと。私は、例えば三位一体だとか、三位一体の改革だとか、それから年金や医療ですね。基本的な社会保障の給付と負担の問題だとか、あるいは金融を含むデフレ対策だとか、こういうことを中心でやったらどうかと、こういうことなんですが、今まではかなりいろんなことをやってきているんですよ。だから、そういう意味で、本年どうやるかの今議論をやっておりますから、今日も実は六時からありますけれども、そういうことの機能分担をすべきではなかろうかと。
  それで、税制なんかも余り細かいことを言うと、政府の税調と同じになっちゃうでしょう。それから、各党にも税調がありますし、そういう意味では基本的なこと、各調査会を超えること、そういうことをやるべきではなかろうかと、こう思っておりまして、今後ともそういうふうな主張をしてまいりたいと思っております。
○高嶋良充君 じゃ、市町村合併に絡んで地方交付税の問題についてお聞きをしますけれども、この新聞は十二月二十八日の読売の報道であります。市町村合併の促進を目的に、政府は小規模自治体への優遇措置廃止など地方交付税制度を見直す方向で検討に入ったと、こういう記事になっているんですけれども、この報道は事実でしょうか。
○副大臣(若松謙維君) 総務省におきましては、新聞報道の事実はございません。
  新聞報道によりますいわゆる段階補正の廃止ということでございますが、この段階補正は、いわゆる仕組みといたしまして小規模団体にあってはいわゆるスケールメリットの原理、これがキーでございまして、人口一人当たりの行政経費が当然、小規模団体は割高になると。こういうことから、一人当たりの経費の割増しを行うという趣旨で設けられたものでございまして、今その廃止は現実的でないということで考えておりません。
○高嶋良充君 ということは、市町村合併については以前から言っておられる自主的な合併推進だと、こういうことで軌道修正はされていないと、そういうふうに理解してよろしいですね。
○副大臣(若松謙維君) あくまでも市町村合併は自主的合併というスタンスは変えておりません。
○高嶋良充君 大臣に伺いますけれども、今、副大臣の方から軌道修正はしていない、あくまでも自主的合併だと、こういうことで言われました。
  ただ、最近、西尾私案であるとか、あるいは自民党の地方自治に関する検討プロジェクトチーム等々が合併特例法の期限が切れた後の対応について、非常に今はあめをなめさせるという状況なんですけれども、その後はむちでいくんだと、こういう考え方が非常に強くにじみ出てきているんですよね。
  それで、さきに申し上げました経済財政諮問会議でも、小規模町村の場合は仕事と責任を小さくして都道府県が肩代わりする、こういう考え方が述べられている部分もありますし、人口一万人以下の自治体は窓口サービスに限定をして地方交付税は縮小していくんだという、これは自民党のプロジェクトチームですけれども、こういう考え方も検討されていると、こういうことなんです。
  いずれにしても、合併特例法の期限後になお残っている小規模市町村について通常の市町村と異なる制度を適用するというのは、これは私から言わすと、合併に強制的に踏み切らせるための脅迫的なものではないかなという、とりわけ市町村長というよりも町村長の皆さん方はそういう意見をたくさん言っておられます。正に、強制的な圧力だというふうに受け止められている町長、村長の方々が多いんですけれども、その点について大臣の認識はいかがでしょうか。
○国務大臣(片山虎之助君) 自民党の地方行政調査会の中のプロジェクトチームが中間報告をしましたね。それから、西尾先生の方、あれは十一月一日に地方制度調査会の中で西尾私案というのを発表されまして、これは聞いてみますと、地方制度調査会の諸井会長や小委員長から試案を、試みの案を出してくれ、議論のたたき台にしたいと、こういうことですね。
  そこで、両方に共通しているのは、十七年の三月で市町村の合併が一段落した後、市町村の規模、能力にばらつきができると、こういうわけですね。何のために合併するかといったら、権限を移譲し税財源を移譲するための、より分権を進めるための受皿として我々は考えておりますから、そこで受皿がばらばらだと、なかなか権限や財源の移譲ができないので、十七年の四月以降は小規模で残るものについてはどうあるかということの方針を出したらどうかと。それで、小規模なものはできるだけのことはやってもらう、そしてできないことはもうできないんですから、これは府県が肩代わるか、隣の大きな市が肩代わるかと。だから、できるに応じた権限や税財源を与えたらどうかと。
  それで、西尾先生の案はもっと進んでおりまして、できれば合併をするか、内部団体にしたらどうかと、こういう案でございまして、一つの御意見だとは思いますけれども、これはあくまでもたたき台なので、西尾先生の案はこれから地方制度調査会の中で十分な議論が私は深まっていくんではなかろうかと、こう思っておりますし、自民党の方のPT、プロジェクトチームのやつは中間報告だそうですから、こっちの方はどうやるのかよく聞いておりませんが、恐らく最終報告の中に議論をしていくんではなかろうかと。
