説明・答弁「『副大臣を務めての感想』ほか

(平成18年4月24日参議院行政監視委員会会議録より抜粋)


(前略)
○委員長(荒木清寛君) 行政監視、行政評価及び行政に対する苦情に関する調査を議題といたします。
  本日は、中央省庁等改革及び行政改革の実施状況に関する件、独立行政法人の現状及び見直しに関する件及び特別会計の現状及び見直しに関する件について説明を聴取した後、質疑を行うことといたします。
  それでは、まず政府から順次説明を聴取いたします。中馬国務大臣。
○国務大臣(中馬弘毅君) 御説明に先立ちまして、初めにごあいさつを申し上げます。
  我が国の行政システムは、高度経済成長による高所得国家の構築に寄与してきましたが、戦後六十年を経過し、最近では、急速な高齢化、人口減少傾向、経済の国際化と東アジアの劇的な経済状況の変化、IT等情報化の進展等により、その機能が低下してきていると言われております。
  今後とも我が国が国際競争力を保持し、所得面だけでなく、文化面、精神面の豊かさや居住環境の快適さ、社会全体の利便性等を向上させていくためには、個人、地域、企業等がそれぞれの能力を最大限に発揮できるようにすることが重要であり、そのためにはこれまでの行政システムや規制の在り方を大胆に見直し、新しい視点で諸制度を改革しなければなりません。
  また、この改革は、国に頼りがちな我が国の経済社会の構造を変革し、自立した個人、地域、企業等が主役となって自己解決能力の高い経済社会をつくり、個々の主体の自立に向けた意識改革を行うものであります。
  このような問題意識から、政府は、その役割を見直し、政府が行う必要性が減少しているものであれば、民間にゆだねるとともに、無駄を徹底的になくすことにより、その規模が大胆に縮減された政府を目指し、簡素で効率的な政府の実現を喫緊かつ最重要課題の一つとして位置付け、昨年十二月二十四日に行政改革の重要方針を閣議決定するとともに、これを着実に実施するため、閣議決定の内容を法案化した行政改革推進法案を国会に提出し、現在、国会で御審議いただいているところであります。
  それでは、行政改革の実施状況について御説明いたします。
  近年、行政改革については、先ほど申し上げた行政改革の重要方針、今後の行政改革の方針、これは平成十六年十二月の閣議決定でございます、及び行政改革大綱、これは平成十二年十二月の閣議決定でございます、の三つの閣議決定を行い、広範な事項について改革を決定してきました。
  また、こうした行政改革の諸方針については、定められた行政改革事項が着実に実施されることが重要であるため、行政改革の実施状況についてフォローアップを行い、その結果を政府行政改革推進本部に報告し、公表することとされております。このため、毎年度末に行政改革の実施状況を取りまとめているところでありまして、平成十七年度についても、去る三月三十一日、最新の行政改革の実施状況を取りまとめたところであります。
  具体的な内容につきましては、お手元の「行政改革の実施状況について」、ここにお配りしております、ポイントだけですが、をごらんいただければと思いますが、例えば、特殊法人等の改革については、百六十三の特殊法人等のうち百三十六法人について廃止、民営化、独立行政法人化等の措置、特別会計改革については、十八年度予算において十三兆八千億円を一般会計等に繰り入れ財政健全化に活用、総人件費改革については、国の行政機関の定員を五年間で五%以上純減させるとの目標の策定、規制改革、民間開放については、市場化テストの本格的導入を図るための法案の提出など、全体として改革が着実に進展している状況にあり、今後ともこうした改革を更に推進し、加速させてまいりたいと考えております。
  御説明は以上でございます。委員長を始め、理事、委員の皆様方の御指導、御鞭撻をお願いを申し上げます。
  ありがとうございました。
○委員長(荒木清寛君) 次に、山崎総務副大臣。
○副大臣(山崎力君) 中央省庁等改革の実施状況並びに独立行政法人の現状及び見直しに関しまして御説明申し上げます。
  まず、中央省庁等改革の実施状況について御説明いたします。
  中央省庁等改革については、国の行政組織並びに事務及び事業の運営を簡素かつ効率的なものとするとともに、その総合性、機動性及び透明性の向上を図ることを基本理念として行われたものであります。
  この基本理念の下、平成十三年一月に、一府二十二省庁から一府十二省庁へ中央省庁の大ぐくりの再編、内閣官房機能の充実や内閣府の設置による内閣総理大臣の補佐機能の強化、副大臣、大臣政務官の新設、本省に置かれる局・官房の数の削減や審議会等の整理など国の行政組織等の減量・効率化、独立行政法人制度の創設や政策評価の導入など各般にわたる改革が実施されたところであります。
