質問「『自治体病院の赤字問題』ほか

(平成19年4月11日参議院行政監視委員会会議録より抜粋)


(前略)
○山崎力君 ちょっとスタートが遅れた関係で、てきぱきとやりたいと思いますので、御答弁の方もよろしくお願いいたします。
まず、夕張問題についてお伺いしますが、一つの財政再建に乗り出してスタートしたと、こういう状況にあるわけですが、いろいろなことを言われておりますけれども、その夕張の再建について国や道の責任といいますか、行政はどう関与するのかというところをまず教えていただきたいと思います。

○政府参考人(岡本保君) 夕張の財政再建に関します国や道の責任についてのお尋ねでございます。
もちろん、地方団体の財政運営はそれぞれの地方団体の責任において行われるものでございます。特に、夕張市の今回の再建に至ったような経緯をかんがみますと、一時借入金の悪用をするといったことを自らの再建計画の中でも記述されておられますが、そういうような形によって多額の赤字を見えなくするというような不適正な財務処理を行われてきたことが、三百億を超えるような多額の赤字を抱えるに至った原因だというふうに考えております。
道や国といたしましては、これらの夕張がやってまいりました不適正な財務処理による一時借入金を中心としたそういう問題をチェックできなかったということについての責任はあると存じますが、累次にわたりまして市当局に対しまして道あるいは国から早期の財政の健全化といったものを行うべきであるということを指導もしてまいったのもまたこれまでの経緯でございます。最終的には夕張の当局において今回の再建計画に沿って早期の再建に取り組んでいただきたいというふうに思いますし、またその中で、特に北海道が全体として、夕張始め夕張の周辺の地域も含めまして、地域の再建といったことへの総合的な取組を行われるということを表明されておられますので、国といたしましては、この北海道の行われる総合的な支援といったものについて支援を行うという形で夕張の早期の再建に努めてまいりたいというふうに考えております。
○山崎力君 言葉遣いの問題でいえば、不適当、不適正、不適法、いろいろ言葉があると思うんです。
それで、いわゆる借金飛ばしといいますか、そういったものが不適法じゃなかったのか、行政処罰の対象にならないのはどうなのかなというような気持ちも、正直、一般の方々にもあろうと思うんですが、この辺のところの議論をやっていくと本当の法律論になってしまいますので、特に今回の問題で分かりづらいのは、どこまで道が関与するんだ、どこまで国が関与するんだというところが分からない。これは責任の問題と表裏一体になっている。これは法律上の問題も、あるいは行政の一つの在り方の、受け止め方としての主体という国、道の問題もあろうかと思うんですが、そういった今度の具体的な夕張の特に財政面の再建について、支援の在り方というものについて国とどう役割分担するのか、その考え方の基本にあるところをこの際教えていただきたいと思います。

○政府参考人(岡本保君) 夕張の今回の財政再建計画の策定の過程にありまして、行政全般につきまして、全国で最も効率的に運営している市町村を参考にするなど、聖域なき徹底した歳入歳出の見直しを図っていただきたい。一方で、その中で高齢者や子供に配慮するというようなことを考えながら、一定水準の行政サービスの提供を続けるという形での再建計画を策定していただきたいというふうに私どもから、道も通じ、夕張市の再建に当たってお話をさせていただいたところでございます。
また、そういう中で、北海道とされましては、夕張の再建計画が確実、早期に進められるように、低利資金の貸付けを中心として市民生活、地域経済への影響を緩和するという形での総合的な支援を行われるというふうに知事も表明をされているところでございますので、総務省といたしましては、一義的にどのような部分にそういう直接的な支援を行うかということにつきましては、北海道、道庁の行っていく支援といったものをまず最大限尊重してその取組を支援する、あるいはこれと連携して必要に応じ支援を行っていくという形で進めてまいりたいというふうに考えております。
○山崎力君 具体的にはそういうやり方でやらざるを得ないというのも分かりますし、それからまた、ある意味でいえば夕張の新しい当局者も市民生活のことを考えれば少し財政再建よりもという、これはもう当然当事者として見ればそういう気持ちになるのは理解できるわけでして、そこを道がどのようにコントロールし、それを国としてチェックしていくか、我々国民とすればその辺のところをどうやって見るかというところがポイントになると思いますので、その辺の随時にわたる報告を適正に、的確にしていただきたいと要望をさせていただきます。
続いて放送法関係で、一連大きな問題になって、今度の放送法の改正の問題、政府案が決まったということでございますけれども、ポイントの一つに番組の捏造という問題がございます。この捏造という言葉が出てきますと、その定義何ぞやというのがまずやらないといけない。少し罰則も何か強くなるような報道もされているわけでございますが、その辺についてまずお伺いしたいと思います。