  それで、地方制度調査会では、町村会や町村議長会に異論があるようですから、町村会、町村議長会の意見も十分に聞くと、こう言っておりますから、まあ議論はいろいろあった方がいいですから、一つの意見しかないよりはもうたくさんの意見があって、一つの意見しかないと言ったらどこかの独裁国家みたいになりますから、言いませんけれども、国は。だから、そういう意味では、もう大いに百家争鳴でいろんな意見が出た中で、やっぱり今後の市町村の在り方、小規模町村の在り方についての私は意見集約をしていただければいいなと。
  私個人も、西尾先生の案や自民党PTの案には意見がありますけれども、大いにまずやっていただいたらどうだろうかと、こう思っております。
○高嶋良充君 もう少し積極的な大臣の答弁を聞けるかなと思ったんですが、ちょうど一月の二十八日、大臣が記者会見された記事が、これは日経の夕刊ですかね、その日の、に載っているんですけれども、報道ですからそのとおり言われたのかどうか知りません。それをお聞きしたいんですけれども、こういうふうに報道されているんですよね。二〇〇五年度から、これは二〇〇五年度というのは特例法が切れる以降のことですけれども、二〇〇五年度から法的措置を検討していると、優遇はしないが、合併の障害は除去していくんだと。この考え方の中身は何かというと、支援策の一部を継続する必要を大臣は認めたんだという、これは記者のコメントでしょうけれども、そういうふうになっているんですが、その真偽のほどはどうでしょうか。
○国務大臣(片山虎之助君) 十七年の三月まで合併特例法がありますから、四月からどうするんだというのはもう大変な関心事なんですね、関係の。マスメディアの皆さんも盛んに言われるので、優遇措置は、今のような物すごい優遇は十七年の三月まで、打ち切らせてもらうけれども、四月以降どうするかということについては方針を決めて、そして場合によってはその合併の障害になるようなことが残るのなら、障害除去のそういう法的な措置は検討してもいいと。やると言っていません、私。検討してもいいと、こういうことを言っているので、障害を除くということが支援といったら支援ですね、マイナスを除くという意味では。
  だから、そういうふうに私はそう記者が書いたんだろうと思いますけれども、優遇をするという意味じゃないんです。障害があれば、合併の邪魔になるようなものがあれば、法的に除いてやったらどうだろうかと。それは何があるか、これはいろんな議論がありますから、そこについてはこれから十分検討いたしたいし、場合によっては地方制度調査会その他の御意見も伺いたいと。いずれにせよ、十七年の四月以降の話でございます。
○高嶋良充君 時間が来ましたので、最後になりますが、いずれにしても今、大臣が言われた合併の障害を除去していく、検討してもよいと、こういうあれでした。是非、私は検討をしていただきたい。まず、そのことを多くの市町村長が期待しているといったらなんですけれども、関心を持っているというふうに思っております。それはあくまでもマイナスにならないという立場で、支援策の一部をやっぱり継続をしていくんだと、そういう方向性が大事だというふうに思いますから、これは是非大臣に御要望として申し上げておきたいというふうに思っております。
  いずれにしても、交付税の見直しは国庫補助負担金の縮小、廃止とか、あるいは税財源の移譲とやっぱりセットできちっと交付税の改革の論議をしていくと、そういう方向性を是非とも今後も続けていただきますことをお願いを申し上げまして、私の質問を終わります。
○山下栄一君 ただいまの質問に関連しまして私も一言質問をさせていただきたいと思いますけれども、地方財政改革にかかわる三位一体の話ですけれども、私、三位一体といっても、力点をちょっと、今のお話にもございましたように、強力に方針を出していかないと結局あいまいな結論になってしまうのではないかというふうに思っておるわけです。
  骨太の方針、昨年の六月のに書いてございます文章を見ましても、交付税にかかわるところはたくさん書いてありますけれども、税源移譲というポイントのところが非常にやはり弱い書き方になっております。国庫補助負担金につきましても、数兆円規模の削減と書いてありますけれども、今の進行状況を見ましたら三千数百億円という、これも大事な一歩前進ではあると思うんですけれども、この夏に向けての改革というのは非常に至難の業であるというふうに思っております。
  片山プラン、既に発表されておりますけれども、この一対一、税源の一対一ということをかなえるための体制のためには、私は総理のリーダーシップが不可欠だというふうに思いますけれども、それと同時に、片山大臣の迫力、更なる強化というか、これは非常に大事だというふうに思うわけです。