  その後、さらに、新府省において組織統合に伴う運営・施策の融合化に努めるとともに、独立行政法人化を始めとする行政の組織、事務事業の減量・効率化を推進し、課室の数の更なる削減、国の行政機関の定員の縮減を実施してきたところであります。
  今後、政府としては、中央省庁等改革の趣旨に沿った組織、制度の運営が行われているか、与党における中央省庁等改革の実施状況に係る議論を踏まえた点検を行うこととしております。
  次に、独立行政法人の現状及び見直しについて御説明いたします。
  独立行政法人制度は、国が自ら直接実施する必要はないが、公共上の見地から確実に実施されることが必要な事務事業について、法人の自律的運営により効率的かつ効果的な実施が可能となるよう、先ほど申し上げた平成十三年一月の中央省庁等改革において設けられたものであります。
  平成十八年四月現在、政府全体で百四の法人が設立されております。
  独立行政法人については、その適正かつ効率的な業務運営を確保する観点から、中期的な目標管理と第三者による事後評価の仕組みが導入されております。
  具体的には、中期目標期間の終了時においては、法人の組織、業務全般にわたる見直しを行うこととされております。この見直しに当たっては、総務省の政策評価・独立行政法人評価委員会が法人の主要な事務事業の改廃に関して主務大臣に勧告を行うこととされております。
  同委員会は、平成十六年度及び十七年度末に中期目標期間が終了した五十六法人について、四十二法人への整理統合、おおよそ一万二千人の役職員の身分の非公務員化、その他の事務事業の合理化などを内容とする勧告の方向性を指摘しております。これを踏まえて政府として決定した見直し内容に沿った措置を講ずる法案については、今国会において御審議いただき成立を見たところであります。
  本年度は、昨年十二月に閣議決定された行政改革の重要方針に基づき、政策金融機関類似の融資等業務を行う法人を含め、特殊法人等から移行した独立行政法人等二十三法人について、業務を極力整理縮小する方向で見直しを推進することとしております。
  また、同委員会は、毎年度、各府省の評価委員会が行う独立行政法人の業務実績評価の結果について、その厳格性、信頼性を確保するため、政府横断的な観点から二次評価を行っております。
  平成十七年度は、十八年度以降に中期目標期間が終了する法人について、その見直しにつながる事項の指摘等を行ったところであり、本年度も引き続き厳格に取り組んでまいります。
  総務省としては、独立行政法人評価について、今後とも政策評価・独立行政法人評価委員会の機能が最大限発揮されるよう努めるとともに、独立行政法人制度の適切な運営に万全を期してまいります。
  荒木委員長を始め、理事、委員の皆様方の御指導、御鞭撻をお願い申し上げます。

○委員長(荒木清寛君) 次に、谷垣財務大臣。
○国務大臣(谷垣禎一君) 特別会計の現状及び見直しについて申し上げます。
  特別会計につきましては、我が国の厳しい財政状況の下、その在り方につき、従来から各方面より様々な御指摘や御批判が見られたところであります。このため、全特別会計を対象として、各々の設置趣旨にまでさかのぼるなどした上で、財政健全化への貢献や国民への説明責任を十分に果たすこと等を念頭に徹底した見直しを行い、その結果を行政改革の重要方針に盛り込んで、昨年十二月に閣議決定いたしました。これを着実に実施するため、本年三月に簡素で効率的な政府を実現するための行政改革の推進に関する法律案を国会に提出し、現在御審議をいただいております。
  これら政府の改革案においては、合計約二十兆円程度の財政健全化への貢献を目指すこと、一覧性を持った形で国の財務状況を説明することにより十分な説明責任を果たすことなどの具体的方針を示した上で、今後五年間を目途に、特別会計の数を現行の三十一会計の二分の一から三分の一程度に大幅に削減するなど特別会計自体の統廃合も含めた踏み込んだ改革を行うこととしております。
  平成十八年度予算においては、事務事業の徹底した見直しを行うとともに、剰余金、積立金を財政健全化に資するよう活用することといたしております。この結果、特殊法人等への財政支出については、全特別会計で合計千九百九十九億円の削減を実現するなど徹底した歳出削減を行っております。また、財政融資資金特別会計の積立金のうち十二兆円を国債整理基金特別会計に繰り入れ、国債残高の圧縮を図るとともに、外国為替資金特別会計などから約一兆八千億円を一般会計に繰り入れることにより、合計約十三兆八千億円の剰余金、積立金を財政健全化のため活用しており、特別会計改革は着実に成果を上げているところであります。