○政府参考人(鈴木康雄君) お答え申し上げます。
ただいま御指摘のとおり、先週金曜日に政府案が閣議決定いたしまして、国会に提出させていただきました。今後、御審議のほどよろしくお願い申し上げます。
今御指摘のございました捏造というものの定義ということでございますが、放送法等の改正案の中に捏造という言葉は使っておりませんで、具体的には再発防止計画の提出を求めるという規定になっておりますが、どういう場合かと申しますと、虚偽の説明により事実でない事項を事実であると誤解させるような放送を対象としております。これが今先生御指摘の捏造ということだと思いますが、現在の放送法等改正案ではそのような表現をさせていただいておりまして、現行放送法三条の二第一項に規定いたしております、報道は事実を曲げないですることという内容を、範囲としては全く同じものをより明確に表現し直したものだというふうに考えております。
なお、罰則というお話でございましたが、罰則の方は改正法案条文の中でも考えておりません。
以上でございます。
○山崎力君 そうすると、今度の場合、この関係でいえば、この間の、まあ関西のテレビ会社と言っておきましょうか、そういったところの捏造問題と報じられていたことに関しては、直接今度の放送法改正については何も新たなものはないというふうに考えてよろしいんでしょうか。
○政府参考人(鈴木康雄君) 本年一月に放送されました関西の某テレビ局の番組の中では、今申し上げました虚偽の説明によって事実でないことを事実であるかのごとく放送したという構成要件には当たると考えております。しかしながら、当然のことながらまだ現在ではそういう法律はございませんので、行政指導によって私どもの処置をさせていただきましたが、今後同様の事案がもし発生したといたしますと、新放送法によって再発防止計画の提出を求めるという構成要件には該当することになります。
以上でございます。
○山崎力君 ということでスタートしようというわけですが、この誤解させるというのが、言葉として、いわゆる何と言うんでしょうか、そこの誤解させる故意がその放送業者に、放送者にあったのか、それとも、なくてもその誤解させる結果を招くものであればそこに該当するのか、その辺はちょっと説明していただきたいんですが。
○政府参考人(鈴木康雄君) 今の御指摘でございますが、事実であると誤解させるような故意があった場合及び重過失があった場合が相当すると考えておりまして、これは先ほど申し上げました現行法の放送法三条の二にございます事実を曲げないということの解釈としては、従来から故意又は重過失によって同様の事態が発生した場合ということを申し上げておりますが、その解釈と全く同様でございます。
○山崎力君 ということで、故意、重過失までたどり着いたんですが、この重過失というのも非常に難しい問題でして、いわゆる刑事裁判における重過失というものと、それから今度の場合の行政措置における重過失というのをどうとらえるかという問題あるわけです。
ですから、刑法においてはこれ完全にもう故意と重過失というのの場合は非常に明確にある程度分かれていて、それが故意に近い重過失をどうするかという問題が今問題になっている。
要するに、殺人罪と過失致死罪の間にどういう形をするのか。それを重過失があれば殺人の故意があったと認められるケースをどうするかというのはこれはもう昔からの話と同じことがあるわけで、今回の場合、何をもって重過失とするのかというのが改めてこういうふうにクローズアップされてくるかと思うんですが、その辺の御説明いただけますか。

○政府参考人(鈴木康雄君) ただいま先生御指摘のとおり、重過失というのは刑事裁判上の重過失も何度か議論になったこともございますし、あるいは民事裁判上でも錯誤あるいは善管注意義務に絡んで重過失という条項がございまして、それもまた裁判になったことがございます。
一般的に重過失というものをどういった態様のものを重過失と評価するかというのにつきましては、一般論ではなかなか決め難いところがございますが、今先生御指摘のとおり、故意と同一視できる程度の重大な過失というふうに、言わば刑事裁判上で判断するようなより厳格な判断が必要かと考えております。
繰り返しますが、具体的にどのような態様になった場合に重過失に当たるかというものは、その個別具体的な事案によって判断されることになると考えております。
○山崎力君 この問題というのは本当に難しい問題があって、特に報道の問題なんかでは難しいケースが出てくると思うんですよね。
例えば一つのことを報じたと。報じたということは、ある事実を伝えるという故意は当然あるわけです。それが明らかに事実と違っていたと。これが事実と違っていることを分かって違ったことを言えば故意だと。ところが、事実と違っていることについて、事実と思い込んでいたのに物すごい重大な過失があったと、この場合どうするんだと。特に、報道の現場でいえば裏の取り方が問題になると。簡単に取れる裏を取らなかったら重過失、そうでなければ単なる過失と、こうなるのかねということになろうかと思うんですが、その辺のところの検討というのはなされているんでしょうか。