  特に、国庫補助負担金の問題につきましてもなかなか進まないと。特に、税源移譲についてはいま少し、道路にかかわる地方譲与税の分の譲与率引上げの話がありましたけれども、これも本格的な部分の地方税への強化というふうになっておらないというふうに思うわけで、特に税源移譲にかかわる部分の具体的な、はっきりとした改革のための、何が大事なのかと、体制なのか、内閣のリーダーシップの問題なのか、その辺のことを、決意も含めてお聞きかせ願いたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 三位一体の中で我々が一番ポイントは税源移譲なんですよ。税源移譲をやるために国庫補助負担金を整理合理化したい、地方交付税を見直してもいいと。こういうことが、税源移譲ですが、やっぱりここが一番大変なんですね。これは国税当局は死に物狂いですよね。もう長い間ずっとこういう税体系にしてきましたし、国の財政は御承知のとおり決して良くありませんから。
  ただ、この前、政府の税調の第一回目の総会がありまして、総理と財務大臣と私が出たんですが、総理は、是非国から地方への税源移譲をやってくれと、はっきりあいさつで、お役所が書いたやつよりずっとはっきりそういうことを言いましたよ。だから、政府税調でも本格的に取り上げると思いますね。
  それから、税制は、皆さん難しいように、各党に相当権威ある税制調査会がありまして、各党ごとに、そこでも十分な御議論をいただかなきゃいかぬものですから、その辺は政府・与党挙げて議論をして合意形成をしていくということでなければなかなか私は進まないなと。各論になると、例えば補助金をやめるというて、各省には一つの補助金で一課ありますから、もう大変ないざとなると抵抗になるんですよね。
  そういうことの中で、しかし閣議決定を二回もして、やるといって、夏までに工程表を作ってやるということを決めているんですから、是非いろんな調整や説得をしながらやってまいりたいと、こう思っておりまして、そういう意味では地方の方にもそれだけの自覚と覚悟を促さなきゃいかぬと思っているんです。
  補助金もらった方が楽ですし、交付税が一番いいんですよ、地方は、自分で税金取るより楽ですから。しかし、そこはやっぱり自分でちゃんと自前のお金を取っていくということを、もう補助金依存しない、交付税に頼らないと、こういう本当の自立する、そういう姿勢を是非お願いしたいと地方六団体にも私言っておりまして、一生懸命やりますので、どうか与野党超えての御支援をよろしくお願いいたします。
○山下栄一君 各論は本当に極めて難しいということはよく分かっておりますけれども、党の立場からもしっかり発言していきたいと思っております。
  以上です。
○八田ひろ子君 日本共産党の八田ひろ子でございます。
  私は、今議論にもありましたように、半ば強制的にむちを使って進められている市町村合併とともに、地方自治に対する乱暴な攻撃が加えられています。そういう問題について、短い時間ですが質問をしたいと思うんですけれども、それは、国の財政危機を背景とした地方交付税の財源保障機能の廃止を中心にするものでありまして、二月の二十五日には御案内のように町村自治確立総決起大会が開かれる予定で、その目的の第一は、町村の自治は存亡の危機にあるとされ、全国の自治体の危機感は並々ならぬものを感じます。
  そこで、この交付税制度に対する基本的な認識についてまず伺いたいと思います。
  現行の交付税制度が誕生して既に半世紀ですが、法改正は毎年のように行われてまいりました。しかし、基本的には交付税制度そのものが続いてきているわけです。この間、この交付税の目的と基本的性格は変わっていない、重要だ、こういうふうに私は思いますけれども、そのポイントは何か、簡潔にお示しください。
○政府参考人(林省吾君) お答えを申し上げます。
  地方交付税制度は、団体間の財源の不均衡を調整し、すべての団体が法令等で義務付けられた事務を始め標準的な行政サービス水準を維持できるよう必要な財源を保障することを目的とするものであるという考え方に立っております。
  また、交付税の性格でありますが、交付税は本来的に地方の権利のある財源でありまして、言わば国が地方に代わって徴収する地方税、すなわち地方共有の固有財源であるという性格を持っているものと私ども考えております。その意味では、使途が各地方団体の自主的な判断に任せられております点、国庫補助負担金とは基本的に性格を異にするものでございます。
  また、地方団体に交付される交付税の額は、法令の規定に基づきまして、合理的基準によって算定いたしましたあるべき一般財源所要額である基準財政需要額があるべき地方税収入である基準財政収入額を超える額を基礎として算定の上、決定することとされているものでございます。
○八田ひろ子君 つまり、交付税制度というのは、全国あまねくすべての地方団体がその財政力の強弱にかかわらず全国的見地から見て一定水準以上の行政を営み得るようにするためのもの、各地方団体ごとに財源保障を行う仕組み、財源保障機能と財政調整機能、さっき大臣もおっしゃいましたが、分かち難く一体として機能をしているというものだと承知しています。
