運営「地方自治法改正案を審査・採決

(平成15年6月5日参議院総務委員会会議録より抜粋)


(前略)
○委員長(山崎力君) ただいまから総務委員会を開会いたします。
  まず、政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
  地方自治法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に総務大臣官房総括審議官伊藤祐一郎君、総務省自治行政局長畠中誠二郎君、総務省自治行政局公務員部長森清君、総務省自治財政局長林省吾君及び厚生労働大臣官房審議官渡辺芳樹君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山崎力君) 御異議ないものと認め、さよう決定いたします。
     ─────────────
○委員長(山崎力君) 次に、地方自治法の一部を改正する法律案を議題といたします。
  本案の趣旨説明は去る三日に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
  質疑のある方は順次御発言願います。

○椎名一保君 お許しをいただきまして、質問させていただきます。
  初めに、総務大臣にお伺いいたします。
  ここのところ、地方財政に関する三位一体の改革が大きな論議を呼んでおります。私は、我が党のほかの多くの同僚議員と同じく、国から地方へという大きな方向が我が国の社会のあるべき姿にとって必要だと考えております。そして、そのような流れの中で、国から地方への税源移譲を含む三位一体の改革を強力に推し進めていくことが求められていると考えます。
  しかし、そこで、三日の日に地方分権改革推進会議の意見集約が終わられたということで、それに批判的なこれは新聞記事でございますけれども、「「三位一体」程遠く」と。国から地方への税源移譲については踏み込み不足で、三位一体にはほど遠く、しかも、会議の迷走ぶりばかりが際立った。地方の深刻な財政危機をどうするか、この日の意見書から、その処方せんは見えてこない。同会議の意見書は地方の歳出削減、税収確保の自助努力を前面に打ち出し、現行の地方交付税も大幅にカットする内容になった。地方に負担を押し付けるばかりで地方分権の名に値しない。地方財政を縮減するのがねらいではないかと。これは読売でございますけれども、同様の記事が、ほとんど批判的な記事でございますけれども。
  これに邁進してまいりました片山大臣のこれらの分権会議の経緯に対する御意見と御感想をお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 私も一番の批判派なんですよ。あれ議事の運営のやり方も良くないんですよ。まあそれは置いておきまして、あれ最終取りまとめというか、まとまっていないんでしょう。あれは何人かだけの意見でね、強硬に反対している委員さんがまた別の方でおられて。だから、あれまとめたということになるんでしょうかね。最終的には議長が押し切って、後で反対があったら意見出してくれと言って、何か今日の午前中までに意見を出してもらってどうにかするということなんですけれどもね。
  一番いかぬのは、三位一体と言いながら、一番大切な税源移譲が後送りになっているんですよ。するみたいなこと書いていますけれども、しかし、増税のときまでできないだろうみたいなことも書いてある。
  それからもう一つは、地方共同税というのは引っ込めましたけれどもね、将来の選択肢だと。こう書いているんですが、こんなものは制度的にも成り立たないし、今の交付税制度の後身的な位置付けなんですけれども、そういうことに全くなっていない。これはもうみんなが反対して、とにかくこれは将来の、ずっと将来の選択肢だと、こういうことにしたみたいですね。
  補助金の方は補助金の方で出しているんで、じゃ国の財政が悪いからといって地方に出す金、補助金は削る、交付税は削る、しかも二つだけやるなんということは、これはもうおよそ地方分権改革推進会議の名に値しないんですよ。名前を変えてもらわないかぬ。阻止会議か、妨害会議かね。
  いやいや、そういうふうに思っておりまして、そういう趣旨のことを少し言い過ぎているんであれなんですけれども、いずれにせよ、そういうことの意見も、まとまっているのかいないかは別にして、総理の諮問機関ですから出るでしょうから、ほかに地方制度調査会の意見もその他の意見もいろいろありますので、そういうことを踏まえて、やっぱり政治の場でどういうふうにしていくか、内閣としてどう取り組むかということを是非決めていきたいと思いますけれども。
  私は、何度も言いますように、三位は一体でなきゃいかぬし、地方を強くするための改革なんで、それは地方に無駄があれば省いてもらいますよ、無駄はやめてもらうけれども、地方を強くするために、そういう基本的な理念というか考え方は是非貫いていくべきだと、こう思っておりますが、今月中にまとめるということなものですから、骨太方針を。余り時間ありませんけれども、是非、委員の先生方の御支援の下に頑張ってまいりたいと思っております。
○椎名一保君 ありがとうございました。
  とにかく一番、現場の行政にしてみれば、情報公開の施行以来、とにかくきちっと住民にこたえていかなきゃならない。そしてまた、十七年の合併と。基本には、行政改革の基本はやはり地方分権であるということは明確になっておるわけでございまして、とにかくより強力な政府、総理のリーダーシップがまた発揮できるように大臣からもまたひとつ強力な推進方をお願い申し上げる次第でございます。
  私は、今後ますます厳しくなる経済状況の中で、我が国がこれに弾力的に対応できるような国家にならなければならないと考えます。このためには、分権型社会への移行は不可欠であり、その中心となるのが財源と権限の移譲であります。国から地方に財源や権限を移すことを軸に、国の干渉を少なくする、国の過剰なくびきから逃れた地方が、自己決定、自己責任に基づく地域社会を作り上げることを国、地方が一致して目指していかなければならないと思います。
  また、地方自治制度におきましても、制度の基本はきっちりと法律で決めなければなりませんが、過剰な地方自治体への規制はなくしていくべきです。特に、地方自治体が自らの組織をどのように決めるのかということは、地方自治の本旨の内容を成す団体自治とも関連するテーマであり、できるだけ地方の自主性を尊重すべきだと考えます。
  今回の自治法改正案では都道府県の部局数の法定制度の廃止が提案されているわけですが、地方分権が進む中で、地方公共団体の自主組織権を尊重する見地から、当然の改正であると考えます。同時に、都道府県の行政改革の在り方についても住民の厳しい目が注がれていることも確かであり、今回の改正を契機として、都道府県の組織が肥大化することがあってはなりません。地方の自主性を尊重しながら地方行革を進めていくことが重要であると思います。
  そこで、これまでの経緯を含めまして、何点かお伺いいたします。
  まず、今日に至るまで都道府県の部局数を法定し、事前の届出を義務付けるなど、都道府県の組織の在り方について国が関与を行ってきた理由を伺います。また、市町村に対しましては、国は全く関与をしてこなかったのでしょうか、それはなぜか、併せてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 戦前は都道府県の局、部というのは、内部組織は法律で決めておったんですね。それを昭和二十二年に、地方自治法、GHQなんかが来て、自治制度にしようと。地方自治法を作るというときにそのまま引き継いだんですね、そこだけは。都道府県の内部組織についてはぴしゃっと法律で書いておったんですよ。しかし、これもいかにもおかしいんじゃないかということで、だんだんだんだん直していきまして、人口の規模で標準的な部を法定したんです。それ以外の部を作りたいときは、自治省的なところに、かつての自治省的なところに協議しろと、こういうことで来たんです。しかし、協議も一種の関与ですから、これはやめようというので、事前の届出にしたんです。
  今回は事前もやめて事後にすると。こういうことでございまして、やっぱり都道府県の組織が物すごく膨脹するのは困る、それから余りばらばらも困る、こういう思想だったと思いますね。戦前の都道府県は国の機関ですから、戦前の都道府県は国の出先機関ですから、これは国が決めるというのはあったんだと思いますけれどもね。ただ、それを法的に持ち越して、直していって、今回は全部自由にして、事後に届け出てもらうと。それを我々も承知していないと、どんどんどんどんいろんなことをやられたら困りますからね。
  それから、市町村は昔から自治体だったんですよ。そういうことで、しかも市町村の監督権は都道府県知事にありましたから、知事さんに任せよう、こういうことだったと思います。だから、法律上は何ら市町村については決めないと。市町村については都道府県の方でいろいろチェックをしてもらうと。元々自治体ですから、法律は戦前も決めておりませんし、戦後も決めずに今日まで来たと。
  しかし、考えてみますと、政令指定市なんというのは県ですからね。
  その辺のいろんな議論はあるんですが、市町村については全く何ら届出もありません。都道府県を今回は事後届出と、こういうことであります。
○椎名一保君 今、御答弁にもありましたけれども、これは地方の自主性を尊重する余り、するのは結構ですけれども、これは逆に、この改正を契機として都道府県の組織が肥大化するということも考えられるわけで、しかしそれは今、住民感情からいえばこれは絶対に許されないと思います。
  地方行革につきましては、それぞれの都道府県でそれなりに取り組んでおられるとは思います。しかし、私の出身の千葉県を取ってみましてもなかなか十分とは言えないと私自身は思っております。これらは、基本的にはそれぞれの都道府県が自ら取り組んでいくことではありますけれども、国としても一定の役割があるはずではないかと思うんですけれども、今回の改正を契機として都道府県の組織が膨脹するおそれはないのか、都道府県の議会は膨脹を抑えるためにどのような役割を果たすべきなのか、また国としてどのように対応されるつもりか、基本的なお考えを聞かせていただきたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 地方分権の時代ですから、組織をどう作るかは都道府県に任せると、こういうことなんですが、今、椎名委員言われましたように、それだから幾らでも膨脹させる、もうどんどんと増やしていくと、これは困るものですから、今回の改正案でも、事務及び事業の運営が簡素かつ効率的なものとなるよう十分配慮してくれという条項を入れたんですよ。自分で決めてよろしいけれども、できるだけ簡素かつ効率的にやるようなことを考えてくれと、こういうことを入れまして、しかも、このチェックはやっぱり議会にお願いせなしようがないと思います。議会がやっぱり執行権のチェック機能というのを持っているわけでありますから、チェック・アンド・バランスですから、議会の方で十分、どういう都道府県の内部組織を作るかは条例が出てくるわけですから、十分審査していただいて、場合によってはチェックしていただくと。
  それから、住民の皆さんもそういうことに関心を持っていろいろ言っていただくと、こういうことが必要だと思いますし、我々の方は、執行部の方に、知事さんの方にできるだけ簡素で効率的なもの、議会や住民の納得が得られるような、そういう内部組織にするように、私どもの方からも要請しようと思っております。
○椎名一保君 私も七か月前まで県議会におりましたんですけれども、きちっとしたチェック機能を働かせることがこれは大変重要なことだと思いますので、その辺りもまたひとつお願いをしたいと思います。
  ここのところ、県知事が不信任されて失職したり、不信任議決が予想される知事が辞任するといったケースが相次いでおります。もちろん、それぞれ県や知事の事情によりまして背景は異なるわけでございますが、このようなことはかつては見られなかった現象です。時代の過渡期なのか、甚だ嘆かわしい現象なのか、民主主義の成熟なのか、人によって見方が分かれるテーマなのかもしれません。