○政府参考人(鈴木康雄君) 今委員の方から重過失の具体的な表現がございましたが、通常の過失に比べて注意義務の違反の程度が特に著しいという場合、すなわち極めて容易に予見し得ると、あるいはしたがって回避することができる結果を軽率にも発生させた場合というのが重過失のより厳しい解釈だろうと思いますが、そういった場合が今回でも重過失に当たると考えておりまして、今個別の具体的な内容としまして報道の場合の裏を取るという表現がございましたが、そういう意味で、思い込んでしまったあるいはそれによって放送した内容の確認が取れていないということのみをもって重過失となるものとは考えておりません。
○山崎力君 これ非常に、具体例考えていきますと、余りそういうことは言いたくないんですが、こういう場ですから、難しいところあるんですよ。
例えば竹島の問題について、韓国領である竹島と言えばこれはどうなんだと。韓国が自国領で主張している竹島、あるいは独島という表現であればこれは全然問題ないと。ところが、そこを抜きに韓国領の竹島にということを言ったら、これは我々からすりゃ捏造といいますか、違ったことになるわけですね。韓国側からすると当然だと。だけど、そういうふうなことがあるときに、それをある種の思想的というか価値観の問題で、日本においても韓国領の竹島の問題でどうのこうのと言ったときに、さあそれはどうなるのかねと。そういうふうな報道姿勢の番組があったときにどう対処したらいいのかねというのは、これは非常に難しいケースに当たると思うんですよね。
ここで局長から今こういったケースについて答弁求めようと思いませんけれども、そういったことで、これに近いことで、我々からするとこれはもう明らかにおかしいと思っても、放送事業者側が、いや絶対そういうことはないんだと、これはこれで我々の考えで正しいんだと。だから、菅大臣は放送事業者がこの捏造とか、まあでっち上げという言葉は悪いですけれども、そういうものだと認めたことをやるんだとおっしゃっているけれども、本当にそれはもう処分の対象とされたらかなわぬから、絶対微妙なところで逃げ切れるはずだから、もう抗弁して認めないと、こういうことになったらどういうことになるんでしょうか。