  しかし、小泉内閣の失政による昨今のデフレ不況の中で国も地方も更なる財政危機が深まっていて、そういう中で地方交付税に対して制度の基本を否定するような意見が出されているわけです。
  先ほどからも議論されておりました十一月二十日の財政制度審議会の決議ですね、平成十五年度予算の編成等に関する決議、ここの中でも地方交付税について「地方の財政運営にモラルハザードをもたらしている」などと表現されているんですね。私、けしからぬと思うんですけれども、これは公の文書だけじゃありません。
  私、先日、テレビのバラエティー番組見ていたんです。そうしましたら地方交付税と市町村合併などの問題が取り上げられていました。つまり、今国民的に大きな関心の的だということでしょうね。総務大臣もごらんになったかもしれませんけれども、この中で、あたかも地方交付税が、地方交付税があるから無駄遣いだ、この無駄遣いの大本が地方交付税だと、こういうふうに取り上げられていたので、私は、短時間だったんですけれども、びっくりすると同時に、余りにひどいゆがめられ方に怒りさえも覚えたんです。
  大臣、ごらんになっていないようですけれども、そもそも交付税制度というのは、制度は立派だけれども実態としては無駄遣いをもたらす、そういうものなんですか。大臣、どうでしょう。
○国務大臣(片山虎之助君) それは、私、テレビ見ておりませんし、諮問会議ではそんな実態が分からない議論は余りなかったと思いますけれども、まあ精査してみにゃ分かりませんが、交付税制度はそういう無駄遣いする制度じゃないんです、これは必要な制度なんです。
  ただ、バブルのときに国税も増えて交付税も増えましたから、例えば箱物を造るのに起債を認めて、そのうちの一定割合は交付税で補てんしてやると。バブルのときですよ。そこで箱物が一杯できて、利用効率が悪くてランニングコストに悩んでいるような例が一杯あるんですよ。そういうことが、それは交付税が悪いんじゃないんですよ。そういう豪華けんらんたる箱物を造るのが本当は問題なんだけれども、それが交付税につながって交付税攻撃の一つになっているということは事実です。
  それからもう一つは、小規模な町村には交付税が比率的に物すごく行っているんですよ。一人当たりは都市よりは農山村の方がずっと多いですからね。そこで、税の十倍、二十倍の交付税が行って、それがいろんな箱物を造ったり何かやって、地方ですよ。それについて大都市側からいうと、何だと、我々の税金がそっちに流れて。公共事業と一緒なんですよ。そういうことで、公共事業悪玉論と同じように、都市のお金が地方にあるいは行く、交付税悪玉論というのが、私はそういう議論が確かにあったと思いますし、今もあるのかもしれませんが、それは交付税の性格について正確な理解ではないと思っております。
○八田ひろ子君 交付税の理解がきちんとしていないんですよね。ただ、今の大臣のおっしゃるような答弁をテレビで言うと、国民は、ああそうか、やっぱり無駄遣いかというふうに受け取られかねないんですよ。
  私は、これはさっき局長が丁寧に説明をしてくださったように、地方で税収の少ないところは必要なものを引いてその分が交付税で来て、それは教育のお金だとか福祉のお金だとか、そういうのに使われてくる。私は皆さんのところに、これ、交付税そのものではございませんけれども、総務省が一番、地方交付税って何か分かるものありますかと聞きましたら、こういうのがいいですというもの。(資料を示す)これ、国民が買うと八百円もするんですね。中を見たんですが、よく分からないんですけれども、その中の一枚として、地方がどういう仕事をしているのかというので、さっき局長がお答えいただいた中身、いろいろな、民生費、学校はどうだとかそういうのが書いてあるのを、総務委員の皆さんはよく御承知だと思いますけれども、こういうこともやはり皆さん分からないというのが現実にあるわけですよ。
  さっき言われた箱物が大きいというのは、結局今言われていることは、自民党の利権政治、箱物造ってそこで利益を吸い上げるとか、そういうのが今マスコミでは問題になっていますけれども、こういう問題が交付税ではないんだということをしっかり皆さんにお伝えするような、そういう総務省のPRが必要だと思うんです。
  私は、交付税そのものは全国すべての自治体がやっている、乳幼児の医療費無料制度なんかも交付税措置すべきだと何度も大臣とやり取りしていますけれども、そういうのはまだ入れていないというので、こういう改善の余地はありますけれども、交付税制度というのは地方の財政の重要な財源なんだと。住民生活に密着した地方財政と地方交付税の役割、重要性、その仕組み、これが本当に国民に理解されていないというのが私はテレビを見た率直な感想で、私、二、三の皆さんにも聞いてみましたけれども、総務省の。そうしたら奥さんが見ていて、あなたってあんな仕事していたのって言われたというんです。だから、いやいや違うんだよというので、私は本当にすごい誤解を及ぼしているんじゃないかなと思うんです。