  その一方で、都道府県の役割も揺れております。市町村合併がかなりの盛り上がりを見せていますが、市町村合併が進み、基礎的な自治体である市町村が強くなり、また、その数が少なくなりますと、都道府県の役割は小さくなるのではないかという見方もあります。既に、先ほど大臣のお言葉にもございましたけれども、政令指定都市の人口が府県の人口の半分を超えているような府県もあり、更に合併が進んで政令指定都市が増えていきますと、都道府県の役割はかなり限られたものとなるところも出てくると考えられます。
  大臣にお伺いいたしますけれども、これからの都道府県の役割はどうあるべきだとお考えでしょうか。また、地方制度調査会の中間報告でも触れられている道州制ということもございます。しかし、私は、十七年の合併に合わせて今の都道府県を基本にそれぞれの市町村が汗を流しているところでございまして、この道州制の議論を今どうのこうのということにつきましては私自身は余り積極的な考え方を持っておりませんので、現在の都道府県の役割ということについてお考えをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 冒頭、椎名委員が言われましたように、不信任というのは今までほとんどなかったんです。このところ、ちょっと長野県と徳島県ありましてね。しかし、地方は大統領制で、知事さんと議会が車の両輪ですから、私は、そこはやっぱりチェック・アンド・バランスで、つかず離れずの関係でやっていただきたいと思います。不信任があって、議会を解散ないしは自分が辞めてまた選挙なんというのも、大変それぞれの県政、混乱すると思いますので、是非そこはよろしくお願いしたいと、こういうふうに思っております。
  そこで、今、都道府県の役割なんですが、今の都道府県の役割は、結局、広域的な仕事、市町村ができない広域的な仕事をやる、それからもう一つは市町村の調整をやる、それから補完をやると、そういうことが中心ですね。広域的なこと、補完的なこと、調整的なことをやると。
  そこで、本当に市町村にできないことは何かということは考えてみないかぬ。市町村が大きくなってくれば、私は、今県がやっている仕事の大半は市町村でできると思いますね。特に、住民に直接関係あるような福祉や保健や土地利用や環境や、あるいは廃棄物のいろんな関係や地場産業の振興や、そういうことはもうほとんど市町村でやらせてもいいと思いますね。
  まあ警察はなかなかそうはいきませんね、今、都道府県警察ですから。それから、教育についても私はかなり任せればいいと思うんですが、しかし最終的には、いろいろな調整だとか、何かやっぱり都道府県の教育委員会でやった方がいいのかなと、こういう気がしますし、それから大きなプロジェクトですね。例えば、空港だとか国際港湾だとか、それから高速道路に近いものだとかはやっぱり市町村ではちょっと荷が重いのかなと、こう思いますので、そういうものに限定していくべきだと思いますね。
  そうなると、今の県では小さ過ぎるんですよ。だから、県を大きくした方がいい。だが、それはブロック官庁的ぐらいまでやるのか。例えば九州は一つにするとか、北海道は今から一つですけれども、中四国は、中国を一つ、四国を一つにするのか、中四国を一緒にするのか、首都圏はどうするのか。こういうことは、やっぱり幅広い国民の皆さんに議論していただいて国民的なコンセンサスを作る必要がありますね。
  そこで、今、第二十七次の地方制度調査会にお願いしていまして、府県制度、府県の在り方について、これはなかなかまとまっておりません。もう少し時間を掛けて議論していただいて、一つのたたき台でも出していただいて、そういうことの中で議論を煮詰めていく。特に、国会でも大いに府県どうあるかということを議論していただいて、意見を集約していただけることになったら大変有り難いと、こういうように思っておりますが、二十一世紀の次の課題はやっぱり府県制度の改革だと私個人は思っております。だから、市町村の再編をできるだけやって、その後は府県制度を変えていくと、これが内政の大きな課題ではないかと、こう認識しております。
○椎名一保君 ありがとうございます。
  やはりその辺りのことも、基本は三位一体の改革、これをいかにきちっと示していけるかというようなところに懸かっているような気がいたします。
  続きまして、次に、今回の法律改正案のうち、公の施設の管理に関する制度についてお伺いいたします。
  民間にできることは民間にゆだねるとは小泉内閣の発足以来のキャッチフレーズですが、地方自治体のサービスでも、何でも自治体が自ら行うのではなくて、民間にもっとゆだねていくことを考えてもいいと思います。
  今回は、公の施設に関する改正ですが、地方自治体は文化、スポーツ、福祉、国際交流、コミュニティー関連など様々な公の施設を設けており、これらについて民間の能力を活用していく、民間や住民の知恵や意欲を取り入れていくということはとても大切な課題だと思います。
  残念ながら、バブル期には一部の地方自治体が箱物の建設を競って建てた時期がありました。造ってはみたものの思うように利用されず、閑古鳥が鳴いていたりしているようなケースもあると承知しています。中には、こんな施設が本当に必要だったのかなと首を傾けざるを得ないようなケースもありますが、せっかく造ったのですから、自治体が責任を持ってその有効活用を図っていかなければなりません。
  いずれにしても、この種の施設、法律上で言えば公の施設の制度改正は必要です。サービスの向上とコストの削減を図り、効率性の向上を図っていかなければなりません。
  そこで、まず今回の公の施設に関する改正の内容とその理由について伺います。
  また、今回の改正が、地方自治体はもとより、住民にとってどのようなメリットをもたらすものとなるか、その辺りのことを大臣にお伺いいたします。
○副大臣(若松謙維君) まず、この法律の改正の経緯でございますけれども、公の施設は住民に対してひとしく役務を提供することを目的として設置される、こういうことでございまして、その適正な管理を確保することが不可欠となっております。そのために、現行法では、公の施設の管理の委託先につきましては公共団体、公共的団体、政令で定める出資法人に限定してまいりました。
  近年は、公的主体以外の民間主体におきましても十分なサービス提供能力が認められるものが増加しているということでございまして、また多様化する住民ニーズにより効果的、効率的に対応するためには民間の事業者の有するノウハウを広く活用することが有効である、このように考えられてきております。そこで、公の施設の管理を一般の株式会社を含めた民間事業者に行わせることができるよう、指定管理者制度の導入を内容とする今回の地方自治法の改正を行うに至った次第でございます。
  そこで、指定管理者の指定に際しては、複数の候補の中から最も施設の稼働率の向上、又は利用料の収入の増加、さらには経費の縮減、こういったものが図られるような管理が実施されることが私どもとしては望ましいと考えておりまして、その結果、地方公共団体にとって財政負担の軽減が図られると同時に、利用料金の引下げ、これも期待できるのかな、このように感じております。
  また、住民にとってのメリットでございますけれども、先ほど申し上げましたように、利用料金の引下げ、さらには民間の発想が取り入れられることによりまして、より多様で満足の高いサービスの提供を受けるということを期待しておりまして、私の選挙区におきましても、例えば体育館、プールを民間のフィットネス事業者に管理させる、現在もこのフィットネス事業等もやっているわけでありますけれども、より多様で満足度の高いトレーニングプログラムなどを提供する、こんなことが期待されるのかなと思っております。
○椎名一保君 現在は管理の委託という制度を取っているわけですけれども、これを指定管理者に改めるということ、どのように違うのか、どのような住民にとってメリットがあるのかということは、ただいまお伺いいたしました。
  指定管理者の方が責任の範囲が広いようですが、それでは利用者の不満はどこに持っていけばいいのか。また、事故などが起こった場合に責任の所在が不明確になるのではないのかといった懸念もあります。利用者が指定管理者に利用を拒まれたり十分なサービスが受けられなかったりしたときにはだれがどのように対応することになるのか。また、施設に不備があって事故があった場合には指定管理者と地方自治体のどちらが賠償責任を負うことになるのか、お伺いしたいと思います。
○政府参考人(畠中誠二郎君) お答えいたします。
  二点あったかと思いますが、まずどこに不服を持っていけばいいかということでございますが、管理の基準はあらかじめ条例で定めることになっておりまして、仮に条例に違反する形で利用拒否がなされたりサービスの提供が受けられなかったりした場合には、改正後の第二百四十四条の四第三項の規定によりまして、設置者たる地方公共団体の長へ不服審査と申しますか、審査請求をすることができるということになっております。それが一点。
  それから二点目、施設の不備があって事故があった場合の責任はどこが負うのかということでございますが、万一施設の維持とか、それから修繕とか保守管理の不備が原因で利用者に損害が生じた場合は、国家賠償法第二条に規定がございまして、この規定によりまして設置者たる地方公共団体が賠償の責任を負うこともあり得るというふうに解されているところでございます。それから、さらに、例えば指定管理者が雇用する指導員の不注意とか不適切な指導が原因で利用者が負傷した場合、例えばプールの監視員の監視が不十分で利用者が負傷したというような場合には国家賠償法第一条の規定が適用されることもあり得るというふうに考えております。
○椎名一保君 今回の改正が実効を上げるためには、取りも直さずきちんとした指定管理者が選定されることが重要です。現在の制度では、管理を委託することができる相手先は地方自治体が出資している法人に限られているため、地方自治体が次々に外郭団体を設立し、これらの外郭団体はいまだ役所的体質が抜け切れず、必ずしもサービスの向上につながっていないという批判を耳にするわけであります。
  そこで、指定管理者はどのような手続により選定されることになるのか、お伺いいたします。
○政府参考人(畠中誠二郎君) お答えをいたします。
  指定管理者の指定の手続の御質問でございますが、この手続は条例で定めることとしておりまして、この条例におきまして、例えば指定の手続として選定基準をあらかじめ条例で定めるとか、それから複数の申請者から事業計画の提出を受けまして、それらを比較して費用対効果の観点で最も適切な管理を行うことができる者を選定する等の規定の方法をあらかじめ規定し、その手続にのっとって選定するということが想定されるところでございます。個々の指定管理者は、この条例に基づきまして地方公共団体が議会の議決を経て指定することになるものでございます。
○椎名一保君 民間事業者を含めてサービスの質やコストを競い合い、最もふさわしい団体や会社に管理をしてもらうことが重要であります。同時に、指定管理者に大いに創意工夫を発揮してもらうことも大切ですが、施設を設置している自治体が指定管理者に任せっきりにし、指定管理者となった民間事業者が極端なコスト削減に走ってサービス水準の低下を来すようなことがあってはならないと考えます。
  指定管理者に対しまして、設置者である自治体はどのような権限をどのような場合に行使することになるのか、最後にお伺いいたします。
○政府参考人(畠中誠二郎君) 先生御指摘のとおりでございまして、それを担保する方法としまして、まず管理の基準をあらかじめ条例で定めておきまして、指定管理者は、毎年度終了後、事業報告書を提出することとしているところでございます。さらに、適正な運用を確保するため、例えば先ほど申し上げました条例で定めた管理の基準に沿いまして適正な管理が行われない場合には、地方公共団体は必要な指示をすることができることとしておりまして、さらに申し上げれば、この指示に従わないときは指定の取消しや業務の停止を命ずることができるということで適正な管理を担保しているところでございます。
○椎名一保君 この指定管理者制度を採用するか否かは自治体の任意ということですから、今回の改正の成否はこれを活用する自治体側の意識改革が決め手となるものであります。今までのような、手続さえ誤らずに施設を管理していればいいといった姿勢を改めて、成果志向でいかに顧客である住民の満足度を上げていくか、同時に設置者としての責任あるコントロールを及ぼしていくかがかぎであると思います。