○政府参考人(鈴木康雄君) 幾つかの御質問がございましたが、最初の竹島云々の話については答弁を求めないということでございますので私どもあえて申し上げるつもりはございませんが、この再発防止計画に至る前に、そもそも放送の番組準則、先ほど申し上げた事実を曲げないと同様に多角的な論点の解明というのが放送番組準則で出ておりますので、一方的な放送というのはあり得ないものだと考えております。
また、後の方でおっしゃいました放送事業者が認めない場合はどうするのかということでございますが、法律の上では、放送事業者が認める場合、認めぬ場合ということはございませんが、適用の方針といたしまして、私どもの菅大臣は、自ら認めた場合に限って適用するというふうに申し上げております。
この理由は、実態的に言いましても、日本の場合多数のマスメディアがございまして、一つの放送、あるいは放送のみではなくて週刊誌あるいは新聞といった多数のマスメディアがございますので、そういったところから、先ほどの先生のお言葉をかりて言えば、捏造された番組が放送されたという場合であれば、あくまでそれをしらを切り通すということは実態上ないと、また過去もそういうことはなかったというふうに言えると思います。現実に、今回話題になりました関西地方の放送局の番組についても、当初は捏造ではないと言っていたものが、各種の事実をマスメディアに提示されることによりまして自らが認めたという経緯もございます。こういったことからしまして、あくまでしらを切り通すというふうなことはないものと考えております。
以上でございます。
○山崎力君 今御答弁の中にあったんですが、電波絡みのところという、テレビ、ラジオが中心といいますかほとんどですが、報道機関という立場から見ますと、ほかのところと大分違うのは、場合によっては停波という行政処分の対象になるわけですね。ところが、新聞とかそういったその他のメディアはそこに対しての行政罰も含めて、まあ名誉毀損とかそういう司法罰の方は別とすれば、行政罰の対象にはなってないわけなんですよ。このバランスをどういうふうに考えていらっしゃいますか。
○政府参考人(鈴木康雄君) 今御指摘のとおり、多数のマスメディアの中で放送についてのみ行政上の処分があり得ることになっておりますが、それは、放送というのは特に高い公共性を持っているということと、それに基づきます社会的な役割を果たすということから、放送法あるいは電波法において必要最小限の規律が設けられているものだと考えておりまして、過去の歴史的経緯ももちろんございますし、あるいは諸外国においてもほぼこれと同様な考えによって、放送以外のものと放送とに対する規律が異なっているのだというふうに考えております。
○山崎力君 ちょっと申し訳ないんだけど奥歯に物の挟まったような表現かなと思うんですが、まあ難しいところはよく分かるんですよ。ただ、諸外国のということを言えば、行政罰として刊行物、新聞その他を、まあ民主的な国家ではほとんどないんですが、止めることもできるところもないわけじゃないんで、そういうところ、諸外国の例という、電波に関してそういうところはほかにもあるよということでは答弁にならないわけでございまして、それで、影響力があるといって、確かにかつてに比べれば影響力はもう莫大に大きくなって、恐らくテレビの方が新聞等よりは一般の国民の方々に対する影響力が大きいだろうという、これは数字があるわけじゃありませんけれども、持っているわけじゃありませんけれども、そういうことはあろうかと思うんですが、そんなことを言えば、新聞がそれじゃ影響力ないのか、週刊誌が影響力ないのかと、こういうことになるわけで、今の質問の趣旨というのはそうではないはずなんですよね。お答えになっている。影響力の同じようにある新聞と、そしてテレビ、ラジオと放送と、そのうちの一方は行政罰の対象にはならなくて一方はなり得るよと、この違いをどういうふうに考えていますかという質問のはずなんです。そうすれば恐らく、公共といっても、いわゆる公共物といっても、電波は限られた時間、何というんですか、公共財産というか共有財産というか、そこのところでその限られたものを国民全体から理解を得てというか、承認を得て使っているものなんだから、そこにはある程度、多少の制約があってもよろしいんではないかという感覚であろうと思っている、僕自身はそう思っているわけです。
ところが、そこのところに報道という形の問題で捏造という問題、これはほかの委員会、総務委員会でも出ましたけれども、その捏造がいわゆる報道番組以外の捏造というところまで入るのか入らないのかという問題はもちろんあります。織田信長は生きていたという劇をやったらこれは捏造番組だと言えるのかという問題も当然あるわけですし、じゃ問題は、それじゃ報道番組に関する問題だけをということになれば、またそれはそれで問題点は出てくるであろうと。ですから、非常にやり方によっては難しい問題がある。
確かに目に余る報道があるわけです。これは特に一番問題なのは、全体でのバランスを取るということが放送の場合、非常に新聞その他に比べて影響力が大きいと。要するに、ある日はAの主張をぼんとやって、翌日Bの主張をぼんとやって、AとBのバランス取ったというのはマスコミでよく使う方法なんですが、そのときの片っ方の立場からして、それがAが捏造に近いような故意の、ある偏った見方からしている問題だということになれば、先ほどの竹島の表現しましたけれども、歴史問題なんか絡んでくると特にそういう問題出てくるわけで、ですから、それと質が違うということがおっしゃりたいんだろうけれども、本当にそこは難しい問題だということで、是非、審議の前までにしっかりとした統一見解を持ちながら、いわゆる行政の施行に当たってはしっかりやるということがないと、ここで問題になるともう根底から狂っちゃうということだけ御指摘させていただいて、次の問題に行きたいと思います。
これは、次の問題というのは、総務省とこれは厚労省の中間にある一番厄介な問題の一つですが、いわゆる自治体病院の赤字問題でございます。多くの自治体が赤字の自治体病院を抱え込んでその穴埋めに非常に苦労していると。
まず、総務省から伺いますが、その赤字の原因というのは何なんだと。そして、自治体病院をどうすれば、余りその抱えた自治体に負担のないような形の医療環境というか、病院経営できるのかと、その辺のところをどうお考えでしょうか。

