答弁「国家公務員定数の純減目標について

(平成18年2月21日衆議院総務委員会会議録より抜粋)


(前略)
あかま二郎委員 自民党のあかまでございます。
  今回、質問をさせていただく時間を賜りまして、大変感謝申し上げます。
  なお、総務大臣が予算委員会の関係で滞在時間あと五分ということでございますので、その五分に我々の思いをぶつけながらと思っております。
  私は、神奈川県議会に在籍しておりました。地方議会は、さまざまな行革努力をしております。とりわけ神奈川県は、平成九年、財政再建団体転落の危機以降、相当のいわゆる行財政改革の取り組みをしてまいりました。そういった思いからすれば、国の取り組みというものが多少緩慢に思えるし、鈍い、そんなような思いも持っております。同僚議員には、武蔵野市長さんも、またニセコの町長さんの経験者もございます。恐らく各地方自治体ではそれ相当の努力をしておったと思います。そういった意味では、改めて国の行革の努力について確認、また質問をさせていただきたいと思います。
  今回、総務大臣の所信表明演説を受けて、行政改革の推進における総人件費の改革について、その大きな柱であるいわゆる公務員の純減目標、これについてお尋ねをいたします。
  公務員改革、さらには人件費抑制、さらには定員の削減といったもの、これについてはかなり前から、昔からうたわれていた部分だと思います。平成九年の行革最終報告は、従来の日本がこれまで達成した成果を踏まえつつ、より自由かつ公正な社会の形成を目指してこの国の形を再構築することであり、何よりも、肥大化し硬直化した政府組織を改革し、より有効に機能できるよう簡素、効率化、透明な政府を実現するという理念がうたわれております。それ以降、さまざまな形で行革がうたわれながらも、なかなか国民の理解は得られていないんだというふうな理解でおります。
  今回、改めて、行政改革の重要方針という形で閣議決定をした昨年十二月の中で、小さくて効率的な政府の道筋を確かなものにするために、公務員の定員の純減目標、これを定めたというふうな認識でおります。
  まず、この公務員削減の純減目標という質問の前に、一問ちょっとお尋ねしたい点がございます。
  今月十日の行革推進本部において、この法案の概要の了承というものがあったかと思っております。当初、原案の行革推進法案の目標は、「小さくて効率的な政府の実現」というふうにうたわれておったというふうに理解をしております。ところが、それが首相の指示により「簡素で効率的な政府の実現」に変更がなされたというふうに伺っておりますけれども、小さくて効率的な、小さな政府というこの目標、このフレーズ、これはまさに標榜すべきものであろうし、それに取ってかわって、簡素なといった表現に変わった、その理由といったものは、もちろん小泉首相からの指示という部分もございましょうけれども、総務大臣はどのような理解、見解を持っておられるのか、お尋ねいたします。
○竹中国務大臣 まず、私の他の委員会への出席の件で、本日、総務委員会の先生方に大変御迷惑をかけることを大変申しわけなく思っております。そのことを、冒頭、ぜひ申し上げておきたいと思います。
  今のあかま委員の御指摘、行革本部での法案概要の決定に際して、その言いぶりのお話でございますが、小さくて効率的な政府、小さくてという言葉は骨太の方針に入っている言葉でございまして、私は、この方針は政府の揺らがない方針であるというふうに認識をしております。
  法律に直すときの用語の問題として、これはかねてから総理が国会の演説等々でお使いになっておられた、簡素で効率的な政府というふうに表現がなったというふうに聞いておりますが、その経緯等々詳細に存じ上げているわけではございませんが、私は、その意味するところは、基本的に、小さくて簡素で効率的な、そういう少子高齢化の時代になって耐えられるような政府をつくるんだと。その意思そのものは、表現のあり方、小さくて、簡素でという言葉にかかわりなく、私は十分に示されているというふうに考えているところでございます。
○あかま委員 今、大臣の方から揺るぎない思いというものは十分入っているという説明も賜りましたけれども、小さくてという、いわゆる小さな政府というものと大きな政府、やはりこの対比といった部分では、小さなといった部分は必須だと私は思っておりますし、簡素という表現だけではなかなか我々の目指すこの国のあり方というのが表現できないんだろうというふうな思いで、あえて質問をいたしました。
  それでは、質問の本題に入らせていただきます。
  まず、今般、総人件費改革の実行計画の中で、公務員の定員の純減目標というのを改めて定めたと思いますけれども、本来であるならば、業務の見直し、さらには削減等を行った後、不要となる人数、定員というものが見えて、それから削減の数値というものが出てくるのが通常の形であろうと思っております。そういった意味では、なぜ最初からいわゆる純減目標を定めることにしたのか、その理由をお聞かせいただきたいと思います。
○山崎副大臣 総務副大臣の山崎でございます。かわらせていただきたいと思います。
  政府といたしましては、行政のスリム化、効率化というものを一層徹底するということで、民間にできるものは民間に、地方にできるものは地方にという方針のもとでやっているということは御承知のとおりでございますが、その中で、減らせるところは減らす、ふやすところはふやすというめり張りをつけてやるということでこの純減に持っていこう、こういうことでございます。
  当然、そこのところで、どこを減らすかというところの問題につきましては、それぞれのところでもう絞れない、いい表現かどうかわかりませんけれども、乾いたタオルでも絞れるところはどこかからか絞れるんじゃないか、そういった気持ちでやっているというふうに御認識いただければと思います。

