運営「地方交付税法改正案の審議・採決ほか

(平成15年3月25日参議院総務委員会会議録より抜粋)


(前略)
○委員長(山崎力君) ただいまから総務委員会を開会いたします。
  まず、政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
  地方交付税法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に内閣府大臣官房審議官河野栄君、総務大臣官房総括審議官伊藤祐一郎君、総務省自治行政局公務員部長森清君、総務省自治財政局長林省吾君、総務省自治税務局長板倉敏和君、財務大臣官房審議官石井道遠君及び財務省主計局次長勝栄二郎君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山崎力君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
     ─────────────
○委員長(山崎力君) 次に、地方交付税法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
  本案の趣旨説明は去る二十日に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
  質疑のある方は順次御発言願います。

○森元恒雄君 自民党の森元でございます。
  数点にわたりましてお聞きしたいと思います。
  まず第一点は、今の地方財政の現状でございますけれども、歳入歳出規模八十六兆円に対しまして、通常ベースでも十三兆円余りの財源不足が生じておりますし、加えてそこに減税分を足しますと十七兆円規模の財源不足という状態でございます。しかも、これは八年間、過去こういう状態が常に継続して続いておるわけでございますが、一種異常な事態と言ってもいいんじゃないかなと私は思います。
  こういう状況に対して、交付税法は御承知のとおり、六条の三第二項で、こういう、引き続いて歳入歳出に乖離がある場合には制度改正を行うべきだという規定があるわけでございます。恐らく、政府の方はいろんな臨時措置が制度改正に当たるという御見解だとは思いますが、しかしこの法律の、交付税法の趣旨は、やっぱりそういうことじゃなくて、抜本的な税率改正も含めて、交付税率の改正も含めて実施すべきだと、こういうふうに規定しておるわけでございますので、本格的にやっぱりこの事態をどう対処するのかということを明確にするのが本来ではないかなというふうに思うわけでございます。
  このことに対して、大臣の御所見をまずお聞きしたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 森元委員言われるように、この地方財政の一連の何年間かにわたる通常収支の財源不足額というのは大変大きい、異常ですよ、言われるとおりです。ただ、国も異常なんですね。とにかく三十六兆も国債を出して、三十兆は赤字国債というんですからね。そういう中で、我々は地方税率は上げたいけれども、それは、それじゃそれは簡単にいくかというとなかなかそうはいかない。
  こういうことの中で、平成十三年度の地方財政対策で当時の宮澤大蔵大臣と話しまして、今の三か年だけですけれども、三か年にわたっては資金運用部からの借入れをやめて折半ルールで、半分は国の責任で調達してもらって交付税特会に入れてもらう。半分はもう赤字地方債を出しましょうと、こういうことにいたしたわけでありまして、いずれ景気が落ち着くというような状況になれば、やっぱり国、地方を通じての抜本的な財政見直しということは必要でございまして、今三位一体の改革というのはそういうことを言っているわけで、税源の移譲、交付税、国庫支出金併せて、あるべき国と地方の関係を念頭に置きながらそういう改革をやろうと、こういうことでございますので、やっぱり交付税法の六条の三の第二項ですか、あれに書いている交付税率の変更等行財政制度の改革と、こう書いていますよね。そのうちの行財政制度の改革だと我々は理解せざるを得ないので、本当の行財政制度の改革ではないではないかと、こういう御見解もあろうと思いますけれども、それからもろもろの事情を勘案して御理解を賜りたいと思います。
○森元恒雄君 今お話しのように、国の方も非常に大変な状態であるということは重々承知をしておりますが、やはり地方団体の関係者の方々、いろいろお話を聞きますと、やっぱり先行きに対する心配が非常に強く出ております。そのことが現在の市町村合併へのいろんな動きにも若干反映しているような気が私はしておりますし、あるいはまた各団体の財政運営そのものに対しても影響しているんじゃないかなというふうに思うわけです。
  そういう意味では、やっぱり今すぐに抜本改正するのは大臣のおっしゃるように難しい点は理解しますけれども、そうであればやっぱりこの際中長期的な地方財政の見通しというものをしっかりと作成していただいて、そしてまたそれが一つのケースだけではいろんな前提条件があるでしょうから、難しければ、幅のある見通しというものを出していただいて、こういうレンジの中で動きますよというような一つの指針というものを国としてやっぱり示す必要があるんではないかと、こんなふうに思っております。その点は是非、別途検討いただければなというふうに思います。
  それで、当面の地方団体の財政運営に対して、影響の点で一点申し上げたいのは、交付税特会が従来資金運用部から借り入れておったわけでございますが、そういうのはある意味では隠れ借金、隠れ国債だという批判もあって、そういう方式を改めたということは私は財政の本来の在り方から見て健全な方向だとは思いますが、他方、そういうことをしたことによって地方団体が直接借金をし、後年度、交付税でそれを措置すると、こういうふうになっているわけですけれども、そうしますと、そうでなくても地方の借金がだんだん累積している中に更にその地方債依存というのが強くなって、勢いそのことが地方団体の財政運営を消極化させて、景気の下支えの役割を本来果たすべき地方団体として、十分にその役割が果たせていない面があるんじゃないか。
  あるいはまた、せっかく地方財政計画で建設事業費を計上したにもかかわらず、それが十分に消化されない、実施されないという面が出てきているんじゃないかというふうに思うんですけれども、こういう点についてどうお考えか、御見解をお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(林省吾君) 交付税特会の借入制度につきましては、お話の中にもございましたように、十三年度の地方財政対策の時点におきまして三か年の制度改正を行わせていただいております。その趣旨については御承知のところでございますが、国が同額を一般会計から交付税特別会計に繰り入れるということとセットになっているものでありますし、これによりまして国の責任も従前より明確化されることになりました。反面、地方団体におきましては、借入依存の実態が議会や住民に明らかになることによりまして、経費支出の効率化、重点化の必要性についての理解を深め、地方財政の健全化に向けた取組を促す効果が期待されるところでありまして、この点については御理解を是非いただきたいと思うわけであります。
  これによりまして、確かに交付税自身の総額は減ることになったわけでありますけれども、私どもは、地方財政の健全化に努めつつ、地方団体の財政運営に支障が生ずることがないよう、必要な地方一般財源を総体として確保するという基本的な考え方に立ちまして、地方交付税と併せて臨時財政対策債の総額を加えたベースでは前年度を上回る額を確保していることにつきましても御理解をいただきたいと思うわけであります。
  その結果、確かに形の上で借入金が増加することになりまして、地方団体は従前以上に財政運営に意を用いなければならないことになったわけでありまして、中には、一部の地方団体におきましては、こういうような事情を反映いたしまして、地方単独事業等につきまして抑制的な対応をされている団体も見られるところであります。
  しかしながら、私どもといたしましては、御指摘をいただきましたように、現下の我が国の経済情勢等にかんがみますと、地域の活性化は最重要課題であると認識いたしておりますので、各地方団体に対しましては、財政の健全化に留意しつつも、それぞれの地域経済の状況にかんがみまして、必要な事業につきましては積極的に取り組んでいただきたい、そして住民福祉の向上に努めるよう財政運営に工夫をしていただきたいということを重ねて要請をいたしているところでございます。
○森元恒雄君 是非、そういう意味でも、交付税地方財政措置については将来心配がないと。臨時財政特例債の手当てについても万全を期す形になっているんだから、安心してというのは変ですけれども、余り心配し過ぎないで財政運営に当たってもらいたいというふうな方向で是非地方団体を指導といいますか、話をしてもらいたいなと、これ要望しておきたいと思います。
  次に、財務省の方にお聞きしたいと思いますが、財政審議会の答申の中にはこの交付税について、今二つの交付税は機能を持っておるわけでございますが、財源保障機能といわゆる財政調整機能と二つありますけれども、財政審の答申はこの交付税から財源保障機能をやめてしまうべきではないかと、こういう案を出しておりますが、その意図するところは何なのかということについてお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(勝栄二郎君) 昨年十一月の財政制度審議会の財政制度分科会の建議におきまして、地方の財政運営にモラルハザードをもたらしている地方交付税の財源保障機能を廃止し、地方公共団体間の税源の偏在を調整する制度に近付けていくことにより、地方財政における受益と負担の関係を明確化していく必要があるとされております。また、同建議では、財政格差の是正につきましては、住民一人当たりの税収を基準としての調整、地方団体間で行う調整、国の関与の在り方等についての検討が必要であるとされております。
  また、そのときの財政審におきましていろんな議論がありまして、その中では、財源保障機能を廃止した後の交付税の姿としまして、例えば住民一人当たりの税収を均等化する仕組みとすること、また、その際には国から地方への財源を交付するのではなく、地方団体間で財源のやりくりをする仕組みとすることが考えられるとの議論がありました。
  いずれにしましても、基本方針二〇〇二年にありますように、地方公共団体間の財政力格差を是正する機能はなお必要であり、これをどの程度、どのように行うかについて議論していく必要があると考えております。
○森元恒雄君 私は、もしその地方団体の事務事業、いわゆる仕事の内容が全く地方団体の自主性、自立性で自己決定できる、こういう仕組みになっておるとすればこの財源保障機能云々ということも分からないわけでないんですけれども、しかし、現実の今の日本の地方制度を見ますと、地方団体のやっておる仕事の大半はいわゆる法律上義務付けられておる事業であったり、あるいは国庫補助負担金で裏負担を必然的に必要とすると、そういうものがかなりの部分、大半を占めておるわけでございます。地方が自主的に任意に判断できるという部分が極めて限られているわけですね。
  そういう状況であるにもかかわらず、その財源保障しないということになりますと、地方団体としては法律で決められた仕事あるいは補助裏、そういうものについて負担し切れない、こういう事態になると思うんですけれども、そういう点については財務省としてはどうお考えでございましょうか。
○政府参考人(勝栄二郎君) お答えいたします。
  お尋ねは、地方の事務の大半につきまして国の関与がある限り国が財源保障をすべきではないかということかと存じます。
  それで、この点につきましては、昨年十一月に塩川財務大臣が経済財政諮問会議に考えを取りまとめまして資料を提出していますけれども、それによりますと、現行の地方交付税につきましては、国の関与のない地方単独事業も含めた地方の収支じりを補てんするものであり、地方が負担感なく行政サービスを拡大できる仕組みとなっております。
  また、国の関与につきましては、個々の事務事業によってその程度が様々であり、国が基準等を定めた事務事業すべてについて財源保障すべきであるとはならないと考えております。例えば、その国庫補助負担金による事業であっても、社会保障関係のように義務的なもの、奨励的補助金や公共事業の場合のようにその程度はいろいろ様々だと思っております。
  いずれにしましても、地方にできることは地方にゆだねるとの考え方の下、国が地方行政に対する関与を縮小し、地方の権限と責任を一層拡大することは重要と考えておりまして、昨年六月に閣議決定されました基本方針二〇〇二においてもこのことが確認されております。
○森元恒雄君 地方行財政の仕組みの改革の方向については私もおっしゃるとおりだと思うんですよね。
  しかし、そうであれば、仮にそうであったとしても、その財源保障機能を廃止するというのは、これはいささか行き過ぎじゃないでしょうか。要するに、できるだけ地方の自主性、自由度を高めていくという方向で交付税制度の在り方を議論するという程度でこの建議、答申がなされておるならあながち分からないでもないですけれども、これはちょっといささか廃止というのは余りにも極端でありますし、実態にそぐわないんじゃないか。