  さらに、この改革の道筋を確かなものにするため、特別会計の統廃合や一般会計と異なる取扱いの整理などを内容とする法律案を平成十九年を目途に国会に提出することとしております。
  財務省としては、今後とも、改革案に沿い、引き続き剰余金等の見直しの徹底、更なる歳出削減や特別会計の統廃合を通じた事務事業の効率化を行うことなどにより、簡素で効率的な政府の構築に資する実質的な効果を伴った改革とするよう一層の努力をしてまいる所存であります。
  どうぞよろしくお願いいたします。
○委員長(荒木清寛君) 以上で説明の聴取は終了いたしました。
  これより質疑に入ります。
  質疑のある方は順次御発言願います。
水落敏栄 自由民主党の水落敏栄でございます。
  まず冒頭に、ただいま財務大臣から御説明がありました特別会計改革についてお伺いをしたいと思います。
  特別会計は、母屋でおかゆ、離れですき焼きと、そんな言葉に代表されますように、省庁による無駄な支出が多いと批判をされてまいりました。今回の改革では、特別会計の統廃合や経理の明確化、事務事業の合理化を行うことにより、財政の健全化に総額二十兆円程度の寄与をすることを目標とすることといたしております。また同時に、国家公務員の総人件費改革では、平成十七年度の国家公務員の年度末総数を今後五年間で五%以上の純減とすることを目標としております。
  特別会計の事業の合理化などによって、当然、国家公務員の定数削減効果も期待されると考えられますけれども、特別会計改革と国家公務員の定数削減との関連についてはどのような御認識を持っておられるのか、また、逆に、特別会計改革が国家公務員のリストラ効果を持つがゆえに抜本的改革が困難である面がないかという点について、財務大臣にお聞きしたいと存じます。
○国務大臣(谷垣禎一君) 今度の特別会計改革は、簡素で効率的な政府を目指すという、そういう行政改革の一環として特別会計の事務事業の効率化、合理化を図ろうというものでございまして、直接公務員のリストラを目的とするというようなものではないというふうに私は考えております。ただ、もちろん、事務事業を整理して余分なものはやめていく等々のことをいたしますと、その結果として、改革後の業務、あるいは事務事業に見合った形で定員配分が行われていくということは、これは当然のことだろうと思っております。
  その意味において、合理化、効率化を、事務事業の効率化をした後、それに応じた定員削減が求められる場合もあるということは、これはやむを得ないことだろうと思っておりますが、いずれにせよ、そういう目的を持っているものでございますからきちっと仕事を進めてまいりたいと、このように考えております。
○水落敏栄君 ありがとうございました。
  今回の特別会計改革によって、国営土地改良あるいは登記、特定国有財産整備などの特別会計については一般会計に統合される方向と、このように伺っております。そして、これらの特別会計の所管する事業は、国として行う必要はあるけれども、区分経理の必要性はないとされているわけでありますが、区分経理による受益と負担の明確性が失われることなどから生じる懸念は全くないのかどうか、このことについてお伺いしたいと存じます。
○国務大臣(谷垣禎一君) そもそも特別会計というのは受益と負担の関係を明確にするということで設けられたものでありますから、それで、ただ、余りたくさんあり過ぎると全体がよく見えなくなるとか、あるいはその中で無駄な剰余金等々があって必ずしも資金が効率的に使われていないんじゃないか、等々のことがありまして今回の見直していこうということになったわけでございます。
  したがいまして、その見直しに当たりましては、その特会を設けた趣旨は一体何であるのかと、それから受益と負担の関係がどうかと、それから一般会計繰入れとかあるいは特定財源といったものとの関係、それから他の一般会計歳出との関連性等々をよく検討しなければ結論が出ないというふうに思っております。
  そういうことを考えて一般会計への統合をするということになった場合、それはある意味で、逆に言えば受益と負担の関係はどうかということも出てくるわけでございますから、今までの検討の過程では、例えば年金や保険、こういう特別会計におきましては保険料収入と年金給付あるいは保険金の支払、こういう支出は受益と負担が強く結び付いておりますので、やっぱりこういうところは区分経理を引き続きしていく必要があるだろうと、特別会計自体は置いておこうと、こういうことになったわけでございます。