  総務省に対しましては、このような自治体の努力が十分に発揮できるような万全な取組を行うよう改めて強く求めまして、質問を終わらせていただきます。
  ありがとうございました。
○高橋千秋君 民主党・新緑風会の高橋千秋です。
  先ほど自民党の委員の方からもお話ありましたけれども、三位一体改革のことも触れなければならないと。今日は、片山大臣、あちこちの新聞に顔が出ておりますけれども、先日、五月二十九日、この委員会でも、この三位一体ちゃんとやれということで緊急決議、全員一致でやりました。昨日、委員長の方から総理の方に文書を送られたという報告をいただきました。
  これについてまず、今もお話ありましたけれども、この決議の重さということを是非考えていただいて、当然これは大臣はお分かりだと思うんですが、分かっていない大臣がお見えになりますので、その方に対してどのようにこれから対応していくのか、まずお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) せんだっての委員会で本当に有り難い全会一致の総務委員会としての緊急決議をいただきまして、委員長以下筆頭両理事が記者会見をされた経緯も内容も私は聞かせていただいております。大変強力な援護だとうれしく思っております。
  いよいよこれからが大詰めでございまして、とにかく私が三位一体と言っているのは、メーンは税源移譲なんで、国庫補助金を削ることがメーンじゃ一つもないんです。交付税を少なくすることがメーンじゃ一つもないんで、三つを一緒にバランス良くやる、しかも中心は税源移譲ですから、その姿勢は是非貫いてまいりたいと、こういうふうに思っております。
  大変、補助金の各論になりますといろんな御意見がありまして、今各省庁と事務的な折衝をやっておりますが、事務的な折衝では限界があると思いますので、明日以降辺りから大臣間の折衝をいたしたいと。一遍にはなかなか決まらないと思いますけれども、できるだけ私は所管の大臣として努力いたしたいと思いますし、ほかの大臣にも、理解がいっている人、いっていない人、いろいろおりますから、閣僚にも、是非理解のレベルを上げていきたいと、こういうふうに思っておりますし、最後は総理のリーダーシップですよね。そういうことでは総理のリーダーシップも強く期待いたしたいと、こういうふうに思っております。また恐らくいろんな形で当委員会でも私が報告させていただいたり御意見を賜ったりするようなことがあると思いますけれども、是非よろしくお願いいたしたいと。後ろに緊急決議を背負って是非頑張ってまいりたいと、こういうふうに思っております。
○高橋千秋君 正に今、大臣が言われた総理のリーダーシップというのは、今日各紙にも書かれておりますけれども、是非強く言っていただきたいというふうに思います。
  先日、私の地元の方で松阪というところがありますが、ここが今合併が進みつつありまして、一市四町が合併するんですね。合併するというか、その方向で進んでいます。それで、そこの山村部の飯南町、飯高町というのがあるんですが、大臣も三重県におられたことがあるので御存じだと思いますけれども、そこの町長からちょっと来てほしいということで、その合併の細かい打合せのところへ呼ばれて行ってきました。
  そうすると、大変困っていると。何が困っているかというと、一市四町で合併をするときにこの五つの自治体のコンピューターのシステムが全部違うんですよ。日立製の、ハードで言うと日立、IBMなんですが、結局それのソフトをどうやって作っているかというのは、松阪市というのは大きな、あの地区では一番大きな市ですから自分のところでやっているんですね。あとは地元のソフト会社、電算会社に委託をしている。その電算会社も幾つかの電算会社に委託していまして、五つが合併するに当たってこのソフトを全部統合しなければならない。住基ネットで問題になったように、これはインターネットに載せたら簡単にすすっといくのかも分からないけれども、そういうわけにもいきませんから、このコンピューターシステムをきっちりと整えていかなければならない。
  ただ、そうすると、見積りを取ったところ、これを全部するのに十五億円掛かるというんですね。十五億円掛かって期間が二十二か月掛かると。このうち四か月は運用期間ですけれども、約二十二か月、二年掛かるんですね。そうすると、これを平成十七年の三月三十一日までに間に合わせようと思えば、もう今すぐ合併決議を議会の方でしないと間に合わないというようなことなんです。
  これは、自分たちは合併したい、そういう意思で今一生懸命打合せをやっているけれども、物理的に間に合わないというようなことが今後どうも起きてきそうだと。これはもうそこに限らず至る所、今、日本じゅうでそういう話があって、コンピューターの会社から見ると新しいビジネスということで非常に今一生懸命売り込んではいるみたいなんですが、田舎の予算が非常に少ない中で十五億というのは大変大きな額なんですね。それがネックで、ちょっとためらっているところもかなりあるように聞いております。
  この合併なんですが、まず、どうも今日先ほど聞いたんですが、合併特例法を延長という、議員立法で何か衆議院の方で出すというような動きもあるというふうに聞いているんですが、会期末に出すのもどうかなというふうに思うんですが、この合併特例法の延長はいつも大臣はもうないと言われていますけれども、まずそのことについて確認をしたいんですが。
○国務大臣(片山虎之助君) 今、衆議院の方ですか、与党の方でいろいろ御議論いただいているのは三万市特例ですね。これが切れるものですからね、だから一年延ばそうと、来年の三月で切れるのを一年延ばそう、合併特例法の終期に合わせようと、三万で市になれるという特例ですね。この動きがあるというふうに、これは議員立法ですから、私は聞いております。
  それで、私が言っているのは、合併特例法のそのものは延長しないと。ただ、合併特例法の対象は、御承知だと思いますけれども、合併が三月までに終わっていなきゃいかぬのですよ、十七年の三月末までに合併がもう完了していないと。それしか対象にならないので。
  そこで、それではあと二年を切っているので時間があるようでありませんので、私が言っているのは、十七年の三月までに合併をするという意思決定を正式にしたら、だから、具体的には、五つが合併するにはそれぞれの五つの市町村が市町村の議会の合併議決を取って知事に申請した、その申請した時点が十七年の三月末までであれば、合併はそれから少し掛かりますよね、何か月か、場合によっては一年ぐらい掛かるかもしれない、手続が終了するまでに。しかし、それは手続が残っておっても、それはその特例法の優遇の対象にすると。今は十七年の三月末までに合併が完了しなきゃいかぬのですけれども、完了しなくても正式に合併の意思決定をしておれば、合併が後になっても、十七年四月以降になっても合併特例法の優遇の対象にすると、そういう法律改正を、この国会も会期がわずかですから次の国会でお願いしようかなと、こういうことであります。
○高橋千秋君 その優遇の問題なんですけれども、そこで言われたのが、決議が三月三十一日までに終わっていなければいけない。実際に合併を、正式に合併をするのが、それは、例えばさっき数か月かも一年かも分からないという話があったんですが、さっきの話で二十二か月もしコンピューターの処理が掛かると。そこから始めるということではないでしょうけれども、要は、合併決議をして絶対合併するんだぞというのが分からないと十何億という投資ができないわけですね。ひょっとしたら合併できないこともあるかも分かりませんから。だから、そこからコンピューターの処理をしないと、住民には納得してもらえないというんですよ。
  そうすると、最悪の場合ですが、三月三十一日に合併決議ができたとして、そこから二十二か月掛かると約二年掛かるんですね。そういう場合でもいいんでしょうか。
○国務大臣(片山虎之助君) 三月末までに合併の決議をして、委員の言われるケースなら三重県の知事さんに申請をしてもらったら、それが三月末までなら二十二か月掛かろうが、それは優遇措置の対象にしますよ。
  それから、大体合併するんなら、高橋委員、法定協議会を作ったときにもう決めちゃえばいいんですよ、もうコンピューターを統一しますと言って。普通は合併する場合には、もうこれも釈迦に説法ですが、法定協議会は作るんですよね。それは法定協議会で決めていくんですよ、合併してこうする、こうする、こうする、こうすると。合併後の建設計画みたいな、町づくり計画も決めるので、その段階からもう着手されたらそんな先にはならぬと思いますが、まあ合併の申請をしてからやるというのなら二十二か月後でもそれは対象にいたします。
○高橋千秋君 というのは、地元で一年という、一年しか駄目だといううわさがあるというようなことを言っていたものですから、ちょっと確認をさせていただいたんですけれども。
  そして、この特例というか優遇策ですね。この中にコンピューターの処理の問題というのは何か考えておられるんでしょうか。
○政府参考人(伊藤祐一郎君) 合併に伴いましてコンピューターの統合というのは大変大きな問題であります。関係市町村間の協議によって決定していただくことにはなりますが、その統合方法の具体的な内容いかんによりましては、ただいま先生御指摘もございましたように、所要経費や作業に要する経費も大きく異なる可能性があるものと考えております。
  総務省といたしましては、電算システム等の総合整備に関しまして、例えばシステム統合に係る調査検討に要する経費あるいは電算プログラムの統合などのソフト経費につきましては特別交付税によりまして所要経費を措置しているところであります。また、ネットワーク整備などのハード整備に伴いますところの統合事業経費につきましては、対象経費を地方債の対象といたしまして、後年度、その元利償還金を交付税措置するなどの財政措置を講じておりまして、電算システムの統合が円滑にいくように最大限の支援を行っているところであります。
○高橋千秋君 是非、これの部分というのは、合併ができるかできないかというのは、やっぱり一番は金なんですよね。お金がやっぱり一番心配なところだと思うんですよ。
  それで、この松阪地区でも平成十七年の一月ぐらいをめどに今進めているらしいんですが、この秋から具体的に住民に対して合併後の姿をやっぱり見せていかなければいけないということでやっていこうと。
  やはり住民にとっては、合併後、自分たちのサービスが落ちるような合併であっては意味がないわけですよね。ですから、合併したらいいサービスを受けられる、いい町になるということを期待して合併するんだと思うんです。ところが、今、現状ではそうでもない。特に、吸収合併のような、対等合併といいますけれども、山村部とかそういう小さな町村の方は、合併されるともう埋没してしまって何にもなくなってしまうんではないかという、そういう不安が物すごくあるんですね。
  だから、そういう意味で、やっぱりもう少し慎重に住民に説明ができるようにやっぱりしていくためには、この合併特例法、やっぱり期限がないと進まないというのも確かにあるんですが、この延長も含めてやっぱり考えてやっていただきたいなと。本当に合併をしたいという意思があるのに物理的にできないというようなことがこれからも出てくるんではないかなと思うんですね。
  現実問題、私のところの県でも、この統一地方選で論争がほとんど合併だったんですね。それで、特に町村長の選挙では、現職のときに仲のいい町村長たちとどんどん進めようとした、一方、住民の声を聞かずにやってしまった人というのは軒並み落ちたんです、この春の選挙で。それが新たな方、だから新しい市長や新しい町長になって、もう一度合併のことを根本から考え直すという、枠組みを変えるという動きが今かなり出ていまして、合併推進を総務省としても一生懸命やられておりますし、市町村合併促進プランという、これ片山プランというのを五月八日に出されておりますが、こういう中身、見させていただくと、そう目新しいものはないんですが、是非そういう地域のことを分かった合併プランを出してほしいというふうに思うんですが、大臣、もう一度この見解をお願いします。