  また、この答申、建議の中で触れております欧米諸国にもこのような財源保障機能はないと、地方に対する財源保障機能はないということで資料が付いていますけれども、これを見ましても、単にその税と最終的な歳出の関係しか資料がありませんが、これは各欧米の、じゃ、諸国で地方団体がどういう役割を果たしているのか、どういう仕事をしているのか、そこの中身の分析抜きにして、単にその税の偏在だけで調整しているかしていないかというような議論をするのはいささか乱暴じゃないかなと、こんな気がするわけでございます。
  そういう感じがいたしますが、もう一点お聞きしたいのは、じゃ、その財源保障機能を交付税からなくした場合に、財務省としては交付税の配分というのはどういうふうにすべきだ、することになると考えておられるのか。確認的にこれはお聞きしておきたいと思います。
○政府参考人(勝栄二郎君) この点につきまして、先ほど申し上げました十一月の塩川大臣の提出資料におきまして、財源保障機能を廃止、縮減しても、財政調整機能は引き続き必要であり、今後、調整後の水準をどの程度とするのか、また調整をどのような手法で行うのか、検討を行うこととしております。
  また、財政調整の具体例としまして、例えばドイツにおける一人当たり税収を均等化するという例も挙げております。さらに、財政調整の手法としまして、国から地方への財源交付のほか、地方団体間での富裕団体からの財源移転が考えられますということもお示ししているところでございます。
○森元恒雄君 今の御説明では私の頭ではなかなか具体的にどう計算するのかイメージがわいてきませんけれども、これはまた今すぐの話ではいずれにしてもありませんから、引き続き議論をさせていただくことにしたいと思います。
  次に、大臣のおっしゃっておられます三位一体の改革についてお聞きしたいと思います。
  片山試案というのを出されました。さすがに地方行財政に精通しておられる大臣ならではの案だなと感心をいたしております。もう是非地方団体の期待も大きいわけでございますので、実現を図っていただきたいというふうに思いますが、そのためには乗り越えないといけない山が幾つかあるんじゃないかというふうに思います。
  その点をお聞きしたいと思いますが、まず一つ、何といいますか、心配するのは、三位一体で改革するということは一見非常に地方財政の自主性を高めるという意味で望ましい方向であるわけでございますけれども、しかし、その改革の仕方によっては形が変わっただけで実態が余り変わらないということにもなりかねないんじゃないか。特に、国庫補助負担金を廃止、整理縮小して、その事務はしかし引き続き地方団体がやらざるを得ない、しかもその事務のやり方についてはやっぱり法律あるいは政令等でいろんな制約といいますか枠組みが設定されている、自由度が極めて少ないというようなことになりますと、結局、国庫補助負担金が交付税あるいは税という財源の種類は変わりましたけれども、地方の財政運営の自主性と地方財政自治権という観点から見た場合にはほとんど変化がないと。
  そうしますと、地方団体も今は三位一体、大いにやってくれと言っていますけれども、実際でき上がったら、何だ、こんなことだったのかということにもなりかねないんじゃないかと。
  そこら辺について、大臣のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) その前に、今の財源、財源保障と財政調整のうち、交付税が持つ、これ、財源保障をやめろという議論が財政審にありますよね。これは一つも物が分かっていない人の議論なんですよ。
  今の交付税というのは一体なんですよ、財源保障と財政調整が。これだけの仕事をやらにゃいかぬと。税がこれだけしか取れないと。これ、たくさん取れるところと少ないところ、いろいろある。その差額を埋めているのが交付税なんで、これ、全部が財源保障なんです。それで、税が少ないところにはたくさん交付税が行っているんで、それが財政調整なんです。税が多いところには少なく行っているんで、多い少ないが財政調整なんです。これは一体なんですよ。
  だから、仮に財源保障機能をできるだけ少なくするというなら、税源移譲してもらわないと。今の税源移譲を四、六にしてもらえば、今六、四ですよ、四、六にしてもらえば、その財政調整で多いところ、少ないところの調整はできますよ。
  そうじゃないんですよ。基本的には、税源移譲が不十分だから財源保障と財政調整が一体になっているんですよ。まあ、財政審というのは財務省のダミーみたいなものだから。それで、こっちが誘導しているんだからああいうことを言うんで、これは大した、事が分かっている人の議論じゃないんです。だから、そういう議論をしたから、私、経済財政諮問会議でぼろくそに言ったんですよ、塩川さんを含めて。塩川さんも半分ぐらいしか分かっていないんです。
  それはさておきまして、今の話ですけれども、なるほど、それが財源が振り替わっただけじゃないかと、こういうことなんだけれども、振り替えただけじゃ意味ないんですよ。だから、国の関与を縮小するんですよ。だから、今度の義務教育でも二千二百億ほど一般財源化しましたけれども、学級編制や教職員配置には、これは都道府県の意思を認めることを約束して、法律改正や、政令や何かの改正をやるんですよ。それから、十六年度から国の給与に都道府県の先生方の給与は準拠していなくてもいいということも書くんです。国の方が独立行政法人になるから、特に大学や何かは、高校もそうですけれども。
  それともう一つは、仮に、森元さんが言うように、一つも国の関与が縮小せずに財源が振り替わっただけにしても、補助金をもらうために国の役所に日参をして、いろんな書類を山のように出して、検査を受けて、この手間がなくなるというのは物すごい楽ですよ。わずかな補助金もらうために、こんなに持っていって、そして偉そうに言われて、時にはお土産を持っていって、検査を受けて、もうそういうことも全部やめたら本当に楽なんですよ。
  国の補助金一つのために一課あるんだから、やめたらその課がなくなるんです。もう行政改革になると。私、言っているんです、経済財政諮問会議でもどこでも。ここだけで言っているわけじゃありませんよ。それから、塩川さんなんか面と向かって言ってあるから。それはもうよく御理解賜りたいと思います。
○森元恒雄君 そういう三位一体で改革をしていく際に、国庫補助金、負担金、あるいは廃止する場合に、私は、順序としては、今回やります義務教もさることながら、やっぱりそれは負担金ですから、それよりもやっぱり奨励的なものをまずやるべきじゃないかと。
  そういう意味で、今度、市町村道に対する補助金を原則廃止するということは大きなこちらの方は一歩前進だというふうに評価しますが、道路にも、ほかにもいろんな補助金、交付金があります。道路の中では、むしろこの道路整備臨時交付金、こちらの方こそ手を付けるべきじゃないかなというように思うわけですけれども、これが来年度具体的なテーマにならなかったというのはどういう理由があるんだろうかなというふうに思いますし、また、今後どうされるのかというようなお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(林省吾君) お尋ねの臨時、道路整備臨時交付金でありますが、この制度は、御案内のように、個々の箇所ごとに支出をいたします国庫補助負担事業とは異なっておりまして、地方の生活道路の整備促進のために複数の地方単独事業に対して包括的な財源を交付すると、こういう趣旨のものでございます。
  現在、私ども、国の関与を縮減し地方の権限と責任を拡大する観点から、国庫補助負担事業の廃止、縮減を検討いたしているわけでありますが、こういう観点から考えますと、先ほどお話にもございましたように、今回の芽出しの中に出ておりますが、市町村道に対する国庫補助負担金を原則廃止する、そして地方単独事業にゆだねる、そしてこれに必要な地方財源を移譲すると、こういう形が私どもとしても望ましいものと考えているところであります。
  この地方道路整備臨時交付金でありますが、これにつきましては、実は平成十一年の三月に閣議決定をされております第二次地方分権推進計画におきましても、国が箇所付けをしないことを基本として運用の改善を図るべきであると、こういう指摘がされておりますし、さらに、昨年十月に地方分権改革推進会議から出されました意見の中におきましても、運用の実態把握に努めるとともに、その結果に基づいて所要の改善に努める必要があると、こういう指摘がなされているところであります。
  今後、これらの考え方を踏まえまして、所管省庁におきまして運用改善を図っていただきたいと考えておりますが、地方公共団体のより自主的な運用が可能となりますよう、その在り方については引き続き検討することが必要であると考えておりまして、関係省庁に対しまして所要の検討を要請してまいりたいと考えているところでございます。
○森元恒雄君 今の点も含めまして道路財源について、これはお願いしておきたいと思いますが、昨年来、国の方の道路財源についてはオーバーフロー分を一般財源化するというような話が出てきておるわけでございますが、地方の道路財源は道路整備費の約三割ぐらいしかそういう特定財源が充たっていない、残りは一般財源、地方の一般財源で道路整備をやっているという実情があるわけですね。
  そういう中で、私は、地方から見ていれば、一般財源化の余地なんか全然ないわけで、そういう余裕があるならまず地方に回してくれというのが議論だと思うんですね、本来の。ですから、是非、道路財源の充実については、今の交付金も含めまして、更に御努力をいただきたいと思います。
  次に、六月中にその先ほどの三位一体の改革について政府としての具体案をまとめるというふうにかねがね伺っておるわけでございますが、昨年暮れの予算編成の過程でもなかなか税源移譲まで一歩踏み込んで具体的にできなかった。一つの政府は芽出しと言っていますが、私は種まきぐらいかなというように思うんですけれども、その程度の形でしか一歩踏み込めなかったという状況でございます。
  わずか半年でそれがなかなか大きく変わるとも思えないんですけれども、六月までにそういう明確な方針が打ち出されるのかどうか、大臣に御所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) それは、芽出しは、あれは本当に大したことはないという意見もあるんですよ。しかし、それだけ抵抗が強いんですよ。だから、それが半年で変わるかというとなかなか変わらないでしょうね。
  しかし、これは政府としてはもう方向を決めたんですから、これは総理にも頑張っていただかなきゃいけませんし、各大臣にもリーダーシップを発揮していただかなきゃいけませんし、当面の関係者というか、当事者である私や塩川さんや官房長官、特に頑張らなきゃいかぬと、こういうふうに思っておりますけれども、なかなかそれは抵抗強いと思いますよ。
  しかし、そういうことの中で、とにかく合意できることは合意して前に進めていくというのが姿勢ですから、それは与野党を超えた国会の先生方の応援を受けながら全力を尽くしてまいりたいと思います。
○森元恒雄君 この三位一体の改革を進めるためには、各省庁の協力も得られないとなかなか前に行かないわけでございますが、わけても、財務省がどうこれに取り組むかということが非常に私は事の成否を左右していると思うんですね。
  まずお聞きしたいのは、国の方も財政が、先ほどから議論がありますように、大変な状態だという中で、財源、税源を国から地方に移譲するような余裕はないというのが財務省のお考えだというふうに伺っていますが、果たしてそういう御説の中で六月までに具体策を財務省としても出す決意があるのか、その点をお聞きしたいと思います。
○政府参考人(石井道遠君) 三位一体の改革につきましては、現在、総務省等、関係の機関、省庁とも調整を図りながら、経済財政諮問会議等における御議論も踏まえまして、私どもとしても六月の取りまとめに向けて作業を進めていきたいというふうに考えております。
  そこで、この三位一体の検討に当たって、私どもといたしましては、これは塩川財務大臣も再三国会で申し上げていることでございますけれども、まず国と地方の在り方につきましてその役割分担を明確にするということ、それから市町村合併による受皿の整備等を進めていただくということがまずは重要であろうと考えております。
  その上で、その財源の問題につきましてでございますけれども、その検討の基本的な視点といたしましては、地方における受益と負担の関係を明確にする、あるいは地方が自助努力、自己責任でより効率的な財政運営を行えるという観点から検討を進めるべきものであろうというふうに考えております。
  なお、税源移譲を含みます税財源の、税源配分の具体的な検討を行う際には、今、先生も御指摘がございましたとおり、国と地方それぞれの財政事情というものについて十分留意するということは当然のことであろうと考えております。
  申し上げるまでもなく、国の財政というものは非常に厳しい状況にございます。「改革と展望」の期間内にプライマリーバランスが、内閣府の試算等を見ましても、黒字化しないという姿が示されておりましたり、また十五年度予算におきましても、全体の歳出の半分ぐらいしか税収で賄えないという厳しい状況がございます。
  したがいまして、この検討に当たりましては、十分にこのような財政事情というものは当然考慮に入れた検討を進めるべきものと思っておりますけれども、いずれにいたしましても、六月を目途に改革案を取りまとめるべく努力をいたしたいというふうに思っております。