  ですから、今御指摘の点も、今後具体的検討を進めていくときには十分頭に置いていかなければいけないと思っております。
○水落敏栄君 そうしたことで、国が直接行う事業でないと判断された特別会計については、独立行政法人化とかあるいは民営化を行う方向になるわけですけれども、これによって多くの独立行政法人が新たに生まれると、こういうことであります。
  これらの独立行政法人に対しては国会による直接の統制が働かないというおそれもあるわけでありまして、そこで効率的な運営を行うようチェックしていく必要があると思いますけれども、総務副大臣の御認識をお伺いしたいと存じます。
○副大臣(山崎力君) 御指摘のような場合、独立行政法人、新たに設立された場合でございますが、これは独立行政法人通則法に基づいて厳重にチェックしていくと、こういうふうな基本的な考え方でございまして、具体的には毎年度各法人のいろいろやった業務実績等につきまして、まず担当の各府省の独立行政法人評価委員会というところが評価をして、さらに、当方、総務省の政策評価・独立行政法人評価委員会が政府横断的な立場から二次評価を行うというふうになっております。
  そしてもう一点、毎年のそういったことだけではなくて、中期目標期間、大体三年から、三年、五年というのがあれでございますけれども、その終了時には組織、業務全般の見直しを行うと先ほども申し上げたところでございますが、そして政策評価・独立行政法人委員会がその主務大臣に対して法人の主要な事務事業の改廃、改めたりやめたりという改廃に関する勧告を行うこととすると、こうなっておりまして、そういう意味では非常に厳しいチェック体制だと言えると思います。
  こういった取組方を通じて、今後、独立行政法人が効果的にかつ効率的に業務運営をしていくように確保してまいりたいというふうに考えております。

○水落敏栄君 ありがとうございました。
  どうぞ国民の目線に立ってしっかりとやっていただきたいと、このように存じます。
  先ほど、総務副大臣から中央省庁等改革の実施状況について御説明がございました。平成十三年にいろんな改革が実施されたわけでありますけれども、その中の一つに内閣機能の強化、そして副大臣制度あるいは政務官制度の導入など、政治主導の行政を確固たるものとするといったものがございました。
  かつての政務次官は盲腸などとやゆされる声もあったようですけれども、中央省庁等改革で副大臣におなりになってその力はかなり強いものとなったと聞いておりますけれども、そこで、まず総務副大臣の御経験から、今のお立場についての御感想、特に副大臣が政治家として役所に対するリーダーシップというものについて実感をお聞かせいただければ有り難いと、このように存じます。
○副大臣(山崎力君) 私が副大臣を代表する形で御答弁するのが適当かどうか、あるいはまた、リーダーシップという言葉で、どういうふうにお答えしていいかという戸惑いもあるわけでございますが、私なりに申させていただければ、副大臣の仕事というのはいろいろあると思うんですが、一つは、まず第一はやはり大臣を補佐することであるというふうに思っております。また、もう一つには内閣の一員として政府の議論の中に参画すること、そして最後、一番委員も注目といいますか御関心があるというのは、政治家として、副大臣としてどういうふうに行動するのかと、こういう三つの仕事がというか、仕事の範囲といいますか項目があろうかと思うんですが。
  具体的な話になりますけれども、副大臣という仕事、補佐するということからいけば、就任以来、昨年の十一月の初め、二日だったと思いますが、就任して以来、大臣から、おまえはこれ任せるからやってくれというようなことで、生活保護費及び児童扶養手当に関する関係者協議会、あるいは、現在も続いておりますが、地方分権二十一世紀ビジョン懇談会、こういったところで出席して発言させていただいて、いろいろな議論に参画していると。
  また、内閣の一員ということでいえば、やはり一番大きいのは、あの官邸で行われる副大臣会議で、それぞれの役所の立場もありますが、政治家として、副大臣の一員として自分の担当しているところはきちっとほかの省庁代表の副大臣に説明させていただく、官房副長官もいらっしゃるわけでございますが、そういった中での議論に参画し、一つの政府としての政策方針についての意見あるいは実現に向けて努力するということもやっております。最近では、官房副長官の指示を受けて、少子化対策の取りまとめというものを総務省内でどういうことを考えられるかということを指示いたしました。