○国務大臣(片山虎之助君) 私どもの方に市町村合併推進本部というのが今まであったんです。事務ベースなものですから、これを選挙後、統一地方選挙後、拡充強化しまして、若松副大臣に本部長になってもらって中身を大分体制を整備したんです。その中に市町村合併相談センターというのを作っておりますので、是非今の松阪中心の一市四町ですか、個別にコンピューターをどうやって統一したシステムにする、そのためにどのくらい掛かって、どのくらいお金がどうだと。そういうことを含めて、県を抜きにしちゃ具合が悪いので、県と一緒に御相談いただければ、個別の相談、是非乗りたいと思いますし、その他も、その他のケースでもお話があれば我々としてはできる限りの相談に乗って、何がどうできるかということを研究いたしたいと、こういうように思いますが。
  それから、お金が一番と言われるとなかなかつらいので、私はお金だけで合併するのは志が低いと言っているんですよ。まあお金も本当は大切ですよね。しかし、それよりやっぱり地域の将来、自治の在り方ということも考えていただいて、それにプラスお金と。お金だけ言うと、何となくつらくて、札束でほおべたひっぱたくようなことでは、これはやっぱり合併の志が低くなるなとこう思うんですが、しかし優遇措置がありますから、優遇措置をうまく活用していただくというのはもう当然でございまして、そういう意味では今のコンピューターの関係でもどういう優遇措置の適用ができるのか、よう、よく研究いたしますが、是非進むように我々としては応援いたしたいと思っております。
○高橋千秋君 でも、現実にこの優遇策というのはお金ですからね。お金が一番最初に来ているのはこれ事実だと思うんです。
  この片山プランの中にも税源移譲の話、ちょっと二行ぐらいですか、出ているんですが、やっぱりこれ税源移譲が、さっき大臣も冒頭に言われましたけれども、やっぱり三位一体改革があってこそ合併の将来像というのが描けると思うんですね。
  そこの町村でも言われたんですが、この三位一体の姿が見えないと、合併後の姿もかけないと言うんですよ。ですから、この三位一体を早いところ進めてほしい、そういう声が強いわけなんですけれども、ここ数日の新聞見ても、東海北陸七県議会議長会でも緊急決議というのをやっているんですね。この今日の新聞では、長野の知事が、「補助金千二百九十億円廃止を」というようなことも出ています。地域からどんどんどんどんそういう声が起きているのに、どうも、大臣は違うと思いますが、さっきの話と違うと分かりますけれども、どうも中央の方が、これ地方分権改革推進会議じゃなくて国の財政再建会議じゃないかなという、そんな感じがするんですね。
  ですので、この三位一体についてはもう本当に頑張って進めていただきたいと思いますし、これができないと、合併自体もやっぱり難しいんじゃないかなと思うんですよね。今あちこちで問題起きていますけれども、でもそれなりに進んではいると思うんですが、この三位一体がきっちりとできないと、今合併しようと思っているところも合併できなくなってしまう、そんな気がするんですけれども、これについて、何度も聞いておりますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(片山虎之助君) 合併と三位一体は関係がないとは言いませんけれども、これは三位一体の改革が進まないと合併できないという、これはそんなことはありませんよ。これは三位一体と関係なくこういうふうにやってもらえりゃいいので、今の地方財政の質を変えようと言っているんですから、補助金で来るもの、あるいは交付税で来ているものをできるだけ税源に振り替えようということなんですよね、当面は。だから、三位一体は三位一体で進めますけれども、合併は合併で進めていただかないと、何か三位一体が進まぬと合併ができないというのが口実になっちゃうと、これは私は具合が悪いんじゃなかろうかと、こういうふうに思いますから。
  それから、高橋委員、税源移譲なんていうのは昭和二十二年の地方自治法以来言っているんですよ、地方関係者。今まで進んだことありますか、ほとんど進んでいないですよ。やっと今大きな流れになろうとしているんですよ。これは大改革なんですよ。ばたばたばたばたできるような改革じゃないんですよ。これは本当に必死の改革なんですよ。だから、これをここまで来たというのは、私は大変な今前進だと思っているんです。
  だから、これをしっかり着実に道筋を付けていくということなので、それが今できないと合併できないと言うと、それはちょっと高橋委員のところの市町村長さんによう話してください。私が話してもいいんですけれどもね。それはそれで進めるけれども、合併も合併で進めるんですよ。合併を進めることが三位一体改革の促進になるんですよ。
  私らは、市町村を強くして、強くしたところに金くれと言っているんですから、税源を渡せと。今の財務省やなんかは、今の市町村の体制ではお金を渡すと危険だと言うんです、危ないと言っているんですよ。ちゃんとそれだけの行財政の能力がないと言っているんですよ、端的に言うと。だから、能力を付けると言っているんですよ、市町村でできるように。だから、むしろ合併をやることが三位一体の促進にもなりますので、ひとつよろしくお願いいたします。
○高橋千秋君 どっちが先かという話かも分かりませんが、それは地方から見たら、それはやってもらわないと、補助金はカット、交付税カット、それで税源は来ないといったら、それは合併できないですよ。そんなわけにはいかないと思うんですね。
  それと、さっき少し触れられましたけれども、某財務大臣は、地方自治体は金くれだけやもんと、一向に地方行政は行政改革をやろうとしないという発言をされているんですね。これ、やっぱり同じように思われますか。
○国務大臣(片山虎之助君) そういうことを言うんです、彼は、某氏は。
  だから、私は、それでは国がどれだけやっているのと言っているんですよ。地方は三千三百あると言っているんですよ。それは、成績のいいところも悪いところもあるに決まっていると言っているんです。しかし、トータルでは地方の方が私はやっていると言っているんですよ。それを国がどれだけやるか言ってくれと言っているんですよ。そういうことでございますので、ひとつよろしく。
○高橋千秋君 今回のその地域の合併でも、今、全職員合わすと二千人いるんですね。この十五年の計画で三百十九人減らすと、かなりの率減らすんですね。地域では、これ、役場ぐらいしか働くところがないというようなところもあったりして、大変なこれリストラ策なんですよね。だから、自らの身を削るようなそういう行政改革もこれから進めようとしている中で、やっぱり、某大臣のような発言があるとやっぱり地方の方もやる気なくなってしまいますよね。だから、是非そういう意味で、この三位一体も含めてやっぱり考えていただきたいというふうに思います。
  それで、本題の、今日の本題に、もう余り時間ありませんが、入りたいと思いますが、今度の、公の施設の管理を改正、委託できるように、民間に委託できるようにするという、これはもう当たり前のことかなというふうに思うんですが、いただいた資料を見ると、結構、現状でも管理委託されている率というのは高いんですね。今回のこの制度によってどこが一番改革されて、今までの、かなりのパーセンテージで委託されている部分はあるんですけれども、どこまでできるのかというのを、簡単で結構なんですけれども、一番目玉のところがあれば教えていただきたいんですが。
○副大臣(若松謙維君) 例えば、現在、公の施設の管理を行うに当たりまして、清掃とか警備、こういった事実上の業務につきましては、現行の地方自治法二百四十四条の二第三項に規定されている管理の委託、よらなくても私法上の契約によって外部委託もできると、こういうことでありまして、事実上の業務として外部委託できる範囲は広範囲にわたっているものと理解しております。
  一方、地方自治法上の制度として設けております管理委託制度、先ほども御質問がございましたが、これは、条例の定めるところにより公法上の委託でありまして、単なる事実上の業務委託とは異なるものだと理解しております。具体的には、管理委託制度の下では、公の施設の設置目的に沿った管理を適正に行わせると、こういう観点から、例えば利用料金制度を設けておりまして、その場合に、管理受託者ではない民間事業者は利用料金を自らの収入として収受することができなかったと、こういうことでございます。
  そのために、今回の改正といたしまして、公の施設の管理に民間経営者の発想を取り入れることを可能にすると。これによりまして、多様化する住民ニーズに対するより効果的、効率的な対応が可能になるということで、先ほどいろんな、フィットネスとかそんなお話もさせていただいたわけでありますけれども、その結果、住民サービスの向上に資するほか、施設の稼働率の向上、利用料金の増加、経費の縮減、こういったところを期待しているところでございます。
○高橋千秋君 これ、地元紙に、ワールドカップの施設、十会場、去年すごくにぎわったわけですけれども、今どうなっているのかというのが出ているんですが、びっくりしたのが、札幌ドームだけなんですね、黒字になっているのは。
  三重県でも、伊勢神宮の近くでまつり博というのを昔やって、サンアリーナというのを造ったんです、大きなドーム型の体育館なんですが。ここは、もうただでもやると言っているんですよね、県が、もらってほしいと。そのすぐ横に、県内の結構有力な企業がすぐ横にあるんですが、そこに話をしたら、ただでも要らないと。年間五億掛かるんですよ、管理費が。それで売上げが、現状の売上げが二、三千万なんですね。とてもこんなのでやれないと。どうも使い勝手も、役所が造った施設というのは、さっき副大臣の方から話がありましたけれども、ジムやそういうものにしたって、民間のジムなんかへ行くと全然違うんですよね、使い勝手が。非常に、造るときから、私はやっぱりそういう民間の発想も入れながらやっていく必要があると思います。
  それで、今回のこの改正で、やっぱり一つは、コストを削減するということだと思うんですけれども、それによってサービスを低下させてしまったらやっぱり全く意味ないと思うんですね。その意味で、今回のこの制度の中に、それを低下させないための何か制度上の担保できるようなものというのは設けられておりますでしょうか。
○政府参考人(畠中誠二郎君) お答えいたします。
  まず、法律上、適正な管理を担保するため、正当な理由のない利用の拒否とか不平等な取扱いを直接禁じているところでございます。さらには、管理の基準をあらかじめ条例で定めまして、指定管理者の指定は期間を定めて行うということとしております。また、毎年度、地方公共団体への事業報告書の提出を義務付けていると。それから、地方公共団体の指示に従わない場合は、その他管理の継続が不適当である場合には指定を取り消すことができるというような仕組みを設けまして、先生御指摘の適正なサービスの確保を図ることとしているところでございます。
○高橋千秋君 もう時間がなくなってしまいましたが、もう一つの部局制の問題も、これはもう当たり前のことだと思うんですね。何でこんなことをやっていたのか、逆に不思議で仕方ないんですが、どうも聞いたところによると、全国会議をやっているときに、総務部長会議だとかそういうのをやるのが楽だったからというような話もあるんですが、私はどうも、中央が地方をともかく管理しようというような意識が非常にまだまだたくさん残っていると思うんですね。
  その意味で、片山大臣が総務大臣のときに、もうなるべく多くそういうものをもう撤廃していただけるようお願いをして、私の質問を終わりたいと思います。
○木庭健太郎君 先ほどから三位一体の問題、当委員会は全会一致で決議もしましたし、大臣から何度も決意の表明もあっておりますので、是非とも我々の重い決議を大事にしながら、今からが一番大事な場面になっていきますので、是非、大臣在任中にきちんと仕上げていただきたいと、いろんな意味ありますけれども、よろしくお願いをしておきたいと、このように、まずこのことは御要望申し上げ、今日は法案に基づいて幾つかの点をお聞きしたいと思います。
  今御指摘があっているように、今回の法案というのは、一つは、管理の問題を民間へという問題が一つでございます。