○森元恒雄君 私が心配するのは、今のようなお話になりますと、それでは、やっぱり国の財政がプライマリーバランスで少なくとも均衡するまでは、そういう税源移譲には手を付けられませんよと言っているのに等しいように聞こえてくるんですね。そうしますと、六月までに努力すると言っても、努力はしましたけれどもなかなか答えが出せませんでしたと、こういうことになるんじゃないかと思いますが、絶対そういうことにはさせないと、なるほどと我々が納得できるような案を出していただく、そういうつもりで作業をしていただくのかどうか、もう一度そこを確認させていただきたい。
○政府参考人(石井道遠君) この三位一体の検討に当たっては、私どもとしても留意すべき事項、これは、今申し上げました国の財政事情ももちろん一つございますが、そのほかにも様々な問題、例えば国債の償還を先々どうやっていくのかとか、あるいは地方における税源の偏在の問題をどう考えていくのかと、いろいろ検討すべき項目は多々ございます。そういう中で、それぞれ関係省庁と御意見をよく調整しながら、できる限りのものを六月に向けてまとめていきたいという気持ちでやっておるところでございます。
○国務大臣(片山虎之助君) 我々が言っているのは、国が国税で取ったものを補助金で地方に出しているんですよ。だから、補助金が、今十三兆も十四兆も出しているから、そのうちの一部やめたらいいんですよ。それを税源に振り替えろと言っているんですから、国の財政にとっては中立ですよ。そうでしょう。国税で取ったものを地方に補助金で渡しているんだから。この補助金をやめろと。それを、取っているこの国税の、補助金見合いの国税を地方税に振り替えろと言っているんだから。国債がどうだとかごじゃごじゃ言っていますけれども、何の関係もない、こんなことは。
  それから、すぐ国と地方の役割分担と言うんだけれども、地方にできることは地方にやらせるというのが小泉さんが何度も言っているじゃない、しょっちゅう言っている。だから、できることは全部やらせるんですよ。そういうことが基本的な理念で、役割分担はもう一遍も二遍もやっているんですよ、地方分権一括推進法で。もう少し勉強せにゃ駄目だよ。
  それからもう一つ、受皿は今一生懸命やっているじゃないですか、市町村合併で。こういうことを聞いたら、やりたくないということなんだよ。まあ君は審議官だからどうということはないけれども。だからもう少しそれは考え直さぬと駄目よ。
○森元恒雄君 大臣の方からは大変心強い、力強い答弁いただきまして、ありがとうございました。
  それで、もう一点、財務省の方に確認しておきたいと思いますが、国庫補助負担金を今のように廃止、縮小するためには、各省もさることながら、やっぱり財務省のイニシアチブというのが極めて大事だと思うんですね。やっぱり査定権は財務省が握っているわけです。この国庫補助負担金について財務省として、どう今後、整理縮小の方向で取り組むのか、お考えをお聞かせいただきたいと思います。
○政府参考人(勝栄二郎君) お答えをいたします。
  国庫補助負担金の廃止、縮減につきましては、昨年十月、地方分権改革推進会議の意見を受けまして、昨年末、内閣官房が中心となりまして、財務省及び総務省が協力しまして、「国と地方に係る経済財政運営と構造改革に関する基本方針」が取りまとめられまして、閣議に報告されたところであります。
  それで、この中で、「改革と展望」の期間における国庫補助負担事業の廃止、縮減等の対処方針が盛り込まれております。また、いろいろ評価がございますけれども、十五年度予算におきまして地方向け補助金等につきまして三位一体改革の芽出しとしまして、義務教育国庫負担金の共済費長期給付等の一般財源化、公共事業関係の国庫補助負担金の削減、奨励的補助金の削減、統合補助金の対象事業の拡充など、整理合理化を図ることとしたところであります。
  今後、三位一体の改革案の六月の取りまとめに向けまして、先ほど申し上げました国と地方の基本方針に基づきまして、総務省とともに関係省庁と調整を図りつつ国庫補助負担金の見直しに取り組んでまいりたいと考えております。
○委員長(山崎力君) 森元恒雄君、時間ですので、まとめてください。
○森元恒雄君 はい。
  この三位一体の改革は、正に地方分権の動き、流れの中で最後に残された大きな課題だと思うんです。
  事務事業については、分権一括法が成立して、法定受託事務という形に仕組みが変わりました。あるいはまた、受皿論も、市町村合併が非常に、各地方団体、努力をして進んでおります。
  問題は税財源でございます。財務省としても是非、政府の大きな柱、施策に沿う事業でございますので、積極的に取り組んでいただくようにお願いをして、終わりたいと思います。
○高嶋良充君 民主党・新緑風会の高嶋良充でございます。
  先ほどの森元委員の質問で、久しぶりに昔の自治、大蔵の財政戦争が勃発したなというふうに、片山大臣の決意を聞いて思いました。大臣、イラクと違って、戦争する以上は勝ってもらわにゃいかぬわけですから、是非この後の質問も含めて、よろしくお願いをしたいというふうに思います。
  私は、先日、予算委員会で片山大臣に、片山プランの内容についてお聞きをしました。かなり反響があって、非常に大臣の説明が分かりやすかった、塩川さんは何言っているのか分からなかったけれどもと、こういう反響がありました。
  そこで、いろいろ問い合わせがあるんですが、大臣が、国税の所得税から地方の個人住民税に三兆円移すんだ、そのために地方の住民税はフラットな税率にすると、こういうふうに述べられたんですけれども、そのフラットな税率というのはどういうふうにするのかなという問い合わせが事務所にも寄せられておりますので、具体的にどのようなことを考えられておられるのか、お尋ねをしたいと思います。
○副大臣(若松謙維君) 私の方から説明させていただきますが、今所得税から個人住民税に三兆円程度の税源移譲ということでございますが、現在この個人住民税につきましては、いわゆる所得に応じて税率が三段階、五%と一〇%と一三%と、こうなっているものを、この分任負担の性格を強める、こういった考え方から、一律一〇%の比例税率に改めようと、そういうものでございまして、具体的には、現在の五%が一〇%になることによって三・二兆円の増、更に一三%から一〇パーに下げることによって三千六百円の減、ネットで約二兆九千億円の増と、こういうような構造でございます。
○高嶋良充君 大体言っておられる意味は分かりました。
  二兆九千億円の増と、こういうことなんですけれども、その根拠になる、私どももシミュレーションを具体的にしたいというふうに思っていまして、数字を教えていただきたいんですが、現行の所得税、それから市町村民税、都道府県民税ですか、の所得課税の段階別の税収額と、人口というんですかね、納税者義務者数ということになるんでしょうか、専門語で言えば、その数字を明らかにしていただけませんか。
○政府参考人(板倉敏和君) 平成十三年度の当初課税ベースで申し上げたいと思います。
  市町村民税につきましては、納税義務者数はトータルで約五千百万人、税額が約五兆七千百億円でございますが、まず、課税標準額のベースで二百万円以下の納税義務者数は約三千二百万人、その税額が約八千三百億円でございます。二百億円を超えまして七百万円、二百万円を超えまして七百万円以下の納税義務者数は千八百万人、約千八百万人、その税額は約二兆七千八百億円でございます。七百万円を超える納税義務者数でございますが、約二百万人で、その税額が約二兆一千億円というふうになっております。
  道府県民税でございますけれども、これも同じように、納税義務者数はトータルで約五千百万人でございまして、税額は二兆、約二兆二千六百億円であります。課税標準額が七百万円以下の納税義務者数は、先ほどの市町村民税の下の二つを足したものになるわけでございますけれども、約四千九百万人、その税額が約一兆六千二百億円であります。七百万円を超える納税義務者数が約二百万人で、その税額は六千四百億円、約六千四百億円というふうになっております。
  以上でございます。
○高嶋良充君 具体的にありがとうございました。
  そこで伺いたいんですが、所得税の一〇%の比例税率部分を税源移譲すると、こういう答弁をいただいているんですが、先ほど説明をいただいた市町村民税と都道府県民税についてどの比例部分をどういう形でフラットにしようとされているのか、それと、その比例部分における税収額はどのようになるのかということについてお尋ねをしたいというふうに思います。それぞれの比例部分ですね、道府県民税をフラットに何%にするんだ、市町村民税をフラットに何%とする、合わせて一〇%になるからという、その場合、道府県民税と市町村民税の税収額は幾らかと。
○副大臣(若松謙維君) 今、委員からの、国から地方への税源移譲の際のいわゆる国庫補助負担金の削減をした場合、税源移譲分の都道府県と市町村への配分のバランス、これをどうするかというお尋ねでありますが、これは、国庫補助負担金を具体的にどのような形にするか、また、どのような形で削減するかと。
  これも、御存じのように、具体化してまだおりませんで、その前提の置き方によりまして都道府県又は市町村にどのように財源が移ってくるのかというのが異なってくるわけでありまして、現時点におきましてはそのシミュレーションが余りできない状況でございます。なお、ただ、現在の都道府県と市町村の配分バランス、これにつきましては、個人住民税はおおむね三、いわゆる都道府県が三で市町村が七、地方消費税は、都道府県、市町村一対一と、このような状況になっております。
○高嶋良充君 いや、私が聞いているのは、国庫補助負担金の部分は後に置いて、一〇%のフラットにすると、こう言われましたね、住民税を、個人住民税を。じゃ、先ほど板倉局長の方から、都道府県民税は二%と三%があるんだ、そして市町村民税は三、七、一〇ですか、三、八、一〇か、三、八、一〇ですかね。三、八、一〇という形であるんだと。じゃ、これを市町村民税は七%にフラットにするんだ、都道府県税は三%フラットにして、合計、合わせて一〇%なんですよと、こういう考え方なのか、それとも二・五と七・五にしようとされているのか、四対六にしようとされているのか、そこのことはどのようにお考えですか。
○政府参考人(板倉敏和君) 今おっしゃいましたとおり、市町村民税と道府県民税を合わせまして、大体五%の適用の層と一〇%の適用の層と一三%の適用という層がそれぞれ所得段階ごとにございます。これを、例えば一三%のところを一〇%に引き下げて、五%のところを一〇%に原則として上げることによりまして一〇%の比例にすると、その上げ下げがありますけれども、これは全体としては、この案の中では、税収中立といいますか、所得税の負担は変わらないという前提で所得税の方でその調整をしていただくというような考え方で作っておるものでございます。
  その中で、じゃ、県と市の税率の割合はどうなるのかという御質問かと思うんですけれども、これにつきましては、要するに合わせてそういうふうなフラットな税率にするということを提案をしておりまして、その中の県と市の割合につきましては、それぞれの財政の需要とか、そういうふうに基づいてその時点で考えればいいのかなということで、この段階では、県と市の割合をこういうふうにしようということは提案の中には入っておらないわけでございます。
○高嶋良充君 今、県民税と市町村民税の割合、税収割合というのは、先ほど七対三と言われましたが、正式に言えば七三対二七と、こういう多分数字になると思うんですが、私どもの試算では、一〇%のフラットな税率にするということを想定をして、道府県民税を、二と三の部分を三%の全部フラットにする、そして市町村民税を、三、八、一〇というふうにあるのを、これを七%のフラットにする、こういうことで合わせて一〇%ということでシミュレーションすると、これは先ほどの数字とちょっと違うと思いますが、もう一度またそれは正確にやりたいと思いますけれども、どうも市町村民税の方が比較的ウエートが小さくなるんではないかという考え方を持っていまして、そういう意味では、道府県民税とやっぱり市町村民税の今の配分バランスというのはできるだけ尊重していくということが必要なんではないかなというふうに思っているんですが、その辺はどうでしょうか。
○政府参考人(板倉敏和君) 私どもも、できるだけそういうことで進めていかなければいけないというふうに思っております。
○高嶋良充君 分かりました。じゃ、都道府県と市町村の双方のバランスの取れた税源移譲が必要だというふうにお考えだというふうに御理解をさせていただきます。
  そこで、国庫補助負担金も含めた税配分のバランス、先ほど若松副大臣から若干御答弁もいただきましたけれども、それについて再度伺っておきたいんですが、片山プランでは、国庫補助負担金の五・五兆円の中で、奨励的補助金の削減によって二・三兆円、それから経常的経費三・二兆円なんですけれども、この経常的経費分というのは義務教育を念頭に置いておられるというふうに思うんですけれども、この義務教育費の国庫負担を念頭に置いて税源移譲をするということになれば、都道府県を中心にした税源配分に隔たってしまう、市町村とのバランスが取れないと、こういうふうに思っているんですけれども、その辺のことも含めて、今後の国庫補助負担金の廃止、縮減も含めた移譲の問題についてどのような配分バランスを考えておられるのか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 経常費の国庫負担金で一番大きいのは義務教育ですね、三兆五百億ですから。だから、義務教育の国庫負担金については二千二百億程度、今回、一般財源化しましたが、残りはまだ二兆八千億ぐらいありますから、これをどうするのかは少し時間を掛けて議論しようと。十八年度までに国と地方の役割分担、それこそ関係、それからもう一つは、教育の中における義務教育の位置付け、そういうものを考えて議論しようと、こういうことになっておりまして、我々としては、義務教育を、丸々国庫負担金をなくすることについてはなお議論いたしたいと思うので、仮に残す場合に、どの程度どう残すかということになると思いますね。