○政府参考人(岡本保君) お答えいたします。
自治体病院の経営は、十七年度決算で見てみますと、九百八十二総病院ございますが、このうち六百二十六の病院で純損失を発生しているという、六割を超えるような病院が損失を出しているという非常に厳しい状況にあるというふうに認識をいたしております。
その原因といたしましては、これは官民共通でございます診療報酬の問題でございますとか患者の減少でございますとか、そういう問題はございますが、特に自治体病院、へき地、救急医療、高度など採算性の確保の上で難しい医療を担っているということも非常に大きな要素であるというふうに考えております。
このため、採算性を向上させる取組といたしまして、全体の病院の費用の半分近くを占めております人件費につきましては、地方団体に対しまして、いろいろ議論のございます手当の見直しを始めとします給与の適正化、あるいは定員の管理といったものの合理化を図っていただくということを始めといたしまして、ほかの医療機関との連携、医薬品の共同購入、アウトソーシングといったようなことによります経費の節減合理化など、経営形態の見直しも含めまして、そういう意味での採算性向上の取組というものもお願いをいたしておるところでございます。
もとより、先ほど申し上げましたように、採算性の面で、あるいは地域の医療の基本的な最終的なセーフティーネットという意味も大きな役割でございますので、そういう意味で一般会計からきちんとルール的に繰り出すべきものを繰り出すということは必要でございますが、やはり病院の基本的な採算性を向上する取組といったものに取り組んでいただきたいというふうに考えているところでございます。
○山崎力君 同様の質問になろうかと思いますが、厚労省の方、どのようにお考えでしょうか。
○政府参考人(白石順一君) 自治体病院に限らない問題でございますけれども、特に今総務省の方から御説明がありましたように、自治体関係の病院というのは、特にへき地あるいは離島、あるいはそういう地域医療というものを担うという目的のために設立されたことが多うございます。そういうところで、地域で安心して必要な医療を受けられるということは極めて大事なことでございますので、厚生労働省も都道府県と協力いたしまして、いろいろお医者様が集まりやすいような拠点病院をつくる、あるいはそのためのいろいろな支援措置というものを行うこととしておるわけでございます。
また、これに併せまして、近年特に医師の確保に支障を生じるという声が高くなっておるのを踏まえまして、そういう自治体の病院の代表の方も入っていただきまして、地域医療支援中央会議というものを設けまして、いろいろな先駆的な事例を集めて紹介をしたりというふうなこともやらせていただいております。
また、お医者様の確保という観点、厚生労働省、総務省、文部科学省協力いたしまして、例えば大学の医学部におきまして、いわゆる地域枠、例えば県内の高校を卒業した者を、面接で地域医療に取り組みたいという考えの方を別枠で採用するというふうな取組等々を行わせていただいているところでございます。
○山崎力君 従来からお聞きしていたような御答弁なんですが、行政という立場からすれば、これからちょっと問題点を言わせていただきますが、へき地へき地、地域のと言っていますけれども、それでは、これ質問通告していないから、もしあればでいいんですが、六百二十六あるという赤字の公立病院でへき地指定の地域にある病院は幾つあるんですか、ということもあるわけですよ。県庁所在地にある県立病院がそれじゃ全部黒字なんですかと、赤字のところもあるんじゃないんですかと。
それからもう一つ言えば、この公立病院というのは税制上の優遇措置を受けていませんか、受けていますかという問題もあります。一般の病院だったら、その財産といいますか、そういった土地であるとか建物であるとかの固定資産税、そういったものは、医療法人としての優遇はされている可能性はあるけれども、払っているはずですよ。それで、そのお金がなければつぶれているわけですよね、民間の場合。
公立病院、つぶれそうな赤字になったら、地方自治体の一般会計から繰入れをやったり、借金を積み上げたりするところも結構あるわけです。しかも、それが病院が成り立たないということで、統合して診療所化する、救急外来をやめる、そういったところも現実に出ているわけです。
それから、もう一つだけ言わせていただければ、この問題というのは今に始まった問題じゃないんでして、公立病院の赤字というのは、もうさかのぼれるだけさかのぼるほどあったんじゃないんですか。一時ずっと黒字で来ていて、十年前とか二十年前から赤字になって、それがどんどん悪くなってきているという問題じゃないはずで、もう十年前からこの問題というのは出ていて、いろんな手打っているんだけれども、しかも今度はお医者さんが地方にますます行かなくなった、確保ができなくなった。だから、公立病院で産婦人科医が全くいなくなって、ある地域から人たちはどこへ行きゃいいんだと。ですから、その辺のところをトータルとして地域医療をどうするんだと、へき地がへき地だったら、そこのところにへき地医療の、この部分はへき地医療でペイしないところだから補助するとか、あるいは高度医療の部分のこの部分は補助するとか、ここは一般のところだからやるとか、そういった何らかの方策が出ないと、この問題というのは今のお話で解決する方向に行っているとは思いにくいんですが、もう一回ずつ御答弁願えませんでしょうか。