  だから、大臣、国民に分かりやすいPR。これですと、それは局長がお答えいただいたことも中に書いてあるんですけれども、これ、交付税をやっている地方の自治体の職員向けのパンフレットなんですよ。だから、そういうのではなくてきちんとPRすべきだと、こういうふうに思いますが、大臣、どうでしょう。
○副大臣(若松謙維君) 実は私も、地元の支持者からホームページに今朝入りまして、この二十七日の「タックル」ですか、何か随分私も悪者になっているような印象をその方が持たれました。
  実際に今、地方交付税、十五年度は十八兆ということですが、これをもってももう地方は財政不足で、十五兆円足りないということで地方債十五兆円という計画があるわけですね。ですから、それほど今厳しい財政の中で地方は頑張っているということを私どもはしっかりとPRしなくちゃいけないという認識は十分に持っております。
  そういう観点から例年作成しております地方財政白書とか又はビジュアル版、こういった、さらに総務省のホームページ等を通じて広報しているところでございますが、今、委員の御指摘のとおりに更に国民に分かりやすくPRをして、先ほどのようないわゆる誤解を与えるようなやっぱり番組にならないようにこちらもしっかり努力してまいる所存でございます。
○八田ひろ子君 本当にそうなんですよね。合併のためにはポスター作ったりきれいなパンフレット配ったり五百万も配ったりして努力されているのに、こういう肝心なことに関しては本当に国民が分からないんですよ。
  今日は市町村合併の問題取り上げる時間がありませんけれども、大体、地方交付税を使って合併に追い立てるという、本来の機能を、交付税の、ゆがめるだとか強制は本当にやめるべきですし、地方交付税の財源保障機能を廃止した財政調整機能に限るなどという暴論は交付税制度の廃止とも言えるとんでもないものだと私は思いますし、地方交付税の財源保障機能の堅持を本当に強く求めたい。
  そういう意味でも、財源不足額の半分を地方に押し付ける今回の法案、交付税の税額確保について国の責任を放棄するということで私は本当に許されないというふうに思うんですが、もう一つ、今日私質問したいんですが、住基ネットの問題です。
  これは何度も私伺っているんですけれども、アクセスログの開示を求めてきましたが、国の機関でどのように本人の確認情報が使われたか。これは、検討の結果、大臣、どうなったんでしょうか。
○国務大臣(片山虎之助君) 前から住基ネットのアクセスログの開示の話があります。そこで、今四十七都道府県で構成しております住基ネット推進協議会で御検討願っておりまして、近々には御結論得るんではなかろうかと。お金掛かりますから、やっぱりこれは全地方団体の共同のネットワークですから、お金が掛かることについても御了承いただかなきゃなりませんので今御議論お願いしておりますし、私どもの方にある住基ネットの調査委員会、学識経験者の。そこでも今御検討いただいておりまして、近々には結論出したいと思っております。
○八田ひろ子君 地方にだけ経費の問題で責任を押し付けるんじゃなくて、財政措置も含めて、その上で、地方自治情報センターから国の機関、それを今やっていらっしゃるそうですけれども、その国の機関からそのまた先の利用状況、こういうのも分かるべきですけれども、そういう検討も含めてということでいいですか。
○国務大臣(片山虎之助君) 国の機関は自分で情報持っているんですよ、それを現在四情報がどうかという確認をするだけなんですよ。だから、その先のことは関係ない。その人が現にちゃんとここにはいて、生きておられてと、こういう本人確認を四情報でやるんです。国の機関は、年金を払うところは年金についての受給者の情報はみんな持っているわけですから。確認をするんですから。だから確認の照合をやるんですから。そういう情報を住基ネットから提供すると。法律に書いているとおりであります。
○八田ひろ子君 ある行政事務の個人情報と住基ネットの本人確認情報が合体した情報がどこに使われたかというのを、ここまで分かるアクセスログ、本人が要求したときですよ、どういうふうに使われたかという。
  それは、法にきちんとあるというのは分かっておりますけれども、法のとおりに使われていますよ、それ以外は使われていなかったというのが確認できる、そういうアクセスログというのが私は必要で、アクセスログで追跡が可能になったとしても個人情報保護は解決しているというふうには言えませんけれども、せめて自分の情報がどのように使われたか、自己情報コントロール権というのはそういうものですから、これは当然だと思うんです。
  だから、そういうところまで私はきちんとやるんだったらやるべきだと。だけれども、実際には、今、大臣はいつも万全だ万全だと言いますけれども、せんだっても岩代町の全町民の情報が流れて、そこで住基番号を全部変えるという事態が起きているわけですよね。だから、自己情報コントロール権の保障のための一部でもあるアクセスログの開示もなくて、そしてどんどんと利用拡大をする……