  また、最後のこの一番難しいのが政治家として副大臣どういうふうなことをするかということですが、大くくりに言えば、やはり与党あるいは私の所属する自由民主党と政府との連絡役ということが一番重要ではないかというふうに思っております。そういった点でリーダーシップをどこまで発揮できるかということになるとなかなか説明が難しいんですが、どこまでが自分のリーダーシップなのか、どこまでが大臣のリーダーシップの下なのか、あるいはその上の内閣全体の指示なのかということがございますが、いわゆる行政府に行った立法府の議員としての立場、すなわち選挙民に選ばれた議員であるという気持ちだけは内閣の一員になっても忘れないようにして行動していきたいというふうに思っております。

○水落敏栄君 ありがとうございました。
  政治のリーダーシップというのは本当に大切であると私も思っておりますので、今後ともどうぞ頑張っていただきたい、このように思います。
(中略)
芝博一 当行政監視委員会では初めて質問させていただきます。民主党・新緑風会の芝博一でございます。
  今日は、我が国のといいましょうか、政府の情報収集衛星を中心に、独立行政法人の改革、さらには中央省庁等々の改革を含めて質問させていただきたい、こう思います。
(中略)
  今お話がありました宇宙航空研究開発機構、JAXAは、情報収集衛星を運用する現在は内閣衛星情報センター、ここに職員を出向させております。しかし、この職員はJAXAの職員であって、現在のところはJAXAを休職扱いとした上で、まずJAXAの管轄省庁であります文科省の職員、すなわち文科省の国家公務員となってそこから情報衛星センターに出向をしております。
  何が起こるかといいますと、JAXAにいたときの方が給料がいいわけであります。国家公務員となって給料が減った分を、現在JAXAは国からの補助金の国費を減額分の給与補てんに充てている、この実態がありました。これはまさしく問題だろうと、こう思います。二〇〇四年度は、二十四人に四千八十五万、二〇〇一年度から述べ七十八人に一億三千万のお金がJAXAから給与補てんとして払われておりました。私は、この問題に国家公務員法の違反、倫理規程等々の違反等々があるんではないかと、こんな危惧をするわけであります。
  端的に言えば、JAXAから派遣されて国家公務員となって給与が下がって、しかし国家公務員が国からの給与のほかに他の法人から減額分の給与を受け取っていた。そして、身分はというと、片一方では国家公務員でありながら、片一方では非公務員の立場があったわけであります。この点について問題はないのか、文科省にお聞かせをいただきたいと思います。
○政府参考人(森口泰孝君) ただいま先生御指摘ございましたように、宇宙開発利用という高度な専門知識を必要とする分野におきまして、JAXAの職員を出向の形態で国に受け入れてきたところでございます。その際、現給保障の観点から、出向元法人であるJAXAにおいてその差額を補てんしてきたということでございます。
  しかしながら、この給与補てんに関しましては、平成十七年五月に国家公務員倫理審査会によりまして適当ではないと、こういう意見が取りまとめられたところでございます。これを踏まえまして、給与補てんを行う出向につきましては、関係省庁等におきまして検討を行い、交代期を迎えた職員から順次解消するということにしたところでございます。
  その結果、JAXAにおきましては、給与補てんを伴う内閣衛星情報センターへの出向者は、平成十七年四月の当時は二十二名でございましたが、平成十八年の四月現在では十五名となっておりまして、今後順次解消していくということにしております。
  なお、内閣衛星情報センターの職務には衛星の運用など、JAXAにしかない高度な専門性も要求されるところでございまして、こうした高度の専門的な知識、経験を有する職員の採用につきましては、必要に応じていわゆる特定任期付職員制度を活用することなどによりまして、給与補てん問題も解消していくということにしておるところでございます。
○芝博一君 文科省からその経緯と現状、そしてこれからの対応等々についてお話をいただきましたけれども、大変私は問題はまだあると思っています。改めてこの問題について、国家公務員倫理審査会の御見解を端的にお伝えください。
○政府参考人(川村卓雄君) お答え申し上げます。
