答弁「補助金で造られた施設の転用について

(平成18年5月29日参議院決算委員会会議録より抜粋)


(前略)
坂本由紀子 自由民主党、坂本由紀子でございます。
(中略)
  その点に関連いたしまして、補助金適化法の運用の件でお伺いいたします。
  補助金によって造られた施設等につきましては、それが安易に他に転用される等々のことがないように、補助金の目的にかなった運用がされるようにということで補助金の適化法が定められ、それに従って各省庁かなり厳格に運用しております。しかしながら、厳格に運用することがかえって使われた税金が有効に生きないということもあるわけでありまして、使わないことが決まった施設がその補助金の目的ではなくても公的な目的に使われればそれが生きるということは大いにあるわけであります。
  この点で、最近は少子化が進んで公立学校の統廃合が行われておりますが、文部科学省は比較的柔軟に対応していると聞いていますが、ちょっと簡単にその点での取扱いを御説明いただきたいと思います。
○政府参考人(大島寛君) お答え申し上げます。
  ただいま御指摘ございましたように、近年、少子化に伴う児童生徒数の減少等によりまして、廃校が増加している状況にございます。こういうことから、地方公共団体が地域の実情やニーズに応じまして廃校施設を積極的に活用していくことが望ましいと、こう考えておるわけであります。
  本来、御指摘ございましたように、国庫補助を受けて整備された公立学校施設を転用する場合には、原則として大臣承認を経た上で国庫補助相当額の納付が必要となるわけでございますが、廃校施設の一層の有効活用を促進するため、国庫納付金を不要とする範囲を拡大するとともに、手続も簡素化しているわけでありまして、具体に申し述べますと、同一地方公共団体における転用で国庫補助事業完了後十年を経過いたしまして無償による処分ということでございましたらば、国庫納付金不要で文部科学省への報告だけで手続を済ませる取扱いとしているわけでございます。
  今後とも、文部科学省といたしましては、各地方公共団体の創意工夫によりまして廃校施設が適切に活用されるよう、支援に努めてまいりたいと存じます。
○坂本由紀子君 学校の統廃合による施設のように、もっともな理由で不要になる施設というのはあります。最近では、市町村合併がかなり行われましたので、合併によって同じ施設が同一の市町村の中に幾つもあって、行政の合理化を考えるとほかの用途に使いたいという声をよく聞きます。ところが、それぞれの所管省庁は、従来どおりのもの、従来どおりの範囲でしか転用を認めない、そうでなければ補助金について返還をするようにというようなことで、結果としては施設が十分使われないというような例もあるように聞いています。
  この点では、市町村合併の推進を国としてもしてきたわけですので、柔軟な取組が行われるように各省庁に要請すべきではないかと考えますが、この点はどうなっているでしょうか。
○副大臣(山崎力君) 委員御指摘の点でございますけれども、政府としては、新市町村の合併支援プランというのを作っておりまして、合併前に国庫補助金を受けて整備した施設を合併の後に他の用途に転用する際は、所管官庁の承認の判断に当たり、合併という事情について十分考慮すると、こういうふうにしております。この支援プランというのは、総務大臣を本部長、それから総務副大臣あるいは官房副長官を副本部長、そして各省庁の副大臣を本部員と、こういう形で、政府の市町村合併支援本部というところで、先ほど申し上げた、そういうふうな形でこのプランを作っておりまして決定したということでございますので、もう正に全省庁しかるべき人間が出席して、構成してできた、こういう連携協力して、政府全体として市町村合併に対して効果的な支援を行うということとなっております。
  そしてもう一つの、今の取組方ということでございますが、本年度、新たに合併後の市町村が抱える様々な課題についてフォローアップのための実態調査をするということになっております。そういった中でいろいろな問題点というのが出てくる、地元からの要望、そういったものが出てくるのではないかと。これはもちろん、今御指摘の点だけではなくて、いわゆる全体的な問題点をフォローアップするための実態調査でございますが、個別具体的なことに関しましても、既存の市町村合併相談センターというところの役割を拡充しまして、合併した市町村からの相談にも積極的に応じていきたいというふうに考えております。
  いずれにいたしましても、現場の要望を踏まえて、関係省庁とも適切に連携を図って、御指摘の問題に対応していきたいというふうに考えております。

○坂本由紀子君 実態調査をしていただいて把握をしていただくというのはもちろん有り難いことであります。ただ、市町村というのは、市町村から見ると国というのはとても遠い存在でありまして、間に県がある、市町村が直に国に対して様々な注文を付けるというのはこれまでの意識からしても非常にやりづらい、各省庁の厳しいこれまでの取扱いの前にあきらめているというようなものも十分聞いております。せっかくお作りになったプランですので、それが各省庁において本当に実現されているのかどうかということを是非総務省においてはフォローをしていただきたいということを重ねてお願いをいたします。
(後略)