○委員長(山崎力君) 八田委員、そろそろ時間ですから、おまとめ願います。
○八田ひろ子君 はい。
  こういう電子政府、電子自治体構想の住基ネットは基になっているものですから、やっぱりそういうものも見直してきちんとやるべきだと。
  こういうことで、時間が来ましたので、今日の質問はまた次の質問にいたします。
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○委員長(山崎力君) この際、委員の異動について御報告いたします。
  本日、山内俊夫君が委員を辞任され、その補欠として近藤剛君が選任されました。

     ─────────────
○又市征治君 社民党の又市です。
  今日の議題である地方交付税法につきましては、本来国の責任で補てんすべき交付財源の不足分についてその半額を地方特例債の発行という形で自治体に押し付けるものでありますから、我が党としては反対であることをまず申し上げておきたいと思います。
  今日は、ちょっと公務員制度の問題について、触りの部分、質問したいと思います。
  まず、総務省にお尋ねをいたしますが、十一月二十一日のILO勧告を要約をしますと、一つは、政府の公務員制度改革大綱も現行の公務員制度もILO八十七号及び九十八号条約に違反をしている、第二に、したがって、日本政府は労働基本権制約の政策を見直して法改正を行うべきである、第三に、そのため、労働基本権付与を含む法改正について関係者と直ちに協議を実施するよう強く勧告する、第四に、その協議の進展状況と法案の写しの情報提供を求めるということになると思うんですが、まず、この点を確認したいと思います。
  あなた方の意見は別として、こういう趣旨でよろしいかどうか、簡単にお答えください。
○政府参考人(久山慎一君) お答え申し上げます。
  ILO結社の自由委員会の勧告におきましては、一、政府は、その表明した公務員の労働基本権に対する現行の制約を維持するとの考えを再考すべきである、二、委員会は、公務員制度改革の理念及び内容について、この課題についてのより広範な合意を得るため、また、法令を改正し、結社の自由の原則と調和させる見地から、すべての関係者と十分率直かつ有意義な協議が……
○又市征治君 全然質問を聞かないで。私の言っている趣旨で要約できますかと聞いているんですよ。それだけを答えてください。あなた、そんなことで読み上げぬでもいいんですよ。そうじゃないと議論できないよ、これ、時間がないのに。違いますかと聞いているんですよ。
○政府参考人(久山慎一君) 失礼しました。
  ちょっと取りまとめて申し上げますと、一が、公務員制度改革大綱におきましては労働基本権制約の考えの再考を求めておりますとともに、現行制度については六点がILO条約に違反するとされております。二つ目に、また、公務員制度改革におきましては関係者と十分率直かつ有意義な協議が行われますよう求めておりますとともに、公務員制度改革の進展状況等の報告と法案の提出を求められたところでございます。
  以上のように認識しております。
○又市征治君 委員長、ちょっとこれ、こんな格好で答弁だけ長々とやられたんじゃ、私、質問時間がなくなってしまうんですよ。御配慮いただきたいと思います。
  そこで、行革事務局に伺いますが、一月二十九日に、官房長官に対して三野党幹事長と連合会長らが、勧告を踏まえて公務員制度改革大綱を見直し、次期ILO理事会までに改革案を取りまとめること、その改革案取りまとめのため、労使協議の場を直ちに設けることを申し入れているわけですけれども、今日まで二か月余り、これに回答されていませんね。なぜなのかというのが、これが第一点。
  第二点に、ILOは制度改革の内容について、今ありましたけれども、関係者と全面的で率直かつ有意義な協議が直ちに実施されるよう強く勧告すると、こう言っているわけですね。そして、その進展について委員会に情報提供するように求めている。
  次のILO理事会、三月なわけですが、いつから一体協議を開始して情報提供するつもりなのか、お伺いします。
○政府参考人(堀江正弘君) ただいまおっしゃいましたように、十一月二十九日の申入れがあったわけでございますが、その際に官房長官の方から、職員団体とはよく話し合うことが重要であるという具合な発言があったと承知しております。
  そこで、私どもといたしましては、今後の公務員制度改革大綱に基づく改革の具体化の検討に当たりまして、従来もやってまいりましたけれども、職員団体と誠実に交渉、協議を行ってまいりたいという具合に考えておるわけでございます。