  そこで、それはほとんど、ほとんどというか、都道府県ですよね。都道府県なので、これは都道府県の関係になるんですが、今回も二百億ぐらい道路と福祉をやったんですよ。これはほとんど市町村ですわ、ほとんど市町村。
  そこで、今回、三位一体の改革案を作る中で、都道府県分の国庫補助負担金をどのくらいやるか、市町村分の国庫補助負担金をどのくらいやるか、このあれを出しまして、その結果、どういうふうな税源移譲をやり、それを補完するものとして交付税の配分をどうするか、これも正に三位一体で考えていこうと、こういうふうに思っておりまして、今の税源補てんは余り大きく変えない方がいいんではなかろうか、こういうふうに思っておりますから、全体で操作させていただきたいと、こういうふうに思います。
○高嶋良充君 大臣の方から、義務教育国庫補助負担金にこだわらないというふうな御答弁というふうに御理解はさせていただきますが、私もそういう趣旨で質問をさせていただいているわけです。
  義務教育だけを何か今回はねらい撃ちにした、文部科学省をねらい撃ちにしているのだと、こういう状況があって、厚生労働省や国土交通省や農林水産省という本来の補助事業官庁が、まあ道路の分は若干、市町村に二千億ほどなりましたけれども、ここの部分が全く温存されて、なぜ義務教育費だけなんだというやっぱり問題点というのは、地方も、文部省だけでなしに、地方の皆さん方からもかなり強い疑問符が付いておりますから、私は、やっぱり国庫補助の負担金の問題については全省庁、とりわけ、先ほど言いましたように、厚生労働省、農水省、それから国土交通省等々を含めたところが全体的にやっぱり見直しをするんだと。そういうことをやらないと、やっぱり六月の改革案の作成に向けて前へ進まないというふうに思うんですね。
  だから、そういう観点で、補助金改革の決意を示していただくという上では、やっぱり全省庁が補助金の見直しを行うんだという、そういうことで三位一体の改革を前進をさせていただきたいというふうに思っているんですけれども、その辺の御決意はどうでしょうか。
○国務大臣(片山虎之助君) あれなんですね、文部科学省は自分の方から、今回、五千億円の義務教育国庫負担金を削って一般財源化していただいても結構だというお申出があったんですよ。そこで、五千億というのはちょっと大きいですから、これは一般財源に振り替えるのを、私どもの方も財務省も困るんですね、そんな大きければ。そこで二千億にしまして、そこで我々は、五千億、仮に、一般財源化するのは大変なんだけれども、した場合にどれだけ事業を認めるかと言ったんですよ、文部科学省に、都道府県の。そこでいろいろやり取りがあって、このくらい認めますと。何度も言いますけれども、学級編制や教職員のプラスマイナスで。それじゃ、取りあえず二千億ぐらい、二千二百億弱ですね、そういうことにいたしたので、結果としては文部科学省が圧倒的に多い数字になりましたけれども、私どもの方は農水省や国土交通省や厚生労働省も十分念頭にあるんです。
  特に奨励的補助が多いのは農林水産省ですよ、奨励的補助は、構造改善なんかを含めまして。それから、国土交通省は、これは公共事業ですから、公共事業をどう考えていくかなんですね、これから。私は、個人的には直轄事業と単独事業だけでいいじゃないか、補助事業はできるだけ少なくしたらいいじゃないかと思っておるんですが、これは地方団体にまたいろんな議論があるんですよ。それから、厚生労働省も細かい補助はありますけれども、大きいのは社会保障ですね。特に、地方からいうと、国保、介護なんですよ。それから障害者福祉、児童福祉、高齢者福祉。これはどこまで国の責任にするかですね。
  その辺を含めて少し息の長い議論が必要かなと思っておりますが、いずれにせよ夏ごろまでには、六月を念頭に置いた夏ごろまでには各省と十分協議して方向を出してもらいたいと思っております。
○高嶋良充君 それは是非頑張っていただきたいというふうに思いますが、交付税の関係で二問ほど質問を用意していたんですけれども、先ほど、森元委員の質問で大臣の方から財源保障機能問題について強気の発言を、答弁をいただいておりますから、それを良しとしながら、もう一点だけお聞きをしておきたいというふうに思います。
  先ほどの論議を聞いていても、財務省の考え方というのは、私は、交付税の総額をこの機会に抑制したいという、そういう意図がありあり出ているんではないかなというふうに思っているんですが、財源保障機能というのは、国が地方に対して各種の仕事の義務付けを行っていることに対する機能として財源を保障するんだと、こういうことですから、それだけを取り出して全部これを単純に廃止するというのは基本的には不可能だし、大臣が言われておるとおりだというふうに私も思うんですね。
  そこで、各自治体の皆さん方が心配されているのは、税源移譲後に一体交付税はどうなるんだろうかと、こういう心配をされている向きが非常に多いんです。そこで、税源移譲をしても、先ほどの議論にもありましたように、自治体間の財政力格差というのは存在をするというふうに思うんですね。片山大臣も予算委員会で、税源を移譲するのに東京や大阪はいいけれどもそれ以外のところはまだまだ格差が残るんだ、だから必要なんだと、こういう言い方をされていました。そのことも含めて地方交付税制度を財源移譲後も存続させる必要が私はあるというふうに思っているんですが、三位一体改革後の地方交付税の姿というのは一体どのようなことを考えておられるのか、大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 地方団体の財源の大きいものは地方税、地方交付税、国庫補助負担金ですよね。それ以外は地方債という借金があると。こういうことでございまして、我々は、地方団体がすべきものについては財源をしっかり手当てしてやらないといかぬと。特に、地方財政計画で、国会にも御報告して御承認いただくわけでありますが、地方財政計画でこれだけというものについては国の責任で財源手当てはすると。それは、地方税と国庫補助負担金と地方交付税が中心になると。
  そこで、我々、今税源移譲と言っていますね、税源移譲してもらう、何兆円か知りませんが、してもらうと。そうすると、それに見合って国庫補助負担金は削ると。税源移譲のプラスと国庫負担金が減るマイナスと、これの差額は交付税で手当てせざるを得ないんですよ。
  私は、税源移譲してもらえば、経済力のある東京や大阪や神奈川県や愛知県は不交付団体に都道府県ではなってもらいたい。それから、大きな市も不交付団体になってもらいたい。しかし、それ以外の中小の市町村や経済力のない県は、これはやっぱり交付税が加わらないとちゃんとした仕事はできませんね。だから、そういう意味で、むしろ不交付団体を増やしていきながら、交付税は財源保障、財政調整の仕組みとして経済力のない地域の主たる私は財源になっていくと。それだけの手当てはしっかりしなきゃいけませんが、それじゃ幾らするんだと言われると、どれだけの税源移譲があってプラスになる、どれだけの国庫補助金を削減する、このプラスとマイナスがはっきりした段階での議論になると思いますが、毎年度の地方財政計画の策定を通じて、必要な財源は地方に保障すると、これが政府の役目だと、こういうふうに思っております。
○高嶋良充君 いずれにしても、財政力格差は三位一体改革後も残るというふうに思いますから、この際、地方交付税の制度というのは逆にしっかりと確立をしていっていただくということを、これは要望として申し上げておきたいというふうに思っております。
  そこで、市町村合併に絡んで、一部事務組合の問題について若干お伺いしたいと思うんですが、私は予算委員会でも申し上げましたけれども、市町村には合併する権利もあるし、合併する権利も合併しない権利もあるんだと、こういうふうに申し上げました。正に、合併するのかしないのか、あるいは広域連合を組むのか、さらにまた都道府県に補完的な役割を果たしてもらうのかという、こういうやっぱり選択的な自治を行えるようにいろんなメニューを出してあげる必要があるんではないかなというふうに思うんですが、そういう選択的自治というものを進めていく上で、一部事務組合による広域行政というのが今までは行われてきたんですけれども、最近のこの市町村合併によって、この一部事務組合の存廃問題ですか、存続するのか廃止するのかという、そういう問題がかなりのところで出されてきています。
  そこでお伺いするんですけれども、総務省として、市町村合併と一部事務組合の在り方についてどのような認識をお持ちなのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(伊藤祐一郎君) 市町村合併が行われまして一部事務組合の構成メンバーが替わることは、御指摘のとおり、あり得るわけであります。私どもといたしましては、その合併協議会におきまして、その市町村合併後の広域行政をどうするかにつきまして十分、関係市町村間において御討議いただきまして、適切な結論を得られればそれでよろしいのではないかと考えております。
  現実的には、御指摘のような合併がありました場合に、その合併の検討が行われている枠組みよりも広域的な一部事務組合があるケースがあるわけでございますが、平成十四年の四月に合併いたしましたさぬき市、このさぬき市は香川県東部清掃施設組合に合併前も合併後も加入いたしております。
○高嶋良充君 いずれにしても、特例法の九条の二項で一部事務組合等に関する特例というのも設けられているんですけれども、ただ、先ほども御答弁ありましたけれども、合併を協議されているエリアよりも広範囲に広域行政として一部事務組合をやっておられるところは、逆にそこが抜けていくことによって存続が難しいというような状況に立たせられているところもあるわけですね。
  そこで、その関連でお伺いしたいんですけれども、先ほど清掃の話が出ました。それで、消防もそういう広域で一部事務組合でやっているところも多いんですが、こういう清掃や消防などの一部事務組合が合併によって廃止を余儀なくされるということになった場合、市町村の職員は特例法九条で身分保有についての特例が認められているんですけれども、このような一部事務組合の職員の身分保障はどのようにされようとしているのか。九条が準用されるのかどうかということも含めてお尋ねをしたいと思います。
○政府参考人(伊藤祐一郎君) お答えいたします。
  一部事務組合が行っておりました業務を合併後の市町村においてどのように処理、ないしはどのような組織、人員体制において処理するかにつきましては、先ほど申し上げましたように、合併市町村の協議により御検討いただきたいと考えております。
  合併のときの職員の身分取扱いにつきましては、御指摘の市町村の合併に関する特例の第九条の規定がございまして、その九条の規定は「合併市町村の職員としての身分を保有するように措置しなければならない。」と規定しているところであります。この規定は一部事務組合には直接適用になるものではございませんが、その趣旨につきましては、一部事務組合についてもその趣旨を踏まえて対応することが望ましいと考えております。
○高嶋良充君 今、基本的に言えば、九条、法的には準用されないけれどもその趣旨を踏まえということは、それを尊重すべきだと、こういう御答弁だというふうに御理解をさせていただきたいというふうに思っています。
  いずれにしても、事務組合の解散によって職員が整理解雇をされるというような状況というのは非常に大きな問題になるわけですから、今のような形で職員の身分処遇については特例法の九条、これをやっぱり尊重していただくということを徹底をいただくように、これは要望として申し上げて、私の質問を終わりたいと思います。
○山下栄一君 私は、地方財政計画の特に地方単独事業の部分の改革という、また見直しという観点から質問させていただきたいというふうに思います。
  地方単独事業というのが実態どうなっているのかなということをつまびらかに私、分かっていませんけれども、いろいろ見直すべき問題があるのではないかというふうに感じております。地方単独事業ですから国が介入すべきものでもないかも分かりませんけれども、国が配慮している部分もありますので質問させていただきたいと思いますけれども、この地方財政計画、十五年度の中に一般行政経費、単独分ですけれども、これ十一兆、約、投資的経費が約十五兆と、合わせて二十六兆あるわけですけれども、この部分について地方財政計画では、財源の重点的配分という観点、それから投資的経費の方では「ハコもの投資の抑制」というふうな表現がございます。全体的には総額も計画的に減額していくという、そういう角度で地方財政計画が取り組まれているわけですけれども、実態がどうなっているのかということをお聞きしたいんですけれども。
  まず、地方単独事業と言われるけれども、約二十六兆あると。そのうち、大ざっぱで結構なんですけれども、要するに、本当の純粋の地元が負担する部分というのがどれぐらいあるのかと。例えば、二十六兆のうちどれぐらいあるのか、投資的経費十五兆のうちどれぐらいあるのか、その投資的経費の中の一般事業分どれぐらいあるのかと。いわゆる地方税の部分と交付税、じゃない、地方税の部分と地方債でも後年度交付税が配慮しない部分ですね、大ざっぱに言ってどれぐらいあるのかなと。本当の意味の地方単独事業と言えるものがどれぐらいあるのかなということを教えていただきたいんですけれども。