  ただ、一つここで伺っておきたかったのは、現行制度におきましては、この制度に基づいていわゆる公の施設の管理というものを地方公共団体が直接やるんじゃなくて、形として、公共的なものを公共団体、そして地方公共団体が出資している法人というのが現在はやっている形になっていると。この中の一つが、言わば第三セクターというものが結構この問題を担当しておったんですけれども、第三セクターそのものが様々な問題を抱えているのも事実でございまして、今、全国どこを見てもこの第三セクターかかわった問題というのは、もう火を噴くようにいろんな問題が出ているわけでございまして、こういった第三セクターというのをどんなふうに考えて、現状どう認識されて、今後どういうふうにされようと思っていらっしゃるのかという問題。
  これはもちろん地方公共団体が作るものですけれども、総務省としてこれに対してどういう指導をなさろうとしているかということも含めて、実は昨日の夕刊でしたか、日経新聞でも、何かこの第三セクの処理、法的処理を促す、総務省の指針だというようなこともちょっと載っておりましたし、その辺どこまで検討なさっているのか、お話しいただける範囲内でお聞きしておきたいと思います。
○政府参考人(林省吾君) 第三セクターについてのお尋ねでございますが、御指摘のように、いろいろな種類のものがあるわけでありますが、なかなか経営状況も大変厳しいものがございます。
  私どもは調査した結果をちょっと申し上げてみたいと思いますが、昨年いたしました調査の結果で、民法法人で経常赤字を出しておりますものが千五百十七法人、商法法人で同じ経常赤字を計上しているものが九百二十八法人に上っております。これらにつきましては、私ども以前から改善努力をお願いをいたしているところでありまして、改革等に取り組んでいる団体もあるわけでございます。情報公開につきましては、九三・七%の第三セクターにおきまして財務諸表等の公開がなされるようになっておりますし、また、統廃合等も十一年、十二年、十三年とその数が増すような形で見直しがされている状況にもございます。
  私ども総務省といたしましては、このような第三セクターを取り巻く経済環境の変化等によりまして、経営状況が大変厳しくなってきていることを認識いたしました上で、地方公共団体におきまして適切な指導監督が行われることが当該地方公共団体の財政運営や、あるいは地域経済の観点からも重要な課題であると考えているところでございまして、実はこの点につきましては、既に平成十一年に、第三セクターに関する指針というものを整理をした上で地方団体にお示しをいたしております。
  その指針の中では、経営状況を定期的に診断すること、あるいは積極的に議会あるいは住民の皆さんへ情報開示を行うことに併せまして、組織、機構の見直しや経営の改善に積極的に取り組んでいただきたいこと、そして最終的には、大変深刻な場合は、問題を先送りすることなく、事業の存廃を含めて早急に対処する場合もあり得ることというような指針の徹底を行ってきたところでありますが、この三セクを取り巻く状況は、今御指摘いただきましたように、更に私どもとしては厳しさを増しているというふうに考えておりまして、昨年来いろいろ調査等行ってまいりました。それを踏まえまして、御指摘いただきましたようなこの指針の見直しに今取り組んでいるところでございまして、年内にはまとめてまた地方団体に連絡をさせていただきたいと思っております。
  その中では、特に従前以上に情報公開を更に徹底して、第三者による点検評価や監査を拡充していただきたいという点、それによる経営の改善に努めていただくよう強く促すとともに、必要な場合には事業の存廃についての判断を行い、法的な整理等を含めまして、適切な対応をされるよう地方団体に要請してまいりたいと考えているところでございます。
○木庭健太郎君 年内とおっしゃいましたが、少しこれは急ぐ必要があるんじゃないかなと。調査もされておりますし、できる限り早い段階で新指針をお示しになられて、地方公共団体にとってみるといろんなことで引っ掛かっているところもありますし、これは是非ともその新指針というものを早めに出していただいて、きちんとした形をやっておくことがいろんな意味での環境整備でも大事だと思っておりますので、是非そのことも御要望をしておきたいと、このように思います。
  ところで、本法案の中身そのものの問題に入りますが、今回は、そういったものから今度は公の施設の管理については民間ができるような、言わば管理委託制度から指定管理者制度というふうに変わっていくわけですけれども、先ほどもちょっと議論になっていたんですけれども、これは確かに民間の創意工夫でやる、地方公共団体にとってはまさしく有効な改正だと思います、これは。ただ、じゃ、利用する側、住民の側が、今度この制度が変わることによって、使う住民ですね、これはどんな利益を一体得られるのかというようなことについては、法案そのものを見てもちょっと明確な形が浮かび上がってこないような気もいたします。言わば住民側の視点というものが不明瞭な気もいたしますし、是非この改正によって住民側にどんなメリットが示されるのか、これを明らかにしていただきたいと思います。
○政府参考人(畠中誠二郎君) 先ほど若松副大臣からお答えしました補足になろうかと思いますが、例えば選定、業者を選定する場合に、複数の候補者の中から最も費用対効果が期待できる事業者を選定することによりまして、施設の稼働率を向上さしたり、利用料収入の増加なんかが見込める、期待されると。その結果、地方公共団体にとっても財政負担の軽減が図られることとなりますし、利用者にとっても利用料金の引下げが期待できまして、より低料金で利用できるようになると。それからもう一つは、より満足度の高いサービスの提供を受けられるということで、先ほど若松副大臣からもプールの、フィットネスクラブの例も挙げられておりますが、そういう利用料金、料金の低廉化とサービスの向上ということが利用者にとって期待できるんじゃないかというふうに考えております。
○木庭健太郎君 もう一点、地方自治法の二百四十四条一項、公の施設というのは地方公共団体が住民の福祉を増進する目的でその利用に供するために設ける施設だと。今回は代行させるわけですね、民間業者に。もちろん、先ほど局長が説明されたように、不当な利用拒否が行われるなど、そういうことがあっちゃならないわけで、いわゆる住民との関係でいえば、公共性がどう確保されることというのが言わば今回の民間に委託する場合の絶対条件になってくるんだろうと思います。
  そこで、若松副大臣にお聞きしておきますが、この公の施設を代行させる民間業者に対して、自主的な経営努力を発揮されるのはもちろんですけれども、それと同時に、公の施設の管理が適切かつ確実に実施されるように、例えば地方自治体の長とか議会とか、加えて住民自身でも結構ですけれども、必要最小限の監視を行う必要があるのではないかと思うんですが、総務省としては、民間事業者に対してそれぞれどのような監視を行い得るというふうに想定されているか、副大臣から御答弁をいただいておきたいと思います。
○副大臣(若松謙維君) 公の施設は公の施設でございますので、当然公共の利益のためのいわゆる多数の住民に対しての公平な役務の提供、これが望まれます。それをしっかりやっているかというところが当然指定管理者に法律上もう直接に義務付けられていると、こういう構成になっております。
  また、この指定管理者でございますが、毎年度終了後、地方公共団体に対して事業報告書を提出すると、こういう制度になっておりまして、万が一、地方公共団体から指定管理者にいろいろ何か必要な指示をするわけでありますが、その指示に従わない場合には指定の取消し又は業務の停止、こういった法的な担保によりまして指定管理者が適正に業務の遂行を行うことが担保されております。
  このほか、地方公共団体の長からは、指定管理者の出納その他事務の執行で、こういった管理の業務に係るものにつきまして、監査委員に監査を要求することができます。また、このほかに、条例で定めれば、監査委員の監査に代えて外部監査、これも行うことができるようになっております。さらに、議会の観点からしますと、地方自治法第九十八条、この規定によりまして、監査委員又は個別外部監査人に対しまして地方公共団体の事務に関する監査を求めた場合に、必要があれば先ほどの指定管理者に対して出頭を求めて、そして調査をし、さらには帳簿、書類その他の記録の提出を求めることが可能であると。さらには、住民の監視という観点からすれば、指定管理者に対する地方公共団体の公金の支出又は地方公共団体の財産の管理、これが違法又は不当に行われていると、こういうふうに認められるときは住民監査請求の対象になるということでありまして、結果として、公共団体の長又は議会、住民、それぞれからこの指定管理者に対する監視機能があるということで、私は、かなりの監視機能があるんではないか、そのように理解しております。
○木庭健太郎君 もう一つは、指定管理者の指定という場合の透明性とか公正性の問題についても一問伺っておきたいんですけれども、これは例の管理委託の法制度に関する懇談会ですか、この中で、成田さんという教授が結びでいろんなことを、解説を書いておられるんですけれども、公の施設が地方の顔役、利権や暴力団などのいかがわしい会社の食い物とならないように、慎重で良識ある運営がなされるように望まれるというようなことの指摘もされているわけです。そんなことにはならないようにきちんとやられるんでしょうけれども、もちろん指定管理者の指定の手続は条例で定めるというふうになっておりますが、この際、総務省、どのようなきちんとした助言を行っていくつもりなのか。これについても御答弁をいただきたいと思います。
○政府参考人(畠中誠二郎君) 先生御指摘のとおり、指定管理者の指定に際しては、その選定の手続を条例で定めることとしておりますとともに、指定に際して議会の議決を得るということにしておりますので、言わば二重のチェックが行われるということでございます。
  さらに、その選定の手続におきまして、例えば最も業務計画が適切であることとか、最も適切かつ誠実な管理を行うために必要となる能力、これは物的、人的能力ですが、有する者であることとか、最も効果的かつ効率的な管理を実施できる者であることなどの選定基準を定めることで、複数の候補の中から適切な指定管理者の選定を確保することが可能となるようにしたいというふうに考えております。
  いずれにしても、法令の、法律の施行通知でより具体的に示したいというふうに考えておりますが、地方公共団体の意見も聞きながら、総務省としても適切に助言等をしてまいりたいというふうに考えております。
○木庭健太郎君 最後に大臣に、もう一つの課題、これは、今回、部局の問題なんですけれども、実は先ほども論議されておりましたが、都道府県の在り方の問題です。先ほど大臣もおっしゃいましたので、正にこれからの三位一体をやり、市町村合併をやると。次の最大の課題は都道府県だと思っています。都道府県だけでなく、やっぱりそれは道州制という問題とセットで考えるべき問題にもう入っているんだろうと思います。
  この辺、基本的に、そういったものが進めば今からの最大のテーマはそういう問題だと思っておりますが、都道府県、先ほどは都道府県の合併の問題もちょっとお話をされておりましたが、その辺について、大臣として今後どのように進めていくか、基本的考え方があれば一言お伺いして、質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 先ほども言いましたが、現在の第二十七次の地方制度調査会で、府県の在り方、府県制度については議論してもらっておりますから、そこから方向出てくるでしょうからそれも参考にしたいと思いますけれども、できるだけ市町村にできることは市町村にゆだねる。そのためには、市町村がいろんなものをやれるような能力を高めるというのが今の市町村合併ですよね。それで、これ十七年三月まで今の特例法でやるんだけれども、しかし、その段階ではまだふぞろいだと思いますよ。
  だから、今、これは地方制度調査会の一部に議論があるように、第二次のもう一遍合併を考えたらどうかというじゃなくて、これはこれから検討に値すると思いますね。それで、ある程度再編が終わったら、今言いましたようにやっぱり府県制度を見直していくと。