○政府参考人(岡本保君) 委員御指摘のように、幾つかお尋ねの点がございましたが、手元に数字がある観点からだけお答えさせていただきますと、例えば平成十三年の決算でございますと、総病院千六のうち純損失を生じている病院は四百九十四でございますので、先ほど申し上げましたように現十七年度決算、九百八十二のうち六百二十六の病院が純損失を生じているということで、自治体病院の経営としては非常に悪化をしている状況が進んでいるという意味で問題であるという認識を持っております。
取組としましては、先ほど申し上げましたような点にまず取り組むということが何より肝心であるというふうに考えておりますが、今委員御指摘のように、例えば、言わばどういう部分に重点的に、言わば一般会計がすべて最後を抱えてしまうということになりますれば、その自治体病院の経営の効率性、あるいは効率化を求める意識あるいは努力といったもののインセンティブがなくなってしまうわけでございますので、税負担と言わば公営企業会計で持つべきものとのやっぱり責任分担といったものを明確にした上で、きちんと入れるべきものを入れるということと相まって図っていくということであろうかと思っております。
○政府参考人(白石順一君) 二つのことを申し上げたいと思っております。
一つは、へき地医療に関してでございますけれども、いわゆる三位一体のいろんな改革ございましたけれども、その上で、引き続きへき地医療については設立主体を問わず、つまり公的病院であっても国からの財源の支援措置というのは継続をしようというふうに考えて、現在もしているということ。
それから、先ほど地域医療支援の中央会議のことを申し上げましたけれども、例えば青森におきます地域医療のあるいは医師の支援機構というふうな取組ございます。そういうふうに、例えば都道府県ごとにいろいろな、お医者さんの確保であるとか、そういうことに新たなあるいは独自の取組をしているわけでございますが、そういうものに関しまして、私どもの方もお医者さんの紹介であるとかいろいろな形で支援をすると、そういうことを今やっておるところでございます。
○山崎力君 だから、ちょっと僕の性格もあるのかもしれないけれども、今の説明されるとむっとくるところあるんですよ。
というのは、地域医療で赤字がいろいろあると思いますと言っておいて、指摘されたら、地域医療は今もちゃんと面倒見ていますという答弁。面倒見ているなら赤字の自治体病院、地域医療でつくるなよという話になるわけですよ。そういう答弁になっているんです、今の言い方は。地域医療の部分についてはぴしっとやる。それだったら、その地域医療以外のところで赤字だから地方の公立病院は赤字なんだということになるわけでしょう。地域医療の手当てが不十分だから地域の部分のところでは赤字の病院が多い。どっちかなんですよ。
という説明で分かるように、基本的な問題、要するに公立病院、いわゆる公に属している、組織によっている病院が赤字だということは、正に厚生省が決めている診療報酬体系、それが不適切じゃないのかという基本的な問題あるわけですよ、それが正しいかどうかは別として。だから、そこのところでいえば、今の診療報酬体系、これはいろんな問題点あるのは十分承知していますが、要するに、厚生省としては、医療費が上がり過ぎているからそれを抑えるだけ、あとは地域の方で、赤字出たら地方自治体で面倒見てよと、自分たちの命の問題でしょうと、こういうふうに言っているにしかすぎないというふうな見方を、地方に住む、病院の実態を知っている者としては言いたくなるという部分なんですよ。そのことについて厚生省が堂々と、それは誤解です、違いますと言えるんならばそれでいいんだけど、僕も議員になってから十年以上たつし、ここ数年その話もないわけじゃないんですけれども、いろいろ問題になっているけど聞いたことがない、全くこういうことだということを、納得する説明を。
ここでこれ以上議論しても、問題、もっといろいろな複雑なところが絡んでいるということがあるんで、医師会の問題もあれば、そういった問題の、全体の、ないそでは振れないということもないわけじゃないし、高度医療の問題の金の掛かり方とか終末期医療とか、いろんなところあるのは分かった上で言えば、今の地方の時代に立って、地方自治体が自分たちのやり方のところのいわゆる自治体行政、そういった中で公立病院を抱えているか抱えていないかでもう財政的に全然違っていると。総務省もこれどうしようもないと。このことについて、国民の医療について一応責任を持つという役所だったら、もう少し何らか説得力のあるような、そういった政策を出せないんですかと、こういうことをこの際申し上げておきたいと思います。
それで、次のことで、薬に絡んでくるんですが、せんだって、あのタミフルの問題でいろいろありました。それで厚生省の方針が変わったと。ある程度分かるんですけれどもね。いろいろな情報が入ってきて、それである程度、インフルエンザになるとああいうふうな子供さんたちが暴れることがあると。これはタミフルを飲んでいない人もそういうことがあった。だから、タミフルを飲んだからそうなったとも、蓋然性が高いかどうかも分からぬと。そのうちには悪者にできないと。だけれどもということで、まあ注意、念のための注意という形で十代の方々とは言ったと。
この辺の、何というんですかね、情報の取り方、それから権威ある学会なのか個人なのかは分かりませんが、そういった人たちとの厚生省の情報の取り方と判断の仕方というのはどうなっているか、その辺をまず教えていただけますか。