○国務大臣(片山虎之助君) 地方単独事業は、これは今、地方団体の決算を見ますと、相当乖離しているんですね。地方財政計画の方がずっと多くて、決算が少ないんですね。
    〔委員長退席、理事景山俊太郎君着席〕
  昔は地方単独事業というのは公共事業よりずっと少なかったんですよ。それがバブルの形成、崩壊、現在の低迷期に入りまして、単独事業の方が公共事業を追い越して、一番多いときは倍だったんですね、二十二兆円あったんですよ。そこで、決算とも相当乖離しておりますしね。
  それから、単独事業についても、やっぱり起債でやることが多いんですから、後のいろんな財政負担を考えまして、私どもの方は今抑制基調でやっておりまして、十五年度は十四兆八千八百億円、十五年度に比べましてマイナス五・五にいたしました。国の方はマイナス三ですけれども、十四年度は国の方がマイナス一〇で、私どもの方もマイナス一〇だったんですが、今回は国の方がマイナス三で私どもの方がマイナス五・五と。やっぱり決算との乖離を埋めたいというあれもあるものですから。
  その一般単独事業のうちに、一般事業というのが九兆六千億あるんです。これは今、委員が言われましたように、山下委員が言われましたように、本当の一般財源か地方債そのものでやるんです。それから、特別事業というのが五兆約三千億ありまして、これは簡単に言うと、起債が中心でやるんだけれども、交付税の元利償還の補てんがいろいろ財政力等にスライドしてあると。具体的には、例えば過疎、過密過疎対策だとか、広域市町村圏だとか、合併特例事業だとか、防災だとか、あるいは情報通信の関係だとか、そういうものがこれに入っております。どっちも、一般事業の方がマイナス五・五で、特別事業の方がマイナス五・六で、大体カット率も似ております。
○山下栄一君 本来、国の関与をできるだけ縮小すると、特に自主財源、何とか確保しようというのが基本的な改革の片山大臣の方向性であると思いますので、私は、地方単独事業と名前はそう言っているけれども、実際はいろいろ国、関与というか配慮しておるという部分をできるだけ少なくするというやり方を目指すべきだという観点から質問させていただいているわけですけれども。
  次に、重点化ということなんですけれども、改革の一つの方向として、これ単独事業についても重点化をしようということなんですけれども、国の方でも特に投資的経費、公共事業部分というのは国民の納得得やすいような重点化ということを言われているわけですけれども、いわゆる投資的経費の中の一般事業費の部分の重点化というのがなかなか見えてこないんですよね。
  今おっしゃった決算ベースの中を見ましても、この数年間、ほとんど配分比率が変わっていないと。重点化されているのかなというふうなことを、例えば土木費とか教育費とか農林水産費というようなことなんですけれどもね、比率がほとんど変わっていないと。というようなこと等を考えましたときに、地方財政計画のスローガンとしては財源の重点化と言っているけれども、地元で考えるべきことなんでしょうけれども、これがなかなか現実は従来型でやられているのではないかと、単独事業さえも。という感想を持ったんですけれども、この点はどういうことなんでしょうか。
○国務大臣(片山虎之助君) それは言われるとおりなんですね。単独事業というのは広く薄くみたいなのをやってきているんですよ。これは、それぞれ議員さんが地域を代表して言われるものですから、それに考慮しないわけにはなかなかいかないという地方の首長さんの立場がありますよ。だから、我々は余り小さな事業をちまちまちまちまやるんじゃなくて、ある程度重点化して、何か年計画じゃなくて、できるだけ短い期間にやれとは言っているんですが、実態は必ずしも我々が言うようになっているかどうかということはあります。ありますが、やっぱり投資全体を抑制基調でいかないけませんから、そういう意味では今後ともそういう指導をしてまいりたいと。
  これについての統計がいいものないんですね。だから、何かそういうことも統計上どうつかまえるかということも検討してまいりたいと考えております。
○山下栄一君 余り単独事業ですから指導、それぞれ関与もできるだけ少なくしなきゃいかぬ部分があると思いますので、実態はそういうことなのかなということを、大臣と同じ感想を持っております。
  それから、最後の質問なんですけれども、大臣おっしゃった決算ベースと計画ベースの乖離の話なんですね。
  それで、国の補助金が付く部分、同じ地方の事業でも単独事業じゃない、国の補助金が付く部分は、計画と決算が余り乖離がないんですよ。ところが、単独事業の部分は乖離が年々激しくなって、十三年度でも計画は十八兆で実際の執行部分は十一兆と、六兆数千億の差ができているわけですね。補助金の方はほとんど、若干の乖離がありますけれども、数百億というレベルなんですね。これはどういうことなのかなというふうに思うんですけれども。
  国が補助金を出す部分については、自己負担の部分についてもいろんな配慮をしていただけると、交付税措置とその他でね、ということかなと。単独事業の部分については、正に自分が負担せないかぬ部分が多いからそうなっているのかなというようなことも感じるんですけれども、この辺はどういうことなんでしょうか、ちょっとお教えいただけますか。
○副大臣(若松謙維君) 今、決算と計画上の乖離、実は私も、たしか二、三年前、総務委員会のときに質問した。たしかそのとき、大臣が答弁していただいたんでしょうか、ちょっとよく覚えておりませんが。
  いずれにしても、地財計画の金額でありますが、平成十三年度が十七兆五千億、十四年度が十五兆七千億、そして十五年度が十四兆九千億と、かなり減額していることも事実であります。
    〔理事景山俊太郎君退席、委員長着席〕
  ということで、それなりに努力を我々がしなければいけないわけでありますが、一方、地方単独事業、これも今、委員の御指摘の、非常に今言ったような下回った状況が続いているわけでありまして、これは地方税収が低迷しているという、大変各地方団体の財政運営が厳しいということもありまして、かつ、これは自治体負担ですから、そういうことかなと思います。
  一方、国庫補助事業費につきましてですが、これはもう委員も御存じの、いわゆる地財計画上、国の予算に計上された国庫補助負担金の金額を基に計算しているということでありまして、また、この国庫補助負担金は実際に各地方団体が事業を執行すると、こういうことを条件に交付することから、当然決算額と計画上の乖離は比較的少額にとどまると、こういう構造的な問題がありまして、そのために各地方団体におきましてもこの地方単独事業よりも国庫補助事業を志向する傾向は委員御指摘のとおりでございます。
  平成十年度以降、こんな乖離もございまして、先ほど数字を申し上げましたようなこの乖離の減額に私どもは努力しておりまして、また、昨年の十一月にも片山大臣が表明いたしました、いわゆる景気対策のための大幅な追加を行われていた以前、いわゆる平成二年、三年ですね、こういったときの水準を目安に規模を抑制していこうと。こういう中期的な抑制方針を踏まえつつ、平成十八年度までの四年間で地財計画計上額を三兆円程度減額するということで、やはり今後ともこの乖離はしっかりとなくしていく方向で努力していきたいと考えております。
○山下栄一君 地方の自立、また個性ある町づくりという観点から考えますと、この地方単独事業というのは私は物すごく大事な角度だと思うんですけれども、それすらもどんどん先細りして、自ら、例えば地方税負担してやる事業はできるだけ少なくしようというふうなことになってしまっていると。国が御配慮している部分については頑張るけれどもと。だから、ということは、地方単独事業の実質部分、純粋部分がどんどんやりたくないという方向で今進んでいるということは、これは大変な危機的な、地方自治そのものの危機だなというふうに思います。
  そういう意味で、三位一体の改革、特に自主財源の確立というようなことは、もうこれ、これはやらないと自主性というのは育たないという、個性ある町づくりもできないという、そういうことになっているのではないかと思いまして、そういう意味でも、この六月と予定されておりますこの正に闘い、先ほどからも高嶋委員もおっしゃっておりましたけれども、片山大臣の正念場であるなということを感じておりまして、いつも結論はこうなってしまいますけれども、公明党も一生懸命サポートしていきたいと思っておりますけれども、頑張っていただきたいと思います。
  以上でございます。
○宮本岳志君 日本共産党の宮本岳志です。
  私は先週、今後、交付税はどんどん減らされるから合併するしかないというような誤解が地方自治体に広くあって、それが市町村合併の無言の圧力になっているという問題を取り上げました。それが地方交付税の趣旨に照らして全くの誤解である、これは自治財政局長もお認めになりましたし、大臣からも、交付税は基準財政需要と収入できちっと計算してその結果で出すので、合併するかどうかには関係ないときっぱり答弁をいただきました。
  では、この交付税がどんどん減っていくという誤解がどうしてこんなに大きく広がっているのか、私は、大きく言って原因は二つあると思うんです。
  一つは、本法案にもかかわる臨時財政対策債の発行による影響です。これは、まずはっきり申し上げておきますけれども、本来、国が財源を保障すべき地方交付税の一部を臨時財政対策債に振り替えるという手法は、国が果たすべき責任を放棄するものだと、我が党は断じてこれは反対であります。我が党は、地方交付税の不足分は、これまでのような交付税特会からの借入れではなく、ましてや、本改正案のように国、地方折半ルールというようなやり方ではなく、交付税法第六条第一項に定める率の変更を行って、必要な交付税額をきちんと確保すべきだと、こう主張してまいりました。
  まず、大臣に、先ほどもありましたけれども聞きますけれども、なぜ正々堂々と交付税法第六条の三の二項に基づいて六条一項に定める率の変更を行わないのか、御答弁いただきたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) いやいや、それは宮本委員の言うようにするのが私らもいいですよ。しかし、それは結局国債を増発するだけなんですよ。そこで、今まで折半ルールというのが長い間、ぎりぎりの調整をした後の穴については国と地方が折半でやるというのがもうかなり長い前から両方の合意で定着しておりますから、これはこれで我々としてはやむを得ないと、やむを得ないと。
  しかし、今までやってきた交付税の特会はやめようと、資金運用部なくなったんですから。そんなちゃんと貸してくれるところはそんなあるわけないんですよ。そこで、もう交付税特会といってもこれ借金なんで、考えてみると。ただ、地方の方はキャッシュをもらいますから借金と一つも思わない。国の方も借入れだから予算上はっきりしない。地方の方は借金と思わない。こんなことをいつまでも続けるのはおかしいんで、責任の明確化、透明度。
  それから国の、そういう意味で折半ルールはそのままにして、国はキャッシュを一般会計で調達して、それはキャッシュといってもこれも赤字国債なんですよ。国の責任で赤字国債を出して、キャッシュを調達して特別会計に入れてくれと、地方の方は赤字地方債にしましょうと、こういうことでやってきたわけでございまして、これは十五年度までですから、十六年度からどういうルールを作るか。これについては十分協議していきたいと思いますが、やむを得ないんですね。交付税率がどんどんどんどん上がっていきゃいいんですよ。どんどんどんどん赤字国債が増えるだけで。
  そこで大変苦しいところがあるんですけれども、我々は、六条の三の第二項の地方行財政制度の改正、これは幅広く解釈できると、こういうことが有権解釈上なっておりますんで、こっちの方でそういう十三年度から方式を取らせていただいたんで、もう何度も宮本委員にも懇切丁寧に答弁しておりますから、是非御理解を賜りたいと思います。
○宮本岳志君 本来、国が責任を持つものなんで、地方の赤字地方債に押し付けるということに、このスキームそのものに私たちは問題があるということを御指摘申し上げているわけですね。
  それで、資料@を見ていただきたい。朝日の昨年十二月二十四日付け夕刊、地方交付税で十八兆六百九十三億円、七・五%の大削減、大幅減、地方は厳しい財政運営を強いられると報じております。資料のAは、毎日、十二月十七日付け、見出しは「弱小町村「倒産」の危機」。ここには普通交付税総額が七・五%減らされるというグラフも掲載をされております。
  片山大臣は、衆議院で、「平成十五年度は、交付税と交付税の見返りの例の臨時財政対策債、赤字地方債ですけれども、これを合わせますと五・一%ふやしているんですよ。約二十四兆幾らになるんです。だから、そういう意味では、地方財政の運営に支障がないように一般財源対策をしております。」と答弁をいたしました。大臣が国会でそう説明しても、自治体の現場では、こういう交付税の額だけを見て、合併やむなしとかリストラやむなしという気分が広がっているわけですね。
  ここに、国で責任を負うべきものを地方自治体の名前で借金させるというこのスキームの害悪が表れていると私たちは思うんですけれども、こういう報道が現に広がっているということは、これは大臣の説明から見てもおかしいと私は思うんですけれども、これは大臣、それでよろしいですね。