  再編が終われば市町村に下ろせるものは大体決まってくるでしょうから、これだけ、もう今県がやってもらうものを市町村でやると。そのためには税財源をこれだけ移すと。そうしたら県に何が残るんだと。先ほど私は警察や教育や経済活性化の大きなプロジェクトや、空港や国際港湾の話しましたけれども、もう一遍精査をして、そうなると、どのくらいの、今の都道府県の規模がいいのか、ブロックぐらいがいいのか、もっと違う形があるのかということをひとつ考える。
  それから、今度は、都道府県自身が自主的な合併をしたいという場合にできるような、今法律が何にもないんです、手続が。だから、市町村と同じような手続にするかどうかは別にして、自主的にA県とB県とC県がやりたいというときにやれるような仕組みも検討していくと、こういうことが大きな課題になると思いますね。
  そうなると、今、国のブロック官庁なんかがやっているのを、全部大きくなった都道府県に事務移譲すればいいんですよ。そうすると、国は本当に身軽になって、外交だとか防衛だとか通貨だとか、とにかくどうしても国でなきゃ困るものだけやると。こういう形が一番私は効率的だし透明度も高いし、民主主義にも沿っていると、こういうふうに思っております。
○木庭健太郎君 終わります。
○八田ひろ子君 日本共産党の八田ひろ子でございます。
  まず、六月二日、神戸市西区の火災におきまして、消火救出作業を行っていた消防職員三人の方と、火災があった方がお亡くなりになり、消防職員の十人の方が重軽傷を負うという大変痛ましい事故が起きました。御家族皆様の御心痛をお察し申し上げますとともに、心からの御冥福をお祈りしています。また、負傷された方々には一日も早い御回復を心よりお祈りするものであります。
  そこで、質問に入りますが、地方自治法改正案の指定管理者制度であります。
  一九九九年に公の施設の管理委託のできる相手方に第三セクターを含めた際には、公共的な関与ができるからとか、地方公共団体の意思が反映するからと言って株式会社等の民間事業者は含めませんでした。こうした事情は今日においても何ら変わらないと思われますが、今回は株式会社などの民間事業者にも広げるというのは、どうも御説明が一貫していないのではないか、本当に利用者にとってのメリットがあるのか、こういう問題について大臣に端的に質問します。
○国務大臣(片山虎之助君) 前回は、あれ、第三セクターですか、こういうことまでやったんですが、その後、地方団体が持つ公の施設もいろいろ多様になってきましたし、地方団体から是非民間にやらせてくれという要望が出てきたんですよ。その方が効率的なんで、しかもいいサービスができると思うんで、こういうことでございまして、やっぱり役所がやるとどうも、もうちょっと、こういうあれが、世の中の評価でもありますよね、そういうことで、それじゃ選択肢を広げようかと、こういうことでございまして、悪くなるんなら民間に委託、管理委託なんかしてもらわなくていいんですよ、良くなる場合だけしてもらえばいいんです。
  そういうことによって、先ほどからお話がありますように、料金が場合によっては下がるとか、大変面白くなるなとか、とにかく、いろんなことを言っちゃいけませんが、例えば国鉄がJRになりまして、もう公社のこと、郵政公社のことは言いません、国鉄がJRになりましてあれだけ変わったんですから、だから、そういう種類のやっぱり効果も期待できるんではないかということが今回の法改正でありますが、具体的に要望があったということも大きくあります。
○八田ひろ子君 良くなった場合のみとおっしゃいますけれども、今回の拡大というのは、住民福祉の向上というよりも人件費削減のみに注目があるのではないか、そういう危惧も持ちますが、具体的には後で伺います。
  今回の法案について、営利を目的とする民間事業者の参入が可能となったわけですが、一方では撤退のときの要件というのをきちんとしなければならないと思います。期間を定めた指定でありますので、一年とか二年で民間事業者の側が一方的な事情で撤退することもこれ自由と読み取れますが、安定的な住民サービスの提供では、これは地方自治体にとっては心配じゃないでしょうか。
  さらに、指定された会社が子会社にその業務を委託する、いわゆる丸投げとか、部分的な切り売り、こういうのの規制はあるのかどうか、端的にお示しください。
○政府参考人(畠中誠二郎君) まず、第一点の指定管理者が撤退した場合どうするかということでございますが、その場合は違う業者をまた指定し直すということが一つですね。それから、どうしても適正な管理者が見付からないというときは、その団体自らが運営、管理すると。団体自らが直接管理するという道もあろうかと思います。
  それから、丸投げはできるのかどうかということでございますが、このような指定管理者で、当該業者を議会の議決によって指定するという制度でございますので、そもそも丸投げなんというようなことは適切な管理を行っているとは考えられませんので、そのようなことはあり得ないということでございます。
  ただ、部分部分ですね、ただ、清掃とか警備とか一部の業務について私法上の契約によって他の業者に委託するということは考えられるというふうに考えております。
○八田ひろ子君 私は、地方自治体の立場でいくと、いろんな条件がありますし、すべての自治体がこれを利用できるというふうには思いませんけれども、やはり撤退するぞと言われて自治体が弱い立場に追い込まれかねませんし、今、丸投げは当然あり得ない、しかし再委託、部分的委託はあり得るというふうに言われたんですけれども、私は丸投げ、再委託の禁止を、こういう問題は制度設計として根幹として禁止をすべきであると。それでなければなぜこういうふうに拡大をしたのか分かりませんので、そういう面では私はちょっと考え直していただきたいなというふうに思います。
  次に、公の施設はそもそも住民の福祉を増進するためのもので、その施設の管理が自治体から半ば切り離されていくわけです。管理の在り方は、地方自治の原点でもあります住民や利用者に直接的に意見聞くとか監視する制度とならないといけないと思います。先ほど来、住民監査請求とか自治体議会の監査委員会の制度をお示しになっておりますけれども、私は住民が直接こういうものにそれ以前の問題として参加できる、住民への説明責任を明確にする、これが不安やトラブルを避けるためには不可欠だと思いますけれども、そういうものの担保はどうなっているんでしょう。
○政府参考人(畠中誠二郎君) 先ほどの若松副大臣から御答弁申し上げたところに尽きているわけでございますが、住民への情報提供とかの御質問につきましてお答えいたしますと、設置主体である地方公共団体において、これはもちろんのこと、もちろんのこととして、モニターを活用するなど、適時適切に利用者である住民の意向を把握しまして住民の意見を反映させる努力を行っていくことが肝要であろうというふうに考えております。
○八田ひろ子君 設置者は地方公共団体ですけれども、民間に代行させるんですから、私は民間にもそういう責務をきちんと負わせるということを検討しておいていただかないとトラブルとかいろんな問題が起きると思うんですね。だから、そこが非常に不備だなと思います。
  例えば、利用が殺到しているような施設で、参入事業者の従業員は公務員じゃないんですけれども、そういうところが便宜供与などを図るとか、通常の商取引の範囲では許されても公務員としては汚職行為にも当たるというような問題が想定されると思うんです。そういう場合、この従業員の行為は公務員とみなされて罰せられるということができるんでしょうか。
○政府参考人(畠中誠二郎君) この指定管理者制度におきまして、いわゆるみなし公務員の規定は設けておりません。
  と申しますのは、先ほども申し上げましたとおり、公の施設の利用に関し住民に対して不平等な取扱いをすることは法律によって直接禁止しておりまして、指定管理者がこれに違反した場合は、指定の取消しなどの措置が講じられることになっております。また、条例で規定する管理の基準に違反するような不正な行為がありましても指定の取消しの理由に該当するものというふうに考えております。さらには、指定管理者やその下で働く従業員の公の施設に関する不正な行為について地方公共団体が国家賠償法上の責任を問われた場合、地方公共団体から指定管理者に対して求償がなされることがあり得るということで、その当該指定管理者や従業員の責任を問うという道もあるんじゃなかろうかということで、このようにあえて刑法の規定、みなし公務員という刑法の規定を適用せずとも公正かつ適正な管理について十分担保されているというところから、みなし公務員の規定は設けなかったということでございます。
○八田ひろ子君 前の質問でも、これでもやはり十分な担保がないし、あいまいなままで公の手を離れるというのは非常に心配ですね。今日は時間がありませんので、その問題を長く議論できません。
  今日、厚労省に来ていただいておりますので、具体的な例の一つとして保育所について伺います。
  今回の法改正によって、株式会社などが条例、規則に基づき保育料、延長保育料その他の雑費を決定することが想定されます。しかし、私は現行の所得比例の保育料は今後も維持されるべきだと思いますけれども、それをまず確認したいと思います。
  二つ目は、保育の分野は女性が多く働く職場でもあります。女性が経済的に自立できるように働き続けることができる労働環境の整備が必要だと思いますが、二つ併せてお答えください。
○政府参考人(渡辺芳樹君) お答え申し上げます。
  一般の保育所の保育料の徴収につきましては、先生御承知のとおり、運営に当たる主体が公民であるを問わず、児童福祉法上、市町村長がその責任で保育料の徴収を行うということとなっておりますので、仮に指定管理制度を利用される場合でありましても、保育料の収受が当該指定管理者の収入という形で行われるということは全くございません。
  また、サービスの質についても、御承知のように最低基準ということで法的に義務付けられておりますので、指定管理制度の利用の有無によって変化があるものとは考えておりません。
  また、延長保育という、特別保育の一種でございますが、こういうところにおいて指定管理制度を利用した場合ということも少し交ぜてお話ございましたけれども、こういった場合におきましても、事業に要する総費用の二分の一を控除した額を国として市町村に補助することとしておりますので、私どもとしては保育料が必要以上に徴収されるという事態は想定されないものというふうに考えております。
  あわせて、ちょっと質問の御趣旨、十分受け止めてのお答えになるかちょっと自信がないわけでございますが、女性が長く勤められるようにという御趣旨でございます。保育の現場ということでのお話だという限定付きでお答え申し上げたいと思いますが、職場職員のほとんどが女性である、そういう保育の現場であることは事実でございます。女性が働き続けることができるような雇用環境の整備ということは大変重要なことでございますし、特に保育の質の維持向上という観点からは重要な要素であろうかと思っております。公営の保育所の場合、勤務期間、やや民間に比べて長いというふうな実態にあるというふうに理解しておりますが、公営民営を問わず、こうした女性の働きやすい環境の整備ということとそうした経営主体ということとは本質的に矛盾するものではないものと思っておりますので、児童福祉法上の理念あるいは定めるところに沿って適切な質の保育が行われるということを私ども期待しておるところでございます。
○八田ひろ子君 厚生労働省としては男女共同参画の労働の分野でも責任を持っていただくわけです。
  しかし、労働現場でいいますと、現実に今自治体から委託を受けております公設民営の保育所に参入しているベネッセで見ますと、全員が契約社員かパートなどの不安定雇用の保育士です。ほかの企業のピジョンの保育所も同様なんです。ですから、今回の法案で女性労働者の使い捨てが更に広がることが懸念をされておりますし、サービスの面でも、保育料そのものは決まっておりますけれども、ある市の民営化の実態を見ますと、慣らし保育やお散歩がなくなったという中身、あるいは給食費の負担とか延長保育料の負担、制服や名札やカスタネットなどの教材費の負担増、こういうのが起こっているわけで、保育所の公設民営化によって、もうけを目的とした企業が安易なコスト削減で女性の多い職場を正規雇用から不安定雇用に置き換えることが拡大するということは望ましくないというふうに私は思いますし、今の御説明とも違うんじゃないかなと思います。
