答弁「義務教育費国庫負担金制度について

(平成18年3月15日衆議院文部科学委員会会議録より抜粋)


(前略)
○遠藤委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
  質疑を続行いたします。奥村展三君。
○奥村委員 民主党の奥村でございます。
(中略)
  そこで、きょう、ちょっと順序を入れかえまして、申しわけありませんが、大変お忙しいところ、総務副大臣の山崎力先生、私は参議院時代から公私にわたりまして大変御指導賜ってまいりました。しかし、個人的にはすばらしい、いろいろな友情を持っているわけなんですが、私は代表質問でお聞きしたときに、竹中大臣に、今回のこの三分の一は暫定的なのかあるいは恒久的なのかということをお聞きしたんですが、もう一つそこにお答えをいただくことができませんでした。
  私は、やはり、そのときにも申し上げましたように、義務教育というのは将来に対する大きな投資である、そんな思いをいたしますと、ただこれは三位一体だとかそんなことだけで処理されてしまう問題ではないと思うんです、教育というものは。やはり、ほかのいろいろな施策の中で、地方分権だとか、あるいは三位一体だとか、いろいろなことはできるかもわからない。しかし、教育というのは国の根幹であると思うんです。国がある以上、やはり教育をしっかりして、そして人に投資をしていく。そういうことを考えますと、これは私はちょっと、今回の二分の一、制度は守られましたけれども、二分の一あるいは三分の一になってしまったということは非常に残念でなりません。
  この間、鈴木先生も参考人質疑のときに、残念な思いをしているとおっしゃいましたが、まさしく、これは与野党みんながそんな思いをしていると思うんですよ。だから、地方分権だ、あるいは、今後道州制の話も出てくるかわかりません、しかし、それが出てきたとしても、外交や防衛や教育や社会保障というのはしっかりと国の根幹として守り続けて、ベースをつくっていかないかぬのだと思うんですよ。
  それを、同じようなことで、三位一体の、地方分権のというようなことでおやりになったというのは、私はこれはちょっとおかしいと思いますし、そこらを、これは省庁でいろいろ議論をなされて、副大臣もそれをオーケーされているかもわかりませんが、政治家山崎先生として、政治判断としてこのことを、本当に正しいのかどうか、このことが本当に恒久的な、なということじゃなくて、恒久的にというしっかりとしたものに基本的に考えていただきたい、考えを直していただきたい、進めていただきたいと私は思うんですが、いかがでしょうか。
○山崎副大臣 最初の御指摘にありましたように、今までのおつき合いはおつき合いとして、副大臣としての立場での答弁にならざるを得ないことを、まずおわびしなければいけないと思いますが、その意味におきまして、この義務教育費国庫負担金の制度につきまして、恒久的か否かという議論、確かに承っております。
  ただ、ここで思い出していただければと思うのは、まず、一昨年の政府・与党合意において八千五百億の減額というものが暫定措置として行われたという意味において、今回の、昨年十一月の政府・与党合意はどうなんだ、こういう意味での恒久的という言葉の使い方であろうというふうに我々思っております。
  そういう意味におきまして、御案内のとおり、三位一体の改革の議論ございました。その中身について、今ここで云々ということは申し上げませんが、少なくとも、地方自治体、地方六団体と申しますか、そういった中の要望も踏まえた上での政治的な決着であったというふうに、政府・与党合意であったというふうに私どもは理解しているところでございます。
  そういう意味におきまして、三位一体の改革というのは、ここ何年間か、三年間にわたって行われてきた改革が、税源移譲につきまして、所得譲与税でやってきたものを、今度、所得税から住民税という形で来年度切りかえる、その最終年度においてああいう決着を見たということは、明らかに暫定措置ではないということでございまして、成果の一つの区切りがそこでできたんだろうというふうに私どもは解釈しておるところでございます。
  そして、その中におきまして、同じ政府・与党合意の中で、義務教育費国庫負担金制度を堅持するという一文も入っております。ただ、その一方で、与党において、義務教育や高等学校教育等のあり方、国、都道府県、市町村の役割については引き続き検討すると同時併記されているわけでございまして、また、それに加えて、地方分権に向けた改革に終わりはないという立場で今後とも地方の自立と責任を確立するための取り組みを行っていこうともされているところであります。
  そういった点を総合的に考えれば、この問題というのを、義務教育制度というものだけではなくて、先ほどもお触れになりましたけれども、都道府県制度から道州制へという議論も始まっているところでございますから、内政全般にわたる議論がそこには必要でございまして、そういった中での財政負担のあり方というもの、国や地方の役割分担をどうするかということも含めた中で、この議論というのは、義務教育制度というものが議論の対象から外れることはない。やはりその中では議論されるべきであろうという意味で、委員御指摘の点について、暫定措置ではなくて恒久的措置というものが意味を持ってくるのではないかなというふうに思っております。

○奥村委員 外国の話ですけれども、イギリスなんかはこの四月一日から国が全額責任を持つというように制度をつくっていかれますね。
  内政的ないろんなこともわかるんですけれども、私は、やはり教育というものは、先ほどから何回も言いますように、本当に国の根幹でありますから、当然国が責任を持って、憲法二十六条にもしっかりうたわれているわけですから、そこを総務省の方もしっかりとまた御理解していただいて、やはり恒久的なものにしていただかないと。
  定率減税のあのときが時々話が出ますのは、私もあのとき参議院におりましたけれども、あのときも小渕総理が、これは恒久的なとおっしゃったんです、はっきり。だから、景気がよくなるまで住民税だとか法人税だとかしっかり見直して、その上でまた考えるということで、恒久的なものだとおっしゃったから、我々も、よし、それでこれは景気がよくなるぞという思いをしていたんですが、これもまたいろいろな税制の改革で踏みにじられてしまう。だから、私は、やはり教育という流れの中にこれをしっかりと、今副大臣おっしゃったように、恒久的なものにしていけるように、ぜひ総務省にもこれは強く要望をしておきたいというように思います。
  特に、私は一番こういう問題で、きのうも参考人、そして連日いろいろな委員会でこの質疑をさせてもらっていますが、子供中心に、子供は宝ですから、これをやはり大切に考えた教育をしていく。次代を担ってくれるんですから、ここらを考えると、こんな財政論の話で、数合わせのような形で、三分の一にしてしまうというようなことがあってはならないと思うんです。もっともっと大きな夢を持って歩んでくれる、そういう人たちに、大きな気持ちで、国家としてしてあげるというのが大事だと思いますので、よろしく重ねて要望しておきたいと思います。
  お忙しいところ、どうもありがとうございました。
(後略)