  回答がなかった、いつあるのかということでございますけれども、私どもの理解としましては、この文書が手交された際に官房長官の方から今申し上げましたような発言がございました。その後改めて文書で云々ということとは理解していないわけでございます。しかしながら、この発言の趣旨を重く受け止めまして、私どもとしては、誠実に交渉といいますか協議を続けて意思疎通を図っていきたいという具合に考えておるわけでございます。
  ただいまこの具体化に向けていろいろな作業をしておるわけでございますけれども、いろいろこれまでもやってまいりましたけれども、職員団体側にはそれでは不十分だというような言い分もございましょうけれども、私どもとしては、いろいろと知恵を出して意思疎通を図り、十分意義のある意見交換を進めてまいりたいと考えておるわけでございます。
○又市征治君 答弁になっていませんよ。
  なぜ二か月以上もほってあるのかと、こう聞いているし、いつから協議を開始するのかと、こう聞いているのに、誠意を持ってというのは、全然、そういうのは不誠意と言うんですよ。そんなの話にならぬじゃないですか。
  そこで大臣にお伺いをしたいと思うんですが、私は野党三党の共同調査団の一員として十二月にILOへ行ってまいりまして、私たちの会談で、全部を御報告申し上げるわけにまいりませんけれども、キャリエールという結社の自由部の専門官は、日本について四十年間辛抱してきた、公務員制度改革が予定されている今、日本の制度全体を国際基準に適合するよう新しくすべき時期だ、そう考えて勧告されたと、こう言いながら、また、日本の政府は基本権制約を変えないと回答してきたから、だから、その意図を再考すべきだ、つまり、基本権制約を今度の法制化で変えてくださいよと勧告したんですと、こうも言っているわけですね。だからこそ、中間報告にして今、日本の対応を待っているわけです。なのに、次のILO理事会は三月だと言っているのに、それは全くもうすっ飛ばそうと、今の回答はそんな格好にしか見えないわけですね。
  ILOの側には、全く誤解も──日本の実情だとか、また、今の政府の動きなどを正確に把握をしている。だから、そういう意味で、早くそのことを労使で話合いをしてくださいと、こう言っているわけですね。ところが、そうなっていない。
  したがって、詳しい問題はまた次回に譲りますけれども、七名の国会議員は一様に、どうもこの政府の今の見解あるいは考え方は今度の勧告を誤解なり曲解したものだと、こういう印象を非常に強く持って帰ってきました。ですから、ILOのミッションを招いて政府も国会もむしろ真意を聞くべきではないかと、こう思って帰ってきたところです。
  そこで大臣に伺うわけですけれども、少なくとも勧告をよく分析をして、そして公務員関係労働組合の皆さんと協議をし、その中で納得を得るまでやはりしっかりと話し合って、その間は大綱そのままの立法化はすべきではないと、こんなふうに思うんですが、これは当たり前のことだと思うんですが、この点について大臣の御見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) そのILOも、人が替わったんですかね、今までは、まあまあまあそうですなというやつを、かなり態度を変えてきたり、やや誤解もあるんですね。公務員制度改革大綱は中身これからですからね。
  そこで、そういう意味での仮に理解の浅いところや誤解があるなら是非解かにゃいかぬというので、昨日からだったかな、私どもの方の担当官をやりまして、今、ジュネーブでいろいろやっておりますので、いずれ帰りますから、近々に、帰ったらよく状況を聞いて、どういう対応をするか考えたいと思いますけれども、今、ILOからミッションをお招きするような段階では私はないと思っておりまして、それから、言い分は当方も十分あるんですよ。
  それから、私は、組合の代表と、公務員制度改革、内閣府が話し合ってくれるように石原大臣にもよく言っているし、堀江さんにも言っていまして、話していますと言うんですが、こっちが思っているほど話していないのかもしれませんから、だから、これはもう一遍、再度しっかりとやっぱり関係者はお互いのコミュニケーションをやった方がいいですよ。
  そういうことは私の方からも強く申し上げますので、このILOが、中間報告ですけれども、できるだけ日本の事情、日本の今までの考え方についての御理解をいただくように努力してまいりたいと思っております。
○又市征治君 今日は時間がありませんから、これ以上──今、大臣のおっしゃった問題も私どもはILOへ行きまして中身を全部聞いてまいりましたから、かなり食い違う。だから、そういう意味で、単に政府がだれか調査官を送って何か聞きますよと。本当は、日本には、ここに代表部あるわけですから、その人たちが果たせるのに、なおかつまた今、調査官を送らにゃいかぬという、ここに問題があるわけですね。
  だから、そんなことを我々は感じてきたということを申し上げているので、そういう意味で、これは後日に譲りますけれども、是非委員長にもお願いしたいと思いますが、公務員制度改革とILOの勧告の問題、それこそ半世紀ぶりの公務員制度改革ですから、この点は国会としても大変責任があるわけですし、この委員会でも集中審議、こんなことの取扱いも是非お願いをしたいと思いますので、後日また協議をいただきたいと思います。