  そこで、時間がありませんので最後に大臣、今保育のことでやっていましたけれども、この制度の導入でサービスの質の後退や利用者の負担増になってはならないと思いますが、大臣、最後に一言で結構ですからお願いします。
○国務大臣(片山虎之助君) これをやってサービスが下がるようじゃやっぱりこの制度の意味が全うできないので、できるだけ良くするような努力をしてもらいます。
○八田ひろ子君 本当にそうあってほしいんです。しかし、公立民営の保育園でいいますと、初期投資も掛けずに国民や市民の税金で造った施設をただで使って、運営費も税金と利用料で賄われる。そこでもうけを上げて、今まで禁止されていた株主に配当さえするという、これで本当に公共の福祉が増進するのか、サービスの質が向上するのか危惧するんです。
  保育園だけでなく、住民にとって本当に重要な公の施設で、公共性を持たない営利を目的とする民間企業に任せる、代行させる選択肢を作ることが我が国の将来に資するのか。何よりも自治体の責任が果たせるのか。私は、この法案を勉強していて大変疑問と不安を持ったことを申し上げて質問を終わります。
○松岡滿壽男君 地方税財政の三位一体につきましては、既に先行議員からいろいろな角度での質疑もあったわけでありますが、昨日、地方分権改革推進会議が意見書を確定したわけですね。税源の移譲先送りということでありますが。
  違う角度から大臣の御意見を伺ってみたいと思うんですが、総理はかねがね、やはり地方に任せることは地方にゆだねると、それから経済財政諮問会議でも税源移譲の問題について言及をしておられるようですね。最終的には経済財政諮問会議がこの意見書を踏まえて意見を確定していくようですけれども、これについて、総理のリーダーシップに期待するというような先ほど御答弁もありましたが、この問題についての見通しをどのように持っておられるのか。
  特に、もう一回、私は違う角度からと申し上げたのは、この委員会で特別決議をしていますね、三位一体について。ところが、この地方分権改革推進会議、これはこの先送りについて七人の議員が、吉永さんは途中で退席されたということですけれども、賛成しておられる。それで、四人が反対している。これはまた非常に、我々から見ても一体どういうことなんだろうなと。現在の国、地方が置かれている状況についての十分な理解をしておられないとは私は思いませんけれども、そのように、国会が全党でこういう三位一体という議論をしているのに、片方では七対四という現実があると、こういう会議の在り方ですね。
  私はやはり広く国民の声を聞く場は必要だし、そういうものを否定するものではありません。しかしながら、過去、道路公団の問題についてもあれだけの激論を交わされて、そして、せっかくまとめ役の方々が非常にお互いに傷付きながらやっている。これはやはり、今我が国が非常に難しい大きな問題を抱えているということは事実ですけれども、どうも当事者能力といいましょうか、総理大臣始め大臣、あるいは行政機関、あるいは国会、政治、そういうものが本当に十分な機能をしているのかどうかと。
  アメリカは、CIAの報告書じゃないですけれども、日本人というのは自己改革能力が欠落しておるんじゃないかという疑問を投げ掛けておる。ある面では自己決断能力がこう衰退してきておるということを感じないでもないんですが、そういうふうに二つの意見があったときにどういうふうにウエートを置いていくのか。総理がどういう決断をされるのか。そしてまた、こういう会議の在り方について、持ち方ですね、いろんな審議会とか。大臣の御意見がありましたら承りたいというふうに思います。
○国務大臣(片山虎之助君) 諮問機関がたくさんありますね。それ、今もういろんなこういう何とか会議、何とか委員会、何とか調査会、何とか審議会、ここにちょっと頼り過ぎですよね。役所はその方が便利なんですね、そこが言ったと言っておけばいいんだから。ですよ。そういう意味では一種の隠れみの的な機能になっているし、しかし、役所がやっぱり国民に責任持っているんですから、議院内閣制というのは。最終的には私は役所の判断と責任で物を決めるべきだと思うんです。
  今のこの諮問機関、何とか機関重用はやっぱり議会制民主主義にとってはやや問題があるのではないかと、こういう気がしますけれども、しかし、民間の広い知恵を活用するというのはこれはいいことなんですから、それはそこで受け取る方の姿勢ですね。だから、地方制度調査会はまた地方分権会議とは別の答申をしていますから、いろんなものを並べて、どれをどうやるかは政治の責任で決めていったらいいと思うんです。
  経済財政諮問会議は総理が議長で、あれは閣僚が総理を入れて五人かな、何かメンバーで。あと民間の方がメンバーで、これは諮問機関としてもちょっと変わった、諮問する総理がその機関の長ですからね、ちょっとあれなんですが、最終的にはそこで議論して、骨太方針というのは最後は閣議決定ですから。
  そういうことの中で意見を是非いい方にまとめていきたいと、こう思いますし、地方分権推進会議はやっぱり人選に問題があったのかもしれませんね。というのは、議長が、議長のあの方が財政制度審議会の財政制度分科会の会長なんですよ。それから、議長代理が財政制度審議会の専門委員なんですよ。あと、名前挙げませんけれども、三人が財政制度審議会の委員なんです。ダブっているんですよ、半分。だから、その五人は大体同じ意見です。
  それで二人、吉永さんの名前言われましたけれども、吉永さんと寺島さんという人はこれは真ん中というのか、どっちかというとやや批判的なようなところもあるんですけれども、議決をしてないんですから。だから、意見を出さないと賛成ということになっちゃいますよ。ああいうものは基本的には全会一致なんですよ。ところが、もう物すごい対立してまとまらぬものですから議長が押し切ったんですね。反対の人は意見を出せといって。出した人が四人だということなんです。出さないからそれじゃ賛成かというと、吉永さんなんか名前が出たから言いますけれども、途中で怒って退席しているんですよね、最後の会議は。
  だから、報道も必ずしも正確でないんですけれども、やっぱり財政制度審議会というのは国の財政の健全化をまず考える審議会ですから、地方分権改革会議というのは地方分権の推進を考えるんですから。だから、立場がやや相入れないんで、そういう人をこうやっているものだからやむを得ないのかなというところもあるんですが、やっぱりこういう諮問会議は人選というのが大きいですね。
  それから、やっぱりその目的に合った人を人選しないと。それじゃその任命権者の責任はどうかなんてそういう大げさなことになっちゃいけませんけれども、まあ諮問機関ですからいろんな意見があって、私はその意見を最終的にどう選択するかはある程度内閣の責任でやっていくと。最終的にはどうするか決めるのは国会ですから、最後は。そういうふうに思っております。
○松岡滿壽男君 総理がどういうふうに決断されるのか、その感覚をちょっと伺いたかったんですけれども。
  今、本音の部分でおっしゃったように、一つは人選の問題もあったと思いますが、こういう、吉永さんがそういう形で退席されたのに、賛成の方にこう名前が載っているということ自体が、これも一つやはり私は問題があろうと思いますし、いろいろ審議会とかそういう面では確かに、隠れみのという言葉が使われましたけれども、そういう便利な時代は確かにあったと思います。そういう手続を踏んでやってきた、それでやれた時代があった。今はもうやれない時代だと思うんですね。
  私は今回の道路公団の問題でも、ああいうふうに経団連の会長までやられた今井さんが泥まみれになるというような形でしょう。それは政治でも裁けないからそっちへ持っていっちゃっていると。昔は大体おぜん立てでできてそれでできた。だから、私はそういう諮問会議とか協議会なんかの在り方をここらできちっと見直さなきゃいかぬところに来ているんじゃないかと思うんです。
  それで、数が多過ぎますよね。三、四年前も私は予算委員会でやったら四百ぐらいあったんですよ。それを省庁再編なんかでやっと今百ぐらいにしているというお話ですけれども、私はこういう審議会、諮問会議の在り方を、ここらで政府を中心にもう一回見直すということを、大臣自身がそういう気持ちを持っておられると私は思うんですね。
  やらないと、いつまでたっても外国から見て、日本というのは口ではいろいろ言うけれども、自己改革能力も自己決断もできないんじゃないかと。この汚名ははね返さなきゃ私はいけないというふうに思うんですね。それについての大臣のお考えをちょっと伺わせてください。
○国務大臣(片山虎之助君) 言われるとおりでございまして、省庁再編のとき減らしたんですけれども、三つ一緒にして分科会を作っているんですよ。同じなんですよ。名前が一つになっているんです。三つの名前であったやつが一緒になって、中で分科会を作っているんですよ。各省そうですよ。だから、本当にやめたのもありますけれども、かなりそういう形で形を変えたというのもあるんで、私も松岡委員と同感で、一遍見直す必要があると思いますね。
  それで、私どもの役所の方でも、何とか研究会、何とか調査会、何とか委員会を作って、これが言っていますからと私のところへ持ってくるんですよ。しかし、決めるのは私は役所だと言っているんですよ。参考にするのはいいけれども、それ責任取るのは研究会が取るわけじゃないんですからね。国会でいろんな先生方に言われるのは私であり、そういう意味ではやっぱりそういう癖を付けないと役所そのものの地盤沈下になるし、アメリカのどなたかのように、自己改革能力がないというんですか、そういうことを言われるんで、是非、同感でございますんで、今後ともできるだけなるべくそういうことに頼らない、必要なときはいろいろ、いいお知恵をもらうとか、いろんな貴重なあれをもらうということはいいんですけれども、しかし、決めるのはやっぱり役所が決めていくという役所の責任とその使命を放棄するようなことは、私はこれからできるだけもう慎んでいく方が正しいんじゃないかと思っております。
○松岡滿壽男君 この法案自体私は賛成でございますから、いろいろな角度で意見を申し上げることはないんですが、この前の委員会で質疑をいたしました国家公務員の臨時職員二十二万人というお話に対して、県市町村はどのぐらいかということを私はお尋ねしたんですが、その後お調べになったのかどうなのか。
○政府参考人(森清君) 臨時・非常勤職員の数の把握の問題でございますが、全国的な規模で統一的に実数の把握を行うということは、やっぱりその職種とか勤務形態が非常に多岐にわたっておりますので、技術的にも困難な点が多いと考えております。
  ただし、これに代替できるような何かほかの方法がないだろうかということでございますけれども、先生の臨時・非常勤職員の数をお求めになる御趣旨が、正規職員の減少を安易に臨時・非常勤職員に振り替えているだけではないかと、こういう観点と受け止めさせていただいておりますけれども、もしそういうことであれば、この問題をお金の面から見ることができないだろうかということでございます。
  すなわち、全自治体の正規職員の給与総額と、それから臨時・非常勤職員の賃金総額のそれぞれの増減を、普通会計ベースでございますが、決算値で見てみますと、平成九年度から平成十三年度の五年間を取ってみますと、正規職員の給与は約四千億減少しております。これに対しまして、臨時職員の賃金等につきましては四百五十億円増加いたしております。したがいまして、合わせまして、いわゆる総人件費、職員とアルバイトの人の総人件費につきましては、この五年間で三千五百億余り減少しております。
  ということは、着実にその減少が図られてきておりまして、先生御心配のような安易な振替が行われていない、地方自治体においても確実に合理化が進められていると、こういうふうな検討をしたことを御報告させていただきたいと思います。
○松岡滿壽男君 国、地方の公務員の数は大体今四百四十万ですよね、これは正規の四百四十万。それに対して、いわゆる特殊法人その他準公務員ですね、これが何人かというのはなかなか数字が出てこない。
  これもちょっと問題があると私は思うんですけれども、石井紘基氏の本を見ると二百万人という数字がそこにありますね。それから、そのほかに私がこの前お伺いしたのは、大臣が国家公務員の関係で臨時職員二十二万ぐらいの数だとおっしゃったから、県市町村はどのぐらいですかと。全体が把握できないで、どうやってスリムで効率的な仕組みにするかと、これ一番大事なことなんですよ。仮に、四百四十万プラスいわゆる特殊法人その他二百万として、それで臨時が二十二万として、それじゃ県市町村足したら幾らになるんだというのがこの前の私の議論なんですよね。