○あかま委員 それでは、今回、改めて数値目標を示しました。そして、公務員の純減目標、五年間で五%以上の削減ですよということでございますけれども、前大臣、麻生大臣におかれては、いわゆる公務員の人数ということに関しては、人口千人当たりで比べると、欧米の先進国と比べても必ずしも日本が多いわけではない、さらには麻生大臣は、治安、安心といった部分、警察行政等については、いわゆる行政需要はある、公務員の人数は確保しなければならない、ふやさなければならないというような発言をされております。そして同時に、あらかじめ純減目標を設定するのはいかがなものかというような発言をしておりますけれども、改めてこの点について見解をお聞かせいただければと思います。
○山崎副大臣 麻生大臣の発言に関してでございますが、まず、政府の職員数、公務員の職員数が人口と比べてどうかという点でございます。
  確かに、中央政府という観点からいたしますと、そのときの中央政府というのは、連邦制をとっているところとそうでないところで大分数字は違ってまいりますけれども、連邦制をとっておるドイツ並みになっているということを考えますと、やはり少ないと言ってよろしいかと思います。
  そして、そういった点でいえば、非常に公務員の職員数は少ない国であるということは言えるわけでございますが、それでもなおかつ、簡素で効率的な政府というのが私ども政府としては国民から求められているということと同時に、国の役割というものを見直していくということは必要である、重要であるというふうな考え方から、そういうふうな方針で、今減らしていこうという考え方でございます。
  そして、その次の、目標の根拠いかん、こういう質問でございましたけれども、これはいろいろな議論があるということは委員も御承知のとおりでございますが、当方といたしましては、総人件費改革の一環として、経済財政諮問会議においてさまざまな議論を経て設定された目標数値であるというふうに承知しております。それを踏まえて、何とかその方向でやっていきたいというのが今の役所の立場でございます。

○あかま委員 総務省とすれば、職員数が諸外国と比べて少ないのは認識しながらも、改革、これについては引き続き継続しながら、国民の理解を得られるためにもという見解でございました。それについては一定の理解をするところでございます。もちろん、数値の目標、これを設定することは、私はすべきだと考えておるんです。それはまさに、今おっしゃったように、国民から見て官がそれ相当のいわゆるリストラ努力をしているという部分においては、やはり数字であり、またその成果というものを示すことがやはり大きな改革のエンジンになる部分だと思っております。そういった意味では理解をするところでございます。
  さて、一方で、改革というものはやはり不断の取り組みが必要だというふうにも理解しております。もちろん、先ほど冒頭に平成九年の行革の理念というものを披瀝いたしましたけれども、平成九年以降もさまざまないわゆる行革努力、とりわけ公務員の員数の削減については努力をしてこられたと思いますけれども、その成果というもの、さらにはその成果に対する評価といったものはどのように認識していらっしゃるのか、お聞かせいただければと思います。
○山崎副大臣 今御指摘の点でございますけれども、政府といたしましては、政府の役割の拡大、パーキンソンの法則といいましたでしょうか、ほっておくと政府というのは肥大化する、そういったこともございまして、総定員法という法律でもって総数規制という形と累次の定員の合理化計画をいたしまして、おおよそ四十年にわたって一貫して基本的に抑制、削減に努力してきたところでございます。
  具体的には、最初に定員合理化計画が策定された昭和四十三年以降、おおよそ八万人の純減をしているところでございます。このほか、御承知のとおりの郵政の公社化であるとか、独立行政法人化でおおよそ四十九万人というのがございますけれども、そういった意味での国の行政機関の定員というのは、昭和四十二年のおおよそ九十万人から平成十七年度には三十三万人まで縮減しているという実態でございます。
  こういった定員管理を通じて、政府全体の定数というものの膨張が抑制されて、効率的な業務処理体制の実現に寄与したのではないかというふうに認識しております。