○国務大臣(片山虎之助君) 今言いましたように、交付税特会で借金をしているのをばらした借金にしたと、これだけの話なんですけれども、なかなか自治体の方で、地方団体の方で御理解いただけないところがあると思いますが、この赤字地方債はこれは全部将来の交付税で返すんですから、元利償還のときは丸々入れるんですから、基準財政需要に。だから、形を変えた交付税だと考えていただいていいんで、それで、約二十四兆にしたということはプラス五・一ですから、国のあれから見ると私は地方の方がずっと良くしていると、こういうふうに思っておりまして、ただ、赤字地方債というのがやっぱりいろいろありますね。それは恐らくあると思いますけれども、そこのところがそういうふうに御認識をいただかねば仕方がないんではないかと思っております。
○宮本岳志君 何度も言うように、我が党は六条一項の税率を上げよと、こういう立場ですけれども、あなた方がこの臨時財政対策債を地方交付税の身代わりだというふうにまでおっしゃるのであれば、くれぐれもこれが合併推進の口実に使われるということのないように求めておきたいと思うんです。
  もう一つの原因は、内閣府による地方交付税総額の見通しなるものへの誤解があるということを申し上げたい。
  資料のBの2に、インターネットで公表されております神崎郡・夢前町合併調査研究会の報告書から取った表とグラフを付けておきました。こういう分厚いもの、全体は分厚いものですよ。これを見ると、二〇〇五年度から五年ごとの地方税は絶えず減り続け、交付税も減る。結果として、歳入総額が大幅に減って急速に収支は悪化するというのが下のグラフなんですね。
  なぜこんなことになっているのかというと、次のページを、Bの3というところを見ていただいたら分かるんですが、「今後地方交付税総額そのものが減少し、全国一律に交付税が削減されることを想定してシミュレーションを行った。」とあるんです。そして、さらにその次のページ、Bの4には「内閣府による地方交付税総額の見通し「平成十四年一月十八日作成資料」」とあって、年々交付税額が減るという数字が示されております。
  そこで内閣府にお伺いしたい。
  昨年一月十八日の資料というのは、この日の経済財政諮問会議に提出したもので間違いないですね。
○政府参考人(河野栄君) お話ございましたように、昨年一月十八日の「改革と展望」の審議に資するために、内閣府作成の参考資料といたしまして経済財政の中期的な試算を経済財政諮問会議に提出しておりまして、その中で、国の一般会計の姿と併せまして、地方普通会計の姿の試算をお示ししたところでございます。
○宮本岳志君 その内閣府の資料をCの1に付けております。
  資料のCの2を見ていただきますと、確かに交付税のところには兵庫県で使われているのと同じ数字が並んでおります。そして、二〇〇六年度の地方交付税総額は十八・三兆円との見通しで、今年度よりも約二兆円も減ることになっております。
  しかし、それは前提として、今後景気は緩やかに回復し、二〇〇六年には地方税収入は今より約二・五兆円増え三十六兆九千億円になるという仮定を置いてのことなんですね。この試算では、基準財政需要額の計算が極端に変わるような制度改正は前提に置いていないので、地方の税収が増える分で交付税額と表の地方債の欄に含まれる臨時財政対策債が抑えられるという、そういう関係になっております。
  内閣府に確認しますが、そういうことですね。
○政府参考人(河野栄君) お話しございましたように、この試算は、一定の前提を置きまして歳出を試算いたしますとともに、税、交付税パッケージで試算しておりまして、その結果としてこういう数字が出ておるということでございます。
○宮本岳志君 つまり、この内閣府の試算は、地方税が増えるだろうという前提で交付税の総額の減少を見込んでいるんです。交付税の額が基準財政需要額から基準財政収入額を引いて算出するものである以上、税収の見通しと交付税の見通しは一方が増えれば他方が減るという関係になるのは地方交付税法のイロハだと思います。
  ところが、もう一度先ほどの資料Bの2に戻ってください。神崎郡・夢前町六町の見通しですね。六町の見通しで見ていただきますと、交付税はこの内閣府の資料に基づいて大幅に減っていくと推計しながら、もう一方で、地方税収入も人口の減によって大幅に減るという推計になっているわけです。こんな推計をやれば、交付税の不交付団体である東京都やごく一部の富裕団体でもない限り、ほとんどの市町村が財政破綻という結論になるのはもう明瞭なんですね。内閣府の推計のこのような引用は適切でないと、これは自治財政局長、このような引用の仕方は適切でないと、これはお認めになりますね。
○政府参考人(林省吾君) 内閣府の試算自身は、昨年の一月に閣議で決定されたものでございまして、その時点での試算でもありますし、それからまた、いろいろな前提を置いてなされたものであります。
  したがって、それを基にそれぞれの団体がいろいろと試算をされる場合もあろうかと思いますけれども、なかなかその内閣府の試算の前提のままに経済なりあるいは財政制度なりあるいは交付税の総額が見通せるものでもございませんので、そこは慎重にやっていただきたいと、こういうふうに思っております。
○宮本岳志君 こういう試算をやっているところを私調べたんですけれども、少なくないんですよ。一つや二つじゃないんです。ましてや、総務省から各自治体に本当に正確な説明がされているのか疑わざるを得ない状況もあると。前回指摘したような総務審議官の発言を、総務省が市町村にわざわざ配っているということも申し上げました。
  税収と交付税の両方が減るというのは、基準財政需要額それ自体が大幅に減るようなケース以外には考えられません。実際、今の小泉政権のやり方を見ておりますと、これを減らしてしまおうという意図が感じられるのも事実なんですけれども、しかし、基準財政需要額というものは地方自治体の必要な経費を費目ごとに積み上げて計算するんですから、単純に何割カットと、こんな減らし方は到底できるものではないと思うんです。つまり、地方交付税の削減などということは基準財政需要額の具体的な費目についてどこをどう減らすのかという検討が必要になるし、減らした分の財源をどう手当てするかということで、一体でなければ決して手を付けられないと、これはもう明瞭なことだと思いますけれども、これは片山大臣、よろしいですね、それで。
○国務大臣(片山虎之助君) いや、それは、詳しいあるいは答弁は局長からあるかもしれませんが、法律で決まっているんですよ、地方交付税は、国会で決めているんですよ。そんなものを勝手にやれるわけはないんで、しかも今の仕組みは、きっちり基準財政需要というあるべき行政水準の確保を想定して基準財政需要を出して、基準財政収入は収入できちっと計算をして差額を交付税で補てんすると、こういう仕組みですから、科学的、客観的、しかも国権の最高機関の国会によって認められた制度でございますので、それは、だれがどうしようと言って、国会を通らなければ変わりません。
○宮本岳志君 我が党は、臨時財政対策債というやり方そのものに反対であります。
  それは、本来、地方交付税法が、第六条三の二項に基づいて交付税率の引上げによって国が責任持てとしているものを地方の借金に押し付けるという形式を持つからです。しかし、あなた方は、これは単なる赤字地方債ではないんだ、元利償還については国が交付税の基準財政需要額できっちり措置するんだ、言わば交付税の身代わりなんだと、そう強弁をしてまいりました。それならば市町村に対してもそのように説明すべきであり、交付税が減っているんじゃないですよ、臨時財政対策債の発行枠というものは交付税の身代わりであって、引き続き国が責任持ちますよということをもっときちっと説明すべきだと思います。
  大臣が幾らここで財務省と派手にやり合っても、市町村合併を市町村に勧めるときには、総務審議官が交付税はどんどん減るから合併しかないなどということを言う、これでは欺瞞と言わざるを得ないではないかということを指摘して質問を終わりたいと思います。
     ─────────────
○委員長(山崎力君) この際、委員の異動について御報告いたします。
  本日、渡辺秀央君が委員を辞任され、その補欠として平野達男君が選任されました。

     ─────────────
○松岡滿壽男君 国、地方を通じて七百兆に及ぶ借金国家になってしまっておるんですけれども、地方の方も百九十兆円を超す状況になっているんですが、二〇〇〇年度の統計で見ますると、八〇%までが適正と言われております経常収支比率の全国平均が八六・四%、一〇%が適正とされておる公債費負担比率の全国平均が一七・七%、こういうふうに、具体的に自治体全体の財務実態がもう極端に悪化してきておるわけでありまして、自治体破産を意味する財政再建団体への転落を目前にしている自治体が増えてきておるという状況であるわけであります。
  そういう中で、日本経済の見通しも非常に悲観的な部分が出てきております。少子高齢化、そこにもってきて団塊の世代の皆さん方が定年を迎えると。だから、これでいきますと、年間、日本全体で四・五兆円ぐらい賃金が減ってきていると、支払が、そういう面では。そういうものを背景にして、自治体も退職金の手当て、それから公債費率の、償還がピークになる、片方は退職金の支払がピークになってくると、非常に悪い状態になってきておるんですね。
  そういう中で、せんだって、大臣に、各省庁における、国レベルでもいわゆる純然たる公務員のほかに臨時職員等の数が二十二万だ、二十二万人で、その費用は人件費ではなくて物件費等で計上されているということでありますが、問題は、要するに、国、地方を通じて公務員の実数というものがどのぐらいなのか、あるいは要するに国民の税金で支払われている臨時とかパートとか、そういう実数がどうなっているかということをきちっと把握して対応を考えていかなきゃいかぬときに、国はそうだけれども地方の実態は分からないというような御答弁も実はいただいておるわけですね。
  これから、市町村、県、市町村から県に報告をし、県から当然総務省の方に御報告があるはずだし、またそれを把握していなければこれはまずいと思うんですが、今後、そういう都道府県とか市町村における臨時職員等の人数、賃金を確認することが私は必要だと思うんですが、今後これについて、そういうことをされるというお考えがあるのかどうなのか、これをまずお伺いしたいと思います。
○政府参考人(林省吾君) お尋ねの臨時職員についての件でございますが、臨時職員の数等につきましては、前委員会におきまして大臣の方からも答弁がございましたが、職種が多様であるとか、あるいは任用の状況あるいは勤務条件等も多岐にわたっていると、こういう状態にございますので、現在のところ、全国的な職員数の把握などは行えていないという状況にございます。
  ただ、私ども、財政の面から見ますと、臨時職員のうちには常勤的な職員あるいは純粋な賃金職員としての、いろいろな形態はありますけれども、財政上の統計といたしましては、常勤職員に準ずる臨時職員につきましては人件費の中にこれが入っておりますし、また賃金職員、いわゆるアルバイトでございますけれども、こういう方々に支払うことになっております賃金については物件費の中に計上されているということで、決算統計上はいずれも経常的な経費の内訳として金額は把握することは可能になっております。
  ただ、先ほども申し上げましたように、その支払われた対象となっている臨時職員につきましては、職種あるいは任用の状況、勤務条件等が多岐にわたっておりまして、私といたしましても、現在のところ、その職員数の把握は困難な状況にあるというふうにお聞きをしているところであります。
○松岡滿壽男君 しかし、そういうことで世の中通ると思っているんですかね。
  大体、民間企業の場合は、やはり経営が悪化していくとリストラもある、それから分社化したり、不要の部分は切り捨てる、下請に仕事を移すとかいろんな対応をしていますね。それで、地方自治体の場合も、今お話があったように、やはり人員の縮減というものは当然考えて機構を合理化したりいろいろ努力していますよね。しかし、ところが、職員の数は表向き減らしても、やっぱり臨時とかパート、それで、もちろん民間でも下請関係も正社員にせずにパートを増やすというやりくりはしていますよ。しかし、トータルでは減らしてきているんですよね、正社員とパートを合わせても合理化によって減らしてきていると、あるいは生産性を上げることによって。ところが、どうも役所の場合は私は減らしていないと思うんですよね、トータルで。あるいは増えているんじゃないかという危惧があるわけですよ。
  だから、やはりこれだけ苦しい状況のときに、自治体を統括している総務省がそういうことを把握していないなんて、普通の感覚でいったら信じられぬことですよ。これはどうなんですか、一体。本当だとしたら、それこそゆゆしき問題だと私は思いますよ、これ。
○政府参考人(林省吾君) 御心配なり御関心の点は私も十分理解ができるところでありまして、賃金職員の状態がどういう形になっているのか、何らか方法があれば知りたいという気持ちは持っております。
  ただ、私ども、先ほど申し上げましたのは決算統計で出てくる数字での把握でございまして、人員としてあるいはその形態等がどういうふうになっているのかにつきましては、現在、公務員部の方でもそれを調査した結果は持っていないようでございますので、今後そういうことが可能であるのかどうかについては検討をしていただけるものと思っております。