  以上申し上げて、私は終わりたいと思います。
○委員長(山崎力君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
  これより討論に入ります。
  御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。

○宮本岳志君 私は、日本共産党を代表して、議題となっております地方交付税法等の一部を改正する法律案に対する反対の討論を行うものです。
  本法案は、不況の深刻化による二・五兆円を超える国税の税収不足が出ることに伴い、地方交付税の財源にも欠損が生ずることに対処しようとするものであります。この巨額の税収不足は、不況の一層の深刻化によるものであり、小泉構造改革なるものの覆い難い破綻を示すものにほかなりません。
  現在審議されている補正予算案のような、相も変わらぬ従来型公共事業の積み増しではなく、国民の暮らしと営業を最優先として国民の消費を温めることによってこそ景気の回復と財政の再建が可能となるのであり、この方向への政治の転換がもはや一刻の猶予もならない課題となっていると言わなくてはなりません。
  本法案による交付税財源の補てんの手法は、当初の地方財政対策の際の国、地方折半ルールに準拠したものであり、地財対策同様に認められません。
  反対理由の第一は、この国、地方折半ルールが交付税額確保についての国の責任を放棄し、不足額の半分の補てんを地方に押し付けるものだからです。地方交付税法第七条に明記されているとおり、地財計画の策定は内閣の責任であり、交付税総額の一割以上の財源不足が続くことが見込まれる場合には交付税率の引上げ等によって財源不足を解消することとなっているのです。それを怠ったまま財源不足の半分を地方に転嫁することを認めることはできません。
  反対理由の第二は、臨時財政対策債の元利償還金が全額交付税で措置されるといっても、その拡大が将来の地方交付税を言わば先食いすることになるからであります。これでは、自治体が受け取る交付税の使途が債務の償還資金に限定されるという特定財源化とも言うべき事態をもたらすことになります。地方財政の硬直化を一層深刻にするこのような措置を看過することはできません。
  以上、反対理由を申し述べました。
  このような交付税法改正法案は、不況の打開に何ら役立たない本年度補正予算案とともに廃案とすべきであることを述べて、討論を終わります。
○又市征治君 私は、社会民主党・護憲連合を代表して、地方交付税法改正案に反対の討論を行います。
  この法案は、今回の補正予算案に際して、本来国の責任で補てんすべき交付税財源の不足分についてその半額を地方特例債の発行という形で自治体に押し付けるものであり、我が党は従来から反対してきたところです。
  政府の言い分は、特例債の元利償還は全額交付税の需要額として算入するからと言うのですが、これは実質的に将来の交付税交付金の先食い削減であり、自治体の共有財源を政府が勝手に取り崩すもので、地方財源の保障という交付税の本旨に反することに変わりありません。
  あわせて、この補正予算における地方自治関係の歳出についても一言申し上げます。
  ここでは、あろうことか、セーフティーネット充実対策の名の下に合併推進補助金の積み増し二十五億円が計上されています。かねてから総務大臣らが公言されているように、平成の大合併計画では、三千余の自治体数を一千にまで減らし、これにより職員人件費を中心に五兆円近い削減、ひいては国が責任を負うべき交付税需要額の削減をさせようとしています。これが思惑どおりいくかどうかは別として、この合併が住民から役場を遠ざけ、身近な行政サービスを低下させ、地域の経済社会を一層縮小する結果になることは明らかです。この追加二十五億円は、セーフティーネットの充実どころかむしろその崩壊に導くものです。
  交付税法改正案と併せてこの補正予算案に反対であることを明らかにして、討論を終わります。
○委員長(山崎力君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
  これより採決に入ります。
  地方交付税法等の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。

    〔賛成者挙手〕
○委員長(山崎力君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
  なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山崎力君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
  本日はこれにて散会いたします。

    午後四時五十六分散会