  独立行政法人や特殊法人から国に出向してきました職員が国家公務員となりまして給与が下がる場合に、差額の補てんを出向元の法人から受けることにつきましては、倫理審査会におきまして検討いたしまして、その結果、国家公務員倫理法等に照らしまして、職務の公正さに対します国民の疑惑や不信を招きかねず、適当ではないという結論に達しております。
  したがいまして、その旨昨年の五月の二十日に国家公務員倫理審査会事務局長名で各府省に通知したところでございます。これを受けまして、各府省におかれましては、独立行政法人等から国に出向中の職員に対します出向元法人によります給与補てんは、交代期を迎えました職員から順次解消することとしたというふうに伺っておるところでございます。
○芝博一君 問題はある、適当でない、検討すべきというところでありますけれども、答えは今お聞きしましたように、交代期を迎えた職員から順次解消をすること。現在でも十八年度は十五人でありますからまだ残っているわけであります。残っている人は、旧態依然としてその差額を国家公務員でありながら法人から受けている、これが続いているわけであります。果たしてこれで本当に独立行政法人なり国家の行革を進めていく気があるのかどうか、私は大変疑問に思うわけであります。即日に実施をすべきとこう思っておりましたけれども、十七年の十二月二十日に各省庁の人事担当課長会議があって、交代期を迎えた職員から変えていこうと、こんな生ぬるい答申になっております。
  そこで、総務副大臣にお聞きをさしていただくわけでありますけれども、独立行政法人の二〇〇四年度の給与の調査によりますと、国家公務員を一〇〇とした場合、独法の給与水準は事務・技術系で一〇七・一、研究職で一〇三・二となっています。公務員より高い実態がある。特に、JAXAでは一二三になっているわけであります。ここが今言いましたような問題点が起こってくる原因だろうと、こう思うわけであります。
  にもかかわらず、まだ完全に解消されていない。こんな実態があるわけでありますけれども、出向職員の給与の補てん問題について大臣の所感と、そして独立行政法人を見直していく中で、この独立行政法人が全体が非常に給与が高い、この水準を見直すお気持ちがあるかどうか、その御決意をお聞かせください。
○副大臣(山崎力君) 今委員御指摘の独立行政法人の職員の給与の問題でございますが、これは御指摘のとおり高めであるということは事実でございますし、一々数字は申し上げませんが、JAXAの方ではそれも中でも高いと、こういうのは事実でございます。
  そういった中で、今出向職員の問題と、それから独立行政法人本来の職員の給与の問題というのを分けて考えさせていただきたいと思いますが、独立行政法人の問題からいたしますと、JAXAも含めてでございますが、一般的に言いまして、専門知識を有する方が非常に多い、また確保する必要もあると、結果的に職員の学歴構成が高くなっている。あるいは、事務所が大都市に所在しておりまして調整手当の支給割合が高くなっている。あるいは、離島、辺地、このJAXAの場合ですと種子島とか臼田、これはパラボラのあるところでございますが、そういった職員に対して特別な地域の特地勤務手当が、支給していると。こういったことで高くなる基本的な条件というのがあるということは御理解願いたいと思いますが、そういった中で、本来の独立行政法人の職員の給与水準でございますが、基準としては法人の業績などを考慮しつつ労使交渉を経て各法人が定めると、こういう仕組みになっております。ただ、それだけではなくて、当然のことながら、その際公表することを通じて透明の確保を努めるということにしております。
  そういった中で、政府の取組でございますけれども、いわゆる給与水準の抑制についての行政改革の重要方針、これは昨年、平成十七年の十二月、閣議決定したものでございますが、独立行政法人については、今後五年間で五%以上の人件費の削減を行うということを基本として取り組むようにという点と、それから国家公務員の水準を上回る給与水準の適切性に関し厳格な事後評価を実施すると、こういうふうな方針を定めておりまして、各法人がこういった政府の閣議決定、重要方針に基づきまして適切な給与水準の確保に向けて取り組むというふうなことをしていただくよう促進してまいりたいというのが現在の政府の考え方でございます。

○芝博一君 ありがとうございました。
  独立行政法人の位置付けだけ申し上げますと、国の行政を代わってサポートするという、これが本来であろうと、こう思っております。それが、国家公務員よりも独立行政法人の方が職員の給与が高いというのはまさしく本末転倒だろう、そのことをしっかりと見直していただくことを要望いたしまして、質問を終わらせていただきます。
  ありがとうございました。
(後略)