  安易なすり替えはしておられないという御答弁ですから、それは私も安心をいたしたわけでありますが、結局、例えば全体で七百万人いるとすると、やっぱり年収で八百万とすれば七、八、五十六兆円のお金でしょう。五十六兆円なんですよ。そうすると、国税収入が四十二兆で、地方税収入が三十二兆で、足して七十四兆しかないのに、五十六兆円という実数があるとしたら、これ大変なことなんですよね。
  だから、道州制の議論とか、いろんなスリムで効率的な合併問題とか、もっと効率的な仕組みにしようじゃないか、これは当たり前の議論なんですよ、国民の方から見て。ところが、その対象になる実数がはっきりしないから私はそれをお伺いしたわけですけれども、ちゃんとした自覚を持って対応をそれぞれしておられると私も思うんですが、今日は時間もないですから、また改めて。この話をし出すとやっぱり十五分じゃちょっと無理でございますので。
  以上申し上げて、今回は私の質問を終わりたいというふうに思います。
○又市征治君 社民党の又市です。
  今度の法案では、公の施設の管理の問題になっているわけですが、現行の委託でも問題が多発をしていますけれども、更に今回の改正で受託者の権限を強めて住民の監視を遠ざけることになるんではないか、こういう懸念を実は強く感じるわけです。
  この提言の基は、先ほど来評判の悪い地方分権推進会議が提案の基ですけれども、片山大臣に言わせると分権推進の名に値しないと酷評されましたけれども、分権とは名ばかりで地方自治を破壊させるようなこんな提案が多くやられているという問題もあるんですが、それはともかくとして、現行法の下でさえ、委託の実態を見ますと効率化どころか、裏に首長の利権ばらまきやら赤字のしりぬぐいやらと、こういう実態も見られるわけです。そして、直営と違って住民による監視が極めて困難なのが実態になっています。
  そこで、今日はちょっと具体例を挙げてお聞きをいたしますけれども、中国地方のある市では今年の四月に特産品センター会社を作って、あ、これは今年の四月じゃない、これ変えたのは四月なんですが、赤字三億円がたまっていたわけですが、それを隠すために今年の四月に総合サービス会社に定款変更した。赤字は市が損失補てん、補償するように議決をして、これを担保に銀行から借りた。新会社には清掃工場、図書館、学校給食、斎場、生活バスなど、業務委託も管理委託もごちゃ混ぜにして何でも請け負わせていると、こういう実態なんですね。
  バスについては、この三セクに切り替えたためにもめて、それで慌てて新路線だけ無料にしてしまった。市民は混乱をして、連日新聞報道されて、市長は自分を含めて幹部を処分をした、こういう格好になっていますね。
  サービス会社は現在百二十人ほども雇っているわけですが、市の下で働いていた人たちを賃下げして再雇用した、こういう実態であります。利益を上げて返済するというわけですけれども、つまりはこの人たちからのピンはねで稼ぐという形になっているわけですね。
  これは、今回の法案以前の、現行法上での管理委託可能な出資会社です。いわゆる三セクで起こっておる問題ですけれども、それですらこういう乱脈経営が起きているわけです。
  そこで、こういう状況について総務省ももう御存じだろうと思うんですが、どのように見ておられるのか。また、この例の場合に、三セク化の前に何か事前に相談に乗られたのかどうか、お聞きをしたいと思います。
○政府参考人(畠中誠二郎君) 先生御指摘の事例、私どもは詳細には承知しておりません。したがいまして、事前に相談があったかどうか、ちょっと確認しておりませんが、多分私のところには来ていないということは、そういう具体的な相談はなかっただろうというふうに思います。
  ただ、先生御指摘の点、先ほども申し上げましたように詳細には存じ上げませんが、どうも制度の問題よりかはその運用、当事者の運用の問題ではないかというふうにお聞きしておりまして、やはり議会とか住民のチェックというのが大切であろうということでございまして、そのような問題が生じた場合には地方公共団体において適切に解決が図られるべきものというふうに考えております。
○又市征治君 もう一つ例を挙げます。
  このリサイクルプラザですが、契約は管理委託、所長は会社の側、しかしその元の有資格の破砕リサイクル管理責任者は市の職員、現場は指示命令及び共同作業を市の職員でやって、その下で共同作業をやっておるわけですね。これは一体管理委託なのか、業務委託なのか。どんなふうに見ておられますか。
○政府参考人(畠中誠二郎君) これも詳細に把握したわけではございませんが、ちょっとお聞きしたところ、公の施設なんですね、市の職員がおられるのは。公の施設に市の職員がおられて、その市の職員がやっておられるのは市の業務と、委託じゃなくて、管理委託業者に委託した仕事じゃなくて、市の業務をやっているというふうに聞いております。
○又市征治君 どうもそのように認識されておるようですが、現場では全く区別はできない。これは市の業務これは民間の業務と、これはなかなか区分けができない。
  市が第三セクターの債務を肩代わりすることは、これは下関の住民訴訟判決で否定されておりますし、そういう意味では正当ではないですね。また、随意契約で出すことも、平成十一年度の病院給食についての検査院の是正要求を始め、違法性が明らかなわけです。
  現行法による限られた委託でさえ、今、局長答えたように、首長による公然たる違反行為、あるいは運用の間違い、こういうものがあって住民が被害を、損害を受けている、こういう例が多発をしているという状況なんです。
  ですから、総務省は、この新しい法案よりも、まず現行法下の第三セクトや民間への委託の実態をもう少し把握をして、そして是正勧告なり是正方針というものを出すべきじゃないのか、そのことを強く申し上げたい。と同時に、よく実態を把握しておりませんがというお話ですが、今取り上げた例、是非現地調査をしていただいて、少し調べて報告いただくようにお願いしたいと思いますが、どうですか。
○政府参考人(畠中誠二郎君) 先生御指摘のような、調査をしろという御指摘でございますが、全国的に調査するということも、先ほど申し上げましたように、そもそもが地方公共団体の責任において対処すべき事柄というふうに考えておりますので、ちょっと適当ではなかろうかというふうには考えますが、ただ、そういう事例があるということにつきましては、例えば会議の場でそういう御指摘があったことを伝えて一般的に注意を喚起し、適切な運営を図るようにというようなことを助言するというようなことは考えてもいいというふうに考えております。
○又市征治君 何か歯切れ悪いですな。問題がこうやって起きて具体例を挙げているわけですから、それはちゃんと調べてもらって、そしてそれをまた全国のこういう事例、どこどこの市とかそんなこと言う必要ないんですよ、問題を調べてもらってやっぱり適切な助言を、あるいは指針を出していくということが求められるわけですから、是非そのことを強く求めておきたいと思います。
  この改正案で、指定管理者となれば権限は強まるわけですが、住民の監視は企業秘密を口実に極めて難しくなっている、こういう現実があろうかと思うんです。最後の歯止めはやっぱり監査請求と住民訴訟になるわけですね。
  そこで、幾つか確認をしておきたいと思います。
  二百四十四条の二の新九項から十一項、ここで首長や職員が指定管理者、つまり企業や団体ですよね、ここに対し調査や是正の指示をすべきですけれども、それを怠る場合、住民は損害を受けるわけですから、当然、二百四十二条で監査請求はできますよね、これは。まずこれが第一点。
  二つ目に、この場合、相手は首長や職員というふうにならざるを得ぬわけですけれども、監査の対象業務は指定管理者の受託部分にも及ぶというふうに理解をしていいかどうか、これが二点目。
  それから三点目に、したがって、指定管理者は受託部分の経理というものを社内で他のものと独立をさせておく必要があるんではないかと、こう思うんですが、いかがですか。
○政府参考人(畠中誠二郎君) 住民の監査請求についてのお尋ねでございます。
  まず、指定管理者制度通った場合におきましても、公の設置者、公の施設の設置者は地方公共団体でございますので、その財産である公の施設の管理が違法又は不当と認められるときは住民監査請求を行うことができるというふうに考えております。
  さらに、次に、その指定管理者自身は直接には住民監査請求の対象にはなりませんが、地方公共団体から指定管理者への委託料などの公金の支出については当然住民監査請求を行うことができるというふうに考えております。
  第三の区分経理の問題でございますが、指定管理者が公の施設の管理代行部分について区分経理を行うかどうかにつきましては、これにつきましては、毎年度終了後、地方公共団体に対して事業報告書の提出が義務付けられておりますので、当然のことながらその当該の管理を代行した部分についてを取り出してその経理を報告するものになろうということで、当然のことながら区分経理を行うことになろうというふうに考えております。
○又市征治君 先ほど来から、時間がありませんから端的にお聞きをいたしましたが、現在の三セクでさえも大変問題がある。この点については本当にしっかりとやっぱり全体的な調査をし、是正をしていかないと、さっき大臣がおっしゃったように、住民のサービスが良くならなきゃいかぬとこう言っているのに、結果的にむしろ住民が被害を受けている、こういうケースが起こっていますから、混乱が起きていますから、是非そのことを強く求めて、質問を終わりたいと思います。
○委員長(山崎力君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
  これより討論に入ります。
  御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。

○宮本岳志君 私は、日本共産党を代表して、地方自治法の一部を改正する法律案に反対の討論を行います。
  本法案によって新たに民間への管理委託の対象となる施設は、そもそも現行地方自治法第二百四十四条の規定に基づいて「住民の福祉を増進する目的」をもって設置されているものであります。そして、そのような目的を持った施設だからこそ、その管理は、当該若しくは当該以外の地方自治体か、利潤追求を主たる目的としない公共的団体、あるいは当該自治体が出資している法人で政令で定めるものと、いずれも公共性を持つ団体が行わなければならないこととされているのです。
  本法案は、こうした公の施設の管理を公共性を持たない営利を目的とする民間法人にも委託できるようにするものであります。政府は、民間が管理することで民間のノウハウを活用でき、単なる施設管理以上の施設の活用が期待されるとしています。しかし、地域住民にサービスを提供するということは自治体本来の任務であり、それを民間法人にゆだねるということは自治体の責任放棄と言うべきものであります。
  これまで行われている公の施設の管理委託によって、住民がサービスを受ける時間帯の拡大はあるものの、サービスの質の後退や委託業者の情報管理の不徹底によるトラブル等が発生しています。そうした管理委託の対象を公共性が担保されない営利法人にまで拡大すれば、こうした弊害が拡大する結果につながることを指摘して、本法案への反対討論といたします。
○委員長(山崎力君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
  これより採決に入ります。
  地方自治法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。

    〔賛成者挙手〕
○委員長(山崎力君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
  なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(山崎力君) 御異議ないものと認め、さよう決定いたします。
  本日はこれにて散会いたします。

    午後三時三十分散会