○政府参考人(黒川達夫君) お答え申し上げます。
タミフルを含めまして医薬品の副作用情報については、薬事法の規定に基づき、医薬品の製造販売業者や医師等の医薬関係者から厚生労働大臣に報告がなされる仕組みとなっております。厚生労働省及び医薬品医療機器総合機構においては、これらの副作用報告に加えて、関連する医学文献や海外における情報なども収集の上、得られた情報を精査し、小児科など関係分野の専門家の意見を伺いつつ、必要な安全対策を取るとともに、医薬関係者への情報提供に努めてきたところでございます。
先生御指摘のタミフル服用後の精神・神経症状の発現についてでございますけれども、平成十六年に複数の症例が見られたことから、添付文書に記載し、企業より医薬関係者への情報提供を行わせたところでございます。しかし、今年に入り新たな事故の発生を受けまして、タミフルとの因果関係はいまだ不明であるものの、予防的な観点から厚生労働省の判断として二月二十八日と三月二十日に順次必要な緊急措置を講じたところでございます。
厚生労働省といたしましては、収集された情報を基に的確な判断に努めるとともに、内容の軽重により医薬関係者への伝達についても工夫してまいりましたところでございますが、今後とも、現場に無用の混乱を生じさせないよう特に留意してまいりたいと考えております。
○山崎力君 まあ、この問題はまだ結論出ていない現在進行形の問題ですので、これ以上ただしませんけれども、要するに、あれで何だったんだという気持ちが国民に広まったのは事実なんです。お医者さんも困っていたのも事実なんですね。
ですから、まあ遅ればせながら、あれの判断が良かったのかなというのがあれだけど、その割には、前に何か全然関係ないということを言ったのも、まあある程度割り引くとしても、問題のあった判断なのかなと、結果を見ればですね。あのときに、いや、確証はないけれども、こういう事例もあるんで、厚生省としては、十代の人の服用については十分考慮しなさいとか、あるいは原則としてやめることをお勧めします、最終的には現場のお医者さんの判断ですけれども、というのを最初の時点で言っていればあんな騒ぎにはならなかったというのは事実だろうと思うんです。それは、証拠というか、情報の判断を間違えたから後の訂正につながったということは紛れもない事実だと思いますんで、その辺のところは今後のいわゆる教訓にしていただきたいと思いますが。
古い話になってきて、どうなっているかなと思ったのが、昔、平成八年というふうに記憶、聞いておりますけれども、錠剤とかカプセルをシートにして、PTPシートというんでしょうか、入れて、それで一個ずつ破れるように割線というか割り線が入っていたんですね、割れるように。それが、一錠ずつの袋にするとそのまま飲み込んでしまう事故が増えたということで、大きく二錠とか三錠の割るような形に変えたことがあったんですが、その後の誤飲事故の状況とかその結果とかいうのは調べて出ているんでしょうか。

○政府参考人(黒川達夫君) 御指摘のように、患者が錠剤やカプセル剤をその包装シートから取り出さずにシートごと飲み込んでしまう誤飲事故、これを防止するため、平成八年以降、関係団体において自主的な取組が行われてきております。
具体的には、シートの形状を変更いたしまして、先生お話しのとおり、一錠単位で切り離すことができないようにする、また、錠剤等を取り出してから服用するよう注意を促すマークを分かりやすく統一化しシートに表示する等の対策を行いまして、さらに、その対策についてポスターを作成し医療機関に配付するなどにより周知に努めたところでございます。
これらの対策による効果を数量的に示すことは難しいところはございますが、平成十三年にまとめられた日本気道食道科学会による医療機関に対するアンケート調査、これによれば、回答した九十施設のうち六三%に相当する五十七施設で誤飲事故が減少したとの結果が得られております。また、最近では、財団法人日本医療機能評価機構において収集された約二年間のヒヤリ・ハット記述事例、四万二千百七十一件でございます、及び、二年間の医療事故事例、二千六百三十四件でございます、これらのうち、PTPシートの誤飲事例はそれぞれ一件ずつ報告されているのみでございます。対策の効果がある程度発揮されているのではないかと考えております。
○山崎力君 あのときは鳴り物入りで、まあ熱心な大学の先生おられて誤飲事故、誤飲事故とやったわけですが、それで、製造、薬を作るところからすれば、ある程度の資本投下して機械変えてやったわけですよ。それで、現場でははさみで切り取ったりなんかして、実際に奇数の錠剤なんかそうやらざるを得ない。現場の負担もできたわけです。一錠ずつ飲む人は、家に帰ってから朝、昼、晩のところに入れる作業もしている。そういうふうなことをさせておいてということなんですよ。
その結果が、八年からやって二、三年で良くなりましたって、だから良かったですねというのを全然出さないというか聞いていないというのが、で、データも、今お聞きしたら八年の次が十三年ですか、というのは、やっちゃえばもういいやということの、アフターフォローをちょっと欠いているんじゃないのかなという気がするんで、その辺のところを是非反省して今後の参考にしていただきたいと思います。
続いて、ちょっと時間のあれが押して恐縮ですが、そういったことでいえば、気象庁さんのあれだと思うんですが、降水確率という予報出ていますけれども、これ確率についての、あれ大分前からやり始めているんですが、検証というのはどうなっているんでしょう。