  ただ、現状況では、先ほど申し上げましたような状態にございますので、なかなか人数を把握することは困難だということを、というふうに聞いていることを御理解いただきたいと思います。
○松岡滿壽男君 大臣、こんな答弁で私、納得できませんよ。国民は分からぬと思いますよ。いつも自治省は県や市町村にいろいろな面で指導しているじゃないですか。だから、こういう重要なときにそんな甘い対応で、私は納得できませんね。大臣、答えてくださいよ、これ。
○国務大臣(片山虎之助君) 勤務態様が地方団体でばらばらなんで、そこで、しかも一か月で辞める、三週間で辞める、三か月おる人、六か月おる人。だから、ある程度勤務形態で標準化をして、こういう、常勤職員に近いようなものは分かりますよ、分かると私は思いますが、そこで例えば一か月以上か三か月以上か何か分かりませんが、そういうようなある前提を設定して調査することは可能ですから、それについては少し検討してみます。
  ただ、私は、今の合理化努力の中で、常勤の職員を減らしてアルバイトを増やしているということはないと思いますよ、そこは。ただ、今やっているのは臨時雇用対策事業で三千五百億円ってあるでしょう、厚生労働省がやっておりますけれども、これで都道府県や市町村の職員にして雇用創出してくれと。これ、今までは半年だったのが一年になって、一年もちょっと短いんじゃないかという今議論があるんですよ。こういうのは増えていますよね、これは雇用創出ですから。そういうのは増えておりますけれども、いわゆるそうでないアルバイターや何かが実際の人員削減の中で見返りで増えているとは私は思いませんけれども、松岡委員、何回も熱心に御質問いただいておりますので、調査の方をちょっと検討してみます。
○松岡滿壽男君 こればっかりやっておったら十五分済んでしまいますのでもうやめますけれども、だけれども局長、やはりきちっとそこは調査してみてくださいよ、今、大臣が言われたようにですね。ということは、二十二万、国レベルでいるとしたら、大体地方は三倍ですからね。私は、そうすると六十万人いるんかなと、地方は、臨時、パートが、そう思っちゃいますよ、調べてくださらなければ。で、言って回りますよ。これはやはり私は大変大切な問題だと思うんですよ、意識を変える意味でも。もちろん、市町村の方が国民と密着したあれしていますから、その辺は皆分かっているとは私は思うんですよ。その良識は私は皆持って対応しているとは思うんだけれども、是非そこは御調査、御指導をいただきたいというふうに思うんです。
  それで、今度、経常収支比率のところで、減税補てん債及び臨時財政対策債を経常一般財源に加えて、分母が大きくなっておりますので、都道府県や市町村の経常収支比率が余り悪くなっていないという部分があるんですけれども、これは収支比率を良くするためにやったことなんでしょうか、十三年度から。これはどういうことでやられたのか、ちょっと分かりやすく御説明を願います。
○政府参考人(林省吾君) 経常収支比率の算定方法についてでございますが、御指摘がございましたように、減税補てん債や臨時財政対策債を加えた算定方法に変更いたしておりますが、これは御案内のように、減税補てん債とか臨時財政対策債は、先ほど来議論がございますように、臨時的な財源、借入金的な形ではありますけれども一般財源として整理をされるものでございますので、経常的な一般財源としての財政の弾力性を示す数値を試算いたします際には、一般財源と同様の扱いをする必要があるということでやったものでございまして、決して経常収支比率の見せ掛けを良くするためにやったものではないということを御理解いただきたいと思います。
○松岡滿壽男君 次に公営企業の関係なんですが、水道とか下水道、病院、交通と、これで四十一万人の方々が働いておられますし、決算の見積りが大体二十一兆円ぐらいの規模のものだというふうに思うんですけれども、今回、皆さん方の御努力によりまして国の方も決算を本会議で前倒しの議論ができて、決算委員会もNHKで中継されると、決算重視という形で参議院が質的に大きな、私はこれ画期的なことだと思うんですね。
  そういう状況の中で、地方自治体の場合はもう一般会計と公営企業というのは、こればらばらでやっておりますよね。だけれども、これは連結決算、民間ではもう大体今連結決算になってきているんですけれども、全体の地域の実情について市民、県民に分かりやすい形でやらないと、これからいわゆる地方債、いろんな格差がそれぞれの自治体によって出てきております。民間資金もこれは投入しなければもうとてももてないという状況になっておるわけですから、この際、この辺の地方自治体における一般会計とそういう特別会計、公営企業との関係について一定の角度から見直しをしてもいいんじゃないかという思いはするんですが、この辺についてはどんなふうにお考えでしょうか。
○政府参考人(林省吾君) 御指摘をいただきました普通会計と公営企業会計とを併せた形で財政状況を公表するような工夫をすべきでないかと、こういう御指摘は以前からございまして、私どももそういう方向で検討する必要があるのではないかという問題意識を持っております。
  実は、そういうことで研究会等で研究をしていただきまして、一昨年の三月に私どもとしては一つの結論的なものに到達しているものがございます。それは、普通会計と公営企業会計とを併記する方式で各地方公共団体の会計全体のバランスシートを作成してはどうかということでございまして、既にこういう考え方を受けて、例えば地方団体におきましては、例えば平成十三年度見込みでありますが、二十七県、二百三十六市町村においてそういう取組がなされているという状況も聞いているところでございます。
  ただ、御理解をいただきたいと思いますが、地方公共団体が当該団体の財政事情全体を住民の方々に説明をする必要がある、また全体の姿が資産、負債等のストック面の状況も含めまして一覧性のある形で示されることが有意義であるという点はもう御指摘のとおりだと思います。
  ただ、地方公営企業につきましては、企業の経営に伴う収入をもって充てるということになっておりまして、税収を基礎とする普通会計と区分することが経理上も要請されているというような事情もございます。
  そういう点では、このような両者の性格や会計処理手法の相違からいたしますと、単純に両者を連結することにはいろいろ問題があるということで、関係者いろいろ研究をしていただきまして、地方団体の会計全体を一覧できる形で財政事情を表示する手法といたしましては、先ほど申し上げましたように、普通会計と公営企業会計とを併記する方式、いろいろ、私ども各地方団体全体のバランスシートという言葉を使っておりますが、そういう方法が現段階では望ましいのではないかという研究会の結論もいただいて地方団体にお示しをしているところでありますが、なお今後検討すべき課題も多いと思いますので、御指摘のような方向での検討を深めてまいりたいと考えております。
○委員長(山崎力君) 時間が来ておりますので、おまとめ願います。
○松岡滿壽男君 もう少し議論をしたいんですけれども、時間が参りましたので、別の機会にまた譲らせていだきます。
  ありがとうございました。
○又市征治君 社民党の又市です。
  地方交付税は地方財政の根幹を成す制度ですけれども、現実は巨額の特別会計の借入れの上に国の責任を地方に転嫁する臨時財政対策債という負担の導入で既に破綻状態にあります。もはや交付税率を引き上げる以外に解決策はないのじゃないか、こんなふうに思います。
  ところが、政府は土俵を広げて三位一体の改革でやるんだと、こうおっしゃるんですが、今回の予算案を見ましても、税源移譲はほとんどゼロ、補助金の削減だけは進めて、交付税は借金を増やすばかりで押し切ろうという格好になっています。また、今日の市町村合併政策についても、地方財政の規模を圧縮をして、それで交付税需要額を削減し、国の義務を軽くするという、言わば自治体デフレ政策ともいうような格好になっています。
  こうした交付税制度の根本矛盾をわずか二時間の質疑、採決というのはいささか問題あり、こう言わざるを得ないわけでありますが、今日は私も与えられた時間、非常に少ないですから、特別交付税に絞ってちょっと何点かお聞きをしたいと思います。
  ちょうど一年前、昨年の三月もこの問題、論議をいたしました。私は、そのときに多くの府県が合併持参金とも言うべき根拠もないつかみ金を一市町村に二億円だとか五億円だとか、こういう単位で大盤振る舞いをして、それを国が半額裏打ちをしているということについて問題にいたしました。
  地方交付税法第十五条では、特別交付税は特別の財政需要があることに対して算定をする、こうなっていることはもう言うまでもないことですが、今申し上げたように、特定の県が、はい、あなたのところは二億円、いや、ここは五億円、こんな格好で何ら根拠のないつかみ金を出すものが一体、この十五条の特別の需要というのは私は無理がある、こう思うわけですけれども、府県がこういう算定根拠のない金を出していて、国はどういう根拠でこれに半額を特別交付税で交付を、特別交付税を交付できるのか、その点をお聞きしたいと思います。
  あわせて、この二〇〇三年度、二〇〇二年度及び二〇〇三年度の予算と実績、また今ほど申し上げたようにこの法的根拠、これについてまず示していただきたいと思います。
○政府参考人(林省吾君) 特別交付税は、先ほど御指摘いただきましたように、法律の十五条におきまして、普通交付税による言わば画一的な算定方法によっては捕捉されない特別の財政需要を算定の対象といたしているものでございまして、具体的には災害に係る財政需要であるとか、あるいは除排雪であるとか、あるいは生活バス路線の運行維持に要する経費とか、あるいは病院事業等々、地域的な特別の財政需要を算定の対象といたしているところであります。
  今回、御指摘いただきました合併市町村に対する補助金、交付金に係る財政需要につきましても、各地域における合併の進捗状況等に応じまして地域的に異なった財政需要として生じているものでございますし、また合併の進展に対応して年度途中における需要の発生も見込まれるものでありますことから、地方交付税法第十五条に規定する特別の財政需要に該当するものとして特別交付税の算定の対象といたしているところであります。
  なお、算定の仕方につきましては、この十五条の規定に基づきまして総務省令に具体的に規定をいたしているところであります。
  算定額についてのお尋ねもございましたが、平成十三年度におきましては五億円でございましたが、平成十四年度におきましては約十五億円を算定いたしたところでございます。
○又市征治君 あなた方がお出しになった合併特例法にすらこれは根拠がなくて、それは今御説明がございましたけれども、地方交付税法第十五条のこの特別の需要という格好に私は当たらないと思う。それは根拠がちょっとない、こう思うんですね。
  県がこの根拠のない算定をして、なぜ、ある県は二億円とこう言っている、ある県は五億円と言っている、ある県は二億五千万と言っている。国がその二分の一を上乗せするのはとても十五条の特別の需要とは言えないんじゃないですか、これ。
  そこで、大臣にお伺いをしてまいりたいと思うんですが、昨年、私は、合併期限の十七年度末にかけて、この今数字が出ましたけれども、十倍や百倍というのはオーバーかもしらぬけれども、そういうふうに増えていくんじゃないか、こう申し上げましたけれども、現実には、今お話がありましたように、一年で三倍に増えているわけですね。
  交付税は、あくまで地方財源の偏在をなくして均てん化をするということ、あるいは弱小団体でも先ほど大臣がおっしゃったように財政的自立ができるように重点的に配分する趣旨だ、ましてやこの特別交付税はより一層そのことが特別緊急の需要であるべきなんだろうと思うんですね。
  したがって、今出ましたように、総務省令でこの二分の一助成というのを決めているんですと、こうおっしゃいますけれども、交付税法の十五条にはやっぱり違反するんではないのか、少なくともその趣旨には反するんではないかと、こう思うんでして、大臣、この点を明確に御答弁いただきたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) いやいや、一つも違反しませんよ。特別の財政需要なんです。当初では予定していないものが年度途中で合併がばっと進むんで、それで都道府県にある程度こういうことについては判断してもらって都道府県が一定のお金を出すと。財政需要をちゃんと、合併する市町村の財政需要を考えて都道府県が出す、出したものについては二分の一を我々が補てんしましょうと。こういうことで、合併というのは国の政策なんですよ、これは閣議でも決定し、いろんな支援プランをやって進めているんですよ。
  何のために進めるかといったら、財務省が言ったでしょう、受皿を作ってくれ、受皿を作ってくれ、権限移譲、財源移譲の受皿がない、今の市町村では駄目だと。彼らが言うことだけでやっているわけじゃありませんが、私どもも、やっぱり権限や財源移譲をするためには、単位の市町村が強くならにゃいかぬと、そういうことを今進めているんで、それを一生懸命県が応援する。特別の財政需要が生ずるのは当たり前ですよ、合併するんだから。それを応援する、どこも悪くない。
  私、褒めていただけるのかと思ったらそうではないようで、大変そういう意味では、思っております。
○又市征治君 どうも見解が違うようでありますが。
