報告「大都市大気保全の政策評価について

(平成18年5月29日参議院行政監視委員会会議録より抜粋)


(前略)
○委員長(荒木清寛君) 行政監視、行政評価及び行政に対する苦情に関する調査を議題といたします。
  本日は、大都市地域における大気環境の保全に関する政策評価に関する件及び大都市地域における大気環境の保全に関する政策の現状等に関する件について説明を聴取した後、質疑を行うことといたします。
  まず、大都市地域における大気環境の保全に関する政策評価に関する件について、総務省から説明を聴取いたします。山崎総務副大臣。
○副大臣(山崎力君) ただいま委員長から御指摘の大都市地域における大気環境の保全に関する政策評価について御説明申し上げます。
  本政策評価は、いわゆる自動車排出のNOx・PM特別措置法に基づき、自動車から排出される窒素酸化物及び浮遊粒子状物質の汚染状況が著しい特定の地域を対策地域として指定し、各種施策を総合的に推進することにより、大気環境基準の確保を図ること等を目的とする大気環境保全政策について総合的に評価を行ったものであります。
  その結果、自動車排出ガスによる大気汚染の状況については、対策地域全体では大気環境基準の達成率が増加傾向にありますが、大気環境基準を達成していない地点の中には過去十年間にわたって一度も達成していないものも見られました。また、自動車から排出される二酸化窒素の大気中の濃度につきましては、近年低下傾向にあるものの、特別措置法の施行後十三年を経過しているにもかかわらず、効果が顕著に発現しているはずである対策地域において、それ以外の地域との濃度差はわずかな減少にとどまり、著しい改善が見られませんでした。
  これらに基づき、一として、長期間にわたり大気環境基準が達成されていない地域での有効な汚染対策を検討すること、二つとして、排気ガス基準に適合しない自動車の対策地域外からの流入対策を検討するなどの今後の課題について、本年三月、関係四省庁に指摘したところでございます。
  説明は以上でございます。詳細につきましては、お手元に配付の要旨及び評価書を御参照いただければと存じます。
  以上であります。

○委員長(荒木清寛君) 次に、大都市地域における大気環境の保全に関する政策の現状等に関する件について、環境省から説明を聴取いたします。小池環境大臣。
○国務大臣(小池百合子君) 大都市地域における大気環境の保全については、大気汚染防止法による工場や自動車に対する全国的な規制に加え、自動車から排出される窒素酸化物及び粒子状物質の特定地域における総量の削減等に関する特別措置法、いわゆる自動車NOx・PM法に基づき、平成二十二年度における環境基準のおおむね達成という目標に向けた総合的な施策を実施しております。
  自動車NOx・PM法は、自動車から排出される窒素酸化物の特定地域における総量の削減等に関する特別措置法、いわゆる自動車NOx法が平成十三年六月に改正され成立したものです。同法に基づき、大気環境基準の確保が困難な地域について、国が総量削減基本方針を定め、関係都府県が総量削減計画を定めた上で、排出基準に適合しない車種の規制や事業活動に伴う排出の抑制等の総合的な施策が実施されてきたところであります。
  同法の対策地域における沿道の大気環境基準達成率は、二酸化窒素については平成十四年度の六九%から平成十六年度は八一%に、浮遊粒子状物質については平成十四年度の二五%から平成十六年度は九六%に改善しております。
  今後の対策については、現時点において世界で最も厳しい水準となっている新車のディーゼル自動車に対する排出ガス規制を、平成二十一年から更に強化することとしております。また、平成十七年五月に成立した特定特殊自動車排出ガス規制等に関する法律に基づき、公道を走行しない特殊自動車に対する排出ガス規制を本年秋から実施してまいります。これらに加えて、自動車排出ガスに関する総合対策の在り方について、中央環境審議会において御審議いただいているところです。
  今回の政策評価の結果も踏まえ、関係府省と連携を強めて、大都市地域における大気環境の保全に向けた更なる施策展開に最大限の努力をしてまいります。
  以上です。
○委員長(荒木清寛君) 以上で説明の聴取は終了いたしました。
  これより質疑に入ります。
  質疑のある方は順次御発言願います。
(後略)