○政府参考人(平木哲君) 気象庁が発表しております降水確率予報につきましては、アメダスの観測データを用いて実際に降った雨や雪の割合と比較する方法で三か月ごとに検証してございます。
具体的には、それぞれの降水確率につきまして、アメダス観測点ごとに一ミリ以上の降水が観測された事例の割合を計算し、全国及び地方ごとに平均して検証しております。その結果は、気象庁のホームページで公表するとともに、報道参考資料として報道機関にも提供してございます。
気象庁は、検証結果について分かりやすく公表できるように努めるとともに、今後も予報精度の向上に努めます。
○山崎力君 データがなけりゃ結構ですけれども、降水確率の発表をし始めたのがいつで、この検証を始めたのはいつだというデータ、そちらに手元にありますか。
○政府参考人(平木哲君) 降水確率の発表をいつ始めたかというのは、ちょっと今手元にないんですが、この検証を始めたのは平成十七年九月からでございます。
○山崎力君 似たようなものなんですよ。僕の記憶によれば、もうかれこれ二十年くらい前から降水確率の、二十年以上かもしれない、発表していたはずですよ。だから、その辺のところが、このやったのは、良くなったから言ったわけじゃなくて、随分離れて、つい最近検証が始まったなということで質問させていただいたんですが、その姿勢というのはやっぱり先ほどの薬の割線じゃないけど必要じゃないかという気がするんです。
それで、次に、これ今、国交省にあれなんですが、これは総務省も若干絡むんですけど、地方の時代になっていろいろな形で自分たちの町づくりをさせようということがあるんですが、そこのところで大規模開発をストップ掛けたいという自治体並びに考え方から、今度大きなところは駄目よと言い出しているところが全国何か所かあると。ただ、そうなってくると、予定していたところとの、進出を希望していたところの、何というか、トラブルが当然出てくるわけですし、どちらがいいともなかなかこの問題言えない部分があります。
そういったときに、どの法律でどういうことでどうなんだという予見可能性からいくとなかなかそれが見えない部分があるもんですから、ここは進出できるのかできないのか、できないとしたらどの法律でどういうことでできないんだと。じゃ、自治体はどこまでどうやっていいのかと。その辺のところの今ちょっと過渡期になってきて、せんだって中心市街地再活性化法ですか、改正になって、施行はまだのようですけど、この時点でちょっと今の国交省の考え方と現状認識をちょっとお聞かせ願いたいと思います。

○政府参考人(中島正弘君) 今お話しございましたように、昨年、都市計画法などを改正していただきまして、中心市街地の活性化に絡みまして大規模な商業施設の立地について制限が加わることになったということでございます。
従来、立地が自由であった用途地域、あと、未線引きの白地と言っておりますが、そういう地域で、原則を駄目にして、その上で、提案制度など活用して、必要があったら変更して可能にしようと、こういう御案内のとおりそういう枠組みにしてあります。
都市計画でございますから、これも原則論を言うとまた、長い話はしませんけれども、公共団体が周辺の住環境だとか都市の将来像だとか交通体系を見て総合的、合理的に判断するという、そういう技術的、専門的識見を生かすという側面と、あと、都市計画法の手続として、民主的な手続といいますか、地権者や市民の意見を聴くと、具体的に言うと公聴会だとか縦覧して意見を聴いて都計審に掛けるとか、そういう手続があって、その結果適正なことが行われることを期待しているという、そういう法律の枠組みでございます。
大きな改正でございますので、今後どのようなことがあるか私どもも注意して見守りたいと思いますが、法律としては都市計画法で、あるいはそれを裏付ける建築基準法がおおよそのことを決めている、ほとんどのことを決めていると思って間違いないと思います。
あと、法律はそれはそれとして、私ども、ガイドラインといいますか、技術的助言というのを、これも都計法の改正に応じて既に通知しておりますが、何らかの必要があればそういったガイドラインみたいなものをちょっときめ細かく決めるとか、そういう工夫の余地はあろうかと思います。
いずれにしましても、今先生からも御指摘があったように、法施行前でございますので、もうちょっと様子を見て、必要な措置があれば検討するということだろうと思います。
ただ、現時点で私どもが思いますのは、やはり予見可能性と今委員もおっしゃいましたけれども、市としてどういう方針で臨むのかと、自分の町づくりをどう考えるのかということを幅広に、前広に市としてはアナウンスして、こういう考え方なんだということを広報をして住民の理解を求めるという努力は最低必要なことだろうと、こういうふうに考えております。
○山崎力君 終わります。

(後略)