  実は、これ以外にも合併絡みで特別交付税を使って、合計で昨年は三十六億円、今年度は百九十九億円ですか、百五十九億円と、四倍になっていますね。合併しない市町村にとってはやっぱり原資の目減りという形の、現実にはやっぱり差別が起こっているわけですよ。他方では、特別交付税でマイナスの査定、つまりペナルティーも行っているわけですね。去る、今日は詳しいことを申し上げませんけれども、十八日に省令を改定をされて、給与改定のマイナス幅について国の意の沿わなかった自治体に対しては特別交付税の減額を決められている。逆に、例えば長野県のように、がくっとじゃ減らしたところをこれ逆に補てんしてやるのかと、こう言いたくなるわけでありまして、こういうやはり、何か知らぬけれども、これは今、こうした中身は、地方人事委員会をむしろ総務省自体が形骸化をする、自治権の侵害と言わざるを得ない、こういう中身もあるわけです。特別交付税には、こうしたやっぱり、どうもあめとむちが強く組み込まれているというふうに言わざるを得ません。
  地方分権、あるいは国と市町村は対等だと、こう言いながら、このように総務省のさじ加減というのは依然として残されている、これ温存されているということを言わざるを得ぬと思うんです。交付税制度全体がこの危機にさらされているときに、その六%をこうした露骨な自治体差別のシステムとして使うという、こんなことが残っているというのは私は理解し難い、こう申し上げざるを得ないわけで、こういう特別交付税の決め方それ自体、もう少しやっぱり見直されるべきでないか。
  大臣は、褒められるべきだとおっしゃるけれども、私は、ちょっと違うんじゃないか。もう少し、今申し上げたようなことも含めて検討なさる点があるんではないか、この点について御質問したいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 特別交付税は昔は八%だったんですよ。それを今六%に下げまして、やっぱりそれをそのくらい確保していないと、災害だとか雪だとか、富山県や新潟県も雪多いですから、そういうときに対応できないんですね。
  そういう中で、合併についてもその一つの算定ルールの中に入れたわけでありまして、その点は是非御理解を賜りたいと思いますし、今後とも、きちっとしたルールの上で特別の財政事情に対応する制度として我々は考えていきたいと思っております。
○又市征治君 終わります。
○委員長(山崎力君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
  これより討論に入ります。
  御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。

○八田ひろ子君 私は、日本共産党を代表して、地方交付税法等の一部を改正する法律案に対する反対の討論を行います。
  反対理由の第一は、地方交付税法の趣旨に反し、恒常化した財源不足の補てんを地方に押し付けるだけでなく、今年度もその補てんに赤字地方債の発行を強いていることであります。
  第二は、本来、国が責任を負うべき義務教育国庫負担金の一部の一般財源化をしていることであります。
  義務教育費国庫補助負担金制度は、かつての義務教育国庫負担金が廃止され、平衡交付金制度に包含されることで、都道府県間での教員の待遇、定数の不均衡が甚だしくなったとの苦い教訓から、一九五二年に発足し、補助対象も拡大されてきたものであります。
  今回の共済長期負担金等の廃止、一般財源化は、こうした教訓を無視して義務教育に対する国の責任放棄を進めるだけでなく、さらに国庫補助負担金廃止の突破口を開こうというものであり、断じて認めるわけにはいきません。
  第三は、先行減税における地方影響額のすべてを地方負担としていることであります。
  小渕内閣が行った恒常的減税においても、その地方影響額の一部は地方負担とされましたが、今回の先行減税においては地方影響額の全額が地方負担とされ、政策減税における国の一層の責任放棄と地方負担が推し進められております。
  さらに、先行減税の中身は、大企業・大資産家減税、そしてその穴埋め財源は将来の庶民増税という全く不当なものであり、二重に認めるわけにはまいりません。
  第四は、自治体財政を危機に追いやる地方単独事業の実施を引き続き地方に求める一方、合併促進に向けて、人口十万人未満、特に小規模自治体への財源保障を切り縮める段階補正見直しを継続し、自治体へのいわゆる兵糧攻めを行っていることであります。
  最後に、今回の改正案は、地方の財源保障制度である地方交付税制度そのものの縮小、解体を視野に入れ、その突破口として国庫補助負担金廃止、一般財源化への端緒を開く重大な改悪を含んでおり、こうした三位一体改革は、憲法が保障する地方自治の発展とは全く相入れないものであるということを厳しく指摘をして、私の反対討論を終わります。
○又市征治君 私は、社会民主党・護憲連合を代表して、地方交付税法等の一部を改正する法律案について、反対の討論を行います。
  地方財政の改革について、政府は、補助金、交付税、税源移譲の三位一体の改革を強調しており、来年度の地方財政についても改革の芽出しがなされているといいます。しかし、地方交付税制度並びに地方財政計画を見る限り、改革の芽出しはおろか、制度改悪のあだ花がここに極まれりと言うべきであります。
  一般財源比率、地方債依存度も悪化し、地方全体の債務残高も二百兆円の大台に近づき、もはや地方財政の破局は目前となっている今、改革の芽出しなどと言っている余裕はどこにもないはずであります。
  以下、反対理由を申し上げます。
  その第一は、政府の言う三位一体の改革が、実は地方財政の抑制と国の責任、負担を自治体へ転嫁するだけにほかならないからです。
  すなわち、本来の税源移譲は行われないまま、単に義務教育費国庫負担金の一部の地方特例交付金への置き換えと、依然として交付税特別会計の借入方式による措置が取られただけで終わっています。
  道路関係でも本格的な道路財源の移譲ではなく、自動車重量譲与税などの一部の手直しにとどまっています。
  狭義の財政対策だけでなく、三千二百の自治体を一千にまで減らそうという大合併政策もまた、ねらいは地方財政の縮小、それによる交付税需要額の圧縮を通じた国の対地方財政支出の削減、交付税制度の見掛けの身軽化にあり、その額は四兆円から五兆円に上る削減にあることも、我々は明らかにしてきました。
  その第二は、地方財政の財源不足の補てんの在り方の問題です。
  二〇〇三年度は、いわゆる折半ルールに基づき、本格的な赤字地方債に依存させられることになりました。これによって、財政調整財源であるべき交付税の総額を、自治体が自らの借金で賄う状態はますます深められることになったわけであります。
  通常収支の不足の補てんといい、恒久的な減税に伴う減収の補てんといい、また先行減税に伴う減収の補てんも、国庫補助負担金の見直し等に伴う措置も、皆国の政策が原因となって必要となる補てん措置ですから、補てんの在り方の抜本的な改革が求められていると考えます。
  今日的状況の下で、二〇〇四年度からの国と地方の新ルールがどうなるのか、少なくとも赤字地方債の延長や衣替えといった財政調整制度の原則にもとる方式は取られるべきではありません。抜本的な税財源の移譲こそ肝要であると考えます。
  その第三は、赤字地方債頼みの財政運営の問題です。
  約五兆九千億円にも及ぶ臨時財政対策債の発行は、地方財政計画と交付税の分離をもたらし、地方財政制度の根幹をゆがめるものとなっております。
  地方債発行の元利償還の一部を将来交付税で措置するからとはいっても、交付税に占める過去の地方債の穴埋めに充当する部分がますます増えているのが実態であり、しかも既往の臨時財政対策債の利払い充当分までも臨時財政対策債で賄うというのは、タコの足食い以外の何物でもありません。
  さらに言えば、臨時財政対策債をもって基準財政需要額の一部を振り替えたり、元に戻したり、来年度は道府県、市町村ともに元に戻して計算した中から控除するやり方は、需要額算定の面からも財政対策の行き詰まりを示すものであります。
  以上の点を申し上げ、私の反対討論を終わります。
○委員長(山崎力君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
  これより採決に入ります。
  地方交付税法等の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。

    〔賛成者挙手〕
○委員長(山崎力君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
  なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山崎力君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
     ─────────────
○委員長(山崎力君) 次に、行政制度、公務員制度、地方行財政、選挙、消防、情報通信及び郵政事業等に関する調査を議題といたします。
  伊藤君から発言を求められておりますので、これを許します。伊藤基隆君。

○伊藤基隆君 私は、自由民主党・保守新党、民主党・新緑風会、公明党、国会改革連絡会(自由党・無所属の会)及び社会民主党・護憲連合各会派共同提案による地方財政の拡充強化に関する決議案を提出いたします。
  案文を朗読いたします。
     地方財政の拡充強化に関する決議(案)
   地方公共団体の自己決定権を拡大するとともに、行財政基盤の安定と発展を図るため、政府は左記の事項について措置すべきである。
  一、地方分権時代にふさわしい地方税財政基盤を確立するため、国庫補助負担金、税源移譲を含めた税源配分の在り方、地方交付税の三位一体の改革を推進し、国の関与を縮小するとともに、地方の権限と責任を大幅に拡大し、地方財政の自立を目指すための明確な方針を早急に示すこと。
  二、地方財政は引き続き財源不足が拡大し、平成八年度以降連続して地方交付税法第六条の三第二項の規定に該当するという非常事態にあることにかんがみ、今後とも、地方交付税による財源保障機能及び財源調整機能が十分発揮されるよう、財源の中長期的な安定確保を図る見地から、抜本的な方策を講ずること。
  三、交付税及び譲与税配付金特別会計においては、借入金残高が看過し得えない状況にあり、また、平成十六年度から償還が再開されることにかんがみ、借入れ及び償還等の在り方について、早急に抜本的な検討を行うこと。
  四、臨時財政対策債の元利償還については、将来において地方公共団体の財政運営に支障が生ずることのないよう、万全の措置を講ずるとともに、公債費負担に苦慮する地方公共団体の財政状況にかんがみ、今後とも適切な負担軽減措置を講ずること。
  五、国庫補助負担金の廃止・縮減については、三位一体の改革を左右する重要な課題であることから、単に地方への負担転嫁とならないよう、地方公共団体の意見を十分踏まえつつ、地方の自主性を拡大し、その創意・工夫を活かせるよう、積極的に取り組むこと。
  六、地方公営企業や地方公社等の経営が地方公共団体の財政に重大な影響を及ぼすことにかんがみ、住民が、企業会計及びその他会計等の財政状況について、全体的な把握ができるよう検討すること。
    右決議する。
  以上でございます。
  何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。
○委員長(山崎力君) ただいまの伊藤君提出の決議案の採決を行います。
  本決議案に賛成の方の挙手を願います。

    〔賛成者挙手〕
○委員長(山崎力君) 多数と認めます。よって、本決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
  ただいまの決議に対し、片山総務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。片山総務大臣。

○国務大臣(片山虎之助君) ただいま御決議のありました事項につきましては、その御趣旨を十分に尊重してまいりたいと存じます。
     ─────────────
○委員長(山崎力君) 次に、恩給法等の一部を改正する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
  政府から趣旨説明を聴取いたします。片山総務大臣。

○国務大臣(片山虎之助君) 恩給法等の一部を改正する法律の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
  この法律案は、平成十四年における消費者物価の動向等にかんがみ、普通扶助料に係る寡婦加算の年額について、平成十五年四月分以降、扶養遺族である子二人以上有する妻にあっては二十六万九千九百円を二十六万七千五百円に、扶養遺族である子一人を有する妻及び扶養遺族である子を有しない六十歳以上の妻にあっては十五万四千二百円を十五万二千八百円に、それぞれ引き下げようとするものであります。
  以上がこの法律案の提案理由及び内容の概要であります。
  何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願いいたします。
○委員長(山崎力君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
  本案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。

    午後零時十四分散会