○あかま委員 一貫して取り組んでこられた、ある程度の寄与をしたということでございますけれども、先ほど申し上げたとおり、やはり不断の改革、取り組みをすることによって、肥大化、また膨張する官組織の抑止につながるんだろうし、またさらには、目指すべき小さな政府に向けてはより一層の努力が必要だと思われます。
  そういった意味で、今般の五%数値目標については、ぜひとは思いますが、行革の重要方針に、行政機関の国家公務員三十三万二千人、これを五年で五%削減します。この五%は一万七千人で、三千人を超える削減をことししなければならない。一方で、〇五年度の純減は六百名にとどまっている。そういった実態。これまでの五倍のペースでいわゆる純減をさせなきゃいけない。そういった、さらに一段加速させるためにも厳しいハードルがあると思いますけれども、今回改めて五%純減を実現する、達成するための新たな削減方法であるとか、また管理というものの体制について、これについては新たな手法というものを用いるお考えなのか、お聞かせいただければと思います。
○山崎副大臣 今後五年間で五%の純減をしていきたいということでございますが、いわゆる行政改革の重要方針に基づいてのこの計画のうち、めり張りをつけつつ増員を厳しく限定する、いわゆる厳格な定員管理を行うことによって一・五%以上、五千人以上という一つの考え、これは当総務省の方の形でやらせていただきたいというふうに思っております。
  それから、それはいわゆる定員管理という方ですが、それとは別に、業務の大胆かつ構造的な見直しということによって、事務内容自体を国がやるのかどうかということを含めまして、事務事業の削減を強力に進めることによりまして三・五%以上を削減していきたいというふうに考えておるところでございます。
  そして、我が省の方としての厳格な定員管理については、平成十八年度においておおよそ千四百五十五人、〇・四四%の純減ということを行うこととしておりまして、今後とも、昨年十月に閣議決定した定員合理化計画を着実に実施していく。増員については、治安であるとか、徴税であるとか、あるいは安全、安心に関する本当に必要なものに限定していく、こういう考え方でやっていきたいというふうに思っております。
  また、業務の大胆かつ構造的な見直しにつきましては、内閣官房の方において、行政減量・効率化有識者会議というものの知見を活用しながら、遅くても本年六月ごろまでに成案を得て、それを実行に移すというふうに検討が進められているというふうに承知しております。

○あかま委員 今、五%純減については、一・五と三・五、それぞれ、定員管理の部分と業務の大幅な見直しによってという部分で分けながらという手法を用いるという御答弁でございました。それらを踏まえて六月までに成案をまとめるというお話でございましたけれども、さあ、それまでに、では各省庁に、いわゆる定員削減計画、これを出させましょうよという段階であろうと思っています、今。
  しかしながら、それに対して、有識者会議が指定した十五分野のうち削減計画を求めている八分野で、二分野はもう既にゼロ回答です、ほかは先送りです。さらには、国会、裁判所、会計検査院、人事院、三万二千人分、これについては、行政機関に準じた取り組みのはずが、対象から外れております。さらには法務省も、行刑施設については、これは例外扱いにしてほしいという要請があり、行革担当大臣もその例外を認める方向を示唆している。一層の取り組み、厳しい取り組み、新しい手法で取り組もう、そして五%純減達成しようというやさきに既にと。
  このような状況の中で、総務省として、この五%純減目標、五%以上の純減目標というものをどのような決意で取り組んでいこうとお考えになられているのか、決意のほどをお聞かせいただきたいと思います。
○山崎副大臣 まず、総務省としてはという前提がつくことを御承知願いたいと思いますが、これは私どもから言うまでもなく、この五年間で五%というのは、役所を離れたといいますか、総務省の上の、政府としての約束ということをまず御認識していただきたいと思っております。
  当方といたしましては、当然、今おっしゃられたように、大変厳しい目標であるということは、これはもう承知の上でございますが、それでもやはり、簡素で効率的な政府ということ、その実現を図るためには、その達成を図るためには最大限の努力が必要であるということは当然でございます。
  そして、具体的に総務省としては、引き続き厳格な定員管理を行うことによって、五年間で五千人、一・五%以上の純減を行うという作業に全力を尽くすとともに、今内閣官房において行われている業務の大胆かつ構造的な見直し、今その点をいろいろ御指摘になられた点が多いと思いますが、その点についても積極的に協力していくという立場でやっていきたいというふうに思っております。

○あかま委員 今、決意の一端をお聞かせいただきましたけれども、三・五%分の業務の見直しについて、ぜひ協力しながら、国民注視でございます、五%という数値目標が出ております、その達成いかんによっては、小さな政府に向けた取り組みというもの、これに対する国民の批判が起こるかもしれません、ぜひ積極的に、前向きに取り組んでいただければと思います。
  以上でございます。終わります。
(後略)